引越し業者の売上ランキング|公表値で並べると1位アート・2位サカイ。ただし時点も中身もそろっていません
この記事を読むと分かること
- 引越し業者の売上を、各社が自分で公表している数字だけで並べると、アート引越センター(連結1,857億円)とサカイ引越センター(連結1,247億円)が大きく、その下にハトのマークのグループ(306億円)とアリさんマークの引越社(273億円)が続きます
- ただし4つの数字は、時点も中身もそろっていません。アリさんマークの引越社は平成25年度、ハトのマークは2019年12月の数字です
- 日本通運とハート引越センターは、引越しの売上の金額を公表していません
- 大手どうしの資本関係が変わっています。3社に見積もりを頼んだつもりが、2社は同じグループということが起こります
- 売上の大きさと、あなたの引越しが安くなるかは別の話です
「引越し業者 売上 ランキング」で調べると、順位の表がいくつも出てきます。ただ、その数字がいつの決算で、引越し以外の事業を含むのかどうかは、表に書かれていないことがほとんどです。
この記事は、各社が自社のサイトや決算資料で公表している売上だけを使い、2026年10月15日に確認した内容でまとめました。推計値や業界紙の数字は使っていません。口コミも引用していません。
引越し業者の売上ランキングは?
公表されている売上で並べると、1位はアート引越センター(連結1,857億円)、2位はサカイ引越センター(連結1,247億円・2026年3月期)です(各社の公式サイト・決算短信、2026年10月15日確認)。
| 順 | 会社 | 公表されている売上 | 何の数字か | いつの数字か |
|---|---|---|---|---|
| 1 | アート引越センター | 1,857億円 | 連結売上(子会社を含む) | 企業情報のページに「2026年10月現在」として掲載。決算期は書かれていない |
| 2 | サカイ引越センター | 1,247億円(うち引越事業1,053億円) | 連結売上(子会社を含む) | 2026年3月期 |
| 3 | ハトのマークの引越センター | 306億円 | グループ引越売上高(加盟する132社の合計) | 2019年12月 |
| 4 | アリさんマークの引越社 | 273億円 | グループ総売上 | 平成25年度(2013年度) |
| - | 日本通運 | 金額の公表なし | 「引越・移転事業」の前年同月比の増減率だけを毎月公表 | - |
| - | ハート引越センター | 記載なし | 公式の会社概要に売上の項目がない | - |
※ 出典:アート引越センターは公式の企業情報のページ、サカイ引越センターは2026年3月期の決算短信と公式の財務業績のページ、ハトのマークの引越センターは公式の「当引越センターについて」のページ、アリさんマークの引越社は公式の会社概要、日本通運は親会社のNIPPON EXPRESSホールディングスの月次売上高情報、ハート引越センターは公式の会社概要(いずれも2026年10月15日確認)。
この表で順位を付けられるのは、時点がそろっていない数字を並べているという前提つきです。特にアリさんマークの引越社の273億円は10年以上前の年度の数字で、今の規模を表しているとは言えません。会社概要に載っているのがこの年度の数字だった、というだけです。
アートとサカイは、どちらが大きいのですか
公表されている連結売上ではアート引越センターのほうが大きいのですが、連結の数字には子会社の売上が入るため、引越しだけの規模を比べた数字ではありません。
サカイ引越センターは、引越しとそれ以外の売上を分けて公表しています。2026年3月期の決算短信では、内訳は次のとおりです。
| サカイ引越センターの事業 | 売上(2026年3月期) |
|---|---|
| 引越事業 | 1,053億58百万円 |
| リユース事業 | 78億3百万円 |
| クリーンサービス事業 | 57億66百万円 |
| 電気工事事業 | 49億80百万円 |
| その他(不動産賃貸など) | 8億32百万円 |
| 合計 | 1,247億41百万円 |
同じ決算短信によると、引越事業の作業件数は825,134件(前期比0.8%増)、引越の単価は前期比1.1%増でした。次の2027年3月期の連結売上は、1,300億13百万円(4.2%増)の見通しです。
アート引越センターは、企業情報のページに連結売上1,857億円を載せていますが、事業ごとの内訳は載せていません。連結の数字には子会社の売上が含まれます。アート引越センターの沿革によると、2022年1月にヤマトホームコンビニエンスの株式の51%を取得し、2025年1月に全株式を取得すると同時に、社名をアートセッティングデリバリーに変えています。ヤマトの「わたしの引越」や家財の配送を引き継いだ会社です。
つまり、「アートとサカイ、引越しだけならどちらが大きいか」は、公表されている数字からは決められません。順位の表を見るときは、連結か単体か、引越し以外の事業が入っているかを確かめてください。
※ アート引越センターの連結売上の対象期間は、企業情報のページに書かれていません(2026年10月15日確認)。
グループで見ると、見積もりの相手が変わります
この数年で、大手の引越し会社どうしの資本関係が2回大きく変わっています。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2022年1月 | アート引越センターが、ヤマトホームコンビニエンスの株式の51%を取得 |
| 2025年1月 | アート引越センターが全株式を取得。ヤマトホームコンビニエンスはアートセッティングデリバリーに社名を変更 |
| 2026年4月28日 | ファミリー引越センターが、サカイ引越センターの完全子会社に |
これが見積もりに関係するのは、「3社に見積もりを頼んだつもりが、2社は同じグループだった」ということが起こるからです。たとえばサカイ引越センターとファミリー引越センターに見積もりを頼むと、別々の会社として見積もりは出ますが、資本の上では同じグループです。ファミリー引越センターの公式サイトには、サカイグループである旨の記載がありませんでした(2026年8月30日時点)。
なお、サカイ引越センターの2026年3月期の決算短信は、ファミリー引越センターが子会社になる前の決算なので、上の表の1,247億円にファミリー引越センターの売上は入っていません。
ファミリー引越センターの子会社化については、こちらで詳しく書いています。
アートとサカイの違いは、売上ではなくプランの中身で比べたほうが役に立ちます。
ハトのマークの306億円は、1社の売上ではありません
ハトのマークの引越センターは1つの会社ではなく、全国引越専門協同組合連合会に加盟する132社(150センター)のグループで、306億円はその引越売上の合計です(公式・2019年12月の数字)。
同じページには、グループ総売上高として3千億円という数字も載っています。こちらは引越売上高とは別に載っている、グループ全体の数字です。どちらの数字も、1社の規模を表すものではありません。
売上が大きい会社が、あなたの引越しで安いとは限りません
売上は会社の規模を表す数字で、あなたの引越しの見積もり額を表す数字ではありません。
引越しの料金は、日にち、距離、荷物の量、その日のトラックと作業員の空きで決まります。大手は拠点と車両が多い分、日程の都合をつけやすいことがありますが、同じ条件で地域の会社のほうが安く出ることもあります。
利用者の満足度を調べた調査では、売上の順位とは違う顔ぶれが上位に入っています。
結局のところ、自分の条件でいくらになるかは、見積もりを比べないと分かりません。比べ方は、何を優先するかで分かれます。
| 優先したいこと | 向いている方法 | 受け入れること |
|---|---|---|
| とにかく多くの社を並べて安い1社を探したい | 引越し侍のような一括見積もり | 電話とメールの本数が多くなる |
| 手間を減らして、厳選された数社で比べたい | HALESEE(ハレシー) | 比較できる社数は少なめ |
HALESEE(ハレシー)は、最大10社に一括で見積もりを依頼したうえで、大手から安い順に2社と、地域密着から最安1社の計3社に絞って提案すると公表しています(2026年8月時点・公式サイトの記載)。売上の大きい大手と地域の会社を、手間をかけずに並べて比べたいときの材料になります。
多くの社を並べる方法は、連絡の本数も含めてこちらで整理しています。
見積もりを頼む前に確かめておくことは、こちらにまとめました。
新居の電気を、引越しの日から使えるようにしておく
引越しの日に新居で電気が使えないと、冷蔵庫も照明も動きません。新しい部屋の電気は新規の申し込みになるため、電力会社を選び直せる機会でもあります。選択肢の一つがリミックスでんきです。公式のよくある質問(2026年10月9日確認)では、次のように説明されています。
- 2023年4月からのプランは「Styleプラス」「Styleプラスeco」のみ
- 日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格に連動した単価で、30分ごとに価格が変動する
- 市場が高騰した際(主に夏冬)は、従来のプランよりも料金が高くなるケースもある
- 引っ越しに伴う新規の申込みは、供給開始希望日の5営業日前まで
- 沖縄・島しょ部を除くエリアで利用できる
単価が固定のプランではありません
市場価格に連動するため、使う時間帯と季節によって高くも安くもなります。
「いつでも安い」とは言えないので、夏と冬の使用量が多い家は、今の契約と比べてから選んでください。
電気・ガス・水道の順番と連絡先はこちらです。
新居でも東京ガスのガスを使う人は、ガス料金とまとめて払えるウォーターサーバーもあります。最低利用期間があるので、料金と条件を先に確かめてください。
よくある質問
Q. 引越し業者で売上が一番大きいのはどこですか?
A. 各社が公表している連結売上では、アート引越センターの1,857億円が最も大きく、サカイ引越センターの1,247億円(2026年3月期)が続きます。ただし連結の数字には子会社の売上が入るため、引越しだけの規模を比べた数字ではありません(2026年10月15日確認)。
Q. サカイ引越センターの引越しだけの売上はいくらですか?
A. 2026年3月期の決算短信では、引越事業の売上は1,053億58百万円、作業件数は825,134件です。残りはリユース・クリーンサービス・電気工事などの事業です。
Q. 日本通運の引越しの売上はいくらですか?
A. 金額は公表されていません。親会社のNIPPON EXPRESSホールディングスが、日本通運の「引越・移転事業」の前年同月比の増減率を毎月公表しているだけです。
Q. 売上ランキングの上位の会社に頼めば安心ですか?
A. 売上は会社の規模を表す数字で、作業の質や見積もりの安さを表す数字ではありません。資本関係も変わっているので、見積もりを比べるときは会社のグループも確かめてください。
Q. 相見積もりで同じグループの会社を避けるには?
A. 2025年1月からアートセッティングデリバリー(旧ヤマトホームコンビニエンス)はアート引越センターのグループ、2026年4月28日からファミリー引越センターはサカイ引越センターのグループです。3社に頼むなら、グループが重ならないように選んでください。
まとめ
- 公表値で並べると、アート引越センター(連結1,857億円)とサカイ引越センター(連結1,247億円)が大きい
- 連結の数字には子会社の売上が入る。サカイは引越事業だけで1,053億円、アートは内訳を載せていない
- ハトのマークの306億円は132社の合計、アリさんマークの引越社の273億円は平成25年度の数字
- 日本通運とハート引越センターは、引越しの売上の金額を公表していない
- 大手どうしの資本関係が変わっている。相見積もりではグループの重なりに注意
- 売上と見積もりの安さは別。多く比べるなら引越し侍、手間を減らすならHALESEE
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サカイ引越センターのプランと料金の決まり方は、こちらです。
アート引越センターの電話番号と、訪問なしで見積もりを取る方法はこちらです。
※ 本記事の内容は、アート引越センター(企業情報・会社概要・沿革)、サカイ引越センター(2026年3月期 決算短信・財務業績)、ハトのマークの引越センター(当引越センターについて)、アリさんマークの引越社(会社概要)、ハート引越センター(会社概要)、NIPPON EXPRESSホールディングス(月次売上高情報)の各公式ページを2026年10月15日に確認した記載に基づきます。ファミリー引越センターの子会社化はサカイ引越センターの公表(2026年4月)、リミックスでんきは公式のよくある質問を2026年10月9日に確認した記載、HALESEEは2026年8月時点の公式サイトの記載です。数字は各社の公表時点のもので、変わることがあります。