第1種換気に後悔はあるか|ダクトレスの熱交換換気に2020年から住んだ実感(音・フィルター掃除・冷気・結露)
この記事を読むと分かること
- ダクトレスの第1種熱交換換気(本体4台)のある家に、2020年12月から住んだ実感
- 弱点は音。強と中はうるさいので基本は弱運転、ただし弱では規定の換気量に足りない
- フィルター掃除は2か月に1回くらい。冬に換気口からの冷気は全く感じず、結露は一度もなし
2020年12月から、東京23区内の17坪前後の旗竿地に建てた延床80㎡弱の木造3階建てに住んでいます。24時間換気は、ダクトを使わない第1種の熱交換換気です。住宅設備・リフォームを専門にしている立場ですが、この記事に書くのは仕事の知識ではなく、施主として住んだ実感です。
第1種換気を検討していて「後悔しないか」「音はうるさくないか」が気になっている方に向けて、良かった点と困っている点を分けずに書きます。
前提:感想は1台の機種と1軒の家の話です
運転音や冷気の感じ方は、機種、取り付ける部屋、断熱と気密で変わります。この記事の実感が、すべてのダクトレス換気に当てはまるわけではありません。
先に結論:第1種換気は後悔に入っていない。ただし音は確かめるべき
2020年12月からダクトレスの第1種換気で暮らして、2026年11月時点で換気は設備の後悔に入っていません。ただし、強と中の運転音はうるさく感じています。項目ごとに並べます。
| 項目 | 住んでみて |
|---|---|
| 運転音 | 強・中はうるさい。基本は弱運転 |
| 換気量 | 弱では規定の換気量に足りない |
| フィルター掃除 | 2か月に1回くらい |
| 冬の冷気 | 換気口から全く感じない |
| 結露 | 一度もない |
※ 住んでからの実感は本人の記録(2026年11月の振り返り)です。設備で後悔したのは、浴室の掃除のしやすさとIoTリモコンの2つです。
第1種換気とは:給気も排気も機械で行う方式
第1種換気は、外の空気を入れる給気と、中の空気を出す排気の両方を機械で行う方式です。これに対して第3種換気は、排気だけを機械で行い、給気は給気口から自然に取り入れます。
| 方式 | 給気 | 排気 |
|---|---|---|
| 第1種換気 | 機械 | 機械 |
| 第3種換気 | 給気口から自然に | 機械 |
新築の住宅の居室には、原則として換気回数0.5回/h以上の機械換気設備が求められます。1時間に部屋の空気の半分が入れ替わる量です。これがいわゆる24時間換気です。
※ 建築基準法施行令第20条の8(e-Govの原文で2026年11月7日に確認)。方式の説明は三菱電機の換気扇の基礎知識を参照しました(同日確認)。
熱交換とダクトレス
熱交換は、換気で捨てる室内の熱を、取り込む外気に移してから入れる仕組みです。ダクトレスは、家じゅうにダクトを回さず、壁に付けた本体で給排気する形です。
第1種換気にはダクトを使うものもあります。私の家はダクトを使わない形で、狭小住宅でもダクトのスペースを取りません。
私の家の換気はこの構成です
木造3階建て・3LDKの家に、次の組み合わせで入っています(工務店の見積明細 2020年4月)。
- 家全体:第1種のダクトレス熱交換換気。壁付けの本体4台と、操作用のコントローラー
- 1階の脱衣室と2階のトイレ:天井埋め込みの換気扇を別に設置
- キッチン:レンジフードを同時給排気型にしたので、キッチンの給気口は削除
ダクトレスの本体だけで水回りまで済ませているわけではありません。比較した別の会社の見積は、壁付けのファンを使う第3種換気でした。方式は会社によって違うので、見積を並べると分かります。
換気の方式を決めたことで、浴室・脱衣室・トイレに窓を付けない判断もできました。
キッチンの給排気は、こちらの記事に分けています。
24時間換気がうるさいと感じたのは、強と中でした
強と中で運転するとうるさいので、私の家は基本を弱運転にしています。ただし、規定の換気量を担保するなら、弱では足りません。
正直に言うと、ここは解決していません。静かさを取って弱で回している、というのが今の状態です。弱運転をおすすめしているわけではありません。
第1種のダクトレスは、本体が部屋の壁に付きます。同じように音が気になりそうな方は、次の2つを建てる前に確かめてください。
- 規定の換気量を満たす運転モードはどれか。カタログの最大風量ではなく、ふだん回すモードの風量で見る
- そのモードの運転音を、どこかで実際に聞けるか。数字だけで判断しない
寝室や長く過ごす部屋の近くに本体が来るなら、配置も一緒に見ます。
フィルター掃除は2か月に1回くらい
フィルター掃除は、2か月に1回くらいのペースでしています。第1種換気は機械が空気を取り込むので、フィルターの掃除は住んでいる限り続きます。
本体が壁に付くダクトレスは、掃除の前に本体の位置を見ておくと安心です。高い位置に付くなら、手が届くかどうかも確かめます。
冬の冷気と結露:冷気は全く感じず、結露は一度もなし
冬に換気口から冷気を感じたことは全くありません。結露も一度もありません(2026年11月時点)。
ただし、これを換気だけの効果とは言えません。私の家は窓が樹脂窓で、吹付の断熱を入れ、気密測定もしています。気密は目標のC値1.0をクリアしました(書面の報告で確認)。換気、窓、断熱、気密が組み合わさった結果として読んでください。
換気だけの電気代の数字は持っていません。熱交換でどれだけ得をしたかも、私の家では測っていません。
換気だけでは片付かないこと
第1種換気があっても、家じゅうの湿気と温度が同じになるわけではありません。私の家で湿気が気になるのは、周りが塀に囲まれた1階です。旗竿地の話として、こちらに書きました。
階によって暑さ寒さの差も残ります。冬の朝、1階はやや寒く、2階と3階は暖かい状態です。1階は長くいる空間ではないので、問題にはなっていません。
図面の段階で確かめること:給排気口と窓の位置
ダクトレスは外壁に給排気口が出るので、狭小住宅では窓の位置とぶつかることがあります。私の家でも、契約後の質疑でこの話が出ました(2020年5月)。
- 配置図は契約の当日に届いた。図で換気扇と操作盤の位置が分かり、換気扇は同じ部屋の中なら動かせるという説明だった
- 給排気口を窓の上に付けたいと頼むと、窓の真上は天井との間のスペースが足りず、カーテンレールも付けられなくなるので難しいという回答だった
- 3階は高所窓なので問題なく設置できた。1階は窓の高さを変えて位置を逃がした
- 給排気口の色は黒に変更できた
契約後に初めて見る図面もあります。本体の位置が音とフィルター掃除の両方に関わるので、間取りが固まる前に配置図を出してもらうのがおすすめです。
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換気の方式は、私が比べた見積でも会社によって違いました。狭小地や旗竿地に対応できる会社を、複数まとめて探す入口として使えます。依頼のときに換気の方式と気密測定の希望を具体的に書くと、各社の考え方を並べて比べられます。2社以上に依頼して、同じ希望仕様で見積を取るところまでやってください。
※ 会社ごとに提案内容・方法が異なります。
よくある質問
第1種換気は後悔しますか
私の家では、設備の後悔には入っていません(2026年11月時点)。冬の冷気は全く感じず、結露も一度もありません。ただ、強と中の運転音はうるさいと感じていて、基本は弱運転です。
24時間換気がうるさいときは、止めてもいいですか
止めることはおすすめしません。24時間換気は常時の換気を前提にした設備です。私の家は弱運転にしていますが、弱では規定の換気量に足りません。音が気になる場合は、取扱説明書を確かめたうえで、建てた会社か機器のメーカーに相談してください。
ダクトレスの第1種換気は、冬に寒くないですか
私の家では、換気口から冷気を感じたことは全くありません。窓と断熱と気密も関わるので、換気だけの効果とは言えません。
フィルター掃除の頻度はどのくらいですか
私の家は2か月に1回くらいです。必要な頻度は機種と周りの環境で変わるので、取扱説明書で確かめてください。
ダクトレスの場合、浴室やトイレの換気はどうなりますか
私の家では、脱衣室と2階のトイレに天井埋め込みの換気扇を別に付けました。キッチンは同時給排気型のレンジフードです。
まとめ
- ダクトレスの第1種換気で2020年12月から暮らして、換気は設備の後悔に入っていない
- 弱点は音。強と中はうるさいので基本は弱運転だが、弱では規定の換気量に足りない。ここは解決していない
- 建てる前に、規定の換気量を満たすモードの音を確かめる
- フィルター掃除は2か月に1回くらい。冬の冷気は全く感じず、結露は一度もない。ただし窓・断熱・気密も関わる
- ダクトレスは給排気口が窓とぶつかることがあるので、間取りが固まる前に配置図を出してもらう
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※ 本記事の住んでからの実感は本人の記録(2026年11月の振り返り)に、換気の構成は工務店の見積明細(2020年4月)、配置図と給排気口の経緯は筆者のメール記録(2020年5月)に基づきます。法令と方式の説明は2026年11月7日に確認しました。機種名・会社名・所在地は記載していません(東京23区内)。