ネズミの被害は「かじる・汚す・刺す・眠れない」の4つです|東京のねずみ関連火災は年3〜11件。先に見るのはコードとガスホース
家にネズミがいると分かって、何がどこまで危ないのかを知りたい。この記事は、東京都の「都民のためのねずみ防除読本」(令和7年版)と「ねずみ防除指針」、目黒区の案内をもとに、家で起きる被害を4つに分け、先に確かめる場所を整理します。費用は家ごとに違うので、この記事では断定しません。
ネズミの被害には、どんな種類がありますか
家で起きるネズミの被害は、かじる・ふん尿で汚す・イエダニに刺される・音や不安で眠れない、の4つに分けると整理できます。
目黒区の案内は、被害を衛生上・寄生虫・家屋等・精神的の4つに分けています。東京都の読本は、感染症・皮膚炎・精神的被害・都市機能の阻害・経済的被害の5つで説明しています。次の表は、この2つを家の中で起きることに置き直した当サイトのまとめです。
| 被害 | 家で起きること | 先に見る場所 |
|---|---|---|
| かじる | 柱・扉・壁・家具、電気のコード、ガスホース | 家電の裏、配線、ガスホース |
| 汚す | ふんや尿が食品・調理器具につく | 台所、食品の保管場所 |
| 刺す | イエダニに刺されて、激しいかゆみと皮疹が出る | 寝室、ネズミの巣があった近く |
| 眠れない | 天井裏の足音、かじる音、不安 | 音がする時間と場所 |
一番急ぐのは、コードとガスホースのかじり跡です。ほかの被害と違って、火事やガス漏れにつながるからです。
ネズミにかじられると、家のどこが危ないですか
ネズミは伸び続ける歯を削るために堅いものをかじるので、電気のコードやガスホースがかじられると、漏電や火災、ガス漏れにつながることがあります。
目黒区の案内は、ネズミの歯は1日に0.5ミリずつ伸び、それを削るために堅いものをかじると説明しています。隙間を広げて通りやすくするためにも、かじります。かじられる物として挙げられているのは、柱、扉、壁、家具、電気のコード、ガスホースです。電話が通じなくなる被害も挙がっています。
見落としやすいのは家電の裏です。東京都の読本は、ネズミは冷蔵庫やテレビなどの裏側の、発熱して暖かい場所に巣材を持ち込んで巣を作るとしています。その結果、巣の近くでかじられたコードがショートしたり、放熱板に尿がかかってスパークし、家電が壊れたり火災になったりすることがあります。
ネズミが原因の火事は、本当に起きますか
起きます。東京都の読本に載っている東京消防庁の資料では、ねずみ関連の火災は平成28年から令和5年までの8年間、毎年3〜11件ありました。
| 年 | ねずみ関連火災の件数 |
|---|---|
| 平成28年 | 11件 |
| 平成29年 | 9件 |
| 平成30年 | 8件 |
| 平成31年 | 8件 |
| 令和2年 | 4件 |
| 令和3年 | 3件 |
| 令和4年 | 3件 |
| 令和5年 | 8件 |
※ 東京都「都民のためのねずみ防除読本」(令和7年版)p9 のグラフから。出典は東京消防庁。全国の件数ではありません。
住宅も無関係ではありません。東京都のねずみ防除指針は、平成8〜15年のねずみに起因する火災97件のうち、店舗が33件(ほとんどが飲食店)、住宅・共同住宅が22件だったとしています。出火場所では、台所が13件、天井裏も上位に入っています。ただし20年以上前の集計なので、今の割合とは限りません。
同じ指針は、火事になる形を次のように挙げています。
- 電気コードをかじってショートし、火花が近くの燃えやすい物に移る
- ガスのホースをかじって穴を開け、漏れたガスに火がつく
- 熱くなる設備の近くに、ぼろきれや紙くずを巣の材料として持ち込み、それが熱で発火する
件数は多いとは言えません。それでも、コードやガスホースにかじり跡を見つけたら、そのまま使い続けないでください。電気は電気工事店、ガスはガス会社に点検を頼むのが安全です(これは当サイトの判断です)。
ネズミの健康被害は、どんな病気がありますか
東京都の読本はレプトスピラ症やサルモネラ症などを挙げていますが、目黒区は、日本で今、ネズミが媒介する危惧すべき感染症の流行はないとしています。家庭でまず気をつけるのは、台所の汚染です。
読本は、ネズミから人へのうつり方を2つに分けています。咬まれたり体に触れたりしてうつる場合と、ふんや尿に出た病原体が飲み水や食品を汚して口から入る場合です。挙がっている主な病気は次のとおりです。
| 病気 | うつり方 | 資料の説明 |
|---|---|---|
| サルモネラ症 | ふんが食材や調理器具を汚す | 目黒区が台所で気をつけるよう挙げている食中毒菌 |
| レプトスピラ症 | 尿で汚れた水を飲む、触れる | 近年は川辺のレジャーや土木作業での感染例が報告(読本) |
| 鼠咬症(そこうしょう) | ネズミに咬まれる | 戦後の症例報告は少ない(指針) |
| 腎症候性出血熱 | ふんや尿に接触する | 近年、国内の感染者は出ていない(読本) |
※ 読本 p7〜8、東京都ねずみ防除指針「被害の実態」、目黒区の案内から。ほかに広東住血線虫症、クリプトスポリジウム症なども挙げられています。
読本は感染症の媒介を「最も恐ろしい」被害と書き、目黒区は「幸い現在日本では」流行はないと書いています。どちらかが誤りなのではなく、書いている視点が違います。読本は病気の重さから、目黒区は今の発生状況から書いている、というのが当サイトの読み方です。
ふんや尿で汚れたかもしれない台所は、どうしますか
多摩府中保健所の案内は、ふんが落ちていた場所やネズミが歩いた場所は「あまり神経質になる必要はありません」とし、消毒するなら消毒用アルコールでふき取る程度でよいとしています。ただし、調理台・食器・調理器具は、よく洗って消毒するよう書いています。ふんの片づけ方は家や部屋にネズミが出たら、素手で触らず、まずフンとかじり跡を探してください|東京都の資料で確かめた、その夜にすることと業者に頼む前の確認で説明しています。
ネズミに咬まれたら、どうしますか
傷口をすぐに消毒し、医療機関を受診して、ネズミに咬まれたことを伝えてください。厚生労働省が周知した国立感染症研究所の資料が、そうするよう書いています。同じ資料は、鼠咬症を非常にまれとしています。
ネズミがいる家で、体がかゆいのはなぜですか
ネズミの体と巣にいるイエダニが人を刺すことがあり、激しいかゆみと皮疹を起こします。
東京都の読本は、イエダニは体長0.5〜1.0ミリで、ネズミが巣からいなくなったり死んだりして血を吸えなくなると、そこから離れて人を刺すとしています。ネズミが減ったあとに、かゆみが始まることがあるわけです。
目黒区の案内は、イエダニは人間に寄生することはなく、一時的なことがほとんどで、壁や床の表面を歩き、殺虫剤にも弱いとしています。刺すダニの見分け方は刺すダニは原因が3つに分かれます|イエダニはネズミ、トリサシダニは鳥の巣。原因を断たないと止まりませんを読んでください。
音や不安で眠れないのも、ネズミの被害ですか
被害です。東京都の読本は、実害がなくても、ネズミがいることによる精神的苦痛は重大な被害だとしています。
目黒区の案内も、天井裏を走る音、かじる音、知らない間にあるふん、姿を見ただけでも不快感や恐怖感があり、人によっては不眠症やノイローゼになることもあるとしています。
東京都がケアマネージャーを対象に行った平成15年度の調査では、回答者の74.5%が、過去1年に介護支援サービスの利用者宅でねずみ被害があったと答えました。ねずみ被害を受けた135人について挙がった内容は次のとおりです(指針による)。
| 被害の内容 | 人数 |
|---|---|
| 糞が散乱して不衛生 | 88人 |
| 夜に眠れず日中に寝てしまい、食事や服薬などのケアがうまくいかない | 14人 |
| 食品や家具をかじられた | 9人 |
| 不安、気持ち悪い | 9人 |
| 夜に眠れず体力が低下し、持病が悪化した | 8人 |
高齢の家族の家でネズミの話が出たら、音の話だけと聞き流さないでください。天井裏の音の正体を絞るなら、屋根裏の動物の正体を音で絞る|バルサンでは解決しない理由と、塞ぐ順番を間違えると閉じ込める話が役に立ちます。
ネズミの被害を放置すると、どうなりますか
放置しても入り口が開いたままなら、被害の元は残ります。目黒区は、深刻な被害の大半は、家の中にネズミを入れなければ防げるとしています。
目黒区の表では、クマネズミは年に5〜6回、1回に平均約6匹を産みます。目黒区は、ネズミはほとんどの場合、屋内と屋外の出入りを繰り返していると説明しています。入り口が開いている限り、また入ってこられるということです。捕まえても、別のネズミが入ってくるならいたちごっこだ、というのが目黒区の説明です。
静かになったから終わり、とも言えません。目黒区は、ネズミは寒さに弱いため冬期や夜によく侵入するとしています。冬の動きはネズミは冬もいなくなりません|東京都の相談は11月が最多。寒いと1日エサが無いだけで餓死するので、暖かい家に入ってきますにまとめています。
家のネズミ被害は、何から確かめますか
コード、台所、体のかゆみ、入り口の順に確かめてください。順番は当サイトの判断で、火事につながるものを先にしています。
- コードとガスホース:冷蔵庫・テレビの裏、コンロのまわりに、かじり跡がないか見ます
- 家電の裏の巣:紙、布きれ、ビニールが集まっていないか見ます。目黒区は、クマネズミはこうした物を持ち込んで巣を作るとしています
- 台所:ふんがあれば調理台・食器・調理器具を洗って消毒し、食品は容器か冷蔵庫へしまいます
- かゆみ:家族に虫刺されのような跡が続いていないか確かめます
- 入り口:ふんやかじり跡の近くのすき間を探します。探す順番はネズミの侵入経路が分からないのは、外の入り口と部屋への出口が別だからです|目黒区の保健所の調査では床下通風口と壁の穴が各27.6%に書きました
ネズミの被害を止めるには、どこに頼めばいいですか
持ち家で、かじり跡が高い場所や天井裏にある、ふんが何か所もある、入り口が絞れないときは、業者の現地調査が向いています。東京都の読本は、業者を選ぶときの確認点の1つに、入り口をふさぐ工事の内容と方法をきちんと説明することを挙げています。
被害の直し方と費用は、かじられた場所や入り口の数で変わり、現地を見ないと決まりません。まず無料の現地調査と見積もりを取り、どこを入り口と判断したか、かじられた所をどう扱うかを説明してもらって比べてください。
\相談・現地調査・お見積りはすべて無料/
ペスコンpro(株式会社MUSO・埼玉県戸田市)は、埼玉・東京を中心に首都圏で地域密着の害獣駆除を行う会社です。公式サイトでは現地調査・お見積りは無料、受付は9:00〜18:00の年中無休とされています。施工の流れに駆除・再発予防・除菌消臭が入っていて、侵入口を封鎖して再侵入を防ぐところまで行います。保証期間中に破損が見つかったときの保証もあります。料金は現場ごとに必要な施工が変わるため最低料金を掲げず、無料調査のあとに案内する方針で、見積もりを依頼したあとに断ってもかまわないとしています。ネズミ・ハクビシン・アライグマの駆除に対応します(対象の害獣は提携先の掲載条件に基づきます)。
害獣プロテック(株式会社花光)は、関東・関西・東海・九州・北陸・中部・東北に対応しています(公式サイトの県別一覧では、東北は福島県のみ、九州は福岡・佐賀・長崎・熊本・大分と山口県。2026年9月11日確認)。相談・現地調査・見積り・出張費用がすべて無料です。24時間365日コールセンターで受付。最長10年の破損保証(※条件あり・期間は施工内容によります)。母体は20年以上続くリフォーム会社で、施工技術としては工務店歴50年以上を掲げており、駆除実績は3,000件以上です。公式サイトは「害獣は帰巣本能が強く、捕まえたり追い出したりするだけではすぐに被害が再発してしまいます。そこで重要になるのが侵入経路封鎖による再発防止施工です」と説明しています。
※ ペスコンproの内容は2026年10月7日、害獣プロテックの対応エリア・費用・保証の内容は2026年9月10日に、それぞれ公式サイトで確認したものです。ペスコンproの対応エリアは東京・埼玉・千葉・神奈川です。最新の条件は公式サイトでご確認ください。
よくある質問
ネズミからペストがうつる心配はありますか。
目黒区の案内は、ペストなどの感染症を媒介するイメージはあるが、幸い現在の日本ではネズミが媒介する危惧すべき感染症の流行はないとしています。それよりも、台所の食品や調理器具の汚染に気をつけてください。
姿を見ただけで、まだ被害はありません。何もしなくていいですか。
入り口だけは探してください。目黒区は、ネズミは屋内と屋外の出入りを繰り返していると説明しています。深刻な被害の大半は、家の中に入れなければ防げるとも書いています。
駆除したあとから、かゆくなりました。ネズミと関係がありますか。
関係している可能性があります。東京都の読本は、ネズミが巣からいなくなったり死んだりすると、イエダニが移動して人を刺すとしています。目黒区は、イエダニは殺虫剤に弱く、人間に寄生することはないとしています。
かじられた家具や柱は、直さないといけませんか。
順番としては、コードとガスホースが先です(当サイトの判断)。柱や壁は、かじられた穴が入り口になっていないかを先に確かめてください。目黒区は、ネズミは隙間を広げて通りやすくするためにもかじると説明しています。建物の傷みの程度は、現地を見ないと判断できません。
ネズミの被害は、どこに相談できますか。
保健所に相談できる地域があります。目黒区は、ふさぐべき入り口を探す手伝いや、穴をふさぐ助言を保健所で行っているとしています。ただし、駆除までしてくれるわけではありません。詳しくは保健所は害虫も害獣も駆除してくれません|してもらえることと、虫か獣かで担当が分かれる理由を読んでください。
まとめ
- ネズミの被害はかじる・汚す・刺す・眠れないの4つに分けて考える
- 急ぐのはコードとガスホースのかじり跡。冷蔵庫やテレビの裏も見る
- ねずみ関連の火災は、東京消防庁の資料で平成28年〜令和5年に毎年3〜11件
- 病気は台所の汚染に注意。調理台・食器・調理器具は洗って消毒する
- 咬まれたら傷口を消毒して受診し、ネズミに咬まれたと伝える
- ネズミが減ったあとのかゆみはイエダニのことがある
- 音や不安で眠れないのも被害。高齢の家族の家では特に聞き流さない
- 被害の大半は入り口をふさげば防げる(目黒区)。賃貸は先に管理会社へ
※ 本記事は情報提供を目的としたもので、特定の工事や商品を推奨するものではなく、医療上の助言でもありません。東京都「都民のためのねずみ防除読本」(令和7年版)、東京都ねずみ防除指針「被害の実態」、目黒区「ネズミの被害を防ぐために!」(2025年4月25日更新)、厚生労働省健康局結核感染症課の通知(平成17年1月21日・健感発第0121001号)別添は、2026年11月6日に本文を確認したものです。多摩府中保健所の案内の記述は、当サイトが2026年11月3日に確認した内容です。