ネズミは冬もいなくなりません|東京都の相談は11月が最多。寒いと1日エサが無いだけで餓死するので、暖かい家に入ってきます

「冬になればネズミはいなくなる」「冬眠するから静かになる」と思っていませんか。この記事は、東京都の「行政担当者のための ねずみについてよくある質問&回答集」と、静岡市・練馬区・札幌市・港区の公式の案内で確かめました。先に結論を書くと、ネズミは冬に姿を消すどころか、寒くなる10〜11月に暖かい家の中へ入ってきます。

ネズミは冬眠しますか

家に出るネズミが冬眠して姿を消すことはありません。東京都に寄せられたネズミの相談件数は、12月・1月・2月も夏より多いままです。
今回確かめた自治体の資料(東京都・静岡市・練馬区・札幌市・港区)に、家ネズミが冬眠するという記述はありませんでした。逆に、東京都の質問&回答集は、ネズミはエサが無くなると寒いと1日以内、暖かいと4〜5日で餓死すると答えています。寒い時期ほど、毎日エサを取らないと生きられない動物です。
秋に天井裏で音がしはじめたなら、そのまま冬を越されると考えてください。音が小さくなったとしても、いなくなったとは限りません。

冬にネズミが家に入ってくるのはいつごろですか

東京都の質問&回答集は「寒くなる10〜11月ごろに、暖かい民家に侵入するため苦情相談件数が多くなり、外が暖かくなる3月ごろから少なくなる」としています。
同じ資料に、東京都の月別のネズミ被害相談件数(平成11年度〜15年度の平均)が載っています。
月相談件数(月平均)
4月1,051件
5月1,100件
6月1,147件
7月1,017件(最も少ない)
8月1,030件
9月1,314件
10月2,201件
11月2,572件(最も多い)
12月1,770件
1月1,428件
2月1,678件
3月1,172件
※ 東京都「行政担当者のための ねずみについてよくある質問&回答集」(東京都ねずみ防除指針の資料)Q3のグラフから。平成11年度〜15年度の平均で、最新の件数ではありません。
東京都はこのグラフについて、10月・11月をピークに冬場の相談件数が夏場の1.5〜2倍程度になっており、若干の季節変動はあるものの、年間を通じて相談件数は多いとまとめています。冬に減るのではなく、秋に増えて、冬の間も夏より多いのが実際の動きです。

なぜ冬に家の中へ入ってくるのですか

理由は、暖かさとエサです。
先に書いたとおり、ネズミは寒いと1日エサを取れないだけで餓死します。外のエサが減る季節に、暖かくて食べ物のある家の中は、ネズミにとって条件のそろった場所です。
家の中でも、特に暖かい場所が好まれます。東京都の質問&回答集は、内壁と外壁の間は断熱材などが入っていて雨風や外敵からも守られているので暖かく、ネズミにとって絶好の営巣場所だとしています。冷蔵庫やテレビなど、放熱板があって暖かい家電製品の裏にも巣を作ります。
ネズミの種類によっても違います。港区の案内は、ドブネズミを「寒さに強く、泳ぐことが得意」、クマネズミを「暖かい所を好み、高い所が得意」と説明しています。
ドブネズミクマネズミ
寒さ寒さに強い暖かい所を好む
入ってくる所台所の床下、排水管の中を伝って壁や配管を登り、貫通口のすき間などから
巣植栽などの地面に穴を掘って作る建物の中の天井裏や壁の間に作る
※ 港区のネズミ対策の案内(PDF)から。
冬に天井裏や壁の中で音がするなら、高い所が得意で暖かい所を好むクマネズミを先に疑ってください。東京都の相談の多くもクマネズミです。種類の見分け方とエサの好みはネズミが好む食べ物は植物質|東京都の相談はほとんどクマネズミ。毒えさが効かない理由と1.2cmの隙間で説明しました。

冬のネズミは家のどこにいますか

冬のネズミは、暖かくて人目につかない場所にいます。東京都の質問&回答集は、クマネズミの巣の場所として、天井裏・押入(あまり使っていないもの)・壁の中・冷蔵庫やテレビなどの家電製品の後ろを挙げています。
  • 天井裏:夜に「トトト」と走る音がする
  • 壁の中:夜中に壁の中で音がする
  • 押入れ:あまり開けない押入れの奥に、紙や布をかじった跡がある
  • 冷蔵庫・テレビの裏:裏や下にフンが落ちている
東京都は、家電製品の電気コードをネズミがかじってショートさせたときに巣に火が移り、火災を起こすことがあるとも書いています。冬に家電の裏で音がするなら、放っておかないでください。

冬の間に、家の中で増えますか

増えることがあります。東京都の質問&回答集は、ネズミは生後3か月から出産し、条件が良ければ年に6〜7回、1回に6〜10匹ほどの仔を生むとしています。暖かい家の中にエサと巣材があれば、季節を問わず増える条件がそろいます。
札幌市は、ネズミは「春と秋の繁殖期の前に駆除すると効果的」としています。秋に入ってきたネズミをそのまま冬越しさせると、春の繁殖期を家の中で迎えることになります。

冬はネズミ対策に向いた時期ですか

向いています。静岡市は「冬は駆除に最適」として、寒い季節は屋内にネズミが入り込みやすく、駆除の効果も出やすいとしています。春から夏は死骸による悪臭やダニ発生のおそれがあるため、粘着シートでの捕獲が向いているとも書いています。
殺そ剤(毒えさ)を冬に使う自治体もあります。練馬区は、冬季に町会を通じて殺そ剤を配布し、相談窓口に来た人に殺そ剤(11月から4月)と粘着板のサンプルを渡しています。
ただし、練馬区は同じページで、殺そ剤や粘着板に忌避効果や侵入予防効果はないと書いています。毒えさでその冬のネズミを減らせても、入り口が開いたままなら、別のネズミがまた入ってきます。
もう一つの注意点は、家の中に多いクマネズミには毒えさが効きにくいことです。東京都の「都民のためのねずみ防除読本」(令和7年版)は、捕獲器と殺そ剤はドブネズミとハツカネズミには有効でも、クマネズミに対しては専門業者でもなかなか困難だとしています。毒えさが効く種類についてはハツカネズミには毒えさが効きます|クマネズミとは逆です。体長5〜10cmで、生後35日で繁殖を始めますで説明しました。

冬のうちに、自分でやることは何ですか

東京都の読本は、ネズミの環境的防除の基本として、①エサを与えない ②巣材を与えない ③住まいへの出入りと建物内での移動を防ぐ、の3つを挙げています。冬に当てはめると、次のようになります。
  1. エサを片づける:食品は密閉できる容器に入れる。生ごみはふた付きの容器に入れる
  1. 巣材を片づける:使わない紙・布・段ボールをため込まない。押入れや物置をときどき開けて見る
  1. 入り口をふさぐ:配管まわりや床下の換気口のすき間を、金網や金属たわし、パテなどネズミがかじれない材料でふさぐ
ネズミがまだ中にいるうちに入り口を全部ふさぐと、家の中に閉じ込めることになります。天井裏や壁の中で音がしているなら、ふさぐ前に追い出しや捕獲を済ませる必要があります。ここが自分では難しいところです。

賃貸なら、先に管理会社へ連絡します

ネズミの入り口は、壁や配管まわりのすき間など、建物の側にあります。ふさぐのは建物の工事なので、借りている側が先に手を入れる話ではありません。連絡の手順は賃貸で虫やネズミが出たら、業者を呼ぶ前に管理会社へ|国民生活センターの相談は2,000件超。20代が約2.6倍に増えていますで説明しました。

業者に頼むなら、冬のうちに見積もりを

天井裏や壁の中にいるクマネズミは、毒えさや捕獲器だけでは片づきにくい相手です。東京都の読本は、侵入経路をふさぐ工事(防そ工事)がクマネズミに特に効果的だとしています。春の繁殖期の前、冬のうちに現地を見てもらうのが近道です。
見積もりを比べるときは、駆除の値段だけでなく、次の3つが入っているかを見てください。
  • 追い出し・捕獲(ふさぐ前に中のネズミを出す)
  • 侵入経路をふさぐ工事
  • 巣やフンのあった場所の清掃・消毒(ネズミがいなくなった後、巣のダニが人を刺すことがあるため)
費用は入り口の数や場所で変わり、現地を見ないと決まりません。まず無料の現地調査と見積もりを取ってください。
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ペスコンpro(株式会社MUSO・埼玉県戸田市)は、埼玉・東京を中心に首都圏で地域密着の害獣駆除を行う会社です。公式サイトでは現地調査・お見積りは無料、受付は9:00〜18:00の年中無休とされています。施工の流れに駆除・再発予防・除菌消臭が入っていて、侵入口を封鎖して再侵入を防ぐところまで行います。保証期間中に破損が見つかったときの保証もあります。料金は現場ごとに必要な施工が変わるため最低料金を掲げず、無料調査のあとに案内する方針で、見積もりを依頼したあとに断ってもかまわないとしています。ネズミ・ハクビシン・アライグマの駆除に対応します(対象の害獣は提携先の掲載条件に基づきます)。
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よくある質問

冬になって天井裏の音が静かになりました。いなくなったのでしょうか。
いなくなったとは限りません。東京都の相談件数は12月〜2月も夏より多いままです。音が減っても、フンやかじり跡が新しく出ていないかを確かめてください。
ネズミは寒さで死にませんか。
暖かい家の中にいる限り、寒さで死ぬことは期待できません。東京都の質問&回答集は、壁の中は断熱材などで暖かく、ネズミにとって絶好の営巣場所だとしています。寒さで弱るのはエサを取れないときで、だから冬は家の中に入ってきます。
ハクビシンやコウモリも、冬は家の中にいますか。
この記事ではネズミについてだけ確かめました。ハクビシンやコウモリの冬の動きは種類ごとに違うので、屋根裏の動物の正体を音で絞る|バルサンでは解決しない理由と、塞ぐ順番を間違えると閉じ込める話から、まず音の主を絞ってください。
殺そ剤は冬に使えばいいですか。
使うなら冬が向いています(練馬区は11月から4月にサンプルを配布)。ただし、家の中に多いクマネズミには効きにくく、殺そ剤に侵入を防ぐ効果はありません。入り口をふさぐこととセットで考えてください。
保健所に相談すれば、駆除してもらえますか。
駆除はしてもらえません。保健所は相談には応じますが、駆除や侵入口の工事はしていません。相談窓口の仕組みは保健所は害虫も害獣も駆除してくれません|してもらえることと、虫か獣かで担当が分かれる理由にまとめました。

まとめ

  • 家に出るネズミは冬に姿を消さない。東京都の相談は11月が最多で、12月〜2月も夏より多い
  • 寒くなる10〜11月ごろ、暖かい家の中に入ってくる。外が暖かくなる3月ごろから相談が減る(東京都)
  • ネズミは寒いと1日エサが無いだけで餓死する。だから冬は暖かくてエサのある家に来る(東京都)
  • 冬にいるのは天井裏・壁の中・押入れ・冷蔵庫やテレビの裏など暖かい場所
  • 冬は駆除に向いた時期(静岡市)。春の繁殖期の前に片づける(札幌市)
  • 殺そ剤に侵入を防ぐ効果はない(練馬区)。クマネズミは入り口をふさぐ工事が基本(東京都)
※ 本記事は情報提供を目的としたもので、特定の工事や商品を推奨するものではありません。自治体資料の内容は、いずれも2026年10月26日に本文を確認したものです。