ネズミが好む食べ物は植物質|東京都の相談はほとんどクマネズミ。毒えさが効かない理由と1.2cmの隙間

この記事を読むと分かること
  • 東京都に来る相談のほとんどはクマネズミで、植物質を好むこと
  • そのクマネズミには毒えさとトラップが効きにくいこと。保健所がそう書いていること
  • だから対策はえさを断って侵入口をふさぐこと。1.2cmの隙間で入られること
ネズミが出たとき、多くの人はまず駆除グッズを買いに行きます。しかし、東京都の保健所は「今までのねずみ対策(毒えさやトラップ)では不十分」と書いています。
理由は、日本の住宅に出るネズミの種類にあります。この記事では、東京都の資料をもとに、何を食べているのかどこから入っているのかを押さえます。

東京都の相談は、ほとんどがクマネズミです

東京都多摩府中保健所の資料には、こう書かれています。
「当保健所には、毎年多くのねずみの相談が寄せられます。そのほとんどがクマネズミです」— 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」より
まず、家に出る2種類を並べます。
クマネズミドブネズミ
体長15〜20cm22〜26cm
胴長より長い。黒い胴長より短い。白っぽい
大きい小さい
腹部黄褐色灰色
食性植物質を好む動物質を好む
生息場所ビル内部の高い所、壁の中、天井裏下水管・下水溝、ビル低層階
動き電線を伝ったり、壁を駆け上がる地面に穴を掘り、泳ぎが得意
※ 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
天井裏で音がしているなら、クマネズミの可能性が高いということです。壁を駆け上がり、電線を伝います。

好む食べ物は「植物質」。ただし何でも食べます

資料にはこう書かれています。
「クマネズミは植物性の食べ物(サツマイモやにんじんなど)を好みますが、雑食性で何でも食べます。人間の食べ物はもちろん、残飯やそなえ物、ペットのえさ、植栽など何でも食べてしまいます」— 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」より
えさになっているもの
サツマイモ、にんじんなどの植物質(特に好む)
人間の食べ物、残飯
そなえ物
ペットのえさ
植栽
ドブネズミは逆に動物質を好みます。種類によって好みが違うので、「何が食べられているか」も種類を絞る手がかりになります。
庭に柿の木がある場合
同じ資料に、庭の柿についての質問と答えが載っています。「収穫を速やかに行う、収穫した柿は放置しない」という内容です。
落果はそのままえさになります。果樹があるなら、そこが出発点になっている可能性があります。

★毒えさとトラップは、クマネズミには効きにくい

ここが多くの人の想定と違うところです。
クマネズミドブネズミ
殺そ剤感受性低い → 毒えさの効き目が薄い高い → 毒えさの効き目が高い
警戒心非常に強い → わなにかかりにくい低い → わなにかかりやすい
※ 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
資料は「クマネズミは賢く、警戒心が非常に強いので、毒えさやトラップになかなかかかってくれません。また、毒えさの効き目もあまりありません。従来の毒えさとトラップによる対策だけでは、駆除することは困難です」としています。
つまり、市販の駆除グッズを買ってきて置くだけでは、相手がクマネズミなら効きにくいということです。
資料が勧めているのは「環境的防除」で、中身は次の3つです。
  • ①えさを与えない
  • ②巣を作らせない
  • ③侵入口をふさぐ

侵入口は1.2cm。ハクビシンの8cmとは桁が違います

資料には「クマネズミは1.2cm以上の大きさのすき間なら通りぬけることができてしまう」と書かれています。
動物通れる隙間
クマネズミ1.2cm以上
ハクビシン一辺8cm(短い辺なら6cm)
※ クマネズミは東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」、ハクビシンは農研機構「ハクビシンは狭い隙間から侵入できる」に基づく(いずれも2026年8月31日時点で確認)。
1.2cmは、指1本が入るかどうかの隙間です。しかも資料には「木材などであれば、かじって通れる大きさの穴にしてしまいます」とあります。今1.2cmなくても、木ならかじって広げられます。
資料が挙げている侵入口の例です。
場所
建物の基礎のすき間
配管のまわりのすき間
通気口のすき間(こうしが取れている等)
雨戸の戸袋(壁の中に通じていることがある)
柱と屋根のすき間
車庫のガレージのすき間
クマネズミは高いところに登るのが得意なので、家の柱と屋根のすき間など高い場所からも侵入します。足元だけ見ても見つかりません。

通り道は「ラットサイン」で分かります

資料は、ネズミが活動した跡をラットサインと呼んでいます。
ラットサイン見え方
フン冷蔵庫の後ろなど、決まった場所に落ちている
こすりあと体の脂分と汚れが付着した、黒光りしたあと
かじりあと天井裏の木材、配線など
※ 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
「ねずみは決まった通り道を通ることが多い」とされています。ラットサインの近くに隙間があれば、そこが出入り口の可能性が高いということです。

ふさぐ材料は、ホームセンターで揃います

資料が挙げている材料と価格です。
材料価格(資料の記載)
金属タワシ1個100円
きっこう(亀甲)金網1㎡あたり200円
外壁用パテ200gで500円
※ 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。価格は資料掲載時点のもので、現在の実売価格とは異なる場合があります。
「いずれもホームセンターなどで購入することができます。安価で、ねずみに容易にかじられないのでおすすめです」とされています。隙間に金属タワシを詰める、金網をかぶせる、パテで埋める。作業自体は難しくありません。
ただし、天井裏は別です
同じ資料に、はっきりこう書かれています。
「天井裏や高所などの危険な場所については、専門業者に依頼したほうがよい場合もあります」
足場が悪く、暗く、断熱材の上は踏み抜きます。手が届く範囲は自分で、天井裏は業者にという切り分けが現実的です。

中にいるまま塞いたらどうなるか

資料には、この質問への答えも載っています。
「えさがない場合、寒いと1日以内、暖かいと4〜5日で餓死します。死体は見つけ次第除去しましょう。なお、ねずみがどこで死ぬかは定かではありません」— 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」より
「どこで死ぬかは定かではありません」という一文が重要です。壁の中で死なれると取り出せず、臭いだけが残ります。
資料は、えさを断ったうえでトラップを仕掛けると捕まえやすくなる、としています。塞ぐだけで終わらせないということです。

フンの扱いは、ハクビシンとは違います

これは意外かもしれません。同じ東京都でも、ネズミについてはこう書かれています。
「あまり神経質になる必要はありません。もし消毒するなら消毒用アルコールでふき取る程度でよいでしょう。ただし、調理台や食器、調理器具など、間接的に食品が汚染される危険性のある場所や器具については、よく洗浄、消毒してください」— 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」より
一方ハクビシンやアライグマの糞については、東京都環境局が人獣共通感染症を17項目挙げています。同じ「屋根裏の糞」でも、相手が違えば扱いが変わります。
だからこそ、まず何がいるのかを確かめる必要があります。ネズミの糞は米粒から1cm程度で通り道に散らばり、ハクビシンは一か所にためます。

被害が増える時期

資料には季節の傾向も書かれています。
「一般的には、寒くなる10〜11月頃に、暖かい民家に侵入するため多くなり、外が暖かくなる3月頃から少なくなります」— 東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」より
秋に音がしはじめたなら、そのまま冬を越されます。早めに侵入口を探すほうが、結果として手間が少なくなります。

賃貸か持ち家かで、やることが変わります

住まい最初にやること
賃貸管理会社・大家に連絡する。建物の隙間をふさぐのは建物側の工事です
持ち家手の届く範囲は自分で。天井裏は業者の現地調査を受ける

相談先

手が届く範囲の隙間なら、金属タワシとパテで自分でふさげます。問題は天井裏です。
東京都の資料自身が「天井裏や高所などの危険な場所については、専門業者に依頼したほうがよい場合もあります」としています。
状況向いている相談先
対応エリア内で、侵入口の封鎖まで含めて相談したい害獣プロテック
費用の目安を先に知りたい/深夜や早朝に相談したい害獣駆除110番
害獣プロテックは、48年以上にわたり家の構造を扱ってきた建築の会社が対応します。再発を防ぐ「害獣対策工事」まで一貫して行う立て方で、この記事で書いた「侵入口をふさぐことが対策」という考え方と合います。対応エリアは福島/東京・神奈川・埼玉・群馬・千葉・栃木・茨城/山梨・長野・富山・石川・福井/愛知・静岡・三重/大阪・京都・兵庫・奈良。見積もりは無料で、Webからでも電話からでも受け付けています。
害獣駆除110番は、料金に駆除費用だけでなく殺菌・消毒費用と清掃費用が含まれ、見積もり以上の追加料金はかからないとしています。全国47都道府県に対応し、受付は24時間365日。上場企業(証券コード3989)が運営しています。公式サイトに掲載されているネズミの料金は22,000円(税込)からです。
※ 料金・対応エリア・受付時間は害獣駆除110番の公式サイトの記載に基づきます(2026年8月31日時点・編集部調べ)。現地調査と見積もりは無料とされていますが、対応エリア・加盟店・現場の状況によって費用が発生する場合があると注記されています。

まとめ

  • 東京都の相談はほとんどがクマネズミ
  • クマネズミは植物質(サツマイモ・にんじん等)を好む。ドブネズミは動物質を好む
  • ただし雑食で、残飯・そなえ物・ペットのえさ・植栽も食べる
  • ★クマネズミは毒えさの効き目が薄く、警戒心が強くてわなにかかりにくい。保健所が「従来の対策だけでは困難」と明記
  • 対策は①えさを与えない ②巣を作らせない ③侵入口をふさぐ
  • 侵入口は1.2cm以上。木材ならかじって広げる
  • 柱と屋根のすき間など高い場所からも入る。足元だけ見ても見つからない
  • 通り道はラットサイン(フン・黒光りしたこすりあと・かじりあと)で分かる
  • ふさぐ材料は金属タワシ100円・きっこう金網200円/㎡・外壁用パテ500円
  • ★天井裏は「専門業者に依頼したほうがよい場合もある」と東京都自身が書いている
  • 中にいるまま塞ぐと餓死するが、どこで死ぬかは定かではない
  • ネズミのフンは「消毒用アルコールでふき取る程度」。ハクビシンとは扱いが違う
  • 被害が増えるのは10〜11月、減るのは3月頃から

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※ 本記事のクマネズミ・ドブネズミの生態、侵入口のサイズ、ラットサイン、ふさぐ材料、季節の傾向、フンの扱いは、東京都多摩府中保健所「クマネズミ対策」の記載に基づきます。ハクビシンの隙間のサイズは農研機構の研究成果、人獣共通感染症は東京都環境局の資料に基づきます(いずれも2026年8月31日時点で確認)。