ネズミの侵入経路が分からないのは、外の入り口と部屋への出口が別だからです|目黒区の保健所の調査では床下通風口と壁の穴が各27.6%

天井裏で音がする、フンも落ちている。それなのに、どこから入ってくるのか分からない。この記事は、目黒区の保健所が相談者の家で調べた侵入口の割合と、東京都保健医療局の「都民のためのねずみ防除読本」(令和7年版)、東京都多摩府中保健所のねずみ対策の案内をもとに、探す順番とふさぎ方をまとめたものです。

ネズミの侵入経路が分からないのは、なぜですか

ネズミは外の入り口から壁の中へ入り、壁の中を移動してから部屋への出口を見つけるので、部屋で見た場所の近くに外への穴があるとは限らないからです。
目黒区の「ネズミの被害を防ぐために!」は、住宅の壁が内壁と外壁の二層になっていて、柱組みのすき間や、水道・ガス・電気の配管を通すスペースもあると説明しています。いったん入ったネズミは、こうした空間を通路にして、ほとんどの壁の中と天井裏を移動できます。そのうえで、壁の内側から部屋へ通じる穴を見つけて、はじめて室内に姿を見せるとしています。
つまり、ネズミの通り道には2種類の穴があります。
  • 外の入り口:屋外から建物の中へ入る穴
  • 部屋への出口:壁の中や床下から部屋へ出る穴
部屋で見つけた穴をふさいでも、外の入り口が開いていれば、ネズミは建物の中には入れるので、別の出口を見つけるかもしれません。探す場所を2つに分けて考えると、整理しやすくなります。
穴が小さいことも、見つからない理由です。目黒区は、出入り口は「思いがけないほど小さな隙間」であることがしばしばだとしています。隙間を広げて通りやすくするために、かじることもあります。

ネズミは外のどこから入ることが多いですか

目黒区の保健所が指摘した割合では、床下通風口と、壁や基礎の穴・隙間がそれぞれ27.6%で最も多く、配管貫通部の周囲が17.1%で続きます。
次の表は、保健所が相談者の家で調べ、侵入口になりうると指摘した場所の割合です(令和2年度・屋外105件)。
屋外の場所指摘した割合
床下通風口27.6%
壁や基礎の穴・隙間27.6%
配管貫通部の周囲17.1%
雨戸の戸袋16.1%
出窓等の下部10.4%
地面掘れ8.6%
屋根まわり3.8%
見落としやすいのは雨戸の戸袋です。目黒区は、戸袋の内側が壁の内側に通じていることがあるとしています。多摩府中保健所の案内にも、戸袋の中に壁へ通じるすき間があった例が写真で載っています。
床下の通風口は、建物側に防鼠材が入っている家もあります。法令の決まりと防鼠材の話は床下の換気口には、ねずみの侵入を防ぐ設備が法令で求められています|建築基準法施行令第22条と、基礎パッキンの家に入っている防鼠材で説明しました。

部屋の中では、どこを見ればいいですか

室内で最も多いのは壁・床の穴や隙間の32.7%で、次が流し台まわりの27.2%です。
こちらは室内への出口として指摘された場所です(令和2年度・室内55件)。
室内の場所指摘した割合
壁・床の穴・隙間32.7%
流し台まわり27.2%
かまち下(玄関土間の奥)12.7%
エアコン裏(配管穴)10.9%
換気扇7.3%
配電盤(ブレーカーボックス)5.5%
押入れの中5.5%
台所の流し台は、水道・ガス・排水の管がいくつも壁を貫通しているので、よく見つかる場所だと目黒区は説明しています。まず流し台の下の扉を開け、管が床や壁を通る部分を見てください。
それぞれの割合を足すと、屋外は111.2%、室内は101.8%になります(当サイトの計算)。100%を超えるので、1件の相談で複数の場所を指摘された家があると読めます。1か所見つけても、そこで探すのをやめないでください。

ネズミは、どれくらいのすき間を通れますか

資料によって数字が違います。ふさぐ側は1cmを目安にすると、どの数字にも足ります。
資料書かれている大きさ
多摩府中保健所の案内クマネズミは1.2cm以上のすき間を通り抜ける
目黒区子ネズミは1.5cm(大人の指が第二関節まで入る広さ)、大人のネズミでも2.5cm(500円硬貨くらい)あれば十分といわれる
東京都の読本(防そ修繕の具体例)通気口の格子の幅が1.25cm以上なら1cmくらいのものに取り替える。金網をかぶせるなら網目幅1cm以下
どの数字が正しいかを、この記事では判定していません。資料が対象にしている種類や書き方が違うためと考えられますが、確認はできていません。指が入るすき間は候補と考えて、探すときに見逃さないようにしてください。
木材などは、かじって通れる大きさの穴にされることがあります(多摩府中保健所)。今は小さくても、かじった跡があるすき間は候補に入れます。

天井裏で音がするなら、入り口も屋根の近くですか

屋根の近くとは限りません。目黒区は、床下に入ることができれば天井裏にも行けると思ってください、としています。
壁の中が通路になっているので、音のする場所と入り口の場所は一致しないことがあります。天井裏の音だけで屋根まわりを疑うのではなく、床下の通風口や基礎から見てください。保健所の指摘でも、屋根まわりは3.8%で、屋外の項目では最も少ない数字でした。
一方で、屋根まわりは地上から見えにくい場所でもあるので、外してよいわけではありません。多摩府中保健所の案内は、クマネズミは高い場所に登るのが得意で、家の柱と屋根のすき間など高い場所からも侵入できるとしています。目黒区は、ネズミの行動パターンをドブネズミは主に横、クマネズミは主に縦の動きとし、クマネズミは電線を綱渡りすることもあるとしています。家のそばの電線や、壁に沿った配管にも目を向けてください。
音の主がネズミかどうか分からないときは、先に屋根裏の動物の正体を音で絞る|バルサンでは解決しない理由と、塞ぐ順番を間違えると閉じ込める話で確かめてください。

ネズミの侵入経路は、どの順番で探せばいいですか

部屋の中の跡から探し始めて、次に建物の外を一周し、最後に高い場所を見ます。
  1. 部屋の中で跡を探す:ふん、黒光りしたこすり跡、かじり跡を探します。多摩府中保健所の案内は、ネズミは決まった通り道を通ることが多く、跡の近くにすき間があれば出入りに使っている可能性が高いとしています
  1. 室内の候補を見る:上の表の順に、壁・床の穴、流し台の下、玄関の土間の奥、エアコンの裏、換気扇を見ます。配電盤は開けて触らず、外から見るだけにします
  1. 外を一周する:床下の通風口、基礎と壁の穴、配管が壁を抜ける部分、雨戸の戸袋、出窓の下、地面が掘れている場所を見ます。戸袋は雨戸を引き出して内側をのぞいてください
  1. 高い場所は地上から見る:軒下、柱と屋根のすき間を、地上から見える範囲で確かめます。はしごに登って探すことはしません

侵入経路を見つけたら、自分でふさげますか

小さなすき間なら、自分でふさげます。東京都の読本は、侵入経路さえ見つかれば、手近な材料で比較的簡単に修繕できるとしています。ただし、天井裏や高所などの危険な場所は専門業者に頼んだほうがよい場合もあります。
材料は、ネズミがかじり開けにくく、腐食しないものを使います。多摩府中保健所の案内が挙げているのは金属たわし、きっこう金網、外壁用パテで、いずれもホームセンターなどで買えるとしています。
読本の「防そ修繕の具体例」から主な場所を抜き出して整理すると、次のようになります。
場所ふさぎ方
通気口(屋根の下、床下)格子が壊れて穴があれば、通気口全体に金網をかぶせる。格子の幅が広すぎれば取り替える
基礎のすきまモルタルなどを詰める
配管貫通部分不燃性のパテやモルタルで埋める。応急なら金属たわしを詰める
雨戸の戸袋中のすき間に、丸めた亀甲金網や金属たわしを押し込む
換気扇防火ダンパーが油汚れで閉まらなければ掃除する。取り付け部のすき間はパンチングパネルなどでふさぐ
扉のすきま木製ドアの周囲のすき間やかじられた穴に、金属板を打ちつける
壁のひび割れ不燃性のパテやモルタルで埋める
電気配線が壁を抜けて配電盤につながる部分は、自分でふさがないでください。読本は、この部分の修繕は危険なので電気屋さんに頼むよう書いています。

ふさぐ前に、ネズミが中にいないか確かめますか

確かめたいところですが、外からは分かりにくいので、ふさぐ前後にえさを片づけ、トラップも用意します。
目黒区は、ほとんどの場合、ネズミは屋内と屋外の出入りを繰り返していると説明しています。多摩府中保健所の案内は、壁の中に巣を作られて取り除けない場合は、侵入経路を見つけ、ネズミがいないのを見はからって侵入口をふさぐとよいとしています。
中にいるままふさいでしまった場合について、同じ案内は次のように答えています。
  • えさを片づけてあれば、えさを仕かけたトラップにかかりやすくなる
  • えさがない場合、寒いと1日以内、暖かいと4〜5日で餓死する
  • どこで死ぬかは定かではない。死体は見つけ次第取り除く
天井裏や壁の中で死ぬと、取り出すのが難しくなります。目黒区も、毒えさを食べたネズミは屋根裏などで死に、腐ることやウジがわくことを心配して、冬以外の使用は勧めていません。中にいるかもしれないと感じたら、ふさぐ前に業者へ相談するほうが安全です。えさの片づけ方はネズミが好む食べ物は植物質|東京都の相談はほとんどクマネズミ。毒えさが効かない理由と1.2cmの隙間で説明しました。

探しても見つからないときは、どうしますか

自治体の保健所に相談するか、業者の現地調査を頼みます。賃貸なら、先に管理会社へ連絡します。
目黒区は、保健所でふさぐべき侵入口探しの手伝いや穴ふさぎの助言を行っているとしています。多摩府中保健所は、窓口と電話で相談を受け付けていますが、駆除は行っていません。できることは自治体で違うので、まず住んでいる地域の窓口に聞いてください。窓口の違いは保健所は害虫も害獣も駆除してくれません|してもらえることと、虫か獣かで担当が分かれる理由にまとめました。
持ち家で、天井裏や高い場所が怪しいとき、探しても入り口が絞れないときは、業者の現地調査が向いています。東京都の読本は、業者を選ぶときの確認点の1つに、入り口をふさぐ工事の内容と方法をきちんと説明することを挙げています。
費用は入り口の数や場所で変わり、現地を見ないと決まりません。まず無料の現地調査と見積もりを取り、どこを入り口と判断したか、どの材料でふさぐかを説明してもらって比べてください。
💡
\相談・現地調査・お見積りはすべて無料/
ペスコンpro(株式会社MUSO・埼玉県戸田市)は、埼玉・東京を中心に首都圏で地域密着の害獣駆除を行う会社です。公式サイトでは現地調査・お見積りは無料、受付は9:00〜18:00の年中無休とされています。施工の流れに駆除・再発予防・除菌消臭が入っていて、侵入口を封鎖して再侵入を防ぐところまで行います。保証期間中に破損が見つかったときの保証もあります。料金は現場ごとに必要な施工が変わるため最低料金を掲げず、無料調査のあとに案内する方針で、見積もりを依頼したあとに断ってもかまわないとしています。ネズミ・ハクビシン・アライグマの駆除に対応します(対象の害獣は提携先の掲載条件に基づきます)。
害獣プロテック(株式会社花光)は、関東・関西・東海・九州・北陸・中部・東北に対応しています(公式サイトの県別一覧では、東北は福島県のみ、九州は福岡・佐賀・長崎・熊本・大分と山口県。2026年9月11日確認)。相談・現地調査・見積り・出張費用がすべて無料です。24時間365日コールセンターで受付。最長10年の破損保証(※条件あり・期間は施工内容によります)。母体は20年以上続くリフォーム会社で、施工技術としては工務店歴50年以上を掲げており、駆除実績は3,000件以上です。公式サイトは「害獣は帰巣本能が強く、捕まえたり追い出したりするだけではすぐに被害が再発してしまいます。そこで重要になるのが侵入経路封鎖による再発防止施工です」と説明しています。
※ ペスコンproの内容は2026年10月7日、害獣プロテックの対応エリア・費用・保証の内容は2026年9月10日に、それぞれ公式サイトで確認したものです。ペスコンproの対応エリアは東京・埼玉・千葉・神奈川です。最新の条件は公式サイトでご確認ください。

よくある質問

換気扇からネズミは入りますか。
入ることがあります。目黒区の室内の指摘は7.3%で、回転を止めてもシャッターが閉まらなくなった換気扇から直接入ることもあるとしています。
トイレからネズミが入ることはありますか。
目黒区は、泳ぎの得意なドブネズミは水洗便所の便器から出てくることさえある、としています。ただし、保健所の指摘の表に便器の項目はありません。まずは表の場所から見てください。
マンションの高い階なら入ってきませんか。
入ってこないとは言えません。多摩府中保健所の案内は、クマネズミはビルの高層階などに多く生息し、電線を伝ったり壁を駆け上がったりするとしています。賃貸なら管理会社に連絡してください。
超音波やにおいの忌避剤で、入らないようにできますか。
それだけに頼らないでください。目黒区は、においや電磁波・超音波は一時的には効果があるかもしれないが、すぐに慣れてしまい、それだけで駆除に成功した例はないとしています。
穴をふさいだのに、まだ音がします。
別の入り口が開いているか、中にネズミが残っている可能性があります。保健所の指摘を見ても、入り口が1か所とは限りません。えさを片づけて、もう一度跡を探してください。止まらなければ現地調査を頼むのが早道です。

まとめ

  • 侵入経路が分からないのは、外の入り口と部屋への出口が別の場所にあるから(目黒区)
  • 屋外で多いのは床下通風口と壁・基礎の穴(各27.6%)、配管貫通部の周囲(17.1%)
  • 室内で多いのは壁・床の穴(32.7%)と流し台まわり(27.2%)
  • 指摘の割合を足すと100%を超える。1か所見つけても探すのをやめない
  • 通れるすき間は資料で1.2〜2.5cmと違う。ふさぐときは1cmを目安にする
  • 天井裏の音でも、入り口は床下のことがある(目黒区)
  • ふさぐ材料は金属たわし・きっこう金網・外壁用パテ。配電盤につながる部分は電気屋さんへ
  • 見つからなければ保健所か現地調査へ。賃貸は先に管理会社へ
※ 本記事は情報提供を目的としたもので、特定の工事や商品を推奨するものではありません。目黒区「ネズミの被害を防ぐために!」(2025年4月25日更新)、東京都多摩府中保健所のねずみ対策の案内(PDF)、東京都「都民のためのねずみ防除読本」(令和7年版)は、2026年11月6日に本文を確認したものです。割合の合計は当サイトの計算です。