一人暮らしのガス代は平均2,999円|プロパンは都市ガスの1.20倍で、賃貸のほうが持ち家より高い

この記事を読むと分かること
  • 一人暮らし(単身世帯)のガス代の平均は月2,999円(総務省統計局「家計調査」2025年平均)
  • プロパンガスは都市ガスの1.20倍。働いている単身世帯だけで見ると1.46倍に広がること
  • 電気代とは逆で、賃貸(3,403円)のほうが持ち家(3,005円)より高いこと
「一人暮らしのガス代はいくらが普通か」を調べると、2,000円台から5,000円台まで、幅のある数字が出てきます。差がつく最大の理由は、都市ガスかプロパンガスかです。
この記事では、総務省統計局の家計調査(2025年=令和7年平均)の単身世帯のデータを使い、ガス代の平均額と、その中身を分けて並べます。家計調査は品目分類の表で都市ガスとプロパンガスを別々に集計しているので、そこまで下りて見ていきます。

一人暮らしのガス代の平均は月いくらですか

一人暮らし(単身世帯)のガス代は、1か月あたり平均2,999円です(総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯」2025年平均、集計世帯数646世帯)。
光熱・水道の内訳はこうなっています。
項目1か月あたり前年比(名目)前年比(実質)
電気代7,337円+8.6%+3.1%
ガス代2,999円−1.9%−3.7%
他の光熱(灯油など)861円+19.4%+11.9%
上下水道料2,136円−6.4%−6.8%
光熱・水道 合計13,333円+4.0%+0.4%
※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 第1表」2025年(令和7年)平均。2026年9月8日に政府統計の総合窓口で取得。
ガス代は前年より下がっています。光熱・水道の合計が+4.0%になっているのは電気代の+8.6%によるもので、ガス代は名目で1.9%、物価の影響を除いた実質で3.7%減りました。光熱費が上がったと感じているなら、上がっているのはガスではありません。
なお、単身世帯の消費支出は月173,042円です。ガス代はそのうち1.7%にあたります。

プロパンガスと都市ガス、どちらが高いですか

プロパンガスのほうが高く、1回(1か月分)の支払いで比べると都市ガスの1.20倍です。
家計調査には、用途分類とは別に品目分類の表(第9表)があり、ここでは「都市ガス」と「プロパンガス」が分けて集計されています。
品目年間支出金額購入頻度(100世帯当たり)1回あたり
都市ガス21,419円5713,751円
プロパンガス14,572円3244,498円
ガス代(合計)35,992円8954,022円
※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編 第9表 1世帯当たり品目別支出金額及び購入頻度」2025年計・単身世帯。年間支出金額と購入頻度は公表値。「1回あたり」は年間支出金額を1世帯当たりの購入頻度(100世帯当たりの値を100で割ったもの)で割った、この記事による計算です。
差は746円で、プロパンガスは都市ガスの1.20倍になります。
年間の支出金額だけを見ると、都市ガス21,419円・プロパンガス14,572円で、プロパンのほうが少なく見えます。これは単価が安いからではなく、プロパンガスを使っている世帯のほうが少ないからです。購入頻度が571と324で開いているのが、その差です。
「1回あたり」は、毎月の請求額そのものではありません
購入頻度は100世帯当たりの年間の回数で、全世帯が12回ずつ計上されているわけではありません。同じ表で電気代の購入頻度は1,068(1世帯当たり10.68回)で、こちらも12回に届いていません。
つまり「1回あたり」の金額は、実際の月額よりいくらか高めに出ます。金額そのものより、都市ガスとプロパンガスを同じ方法で割った比(1.20倍)のほうが信用できる数字です。

働いている単身世帯だけで見ると、差は1.46倍に広がります

同じ第9表には、勤労者世帯(平均年齢43.3歳)の列もあります。
品目年間支出金額購入頻度1回あたり
都市ガス18,733円5473,425円
プロパンガス15,220円3045,007円
※ 出所は上と同じ(第9表・勤労者世帯)。「1回あたり」はこの記事による計算。
勤労者世帯では、プロパンガスは都市ガスの1.46倍です。差は1,582円あります。
単身世帯全体(平均58.6歳・持家率59.0%)よりも、働いている世代のほうが開きが大きいという結果になっています。理由は家計調査からは分かりませんが、若い単身者が住む物件でプロパンガスに当たると、負担の差は平均で見るより大きくなるということです。
どちらのガスかは、機器のラベルで確かめられます。

賃貸のほうが持ち家より高いのですか

ガス代は賃貸のほうが高くなっています。民営借家3,403円に対し、持家3,005円です。電気代とは向きが逆です。
住まいガス代電気代平均年齢
持家3,005円8,920円69.1歳
民営借家3,403円5,484円45.3歳
公営借家3,420円4,720円71.2歳
給与住宅(社宅など)1,091円3,337円30.1歳
うち寮・寄宿舎377円2,669円26.7歳
(参考)平均2,999円7,337円58.6歳
※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 第8表 住居の所有関係別」2025年(令和7年)平均。2026年9月8日に取得。
電気代は持家が民営借家より3,436円高いのに、ガス代は民営借家のほうが398円高い。持家の単身世帯は平均69.1歳で、部屋も広いはずです。それでもガス代だけは逆転しています。
寮・寄宿舎の377円は、他の行とは意味が違います。平均で月377円しかないのは、部屋にガス設備が無いか、共同で使っていて個人が支払っていない世帯が多いためと考えられます。ガス代を比べるときは、この行を平均に混ぜないでください。

年齢で分けると、どれくらい違いますか

ガス代の年齢差は、電気代ほど大きくありません。34歳以下2,323円に対して60歳以上3,202円で、1.38倍です。
区分ガス代電気代持家率
34歳以下2,323円4,569円7.8%
35〜59歳3,139円7,291円50.7%
60歳以上3,202円8,473円83.6%
(参考)勤労者世帯2,829円6,033円34.1%
(参考)単身世帯 全体2,999円7,337円59.0%
※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 第2表 男女,年齢階級別」2025年(令和7年)平均。2026年9月8日に取得。
34歳以下の一人暮らしのガス代は、月2,323円です。全体の平均より676円低い数字です。
電気代は34歳以下と60歳以上で1.85倍に開きますが、ガス代は1.38倍にとどまります。ガスの用途が給湯と調理に絞られていて、冷暖房のように使用時間が延びにくいためと考えられますが、家計調査からは用途の内訳までは分かりません。

男女で差はありますか

ガス代には差が出ます。34歳以下でそろえても、男性2,146円に対して女性2,551円で、405円の開きがあります。
区分ガス代(男/女)電気代(男/女)
34歳以下2,146円/2,551円4,526円/4,617円
単身世帯 全体2,745円/3,220円7,168円/7,483円
※ 出所は第2表。同上。
電気代は34歳以下でそろえると91円しか違いません。同じ条件でガス代は405円違うので、差の出方がまったく別ということになります。
何がこの差を作っているかは、家計調査からは分かりません。この統計は支出額を集計するもので、入浴の回数や自炊の頻度までは調べていないためです。推測を並べるより、自分の使い方と照らすほうが確実です。

地域による差はどれくらいありますか

ガス代がいちばん高いのは北海道・東北の3,402円、いちばん安いのは中国・四国の2,391円です。差は1,011円で、1.42倍になります。
地域ガス代電気代光熱・水道 合計
全国2,999円7,337円13,333円
北海道・東北3,402円7,847円17,526円
関東2,873円7,009円12,158円
北陸・東海3,143円7,777円14,180円
近畿3,246円6,603円12,492円
中国・四国2,391円8,767円13,878円
九州・沖縄2,982円7,410円12,988円
(参考)大都市2,893円6,495円11,611円
※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 第3表 都市階級・地方別」2025年(令和7年)平均。2026年9月8日に取得。
中国・四国は、電気代が全国でいちばん高い(8,767円)のにガス代は全国でいちばん安い(2,391円)という並びです。気候だけでは説明がつきません。地方別の集計には、年齢や持ち家の割合も混ざっているので、この表から「その地域のガスは安い」とは言えません。

冬と夏では、どれくらい変わりますか

ガス代は冬3,941円・夏2,048円で、冬は夏の1.92倍です。電気代(1.36倍)よりも振れ幅が大きくなります。
項目冬(2025年1〜3月期)夏(2025年7〜9月期)冬÷夏
ガス代3,941円2,048円1.92倍
電気代9,295円6,822円1.36倍
上下水道料2,263円2,055円1.10倍
※ 総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表」第1表。2025年1〜3月期および7〜9月期。倍率はこの記事による計算。2026年9月8日に取得。
金額では1,893円の増加です。冬の電気代の増加分(2,473円)に迫る大きさで、冬の請求が重いと感じる原因の半分近くはガス側にあります。
なお、34歳以下だけで見ると冬2,136円・夏1,352円です。
季節ごとの光熱費全体の動きは、こちらにまとめています。

LPガスの小売価格は、2026年に入ってから上がっています

LPガスの全国平均価格は、5立方メートル使用時で月5,991円です(石油情報センター・2026年8月31日調査の速報)。2026年3月の調査から315円(5.5%)上がりました。
使用量2026年3月24日調査2026年8月31日調査
5立方メートル5,676円5,991円+315円(+5.5%)
10立方メートル9,227円9,822円+595円(+6.4%)
20立方メートル15,940円17,118円+1,178円(+7.4%)
※ 一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センター「LPガス価格(速報)」全国平均・消費税込み。2026年9月8日に取得。差と増減率はこの記事による計算。
地域差もはっきり出ています。5立方メートル使用時で、北海道7,089円に対して関東5,620円で、1.26倍の開きがあります。
家計調査の数字とは基準が違います
石油情報センターの価格は「5立方メートル使ったらいくらか」という決まった使用量での金額で、実際に支払われた額の平均ではありません。
一方、家計調査は実際に支払った金額を集計しています。2つを直接引き算しないでください。同じ「LPガスの月額」という言葉でも、測っているものが違います。

ガス代が高いと感じたときに見る順番

1. まず、都市ガスかプロパンガスかを確かめる

ここが決まらないと、あとの判断が全部変わります。上で見たとおり、1回あたりの支払いで1.20倍(勤労者世帯なら1.46倍)の差がつく分かれ目です。
確認は、ガス機器に貼られたラベルの表示が確実です。メーターの見た目では判断できません。

2. 賃貸なら、ガス会社は選べないことがほとんどです

プロパンガスの場合、販売店を決めるのは入居者ではなく建物の所有者です。個人で契約先を変えることは、基本的にできません。
料金の決まり方と、変えられる条件はこちらにまとめています。

3. 持ち家・戸建てでプロパンガスなら、切り替えの余地があります

自分の家の契約者が自分であれば、販売店を変える選択肢があります。複数社の料金を並べて比べるサービスがあります。
※ 戸建て・持ち家でプロパンガスをお使いの方が対象です。賃貸住宅・都市ガスのお住まいは対象外です。対応エリアは公式サイトでご確認ください。

4. 賃貸で動かせるのは、電気の側です

ガス会社を選べないなら、光熱費を下げる余地は電気に残っています。単身世帯では電気代7,337円がガス代2,999円の2.4倍あるので、割合としてもこちらのほうが大きくなります。
電気料金は「基本料金」と「電力量料金」に分かれていて、先に見るべきは基本料金です。使い方を変えなくても下がる可能性があるのはこちらです。
使用量が少ない一人暮らしほど、請求額に占める基本料金の割合は大きくなります。リミックスでんきの「Styleプラス」は、公式サイトに「基本料金0円!使った分だけしか料金が発生しません」と書かれています(2026年9月8日確認)。あわせて「電気代が安い時間があらかじめわかる」とも案内されており、時間帯によって単価が動く仕組みです。在宅の時間帯を動かせる人には向き、動かせない人には向きません。
※ 供給エリアには対象外の地域があります。お申し込み前に公式サイトでご確認ください。

まとめ

  • 一人暮らし(単身世帯)のガス代の平均は月2,999円(家計調査2025年平均)
  • プロパンガスは都市ガスの1.20倍。勤労者世帯だけで見ると1.46倍(1回あたり5,007円と3,425円)
  • 賃貸(民営借家)3,403円のほうが、持ち家3,005円より高い。電気代とは逆です
  • 34歳以下なら2,323円。年齢差は1.38倍で、電気代の1.85倍より小さい
  • 男女差は、34歳以下でそろえても405円(電気代は91円)
  • 地域では北海道・東北3,402円が最高、中国・四国2,391円が最低
  • 冬は夏の1.92倍(3,941円と2,048円)。振れ幅は電気代より大きい
  • ガス代は前年比で名目1.9%減・実質3.7%減。上がっているのは電気代のほうです
  • LPガスの小売価格は2026年3月から8月にかけて5.5〜7.4%上昇しています

よくある質問

Q. 一人暮らしのガス代の平均は月いくらですか。
月2,999円です(総務省統計局「家計調査」2025年平均・単身世帯)。ただしこの集団は平均年齢58.6歳・持家率59.0%です。34歳以下に限ると2,323円、賃貸(民営借家)に限ると3,403円になります。
Q. プロパンガスは都市ガスよりどれくらい高いですか。
家計調査の品目分類(第9表)から1回あたりの支払額を計算すると、単身世帯で都市ガス3,751円・プロパンガス4,498円で、1.20倍です。勤労者世帯(平均43.3歳)だけで見ると3,425円と5,007円で1.46倍になります。
Q. ガス代が月4,000円を超えていたら高すぎますか。
条件によります。単身世帯の平均は2,999円ですが、冬(1〜3月期)は3,941円、プロパンガスなら1回あたり4,498円が平均です。冬にプロパンガスなら、4,000円台は珍しくありません。まず都市ガスかプロパンかを確かめてから比べてください。
Q. 賃貸でガス会社を変えられますか。
プロパンガスの場合、販売店を決めるのは建物の所有者なので、入居者が個人で変えることは基本的にできません。都市ガスは小売自由化の対象ですが、供給エリアと物件の条件によります。まず自分の家がどちらかを確かめるのが先です。
Q. オール電化ならガス代は0円になりますか。
ガス代の支払いは無くなりますが、その分は電気代に移ります。家計調査はオール電化かどうかで世帯を分けていないので、比べるなら光熱・水道の合計(単身世帯で13,333円)を使ってください。
Q. 家計調査で都市ガスとプロパンガスは分かれていますか。
用途分類の表(第1表・第2表・第3表・第8表)では「ガス代」の1行しかありません。分かれているのは品目分類の表(第9表)です。年齢別や住まい別の内訳は、この品目分類には付いていません。

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