都市ガスとプロパンガスの見分け方は、機器のラベルが確実です|「メーターに液晶が無ければ都市ガス」は東京ガスが否定しています

この記事で分かること
  • 都市ガスとプロパンガスを見分ける4つの方法と、それぞれの確実さ
  • 「ガスメーターに液晶が無ければ都市ガス」が成り立たない理由
  • 型番を調べてもガスの種類が分からない理由と、銘板の探し方
  • 引っ越し先のガス種が違ったとき、いまの機器を使うのにかかる手間と期間

都市ガスとプロパンガスは、どこを見れば見分けられますか

いちばん確実なのは、ガス機器に貼られているラベル(ステッカー)です。「都市ガス用」「12A」「13A」と書いてあれば都市ガス、「LPG」「プロパンガス用」と書いてあればプロパンガスです(東京ガス公式・2026年9月6日確認)。
見分け方は全部で4つありますが、確実さは同じではありません。
見るもの都市ガスならプロパンガスなら確実さ
ガス機器のラベル都市ガス用/12A/13ALPG/プロパンガス用高い
ガスボンベの有無ボンベは無い屋外にボンベがある高い
ガス警報器の位置天井や壁の高い位置床付近中くらい
ガスホースの色オレンジ低い
※ 4項目とも東京ガスの公式コラム(最終更新2026年7月16日・2026年9月6日確認)に記載のある内容です。
ボンベが見つかればそれだけでプロパンガスと判断できますが、集合住宅では別の場所にまとめて置かれていることがあり、「見当たらない=都市ガス」とは言い切れません。ボンベで確定できなかったときに、残りの3つを使います。
ホースの色は最も弱い手がかりです。東京ガスも「ガス機器によってホースでの識別が困難なため注意が必要」と添えています。ビルトインの機器はホース自体が見えません。

「ガスメーターに液晶が無ければ都市ガス」は本当ですか

成り立ちません。東京ガスは公式コラムの中で、この見分け方を名指しで否定しています。「都市ガス用でも液晶画面があるガスメーターもあります」と書かれています(2026年9月6日確認)。
ガスメーターで判断できるのは、次の2つがあるときだけです。
  • メーターに L.P.G の記載がある → プロパンガス
  • メーターの近くにボンベが接続されている → プロパンガス
どちらも無い場合、メーターの見た目だけでは分かりません。都市ガスのメーターにもプロパンガスのメーターにも複数の種類があり、外観が似ているためです。
なお、ガスが止まったときの復帰操作もメーターの型で待ち時間が変わります。詳しくはガスメーターの復帰で待つ時間は3分とは限りません|東京ガスは型別に3分・2分・1分、LPガスは1分ですにまとめています。

ガス警報器の位置で分かるのは、なぜですか

都市ガスは空気より軽く、プロパンガスは空気より重いからです。漏れたガスがたまる高さが違うので、警報器を付ける高さも変わります。
項目都市ガスプロパンガス
原料液化天然ガス(メタンが主成分)液化石油ガス(プロパン・ブタンが主成分)
空気と比べた重さ軽い重い
漏れたときにたまる場所天井付近床付近
ガス警報器の設置位置天井や壁の高い位置室内の壁の低い位置
※ 東京ガス公式(2026年9月6日確認)。警報器が設置されていない住宅では、この方法は使えません。

ガス機器のラベルは、どこに貼ってありますか

機器の種類によって場所が決まっています。リンナイとノーリツはどちらも、機器ごとの貼付位置を公式サイトで公開しています。
リンナイの場合(2026年9月6日確認)。
機器貼ってある場所型番の頭文字
給湯器本体正面のシールに、いちばん大きく書いてあるRUX・RUF・RUFH・RVD
ビルトインコンロ本体正面のロゴの下か横。無ければ左側の操作パネルの裏、またはコンロ下のキャビネットRBG・RSK・RBD
ガステーブル本体正面のロゴの下か横RT・RTS・KGS
ガス衣類乾燥機本体正面のロゴの下か横RDT
ガス瞬間湯沸器本体正面のロゴの横RUS
ノーリツは給湯器が機器正面(フロントパネル)、レンジフードがフード右側またはフード内の右側、ビルトインコンロはシリーズごとに位置が違うため専用の確認ページを用意しています(2026年9月6日確認)。
ビルトインコンロで正面に見当たらないときは、操作パネルを開けて裏側を見るのが要点です。リンナイは「コンロに向かって左側の操作パネルを開き、下部のカバーを両手で引き下げる」と手順まで示しています。

型番を調べれば、ガスの種類は分かりますか

分かりません。リンナイは「製品は型式によってガスの種類を分けていません」と明記しています(リンナイ公式Q&A・2026年9月6日確認)。
同社の例では、RUF-E1616SAW という1つの型式に、プロパンガス用と都市ガス(13A)用の両方が用意されています。つまり型番で検索してスペックを調べても、その機器がどちらのガス用かは確定しません。注文するときは、型式とガス種の両方を指定する必要があります。
中古やゆずり受けの機器がとくに危険です。型番が同じでもガス種が違えば使えません。銘板のガス種表示を必ず見てください。

ガスの種類が違う機器を使うと、どうなりますか

使えません。リンナイは「絶対に使用しないでください」と書いています。理由として挙げられているのは次の3つです(2026年9月6日確認)。
  • 不完全燃焼による一酸化炭素中毒
  • 爆発着火によるやけど
  • 機器の故障
東京ガスも「ご自宅のガスの種類に合っていないガス機器をお使いになると、火災や不完全燃焼などを起こす場合があり危険です」としています。節約や工夫の余地がある話ではなく、合わないものは使わない、が唯一の答えです。

引っ越し先のガス種が違ったら、いまの機器は使えますか

ガス種の変更作業をすれば使えることがありますが、有償で、時間もかかります。リンナイは「ガス種変更作業は保証期間内でも有償」「部品を準備するのに通常約1週間から2週間ほど必要」「器具が古い場合は部品の供給ができない場合もあります」と案内しています(2026年9月6日確認)。
かかる期間について、2社の案内は一致していません。リンナイは部品の準備に約1週間から2週間、東京ガスは機器調整について「部品の取り寄せなどが必要となるため通常2週間から1ヶ月程度」としています。前者は部品の手配だけ、後者は調整作業までを指しているとみられますが、断定はできません。引っ越しの日程を決める前に、実際に依頼する窓口へ確認してください。
古い機器ほど「部品が無い」で止まります。変更費用と待ち時間を足したうえで、買い替えと比べたほうが早いことがあります。給湯器の実額はガス給湯器の交換費用は工事費込みでいくら?都市ガス・プロパンガス別の相場と安く抑えるコツ、コンロの変換はガスコンロのプロパン→都市ガス変換費用を徹底解説!交換方法・切り替え手順・業者選びのコツまでで扱っています。

プロパンガスのほうが火力が強い、というのは本当ですか

熱量は違いますが、火力は同じです。同じガス機器であれば、都市ガスでもプロパンガスでも火力は変わりません。
項目都市ガス(13A)プロパンガス
1立方メートルあたりの標準熱量45メガジュール約100メガジュール
圧力最高2.5キロパスカル/最低1.0キロパスカル2から3.3キロパスカル
※ 東京ガスネットワーク公式(2026年9月6日確認)。13Aの熱量は摂氏0度・101.325キロパスカルでの値。
熱量ではプロパンガスが都市ガスの約2.2倍です。それでも火力が同じなのは、ガス機器がガスの種類ごとに作り分けられていて、ノズルの大きさが違うからです。熱量の高いプロパンガス用は、その分だけ絞られています。「プロパンガスは火力が強い」は、熱量と火力を取り違えた言い方です。

都市ガスの「13A」の13は、何を指していますか

都市ガスは7つのグループに分かれていて、13Aはそのうちの1つです。ノーリツはグループ名をL1・L2・L3・5C・6A・12A・13Aの7種類として公開しています(2026年9月6日確認)。
  • 英字は燃焼速度を示します。Aが遅い、Bが中間、Cが速い(東京ガスネットワーク)
  • 東京ガスネットワークが供給しているのは13Aで、供給地域は東京都・神奈川県・千葉県・茨城県・栃木県・埼玉県・群馬県です
  • 地域やガス会社によっては、6Aや5Cを供給している場合があります(東京ガス)
つまり「都市ガス=13A」とは限りません。関東以外へ引っ越すときは、引っ越し先のグループまで確認してください。

賃貸で、どうしても確認できないときは

検針票(ガスの請求書)の発行元を見るのが早い方法です。プロパンガスは地域ごとの販売店が供給しているため、請求元が都市ガス会社でなければプロパンガスの可能性が高くなります。
それでも確定しないときは、次の順に当たってください。
  1. 賃貸契約の重要事項説明書
  1. 管理会社または大家
  1. 請求書に書かれているガス会社
※ 供給会社の名称だけで種類を断定できないケース(同じ会社が両方を扱う場合)があるため、最終的にはガス会社に確認するのが確実です。

プロパンガスだと分かったら

プロパンガスの料金は会社ごとに違います。持ち家(戸建て)であれば、供給会社の見直しで下げられることがあります。仕組みと2025年4月の法改正についてはプロパンガスが高い理由と下げ方|2025年4月の法改正と、切り替えでもらえる25,000Pにまとめました。
持ち家(戸建て)でプロパンガスの方は、複数社の料金をまとめて比較できます。賃貸は対象外です。

都市ガスだと分かったら

機器を買い替えるときは、都市ガス用(13A)を選ぶことだけ間違えなければ大丈夫です。関東(東京・神奈川・千葉・埼玉ほか)にお住まいなら、東京ガスの機器交換がガス種を確認したうえで手配してくれます。

よくある質問

ガスの匂いで見分けられますか。
できません。都市ガスもプロパンガスも、本来はどちらも無臭です。漏れたときに気づけるよう、後から匂いを付けています(東京ガス)。匂いの違いで種類を判断しないでください。
ボンベが見当たらないので都市ガスだと思うのですが、合っていますか。
合っているとは限りません。集合住宅ではボンベが敷地の別の場所にまとめて置かれていることがあります。ボンベが「ある」ことはプロパンガスの証拠になりますが、「無い」ことは都市ガスの証拠になりません。機器のラベルで確かめてください。
引っ越し先のガス種は、いつ調べればいいですか。
契約前です。ガス種が違うと、いま使っている機器は変更作業をしないと使えません。作業には部品の手配が要り、リンナイは通常約1週間から2週間としています。古い機器では部品が無く、作業自体ができないこともあります。
都市ガスとプロパンガスで、ガスコンロの寸法は変わりますか。
変わりません。違うのはガスの種類に合わせた内部の部品で、機器の外形やビルトインの開口寸法はガス種では変わりません。
ガスメーターに書いてある数字でガス種は分かりますか。
分かりません。メーターの表示で判断できるのは、L.P.Gの記載があるかどうかだけです。液晶の有無では判断できないことを、東京ガスが公式に否定しています。

まとめ

  • 確実なのはガス機器のラベル。都市ガス用・12A・13AかLPG・プロパンガス用かを見る
  • 「メーターに液晶が無ければ都市ガス」は成り立たない。東京ガスが公式に否定している
  • 型番ではガス種は分からない。リンナイは型式でガスの種類を分けていない
  • ガス種が違う機器は絶対に使わない。一酸化炭素中毒や爆発着火の危険がある
  • 引っ越しでガス種が変わるなら、契約前に確認する。変更作業は有償で、部品の手配に1週間から2週間かかる