ガスメーターの復帰で待つ時間は3分とは限りません|東京ガスは型別に3分・2分・1分、LPガスは1分です

この記事を読むと分かること
  • ガスメーターの復帰手順と、ボタンを押したあとに待つ時間(メーターの型で違います)
  • 都市ガスとLPガスで「戻らないときの対応」が正反対であること
  • ガスは戻ったのに、お湯だけ出ないときに疑うところ
ガスが急に使えなくなったとき、多くの場合は機器の故障ではなく、ガスメーターが安全装置を働かせて自分でガスを止めています。復帰操作をすれば、その場で戻ります。
ただし、ネット上でよく見る「復帰ボタンを押して3分待つ」という説明は、すべてのメーターに当てはまるわけではありません。東京ガスネットワークの公式手順は、メーターの型ごとに3分・2分・1分と分かれています。LPガス(プロパンガス)はさらに手順の思想そのものが違います。
この記事は、東京ガスネットワークとLPガス安全委員会が公開している手順を、2026年9月6日に確認してまとめたものです。

ガスメーターの復帰方法は?

ガスメーターの復帰は、すべてのガス機器を止め、復帰ボタンを押し、ガスを使わずに1〜3分待つという3ステップです(東京ガスネットワークおよびLPガス安全委員会の公開手順・2026年9月6日確認)。
手順は次のとおりです。
  1. ガス臭くないことを確認する
  1. すべてのガス機器を止める(屋外のガス機器も含む)
  1. 復帰ボタンを押し込み、ゆっくり手を離す
  1. ガスを使わずに待つ(時間は下の表)
  1. 赤ランプの点滅、または「ガス止」の表示が消えれば復帰完了

待つ時間は、メーターの型で違います

メーターの種類押したあと待つ時間ボタンのキャップ
一般型マイコンメーター(NB/JB型・都市ガス)3分外してから押す
通信機能付マイコンメーター(NI型・都市ガス)2分手順に記載なし
通信機能付マイコンメーター(UH型・都市ガス)1分手順に記載なし
通信機能付・無線機付マイコンメーター(JO型・都市ガス)1分手順に記載なし
LPガス(プロパンガス)のマイコンメーター1分
※ 都市ガスは東京ガスネットワークの型別の復帰手順、LPガスはLPガス安全委員会の復帰方法より。2026年9月6日に各公式サイトで確認(編集部調べ)。他のガス会社では手順が異なる場合があります。
一般型だけがキャップ付きです。黒いキャップを外さずに押しても、ボタンは奥まで入りません。「押しているのに反応しない」の原因になります。
また、東京ガスネットワークの一般型の手順には「赤いランプが点灯した後、また点滅が始まります。※ランプが点かないこともあります」と書かれています。押しても光らないこと自体は異常ではありません。

押す前に必ず確認すること

ガス臭いときは、復帰操作をしてはいけません。東京ガスネットワークは、ガス臭い場合は火気厳禁で、すぐにガス漏れ通報専用電話へ連絡するよう案内しています。LPガス安全委員会も、ガス漏れやガス臭いときは復帰操作をせず、器具栓・元栓・メーターガス栓・容器バルブをすべて閉めて販売店か緊急時連絡先へ連絡する、としています。
もう一つ、見落としが多いのが屋外のガス機器です。手順には「屋外のガス機器も忘れずに」と明記されています。台所のコンロだけ止めても、屋外の給湯器やガス空調機が動いていれば、メーターは「ガスが流れている」と判断します。
給湯器はリモコンの電源を切っただけでは、追いだきや保温が動いていることがあります。屋外機器を止めた「つもり」で失敗する典型です。

なぜガスが止まったのですか

使いすぎ・消し忘れによる遮断

長時間ガスを使い続けると、メーターは異常と判断して遮断します。東京ガスネットワークが公開している遮断時間の目安は次のとおりです。
機器一般型(NB/JB/KB/AB/LB型)通信機能付(NI/JO/UH型)
ファンヒーター720分720分
風呂釜・小型給湯器260分260分
大型給湯器16号で60分10号で80分
※ 東京ガスネットワークの各メーターの機能ページより。2026年9月6日確認(編集部調べ)。
大型給湯器の行だけは、そのまま比べられません。一般型のページは16号、通信機能付のページは10号で書かれており、号数が違うため「通信機能付のほうが長い」とは読めません。ここは公式の表記をそのまま載せています。
読み取れるのは、号数が大きい(=一度に多くのガスを使う)機器ほど、遮断までの時間が短いという関係です。シャワーを1時間出しっぱなしにすれば、大型給湯器では遮断側に入ります。
また、ガス機器の口火などで30日以上連続してガスが流れ続けると、警報表示が出る場合があるとされています。使わないときは口火を消しておくのが対策です。

地震による遮断

地震での遮断は、都市ガスとLPガスで条件が違います。
遮断する揺れ使っていないときは
都市ガス(東京ガスネットワーク)復帰方法のページは「震度5程度以上」、通信機能付メーターの機能ページは「震度5強相当以上」記載なし
LPガス(LPガス安全委員会)震度5相当以上ガスを使用していないときは遮断しない
※ 2026年9月6日に各公式サイトで確認(編集部調べ)。都市ガス側の2つの表記は、公開されている文言をそのまま記載しています。
通信機能付メーターについては、大きな揺れで一度止めても自動的に使えるようにすると説明されています。ただし、次の3つに当てはまるときは止めたままです。
  • ガス漏れがあるとき
  • 揺れを感知したときにガスが流れていたとき
  • 揺れが1分以上続いたとき
つまり「地震のあと、隣の家は使えているのに自分の家だけ止まっている」ことは起こり得ます。揺れた瞬間にガスを使っていたかどうかで分かれるためです。
なお、メーターに振動や衝撃を与えると、感震装置が働いて遮断することがあります。メーターボックスの中に物を詰め込まないほうが安全です。

圧力低下・大量漏えい(LPガスで表示が分かれます)

LPガスのメーターは、遮断の理由を表示で区別します。LPガス安全委員会は、「圧力が低下した時」や「大量漏えい」の遮断表示が出ている場合は、自分で復帰させずLPガス販売店の点検を受けるよう案内しています。ゴム管が外れた、配管が折れた、といった状態が疑われるためです。
★ LPガス安全委員会は「ガス警報器とガスメーターが連動している場合、警報が鳴ったときも地震しゃ断と同じ表示になります」と明記しています。地震が起きていないのに地震遮断の表示が出ていたら、警報器が鳴った可能性を疑ってください。

復帰ボタンが見つかりません

まず、メーターの場所を確認します。東京ガスネットワークが挙げている家庭用の設置場所は次のとおりです。
  • 玄関脇や共用廊下のメーターボックス内
  • 屋外に複数並列で設置(部屋番号のシールが貼ってあります
  • 屋外・玄関付近の外壁
メーターボックスの扉は、プッシュボタン式(ボタンを押すと取っ手が出る)、つまみ式(取っ手を立ち上げて時計回り)、鍵開け式の3種類が案内されています。鍵開け式は鍵を管理人が持っていることが多いため、集合住宅では管理会社への連絡が先になります。
ボタン自体は、一般型では黒いキャップの下にあります。LPガスのメーターでは左側にあるのが一般的で、ランプがボタン部にあるタイプもあります。液晶画面のあるUH型・JO型では、赤ランプではなく「ガス止」または「止」の表示とアルファベットで状態が示されます。

復帰しないときは、都市ガスとLPガスで指示が正反対です

ここが一番大事なところです。
1回で戻らなかったとき
都市ガス(東京ガスネットワーク)「変わらないときは、もう一度❶から」=やり直してよい。それでも復帰できない・赤ランプ点滅が消えない場合は、ガスメーター復帰訪問の申し込み、または問い合わせ窓口へ
LPガス(LPガス安全委員会)「復帰操作を繰り返さず、LPガス販売店の点検を受けてください」=繰り返してはいけない
※ 2026年9月6日に各公式サイトで確認(編集部調べ)。
LPガス側が繰り返しを止めているのは、遮断の理由に圧力低下や大量漏えいが含まれるからです。再び「ガス止」が出るということは、メーターが漏れを検知し続けている可能性があります。押し直して通してしまうことのほうが危険、という設計思想です。
自分の家がどちらなのか分からない場合は、繰り返さない側に寄せてください。なお、屋外にボンベが立っていればLPガスです。
※ 復帰訪問にかかる費用の有無は、公開情報からは確認できませんでした。申し込み時に確認してください。

赤ランプは点滅しているのに、ガスは使えます

この状態は遮断ではありません。東京ガスネットワークは、点滅しているがガスは使える場合について、次のように案内しています。
  • 都合のよいときに1時間以上すべてのガス機器を止めて、ランプ(またはN表示)が消えるか確認する
  • 消えない場合は東京ガスネットワークへ連絡する
復帰ボタンを何度押しても点滅が消えないのは、そもそも復帰操作で消える表示ではないケースがあるためです。1時間の待機は、メーターに「本当にガスが流れていない」ことを確認させる時間だと考えてください。

大きな地震のあとは、そもそも供給が止まっていることがあります

大規模な地震・災害時には、エリア単位でガスの供給が停止されることがあります。東京ガスネットワークは、供給・復旧状況を確認できる「復旧マイマップ」を案内しています。
供給停止エリアでは、復帰操作をしてもガスは使えません。メーターや給湯器を疑う前に、自分の地域が停止対象かどうかを先に確認してください。

ガスは戻ったのに、お湯だけ出ないとき

ガスメーターは、その住戸のガス機器すべての手前にあります。したがって、コンロが点くならガスは来ています。それでもお湯が出ないなら、原因はメーターではなく給湯器側です。
確認の順番は、次の記事にまとめています。
とくに、復帰させてもすぐまた止まる/お湯の温度が安定しない/給湯器の使用年数が10年を超えている場合は、機器側の寿命が近づいているサインです。判断の目安は給湯器の寿命は10年が目安|「6年」との違いと、20年・30年使っている場合の判断にまとめています。
交換を検討する段階なら、費用の相場はガス給湯器の交換費用は工事費込みでいくら?都市ガス・プロパンガス別の相場と安く抑えるコツを先に見ておくと、見積もりの妥当性が判断できます。プロパンガスをお使いなら、プロパンガスが高い理由と下げ方|2025年4月の法改正と、切り替えでもらえる25,000Pもあわせてどうぞ。

よくある質問

復帰ボタンを押しても赤ランプが光りません。故障ですか

一般型マイコンメーターの公式手順に「ランプが点かないこともあります」と書かれているため、光らないこと自体は異常とは限りません。3分待って点滅が消えていれば復帰しています。ただし通信機能付のNI型では、ランプが点滅しない場合は東京ガスネットワークへ連絡するよう案内されています。

復帰操作は何回まで繰り返してよいですか

都市ガス(東京ガスネットワーク)は「変わらないときは、もう一度最初から」と案内しており、やり直せます。LPガスは「復帰操作を繰り返さず販売店の点検を受ける」とされており、繰り返してはいけません。同じ操作でも、ガスの種類で指示が逆になります。

地震のあと、隣の家は使えるのに自分の家だけ止まっています

通信機能付メーターは、揺れを感知したときにガスが流れていた場合と、揺れが1分以上続いた場合、ガス漏れがある場合に、ガスを止めたままにします。揺れた瞬間にガスを使っていたかどうかで結果が分かれます。

賃貸ですが、自分で復帰操作をしてよいですか

復帰操作そのものは入居者が行う前提で公開されています。ただしメーターボックスが鍵開け式の場合、鍵は管理人が管理していることが多いため、扉が開かないときは管理会社へ連絡してください。

復帰したのに、またすぐ止まります

同じ遮断が繰り返し起きている状態です。LPガスでは繰り返しの復帰操作をせず販売店へ、都市ガスでは復帰訪問の申し込みか問い合わせ窓口へ、が公式の案内です。ガス機器側の不具合が原因のこともあるため、自己判断で通し続けないでください。

まとめ

  • ガスメーターの復帰は、すべてのガス機器を止める → 復帰ボタンを押す → 待つの3ステップです
  • 待つ時間は型で違います。都市ガスは一般型が3分、NI型が2分、UH型が1分、LPガスは1分です
  • 一般型だけはキャップを外してから押します。押しても反応しないときの原因になります
  • 屋外のガス機器を止め忘れると復帰しません。給湯器・ガス空調機も対象です
  • 地震での遮断は、LPガスでは震度5相当以上かつ使用中が条件で、使っていなければ止まりません
  • 戻らないときの指示は正反対です。都市ガスはやり直してよい、LPガスは繰り返さず販売店へ
  • 赤ランプ点滅なのにガスが使える場合は、1時間以上すべての機器を止めて消えるか確認します
  • コンロが点くのにお湯だけ出ないなら、原因はメーターではなく給湯器です

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