住宅ローン控除の期間は13年と10年と0年の3つに分かれます|2026年入居から中古の省エネ住宅が10年から13年に延びました
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の控除期間は、13年・10年・0年のいずれかです。どれになるかは、取得したのが新築か中古か、その住宅の省エネ性能がどの区分に当たるか、そして入居した年の3つで決まります。一律に13年ではありません。
そして2026年(令和8年)入居から、中古住宅の扱いが変わりました。省エネ性能が高い中古住宅を買って入居した場合、控除期間が10年から13年に延びています。この記事では、国税庁のタックスアンサー No.1211-1・1211-2・1211-3・1211-4 と、国土交通省の住宅ローン減税のページを2026年9月24日に読み、区分ごとの控除期間をそのまま並べました。
住宅ローン控除は何年間ですか
新築で省エネ基準を満たす住宅に入居したなら13年間、中古住宅なら原則10年間です。ただし2026年(令和8年)入居からは中古でも省エネ性能の高い住宅は13年間になり、省エネ基準を満たさない新築住宅は0年、つまり対象外です。
国税庁は、取得のかたちごとに別のページを用意しています。区分をまとめると次のとおりです。
| 取得のかたち | 住宅の区分 | 入居した年 | 控除期間 |
|---|---|---|---|
| 新築・未使用の住宅を取得 | 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅・ZEH水準省エネ住宅 | 令和4年から令和12年 | 13年 |
| 同 | 省エネ基準適合住宅 | 令和4年から令和9年 | 13年 |
| 同 | 省エネ基準適合住宅 | 令和10年から令和12年 | 0年(経過措置に当たれば10年) |
| 同 | その他の住宅(省エネ基準を満たさない) | 令和4年・令和5年 | 13年 |
| 同 | その他の住宅 | 令和6年から令和12年 | 0年(経過措置に当たれば10年) |
| 買取再販住宅を取得 | 買取再販認定住宅等 | 令和4年から令和12年 | 13年 |
| 同 | その他の住宅 | 令和6年から令和12年 | 10年 |
| 中古住宅を取得 | 認定住宅等(長期優良・低炭素・ZEH水準・省エネ基準適合) | 令和4年から令和7年 | 10年 |
| 同 | 認定住宅等 | 令和8年から令和12年 | 13年 |
| 同 | その他の住宅 | 令和4年から令和12年 | 10年 |
| 増改築等(リフォーム) | 区分なし | 令和4年から令和12年 | 10年 |
※ 国税庁 タックスアンサー No.1211-1(新築等)・No.1211-2(買取再販住宅)・No.1211-3(中古住宅)・No.1211-4(増改築等)の各表より。いずれも令和8年4月1日現在法令等の記載で、2026年9月24日に確認しました。令和4年は2022年、令和8年は2026年、令和12年は2030年です。
同じ「中古」でも、宅地建物取引業者が買い取って一定の工事をしてから売った住宅は「買取再販住宅」という別の区分になり、控除期間は新築と同じ13年です。中古住宅の10年とは扱いが違います。
区分を決めるのは断熱等性能等級と一次エネルギー消費量等級です
住宅の区分は、省エネ性能をあらわす2つの等級で分かれます。証明書で等級を示せない住宅は「その他の住宅」になります。
| 住宅の区分 | 国税庁の定義 |
|---|---|
| 認定長期優良住宅 | 長期優良住宅の普及の促進に関する法律に規定する認定長期優良住宅に該当するものとして証明がされたもの |
| 認定低炭素住宅 | 都市の低炭素化の促進に関する法律に規定する低炭素建築物に該当する家屋、および同法により低炭素建築物とみなされる特定建築物に該当するものとして証明がされたもの |
| ZEH水準省エネ住宅 | 認定住宅以外の家屋で、断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上に該当するものとして証明がされたもの |
| 省エネ基準適合住宅 | 認定住宅・ZEH水準省エネ住宅以外の家屋で、断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上に該当するものとして証明がされたもの |
| その他の住宅 | 上の認定住宅等に該当しない住宅 |
※ 国税庁 No.1211-1「用語の説明」より。認定長期優良住宅と認定低炭素住宅をあわせて「認定住宅」、それにZEH水準省エネ住宅と省エネ基準適合住宅を加えたものを「認定住宅等」と呼びます。令和8年1月1日以後に入居した場合は、いわゆる気候風土適応住宅も省エネ基準適合住宅の対象になります。
等級は自分で判断できません。建築士等が発行する住宅省エネルギー性能証明書か、登録住宅性能評価機関の建設住宅性能評価書で示します。省エネ基準適合住宅については、令和8年1月1日以降に入居した場合、建築基準法の検査済証の写しでも示せるようになりました。
新築で省エネ基準を満たさない住宅は、控除期間が0年です
省エネ基準を満たさない新築住宅、つまり「その他の住宅」に令和6年(2024年)以降に入居した場合、控除期間は0年です。控除限度額も0万円と書かれており、事実上の対象外です。
ただし経過措置があります。建築確認や建築の時期が早いものは、10年間の控除が受けられます。
| 住宅の区分 | 経過措置の条件 | 控除期間 | 控除限度額 |
|---|---|---|---|
| その他の住宅(新築等) | 令和5年12月31日までに建築確認を受けた、または令和6年6月30日までに建築された | 10年 | 14万円 |
| 省エネ基準適合住宅(新築等) | 令和9年12月31日までに建築確認を受けた、または令和10年6月30日までに建築された | 10年 | 14万円 |
※ 国税庁 No.1211-1 の表の注5・注6より。床面積40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅(特例居住用家屋)については、令和5年12月31日までに建築確認を受けたものだけが対象です。
国土交通省も同じ内容を、こう書いています。
建築確認が令和10年以降の省エネ基準適合住宅は適用対象外(登記簿上の建築日が令和10年6月30日までは適用対象)
つまり省エネ基準適合住宅は、令和10年(2028年)以降に入居しても、建築確認が令和9年までに済んでいれば10年間は使えます。上の区分表で0年と書いた行が、この経過措置で10年に変わる形です。新築を検討している場合、確かめるのは入居予定日だけではありません。建築確認を受けた日も要ります。
2026年入居から、中古の省エネ住宅は10年から13年になりました
令和8年(2026年)に入居した中古住宅は、認定住宅等であれば控除期間が13年になりました。令和7年(2025年)までの入居は10年だったので、入居年が1年違うだけで3年分の差が出ます。
国土交通省は、この改正をこう説明しています。
令和8年度税制改正により、既存の住宅ストックを最大限に活用することで多様な居住ニーズを満たす住宅市場が構築されるよう、省エネ性能の高い既存住宅に対する支援が拡充されました
拡充の中身として挙げられているのは3つです。借入限度額の引き上げ、子育て世帯・若者夫婦世帯の借入限度額の上乗せ、そして控除期間を13年に拡充することです。
中古住宅の区分ごとに、入居年で何が変わったかを並べます。
| 中古住宅の区分 | 令和4年から令和7年に入居 | 令和8年から令和12年に入居 |
|---|---|---|
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 | 10年・控除限度額21万円 | 13年・控除限度額24.5万円(子育て世帯等は31.5万円) |
| ZEH水準省エネ住宅 | 10年・控除限度額21万円 | 13年・控除限度額24.5万円(子育て世帯等は31.5万円) |
| 省エネ基準適合住宅 | 10年・控除限度額21万円 | 13年・控除限度額14万円(子育て世帯等は21万円) |
| その他の住宅 | 10年・控除限度額14万円 | 10年・控除限度額14万円 |
※ 国税庁 No.1211-3 の表より。控除限度額は各年に控除できる金額の上限で、年末残高等に0.7%を掛けた額がこれを超える場合は上限までになります。「子育て世帯等」は国税庁が「特例対象個人」と呼ぶ人で、下の章で条件を書きました。
省エネ基準適合住宅だけは、期間が13年に延びる一方で控除限度額が21万円から14万円に下がっています。3年分増えるのと、1年あたりの上限が7万円下がるのが同時に起きているため、残高が大きい人ほど得になるとは限りません。自分の年末残高が上限に届いていないなら、期間が延びた分だけが増えます。
控除限度額を0.7%で割り戻すと、対応する借入限度額が出ます。14万円なら2,000万円、21万円なら3,000万円、24.5万円なら3,500万円、31.5万円なら4,500万円です(この割り算は当サイトの計算です)。
控除期間は「入居した年」から数えます
13年や10年という期間は、住宅を買った日でも、ローンを借りた日でもなく、入居した年から数えます。国税庁は概要でこう書いています。
居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除(住宅借入金等特別控除)することができます
ここで混ざりやすいのが、要件のほうにある「10年」です。控除を受けるには、返済期間(償還期間)が10年以上あるローンでなければなりません。控除期間の10年とは別のものです。
そして償還期間の10年は、繰り上げ返済をすると足りなくなることがあります。数え方も「繰り上げた日から先の残り」ではありません。
期間以外に満たす要件は6つあります
控除期間の区分に当てはまっても、次の要件を満たさなければ控除は受けられません。国税庁 No.1211-1 が挙げているもののうち、迷いやすいものを拾いました。
- 住宅の新築等の日から6か月以内に入居していること
- 控除を受ける年の12月31日まで、引き続き住んでいること
- 床面積が50平方メートル以上で、その2分の1以上を自分の居住用にしていること。床面積40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅も対象になりますが、その場合は合計所得金額が1,000万円以下の年だけです
- 合計所得金額が2,000万円以下であること(40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅は1,000万円以下)
- 10年以上にわたり分割して返済する借入金であること
- 生計を一にする親族など特別な関係のある人からの取得ではないこと、贈与による取得ではないこと
※ 国税庁 No.1211-1「控除の適用を受けるための要件」より。合計所得金額の要件は年ごとに判定されるので、ある年だけ所得が上限を超えると、その年の控除だけが受けられないことになります。
床面積の緩和については、国土交通省が改正のポイントとして次のように書いています。
床面積要件を新築住宅・既存住宅ともに40㎡以上に緩和(合計所得金額1,000万円超の者、子育て世帯等への上乗せ措置利用者は50㎡以上)
40平方メートル台の住宅を買う場合、子育て世帯等の上乗せと同時には使えません。国税庁も、令和8年1月1日以降に特例認定住宅等(40平方メートル以上50平方メートル未満の認定住宅等)に入居した場合は、特例対象個人への借入限度額の上乗せ措置を適用できないと注記しています。
子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せは、年齢で決まります
国税庁が「特例対象個人」と呼ぶのは、次のいずれかに当たる人です。判定は入居した年の12月31日の状況で行います。
- 年齢40歳未満で、配偶者がいる人
- 年齢40歳以上で、40歳未満の配偶者がいる人
- 年齢19歳未満の扶養親族がいる人
※ 国税庁 No.1211-1・No.1211-3「用語の説明」より。年齢や配偶者・扶養親族に該当するかどうかは、居住年の12月31日(その年の途中で死亡した場合は死亡の時)の現状で判定します。
夫婦で別々にローンを組んだ場合、それぞれが自分の借入残高で控除を受けられます。ただし借り方によって、団体信用生命保険の付き方や離婚したときの扱いが変わります。
2026年の税制改正で変わったのは5点です
国土交通省が改正のポイントとして挙げているのは、次の5点です。
| 変わったこと | 中身 |
|---|---|
| 適用期限の延長 | 5年間延長され、入居日が令和8年1月1日から令和12年12月31日までが対象になった |
| 省エネ性能の高い既存住宅の拡充 | 借入限度額の引き上げ、子育て世帯・若者夫婦世帯の借入限度額の上乗せ、控除期間を13年に拡充 |
| 床面積要件の緩和 | 新築住宅・既存住宅ともに40平方メートル以上に緩和(合計所得金額1,000万円超の人、上乗せ措置を使う人は50平方メートル以上) |
| 省エネ基準適合住宅の期限 | 建築確認が令和10年以降の省エネ基準適合住宅は対象外(登記簿上の建築日が令和10年6月30日までは対象) |
| 災害レッドゾーンの扱い | 入居日が令和10年以降の場合、災害レッドゾーンの新築住宅は対象外(建替え・既存住宅・リフォームは対象) |
※ 国土交通省「住宅ローン減税」ページ(2026年6月に令和8年度税制改正を踏まえて更新、2026年9月24日に確認)より。災害レッドゾーンとは、土砂災害特別警戒区域・地すべり防止区域・急傾斜地崩壊危険区域・浸水被害防止区域・災害危険区域(都市再生特別措置法に基づく勧告に従わないものとして公表の対象となった区域のみ)です。
借入限度額が上がっても、借りられる額が上がるわけではありません。控除の上限が上がるだけです。いくらまで借りるかは、控除とは別の計算で決めることになります。
控除の期間と額を、家計の側から組み立てたい場合は
控除期間が13年か10年かは、住宅を選んだ時点でほぼ決まります。あとから変えられるのは、いくら借りてどう返すかのほうです。
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よくある質問
中古マンションを買いました。控除は何年間ですか
省エネ性能を証明できない住宅なら10年間です。認定住宅等に当たる住宅で、令和8年(2026年)以降に入居したなら13年間になります。令和7年(2025年)までの入居は、認定住宅等でも10年間です。
2025年12月に入居した中古の長期優良住宅は、13年になりますか
なりません。控除期間は入居した年で決まるため、令和7年入居であれば10年間です。令和8年1月1日以降の入居から13年になります。
省エネ基準を満たさない新築住宅を買うと、控除はゼロですか
令和6年(2024年)以降に入居する場合、原則として対象外です。ただし令和5年12月31日までに建築確認を受けているか、令和6年6月30日までに建築されていれば、控除限度額14万円で10年間の控除を受けられます。建築確認を受けた日を売主に確認してください。
リフォームでローンを組んだ場合の控除期間は
増改築等の場合は、令和4年から令和12年の入居で一律10年間、控除限度額は14万円です。住宅の省エネ区分による差はありません。
控除期間が13年なら、13年間ずっと同じ額が戻りますか
戻りません。控除額は各年12月31日のローン残高に0.7%を掛けて計算するため、残高が減るにつれて控除額も小さくなります。控除限度額は上限であって、毎年その額が戻るという意味ではありません。
控除期間のあいだに住まなくなったら、どうなりますか
控除を受けるには、その年の12月31日まで引き続きその住宅に住んでいることが要件です。転勤などで住まなくなった年は、原則として控除を受けられません。再び住み始めた場合の取り扱いは個別に決まるため、所轄の税務署に確認してください。
まとめ
住宅ローン控除の期間は13年・10年・0年に分かれ、決めるのは新築か中古か、省エネ性能の区分、そして入居した年です。新築で認定住宅等なら13年、中古なら原則10年、省エネ基準を満たさない新築は令和6年以降の入居で対象外になります。
2026年(令和8年)入居からは、中古住宅でも認定住宅等であれば13年になりました。入居が1年ずれるだけで3年分の差が出るので、年末に引き渡しが近づいている場合は、入居日をどちらの年に置くかで結論が変わります。
確かめる順番は3つです。買う住宅がどの区分に当たるか、その証明書が出るか、そして入居する年がいつか。区分の証明が出ないと、期間の表の一番下の行に落ちます。
出典:国税庁「No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」/「No.1211-2 買取再販住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合」/「No.1211-3 中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合」/「No.1211-4 増改築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合」(いずれも令和8年4月1日現在法令等)/国土交通省「住宅ローン減税」。いずれも2026年9月24日に確認しました。