アンペア変更の手続きは電力会社ごとに違います|Webで申し込めるのは4社、ブレーカーの色も同じではありません

この記事を読むと分かること
  • アンペア変更をWebで申し込める会社と、電話でしか受け付けない会社があること
  • ブレーカーの色と契約アンペアの対応は、電力会社ごとに違うこと
  • 工事が無料になる範囲と、自己負担になる場合の条件
アンペア変更の申込先は、契約している電力会社です。ところが「どうやって申し込むか」は会社ごとに違い、Webで完結する会社と、電話しか用意していない会社に分かれます。
この記事では、東京電力エナジーパートナー・東北電力・中部電力ミライズ・北陸電力・北海道電力・九州電力の6社の公式ページを2026年9月8日に読み、申込方法・工事の要否・かかる日数を並べました。

アンペア変更はどこに、どうやって申し込みますか

申込先は電力会社(小売事業者)で、方法はWebか電話です。送配電会社に直接申し込むものではありません。
電力会社Web申込電話申込公式ページに書かれていること
東京電力エナジーパートナーありあり一部インターネットで申し込めない場合がある、と注記あり
東北電力ありあり最短3日で変更可能。Webは24時間受付・最短5分と明記
北陸電力あり記載なし10アンペア〜60アンペアが対象。希望日は申込日の翌日から起算して3日以上先
九州電力ありありインターネット手続きのメニューに「ご契約アンペア変更」がある
中部電力ミライズ記載なしあり手続き方法の欄が「お電話で」だけ
北海道電力記載なしあり「お申し込みの手続きは電話1本でOK」と明記
※ 各社公式サイトの記載に基づく(2026年9月8日確認・編集部調べ)。Web申込の「記載なし」は、公式の該当ページに案内が見当たらなかったという意味です。
中部電力ミライズと北海道電力は、公式ページの手続き方法が電話だけです。この2社の管内では、平日の日中に電話をかける時間を作る必要があります。北海道電力の受付は、ほくでん契約センター(0120-12-6565)の平日9時〜17時で、土曜・日曜・祝日と12月29日〜1月3日、5月1日は休業です。

ブレーカーの色は、電力会社によって同じではありません

ここがいちばん誤解されやすいところです。
分電盤のいちばん左にあるブレーカーの色で契約アンペアが分かる、という説明は広く知られています。ただしその色の対応表は、東京電力のものです。北海道電力は別の色を使っています。
契約アンペア東京電力エナジーパートナー北海道電力
10A
15A
20A
30A
40Aグレー
50A
60A
※ 東京電力エナジーパートナー「ご契約アンペアの選び方」、北海道電力「アンペア変更」の記載に基づく(2026年9月8日確認)。北海道電力は10A〜30Aがつまみの色、40A〜60Aが表面の色と説明されています。
10アンペアから30アンペアまでが、まるごと食い違っています。北海道で赤いブレーカーを見た人が東京電力の表を当てはめると、30アンペアを10アンペアだと読み違えます。
色ではなく、検針票の数字が確実です
どの会社も「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」に契約アンペアを書いています。Web検針票がある会社なら、そちらでも確認できます。
色は、検針票が手元にないときの代替手段だと考えてください。

工事の費用はかかりますか

変更前後がどちらも10アンペア〜60アンペアの範囲なら、東京電力エナジーパートナーは無料と明記しています。北海道電力も、契約用安全ブレーカーの取替工事は北海道電力ネットワーク株式会社が無料で行うと書いています。
ただし、自己負担になる場合があります。両社とも次の注記を置いています。
  • 契約用安全ブレーカー(アンペアブレーカー)が今は付いていない住宅で、新たに取り付ける場合
  • 分電盤や屋内配線の状況によって、設備工事が必要になる場合
  • 契約内容や電気設備の状況によって、電気工事店による工事が必要になる場合(この費用は利用者の負担
60アンペアを超える契約にしたい場合は、無料の範囲から外れます。東京電力エナジーパートナーはカスタマーセンターへの相談、北陸電力は最寄りの電気工事店への問い合わせを案内しています。

スマートメーターだと、ブレーカーの取り替えがありません

東京電力エナジーパートナーの説明が具体的です。
  • 今アンペアブレーカーが付いている場合は、取り外し工事を行い、変更後はスマートメーターで契約アンペアを設定する
  • 工事の際に10分〜15分程度の停電が発生する
  • すでにスマートメーターで契約アンペアを設定している場合は、アンペアブレーカーの取り付けを行わない
※ 東京電力エナジーパートナー「ご契約アンペアの選び方」(2026年9月8日確認)。
つまり、スマートメーターに替わっている家では、アンペア変更は分電盤を触らない作業になります。停電の時間や立会いの心配は、ここで大きく変わります。

申し込んでから、いつ変わりますか

日数を公表しているのは東北電力と北陸電力です。
  • 東北電力:最短3日で変更可能。Webは24時間受付で、申込自体は最短5分と案内しています
  • 北陸電力:希望日は申込日の翌日から起算して3日以上先。申込日から希望日の間に土日・祝日・ゴールデンウィーク・12月29日〜1月3日が入る場合は、休日を除く3日前までに申し込む
北陸電力はさらに、原則としてブレーカーの取替が必要なので、立会いができる日を希望日にしてほしいと書いています。設備の状況によって取替が不要なときは立会いも不要で、その場合は担当者から連絡が来る、という説明です。
「申し込んだ翌日に変わる」ではありません。電気の使いすぎでブレーカーが落ちている状況なら、その数日はしのぐ必要があります。

集合住宅では、承諾が要ることがあります

東京電力エナジーパートナーは「アパートやマンションなどの集合住宅では、所有者や管理人の承諾が必要な場合があります。前もってご確認ください」と書いています。北陸電力も「集合住宅にお住まいのお客さまは、事前に管理者さまの了承を得ていただきますようお願いいたします」と案内しています。
賃貸で暮らしている人は、電力会社に電話する前に管理会社に一報を入れるほうが早く進みます。

基本料金はいくら変わりますか

東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bの基本料金です。
契約アンペア基本料金(円/月・税込)
10A311.75
15A467.63
20A623.50
30A935.25
40A1,247.00
50A1,558.75
60A1,870.50
※ 東京電力エナジーパートナー「ご契約アンペアの選び方」の掲載値(2026年9月8日確認)。単価は改定されることがあります。他社の従量電灯の基本料金は各社で異なります。
10アンペア刻みで311.75円ずつ動く形です。変更した月の基本料金は日割りで精算される、と同社は明記しています。
ただし公式は「下げれば安くなる」とは書いていません。同じページに、契約アンペアを減らすと基本料金は下がるが、電力量料金は使用状況によって変わらない場合や増える場合もあるため、合計額が必ず下がるとは限らないと注意書きがあります。

季節ごとの変更はできません

東京電力エナジーパートナーは、電気の契約は年間契約が基本で、アンペアの大きさは1年間で最も電気を使うときに合わせて契約するため、季節的な変更は承れないと書いています。
冬だけ上げて夏に戻す、という使い方は想定されていません。エアコンの暖房は立ち上がりに大きな電流が流れるので、判断の基準は「いちばん電気を使う日」に置くことになります。同社の目安では、インバータエアコン(冷房時おもに10畳用平均)の暖房が6.6アンペア、立ち上がり時は20アンペアです。

この記事で確認できなかったこと

中部電力ミライズと北海道電力にWeb申込の窓口があるかどうかは、公式の該当ページからは確認できませんでした。「電話で」としか書かれていないという事実までが、この記事で言えることです。会員サービスのログイン後に別の導線がある可能性は否定できません。
九州電力と中部電力ミライズの所要日数も、公式ページには見当たりませんでした。急ぐ場合は、申込時に希望日が通るかを確認してください。

契約アンペアを下げても、電力量料金の単価は変わりません

ここは公式が明言している点です。基本料金はアンペアで決まりますが、使った分にかかる電力量料金の単価はアンペアでは変わりません。
だから「アンペアを下げる」で減らせるのは基本料金の部分だけです。基本料金という考え方そのものを外す料金メニューもあります。ただし基本料金0円には固定単価型と市場連動型があり、損得の決まり方がまったく違います。
契約先そのものを変える場合は、こちらから申し込めます。

よくある質問

アンペア変更に手数料はかかりますか。
東京電力エナジーパートナーは、変更前後が10アンペア〜60アンペアの範囲なら無料と明記しています。北海道電力も、契約用安全ブレーカーの取替工事は無料と書いています。ただし分電盤や屋内配線の状況によっては、利用者負担の設備工事が必要になる場合があります。
立会いは必要ですか。
北陸電力は「原則、ブレーカーの取替が必要となりますので、立会可能なご希望日にてお申し込みください」と書いています。設備の状況で取替が不要なときは立会いも不要になり、担当者から連絡が来ます。スマートメーターで契約アンペアを設定している場合は、そもそもブレーカーを触りません。
引っ越し先で最初から希望のアンペアにできますか。
できます。電気の使用開始の申し込みのときに契約アンペアを指定します。入居後に変えるより手間が少ないので、引っ越しは見直しのタイミングとして合理的です。
アンペアを下げたら電気代は必ず下がりますか。
下がりません。東京電力エナジーパートナーは、基本料金は下がるが電力量料金は使用状況によって変わらない場合や増える場合もあるため、合計額が必ず下がるとは限らないと注意しています。
関西や沖縄でもアンペア変更はできますか。
関西電力・中国電力・四国電力・沖縄電力の従量電灯には契約アンペアの区分がありません。最低料金制なので、下げる対象そのものがありません。

まとめ

  • 申込先は契約中の電力会社。Webで申し込めるのは東京電力エナジーパートナー・東北電力・北陸電力・九州電力
  • 中部電力ミライズと北海道電力は、公式ページの手続き方法が電話だけ
  • ブレーカーの色と契約アンペアの対応は会社で違う。東京電力の10Aは赤、北海道電力の10Aは黒で、30Aが赤
  • 10アンペア〜60アンペアの範囲なら工事は無料。ブレーカー未設置の新設や、分電盤・屋内配線の状況によっては自己負担
  • スマートメーターで設定している家は、ブレーカーの取り替えがない
  • 東北電力は最短3日、北陸電力は休日を除く3日前まで
  • 季節ごとの変更はできない(年間契約が基本)
  • 下げても電力量料金の単価は変わらない。合計額が下がるとは限らない

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