給湯器の2026年値上げ|従来型11%・エコジョーズ6%で、型番によっては定価が逆転しました

この記事を読むと分かること
  • リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスの4社が2026年に希望小売価格を改定し、その多くがすでに実施済みであること
  • 値上げ幅は従来型が約11〜12%、エコジョーズが約4〜6%と2倍前後の開きがあり、4社に共通していること
  • 型番によっては従来型とエコジョーズの定価が逆転しており、機種選びの前提が変わったこと
給湯器の交換を考えて価格を調べていたら、少し前に見た金額と違っていた。そんな経験はありませんか。
2026年、ガス給湯器の主要メーカーが相次いで希望小売価格を改定しました。リンナイ、ノーリツ、パロマ、パーパスの4社です。そして重要なのは、これが「これから起きること」ではなく、多くがすでに実施済みだという点です。
ただ、この記事でお伝えしたいのは「値上げしました」という事実だけではありません。各社が公表した改定価格表を型番単位で読み比べると、はっきりした偏りが見えてきます。
従来型の給湯器は約11〜12%上がり、エコジョーズは約4〜6%しか上がっていません。
この差は4社すべてに共通していました。そして値上げ幅が2倍近く違うということは、両者の価格差が縮まるということです。実際に型番を突き合わせると、改定後は従来型のほうが高くなっている組み合わせまで出てきました。
「エコジョーズは初期費用が2万〜10万円高い」という説明は、これまでどの解説記事にも書かれてきました。その前提が、2026年の改定で崩れた型番があります。
この記事では、各メーカーが公開している改定価格表(PDF)から実際の型番と新旧価格を拾い、何がどれだけ変わったのかを具体的に見ていきます。数字はすべて2026年9月3日に各社公式サイトから取得したものです。

2026年に給湯器の希望小売価格を改定したのは4社です

まず全体像を整理します。2026年に給湯機器の希望小売価格改定を発表したのは、リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスの4社です。実施日はそれぞれ異なります。
メーカー発表日実施日主な対象改定率
ノーリツ2026年5月20日2026年8月3日受注分よりガス給湯機器、石油温水暖房熱源機、業務用温水機器、温水式浴室暖房乾燥機、ガスファンヒーターほか約5〜18%(浴室暖房乾燥機等は約11〜30%)
リンナイ2026年6月12日2026年9月1日受注分より給湯暖房機、ふろ給湯器、給湯専用機、ハイブリッド給湯・暖房システム、業務用給湯器ほか2〜12%(平均6.8%)、オプション品2〜23%(平均10.2%)
パロマ2026年6月17日2026年9月1日受注分より給湯機器および一部商品本体は型番により4〜15%程度。温水関連部材は7〜50%(中央値15%)
パーパス2026年7月8日2026年10月1日受注分より給湯単能機、ふろ給湯器、給湯暖房用熱源機、浴室暖房乾燥機、リモコン、修理用部品ほか約4〜15%
この記事を書いている2026年9月3日の時点で、ノーリツ・リンナイ・パロマの3社はすでに改定日を過ぎています。パーパスだけが10月1日からで、まだ猶予があります。
「値上げ前に駆け込もう」という話ではありません。もう上がったあとで、これから何を判断すればいいか、という話です。

ノーリツは2026年に2回改定しています

見落としやすいのですが、ノーリツは今年すでに一度改定しています。
2025年12月24日の発表で、ガスふろがま(GSYシリーズ)が2026年3月2日受注分より約13%石油給湯機器(OTQ・OTX・OQB・OXシリーズ)が2026年4月1日受注分より約2〜12%改定されました。そのうえで、5月20日発表の8月3日改定が重なっています。
つまり、ガス給湯器を扱う世帯にとって「今年は一度で終わり」ではなかったということです。リンナイも2024年12月23日に価格改定を発表しており、そこから約1年半で再改定という間隔でした。
そうは言っても、毎年のように値上げが続くと「いつ買っても同じでは」と感じますよね。実際、いつ動くかより何を選ぶかのほうが、金額に効く局面になっています。それが次の章です。

給湯器以外も上がります

給湯器の話からは少し外れますが、同じ時期にTOTOも住宅設備機器の希望小売価格改定を発表しています。2026年12月1日受注分よりで、平均改定率は衛生陶器13%、システムトイレ9%、ウォシュレット(一体形便器・シートタイプ)10%、水栓金具8%、ユニットバス・システムバス8%、洗面化粧台9%、その他商品9%です。
給湯器とトイレをまとめて交換する予定があるなら、TOTO製品は12月1日が区切りになります。

値上げ幅は「従来型」のほうが大きく出ています

ここからが本題です。
各社が公開している改定価格表には、対象となる全型番の旧価格・新価格・改定率が載っています。リンナイは1,895行、ノーリツは3,475行という分量です。これを型番のシリーズごとに集計すると、はっきりした構造が出てきました。
メーカー従来型の改定率エコジョーズの改定率
リンナイふろ給湯器 RUF-Aシリーズ 11% / 給湯専用 RUX-Aシリーズ 11〜12%ふろ給湯器 RUF-Eシリーズ 5〜6% / 給湯専用 RUX-Eシリーズ 5〜6%
ノーリツふろ給湯器 GTシリーズ 一律11.0%ふろ給湯器 GT-Cシリーズ 5.9〜8.8%(大半は6.0%)
パロマふろ給湯器(従来型)10〜15%(中央値13.0%)ふろ給湯器 エコジョーズ 4〜6%(中央値6.0%)
パーパス給湯単能機 GSシリーズ(従来型)12.0%給湯単能機 GS-Hシリーズ(エコジョーズ)4.0%
4社とも、従来型の改定率がエコジョーズの約2倍です。ノーリツにいたっては従来型のふろ給湯器76型番がすべて11.0%ちょうどで、エコジョーズは大半が6.0%でした。ここまで揃うと偶然ではありません。
あなたも「値上げは全部同じ率で上がるもの」と思っていませんでしたか。実際には、メーカーは商品群ごとに率を変えています。そしてその配分に、はっきりした方向性が出ています。

型番で見ると、従来型とエコジョーズの定価差が消えています

率の比較だけではピンとこないと思いますので、同じ号数・同じ機能・同じ設置形態の型番どうしを並べます。金額はすべて税込の希望小売価格です。

リンナイ|24号オートで定価が逆転しました

型番タイプ改定前改定後改定率
RUF-A2405SAW(C)従来型 24号 オート 屋外壁掛430,100円478,500円11%
RUF-E240ESAWエコジョーズ 24号 オート 屋外壁掛446,600円471,900円6%
改定前は従来型のほうが16,500円安い状態でした。改定後は、エコジョーズのほうが6,600円安くなっています。
フルオートでも同じことが起きています。
型番タイプ改定前改定後改定率
RUF-A2405AW(C)従来型 24号 フルオート486,200円540,100円11%
RUF-E240EAWエコジョーズ 24号 フルオート504,900円533,500円6%
改定前は従来型が18,700円安く、改定後はエコジョーズが6,600円安い。差が25,300円ひっくり返ったことになります。
給湯専用機(追い焚きなし)では逆転までは至りませんが、差は確実に縮んでいます。
型番タイプ改定前改定後改定率
RUX-A2406W(A)従来型 24号 給湯専用194,700円216,700円11%
RUX-E2406W(A)エコジョーズ 24号 給湯専用233,200円246,400円6%
価格差は38,500円から29,700円へ、8,800円縮小しました。

ノーリツ|逆転はしませんが、差が2万円以上縮みました

型番タイプ改定前改定後改定率
GT-2470SAW-1BL従来型 24号 オート417,890円463,760円11.0%
GT-C2472SAW-1BLエコジョーズ 24号 オート443,630円470,140円6.0%
価格差は25,740円から6,380円へ。19,360円縮まりましたが、まだ従来型のほうが安い状態です。
型番タイプ改定前改定後改定率
GT-2470AW-1BL従来型 24号 フルオート473,990円526,020円11.0%
GT-C2472AW-1BLエコジョーズ 24号 フルオート501,930円531,960円6.0%
こちらも27,940円差が5,940円差になりました。
ここは正確にお伝えしておきます。ノーリツは逆転していません。「4社とも逆転した」と書いてしまうと嘘になります。逆転したのはリンナイとパロマの一部型番で、ノーリツは差が縮んだ段階です。

パロマ|24号フルオートで逆転しました

型番タイプ改定前改定後改定率
FH-2423FAWL-1従来型 24号 フルオート 壁掛492,140円546,370円11.0%
FH-EH2422FAWLエコジョーズ 24号 フルオート 壁掛519,970円540,870円4.0%
改定前は従来型が27,830円安かったのが、改定後はエコジョーズが5,500円安い。33,330円の差がひっくり返りました。パロマはエコジョーズ側の改定率が4.0%と4社で最も低く、その分だけ逆転幅が大きく出ています。
なお、本体よりも部材の値上げ幅のほうが大きい点は覚えておいてください。パロマの温水関連部材は7〜50%(中央値15%)、リンナイの給湯オプション品は2〜23%(平均10.2%)です。配管カバーや接続金具といった周辺部品を伴う工事では、本体価格の改定率だけで見積もりの変化を見積もれません。

パーパス|給湯単能機で12.0%対4.0%

型番タイプ改定前改定後改定率
GS-1600W-1TH従来型 16号 給湯単能機 屋外壁掛137,610円154,110円12.0%
GS-H1603W-1エコジョーズ 16号 給湯単能機 屋外壁掛210,760円219,230円4.0%
パーパスは価格帯そのものの差が大きいため逆転はしませんが、率の開きは12.0%対4.0%と4社で最大です。型番の「H」の有無だけで改定率が3倍違います。

差額の変化をまとめると

メーカー・タイプ改定前の差額改定後の差額変化
リンナイ 24号オート従来型が16,500円安いエコジョーズが6,600円安い逆転
リンナイ 24号フルオート従来型が18,700円安いエコジョーズが6,600円安い逆転
パロマ 24号フルオート従来型が27,830円安いエコジョーズが5,500円安い逆転
ノーリツ 24号オート従来型が25,740円安い従来型が6,380円安い19,360円縮小
ノーリツ 24号フルオート従来型が27,940円安い従来型が5,940円安い22,000円縮小
リンナイ 24号給湯専用従来型が38,500円安い従来型が29,700円安い8,800円縮小
追い焚き付きのふろ給湯器では、従来型を選ぶ価格上の理由がほぼ無くなりました。給湯専用機ではまだ差が残っています。

東京ガスの機器交換なら、両方の見積もりを比べられます

定価が逆転している以上、「安いほうでいい」と思って従来型を指定すると、かえって高い買い物になる可能性があります。従来型とエコジョーズの両方で見積もりを取って、実際の支払額で比べるのが確実です。
東京ガスの機器交換は、Web上で機種を選んで見積もりまで進められるので、2パターンの金額を並べて比較しやすい形になっています。
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これは「定価」の話であって、実売価格そのものではありません

ここは誤解が生まれやすいところなので、正確に書きます。
この記事で扱っているのは、すべてメーカーの希望小売価格です。実際に給湯器を交換するときに支払う金額は、ここから業者ごとの値引きを引いた金額になります。「定価が6,600円逆転したから、支払額も必ず逆転する」とは言えません。
では意味がないのかというと、そんなことはありません。理由は2つあります。
1つ目は、値引き率が定価を基準に決まっているからです。
給湯器の交換業者が掲げている「最大82%OFF」といった表示は、この希望小売価格を100としたときの割合です。定価が上がれば、同じ割引率でも支払額は上がります。定価478,500円の8割引は95,700円ですが、430,100円の8割引なら86,020円です。割引率が変わらなくても、1万円近く差が出ます。
2つ目は、定価の上下関係が仕入れ値の上下関係にも反映されやすいからです。
業者がメーカーから仕入れる価格は公表されていませんが、希望小売価格の改定に連動して仕入れ値も動くのが一般的です。従来型だけ11%上がってエコジョーズが6%なら、業者の仕入れ段階でも同じ方向の変化が起きていると考えるのが自然です。
ただし、これは公表資料から確認できることではありません。実際にいくらになるかは、見積もりを取るまで分かりません。この記事の数字は「どちらが有利になりやすいか」を判断する材料であって、支払額の予測ではない、と受け取ってください。

在庫品には旧価格が残っていることがあります

もうひとつ実務的な話です。改定は「受注分より」と書かれています。つまり、メーカーが受注する日が基準です。
販売店がすでに仕入れて在庫として持っている本体は、旧価格で仕入れたものです。そのため改定直後の時期は、業者によって提示価格にばらつきが出ます。在庫を持っている業者は旧価格ベースで出せますし、都度発注の業者は新価格になります。
改定から日が浅いいまは、複数社から見積もりを取る価値がいつもより高い時期だと言えます。

なぜ従来型のほうが大きく上がったのでしょうか

率直に書きます。メーカーはこの点について理由を説明していません。
各社のリリースに書かれているのは、原材料価格の高騰、エネルギーコストの上昇、物流費の増加、為替変動による調達コスト増といった共通の説明で、「なぜ従来型だけ率が高いのか」には触れていません。ノーリツは加えて「中小受託取引適正化法の施行に伴う適正取引への対応」を挙げていますが、これも商品群による差の説明にはなっていません。
ですので、ここから先は確認が取れていない推測として読んでください。考えられる背景は3つあります。
生産数量の違いが1つ目です。エコジョーズの普及が進み、従来型の生産数量が相対的に減っていれば、1台あたりのコストは上がります。少量生産のものほど値上げ幅が大きくなるのは自然な話です。
部材構成の違いが2つ目です。エコジョーズは二次熱交換器や中和器といった追加部材を持つ分、もともとの価格が高く設定されています。母数が大きい商品は、同じ金額を上乗せしても率としては小さく見えます。
省エネ機器への誘導が3つ目です。国の省エネ政策のなかで高効率給湯器への補助が続いており、メーカー側も高効率機を主力に据える方向で動いています。価格差を縮めることは、その方向と一致します。
どれも筋は通りますが、メーカーが公表していない以上、断定はできません。確かなのは「そういう結果になっている」という事実のほうです。

あなたの給湯器がどちらなのか、型番で見分けられます

今使っている給湯器が従来型なのかエコジョーズなのかは、本体に貼られた銘板の型番で判断できます。銘板は本体の前面か側面にあり、「品名」「形名」と書かれた欄に型番が記載されています。
メーカー従来型エコジョーズ
リンナイRUF-A〜(ふろ給湯器)/ RUX-A〜(給湯専用)RUF-E〜/ RUF-SE〜/ RUX-E
ノーリツGT-(数字が続く)/ GQ-(数字が続く)GT-C〜/ GQ-C
パロマFH-(数字が続く)FH-E〜(エコジョーズ)
パーパスGS-(数字が続く)GS-H〜(Hが付く)
見分け方はシンプルで、ノーリツは「C」、パロマは「E」、パーパスは「H」、リンナイは「E」が入っていればエコジョーズです。リンナイのRUF-Aとリンナイの給湯暖房機RUFH-Aは別物なので、そこだけ混同しないようにしてください。

エコジョーズが設置できない場合もあります

価格差が縮んだからといって、全員がエコジョーズを選べるわけではありません。
エコジョーズは排気の熱を回収する過程でドレン水(酸性の凝縮水)が発生します。これを中和器で中和したうえで排水する必要があるため、排水経路を確保できない設置場所では設置できません。マンションのパイプシャフト内設置やベランダ設置では、排水先の確保が問題になることがあります。
設置可否は現地を見ないと判断できません。見積もりの段階で「エコジョーズに変えられるか」を必ず確認してください。ドレン排水の詳しい話はエコジョーズのドレン排水処理とは?工事費用の相場と失敗しない業者選び【2026年最新】にまとめています。
そもそもエコジョーズとは何か、という点から確認したい方はエコジョーズとは?仕組み・メリット・デメリット・費用を徹底解説をあわせてご覧ください。

値上げ後のいま、交換を考えている人がやるべきこと

価格改定を前提に、実際にどう動けばいいかを4つに整理します。

従来型とエコジョーズの両方で見積もりを取る

これが今回いちばん変わった点です。
これまでは「初期費用を抑えたいなら従来型、ランニングコストを取るならエコジョーズ」という選び方が成り立っていました。追い焚き付きのふろ給湯器では、その前提が崩れています。
業者に相談するとき、最初から「従来型で」と伝えてしまうと、比較の機会そのものが無くなります。両方の型番で金額を出してもらってください。エコジョーズのほうが安いか、ほぼ同額なら、選ばない理由がありません。

相見積もりは2〜3社にとどめる

複数社から取るのは正しいのですが、一括見積もりサイトで一度に10社へ依頼するのはおすすめしません。入力した個人情報が提携各社に一斉に渡り、電話が鳴り止まなくなるケースがあるためです。
2〜3社に絞り、それぞれの公式サイトから直接依頼するほうが、結果的に落ち着いて比較できます。

使える補助金を確認する

ガス給湯器の場合、国の給湯省エネ事業の対象になるのはエコキュートやハイブリッド給湯器などで、エコジョーズ単体は対象外です。ただし自治体独自の助成や、住宅の断熱改修とセットで申請できる制度が使える場合があります。
補助金の条件は毎年変わるため、申請時点の最新要項を必ず確認してください。詳しくはエコジョーズの補助金3万円は、給湯器だけの交換ではもらえません|みらいエコ住宅2026の必須工事と申請期限で解説しています。
エコキュートへの切り替えも視野に入れているなら、エコジョーズとエコキュートはどちらを選ぶか|初期費用の差20万円と、補助金の対象が違う理由が判断材料になります。

壊れてから探さない

これが最も大きい差になります。
給湯器が完全に止まってから業者を探すと、選択肢がその日に来られる業者だけに絞られます。比較する余裕がなくなり、提示された金額をそのまま受け入れることになりがちです。
給湯器の寿命はおおむね10年から15年です。設置から10年を超えていて、お湯の温度が安定しない、着火に時間がかかる、といった兆候が出ているなら、動けるうちに見積もりだけでも取っておくほうが安全です。
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価格より先に確認すべきなのは「誰が工事するか」です

値上げの話をしてきましたが、給湯器の交換で最終的に満足度を左右するのは金額ではありません。工事の質です。
給湯器はガスと水道の両方を扱う設備です。施工不良が起きたときの影響は、家電の初期不良とは比べものになりません。

資格を確認する

都市ガスの配管工事には簡易内管施工士の資格が必要です。水道の給水装置に関わる工事には、自治体から指定給水装置工事事業者の指定を受けている必要があります。
これらは業者の公式サイトに記載があるのが普通です。書かれていない業者は、その時点で候補から外して構いません。確認できないものを信用する理由はありません。

「10年保証」を額面どおりに受け取らない

多くの業者が「工事10年保証」を掲げています。安心材料として提示されますが、実態を知っておくべきです。
給湯器が実際に壊れるのは、使用開始から12〜13年目以降が中心です。保証が切れるころに寿命が来る設計になっています。
さらに、メーカーの補修用性能部品の保有期間は製造終了からおおむね10年です。保証期間内であっても、部品が無ければ修理はできません。
そして施工不良は、設置後の数週間から数か月で表面化します。10年後に「これは施工が原因だ」と証明するのは現実的ではありません。
決定的なのは、保証する会社が10年後も存在しているかどうかです。会社が無くなれば保証も消えます。小規模な業者の10年保証は、この一点で価値が大きく変わります。
つまり「10年保証」は、長く事業を続けられる会社が出して初めて意味を持つ約束です。

東京ガスの機器交換を第一候補に置く理由

関東圏で都市ガスを使っているなら、東京ガスの機器交換が最も無難な選択肢です。理由は3つあります。
東証プライム上場のインフラ企業であること。10年後に会社が存在している確度が、他のどの選択肢よりも高い。保証を出す主体としての信頼性がここにあります。
認定施工会社制度を持っていること。有資格者による施工が、個々の業者の良心ではなく組織の仕組みとして担保されています。
Web専用サービスに特化して価格を抑えていること。大手だから高い、という構図にはなっていません。
東京ガスの供給エリア外にお住まいなら、東証グロース上場の株式会社交換できるくんが次点の候補になります。見積もり後の追加費用が発生しない明朗会計を掲げており、全国に対応しています。
業者ごとの違いをもう少し詳しく比べたい方は、ガス給湯器交換業者おすすめ3選|料金・口コミで選ぶ失敗しない選び方にまとめてあります。
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よくある質問

値上げ前に駆け込んだほうがよかったのでしょうか

ノーリツ(8月3日)、リンナイ・パロマ(9月1日)はすでに実施済みです。パーパス製品を検討していて、10月1日より前に発注できる見込みがあるなら、そこは判断材料になります。
ただ、給湯器はまだ使えるうちに慌てて交換するものではありません。改定率は数%であり、業者間の価格差のほうが大きく出ることが普通です。駆け込むより、複数社を比べるほうが金額への効き目は大きいと考えてください。

従来型はもう選ぶ意味がないのですか

追い焚き付きのふろ給湯器では、価格面の優位はほぼ無くなりました。ただしエコジョーズはドレン排水が必要なので、設置環境によっては従来型しか選べません。また給湯専用機では、まだ従来型のほうが定価で3万円前後安い状態です。
「意味がない」のではなく、選ぶ理由が価格から設置条件に移ったというのが正確な表現です。

型番が同じでも、業者によって値段が違うのはなぜですか

希望小売価格は共通ですが、業者ごとに仕入れルート、在庫の有無、工事の取り扱い範囲が違うためです。特に価格改定の直後は、旧価格で仕入れた在庫を持っているかどうかで差が出ます。
本体価格だけでなく、標準工事に何が含まれるか(既存機の撤去処分、リモコン交換、配管の保温、試運転など)を揃えて比較してください。本体が安くても工事で上乗せされれば同じことです。

号数は今と同じにすべきですか

基本的には同じ号数で問題ありません。号数は同時に使えるお湯の量の目安で、16号は単身から2人、20号は2〜3人、24号は3〜4人以上が目安とされています。
家族構成が変わっている場合は見直す価値があります。ただし号数を上げるとガス管の口径や電源の条件が変わることがあるため、現地調査で確認が必要です。

値上げはこれからも続きますか

各社のリリースには今後の予定は書かれていません。ただし、リンナイは2024年12月に価格改定を発表しており、ノーリツは2026年に2回改定しています。改定の間隔が短くなっている傾向は事実です。
先を予測することはできませんが、「次の改定を待てば安くなる」という見込みには根拠がありません。

まとめ

2026年、給湯器メーカー4社が希望小売価格を改定しました。ノーリツは8月3日、リンナイとパロマは9月1日、パーパスは10月1日からです。
この記事で最も伝えたかったのは、値上げの事実そのものではなく、その中身の偏りです。
従来型は約11〜12%、エコジョーズは約4〜6%。4社すべてで従来型のほうが約2倍大きく上がりました。その結果、リンナイの24号オート・フルオート、パロマの24号フルオートでは、定価でエコジョーズのほうが安くなっています。ノーリツも逆転はしていないものの、差が2万円以上縮みました。
「エコジョーズは初期費用が高い」という説明は、追い焚き付きの機種についてはもう当てはまりません。従来型を指定する前に、両方の見積もりを取ってください。
そして最後に、価格は判断材料の一部でしかありません。ガスと水道を扱う工事である以上、資格を持った施工者が、長く存続する会社の体制のもとで工事することのほうが、数万円の差より重い。関東圏で都市ガスをお使いなら、東京ガスの機器交換がその条件を最も素直に満たします。

この記事の出典

本文中の価格・改定率は、各メーカーが公開している以下の資料から2026年9月3日に取得しました。金額はすべて税込の希望小売価格です。
  • リンナイ株式会社「価格改定のお知らせ」(2026年6月12日発表)および「2026年9月改定価格表」
  • 株式会社ノーリツ「希望小売価格改定のお知らせ」(2026年5月20日発表・6月10日更新)および「2026年8月 価格改定表」(2026年7月22日発行)、「希望小売価格改定のお知らせ」(2025年12月24日発表・2026年1月26日更新)
  • 株式会社パロマ「希望小売価格改定のお知らせ」(2026年6月17日発表・6月22日更新)および「2026年9月希望小売価格 新旧改定表」(2026年6月22日発行)
  • パーパス株式会社「希望小売価格改定のお知らせ」(2026年7月8日発表・8月19日更新)および「2026年10月 改定価格表」(管理No. 202608-R05)
  • TOTO株式会社「住宅設備機器商品の希望小売価格改定」(2026年7月31日発表)

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