エコジョーズとは?仕組み・メリット・デメリット・費用を徹底解説

この記事を読むと分かること
  • エコジョーズの仕組み(従来型との違い)と、どんな家庭に向くか
  • メリット(ガス代節約など)とデメリット(ドレン排水・中和器など)の整理
  • 費用感と、後悔しにくい選び方(見積もり差額・設置条件・回収期間)

エコジョーズとは?まず結論(従来型との違い)

エコジョーズは、排気に含まれる熱も回収して再利用する「潜熱回収型」のガス給湯器です。従来型と比べて熱効率が上がりやすく、同じ量のお湯を作るのに必要なガス量を抑えられる可能性があります。
一方で、排気熱を回収する過程で ドレン水(結露水) が発生するため、排水の取り回しなど設置条件の確認が必要です。

仕組み:なぜガス使用量を抑えやすい?

従来型は燃焼後の排気熱の一部をそのまま外へ捨てています。エコジョーズはその排気熱も回収して給水を予熱し、必要なガス量を減らしやすい構造になっています。
どの水準を指すのかは、東京ガスがエコジョーズの基準値を示しています。給湯部熱効率94%以上(暖房付き)、モード熱効率83.7%以上(給湯専用・ふろ給湯器)です(2026年9月6日確認)。
従来型は排気の熱を回収せずに外へ捨てているぶん、この基準には届きません。この差がガス使用量の差になります。ただし実際の削減額は使い方で変わります。
※削減率は機種・使用状況・設置条件で変わります。「必ず何%下がる」と断定できるものではありません。

エコジョーズのメリット

1) 給湯に使うガス代を節約できる可能性

給湯使用量が多いほどメリットが出やすい傾向があります。
  • 家族人数が多い
  • 浴槽に毎日お湯を張る
  • 追いだきの頻度が高い
  • LPガスでガス単価が高い

2) 瞬間式なのでお湯切れが起きにくい

エコキュート(貯湯式)と違い、ガス給湯器は瞬間式のため、使い方次第ではお湯切れのストレスが少ないのが特徴です。

3) 自治体の補助金の対象になることがある(国の給湯省エネ2026は対象外)

先に押さえておきたいのは、国の「給湯省エネ2026事業」の対象がエコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームの3種だけで、エコジョーズを含むガス給湯器は対象外だということです。ガス給湯器の記事で「補助金が出る」と書かれていても、それは受け取れない補助金であることがあります。
一方で、自治体が独自に高効率給湯器への補助を出していることはあります(対象機器・金額・申請期間は自治体ごとに違います)。お住まいの市区町村の窓口で、着工前の申請が必要かどうかまで確かめてください。

エコジョーズのデメリット(注意点)

1) 初期費用の差は給湯専用機に残る(追い焚き付きでは2026年にほぼ消えました)

ここは2026年に変わりました。価格改定で従来型が約11%、エコジョーズが約6%引き上げられ、追い焚き付きのふろ給湯器では定価の差がほぼ無くなりました(リンナイ・パロマの24号には逆転した型番もあります)。一方で給湯専用機では今も従来型のほうが3万円前後安いままです。なおこれは希望小売価格の話で、実売価格ではありません。いずれにしても設置条件によって追加工事(ドレン排水)が発生することがあるので、総額で見る必要があります。型番別の新旧価格は給湯器の2026年値上げ|従来型11%・エコジョーズ6%で、型番によっては定価が逆転しましたをご覧ください。

2) ドレン排水が必要(設置条件で差が出る)

ドレン水を適切に排水できることが設置条件になります。現地確認が重要です。
追加工事で済むとは限りません。東京ガスは、「排水経路を取ることができないケースでは設置できません。パイプシャフトやパイプスペースなど、PS内に給湯器を設置しているマンションが設置できない代表的な例になります」と説明しています(2026年9月6日確認)。
マンションの玄関横の扉を開けて給湯器が入っているタイプの方は、エコジョーズにできない可能性があると考えてください。
逆に、すでにエコジョーズを使っていて同じ場所に交換する場合や、一戸建てで排水桝がすぐそばにある場合は、工事は小さく済みます。「エコジョーズ=ドレン工事が高額」とは限りません。

3) 中和器など、特有のメンテナンスが発生する場合がある

ドレン水は弱酸性になりやすく、機種によっては中和器が搭載されます。年数が進むと交換が必要になる場合があり、ランニングコストとして考慮しておくと安心です。

費用の考え方:元が取れるかは「差額」と「使用量」

エコジョーズが得かどうかは、次の2点でほぼ決まります。
  • 従来型との 見積もり差額(本体+工事+追加工事)
  • 家庭の 給湯使用量(=節約額)
差額が大きいほど回収期間は長くなり、使用量が多いほど回収は早くなる傾向です。見積もりでは「ドレン排水工事が含まれているか」「追加工事の条件は何か」まで確認しましょう。

節約側の目安:東京ガスの試算

東京ガスは、従来型からエコジョーズに替えた場合の削減額を10年間で次のように試算しています(2026年9月6日確認)。
世帯10年間の削減額(東京ガスの試算)
1人暮らし29,294円
4人家族以上80,781円
この金額は東京ガスの試算です。契約プラン、実際の使用量、お住まいの地域で変わります。

費用側の目安:ドレン工事と中和器

削減額だけ見ても判断できません。対になる出費を並べます。
下の金額は、東京ガスの機器交換が公式サイトで公表している工事費です(税込・2026年9月14日時点)。ドレン排水の工事が基本工事費に含まれるかは業者ごとに違うので、ほかの業者の見積もりでは、この工事が基本工事費に入っているのか別途なのかを先に確かめてください。
項目東京ガスの機器交換の公表額(税込)
基本工事費 給湯専用(従来型/エコジョーズ)40,700円/45,100円
基本工事費 ふろ給湯器(従来型/エコジョーズ)49,500円/53,900円
基本工事費 暖房付き(従来型/エコジョーズ)64,900円/69,300円
マンションPS設置で従来型からエコジョーズへ(浴室の排水口にドレン水を流す工事)22,000円(部材費別途)
中和器の交換公表価格は見つからず(見積もりで確認)
並べると判断の軸が見えます。東京ガスの場合、エコジョーズにすることで上がる基本工事費は4,400円で、同社が試算する10年間の削減額(1人暮らしで29,294円)を下回ります。本体価格の差は機種で違うので、見積もりの総額で比べてください。
一方で、マンションのPS設置で浴室へのドレン排水工事(東京ガスは22,000円)が加わり、しかも世帯人数が少ない場合は、10年間の削減額と工事費の差が小さくなるので、従来型を選ぶほうが合理的なこともあります。
工事の中身はこちらにまとめています。
自分の場合の目安を出したいなら、検針票の使用量を持って見積もり時に相談してください。ドレン工事が基本工事費に入っているかどうかを業者ごとに並べたいときは、ガス給湯器交換業者おすすめ3選|料金・口コミで選ぶ失敗しない選び方で料金と保証を比べています。

後悔しない選び方(チェックリスト)

  • 使用量(家族人数/入浴頻度/追いだき)を把握する
  • 従来型とエコジョーズの差額を「総額」で比較する
  • ドレン排水の可否を現地確認してもらう
  • 中和器など将来メンテナンスの有無・目安を確認する
  • 補助金の対象・申請サポート有無を確認する

よくある質問

Q. 潜熱回収型給湯器とエコジョーズは同じものですか。
同じものです。エコジョーズは、排気に含まれる熱も回収して再利用する「潜熱回収型」のガス給湯器です。回収した排気熱で給水を予熱するので、従来型より必要なガス量を抑えやすくなります。
Q. エコジョーズの仕組みを簡単にいうと何ですか。
従来型が外へ捨てていた排気熱を回収して給水を予熱し、そのぶんガスを減らす仕組みです。熱を回収する過程で結露水(ドレン水)が出るため、排水の取り回しが設置条件になります。東京ガスはエコジョーズの基準値を、給湯部熱効率94%以上(暖房付き)、モード熱効率83.7%以上(給湯専用・ふろ給湯器)としています(2026年9月6日確認)。
Q. マンションでもエコジョーズにできますか。
排水経路が取れるかどうかで決まります。東京ガスは、パイプシャフト(PS)内に給湯器を置いているマンションを「設置できない代表的な例」に挙げています(2026年9月6日確認)。一方で、同社は浴室の排水口にドレン水を流す工事を22,000円(部材費別途・2026年9月14日時点)で公表しており、現地確認で可否が分かれます。
Q. エコジョーズにすると工事費はいくら上がりますか。
東京ガスの機器交換の公表額では、基本工事費の差は給湯専用・ふろ給湯器・暖房付きのいずれも4,400円です(税込・2026年9月14日時点)。ほかの業者では、ドレン排水の工事が基本工事費に入っているか別途かを先に確かめてください。
Q. エコジョーズは国の補助金の対象ですか。
国の「給湯省エネ2026事業」の対象はエコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームの3種で、エコジョーズを含むガス給湯器は対象外です。自治体が独自に高効率給湯器へ補助を出していることはあるので、市区町村の窓口で着工前の申請が要るかまで確かめてください。
Q. 中和器は交換が必要ですか。
機種によっては必要になります。ドレン水は弱酸性になりやすいため中和器を搭載する機種があり、年数が進むと交換が必要になる場合があります。東京ガスの機器交換でも中和器交換の公表価格は見つからなかったので、見積もりで確認してください。

まとめ

エコジョーズは省エネ性能が高く、給湯使用量が多い家庭ほどメリットが出やすい一方、ドレン排水や追加工事、メンテナンスなどの注意点もあります。導入判断は「使用量×見積もり差額×設置条件」をセットで考えるのが、後悔しにくい選び方です。

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