カメムシが家に入ってくるのは10〜11月です|2〜3ミリの隙間で入ります。2026年は注意報の半分がカメムシでした

この記事を読むと分かること
  • ★家に入ってくるのは10〜11月だということ。2〜3ミリの隙間があれば入ります
  • ★2026年に都道府県が出した注意報117件のうち、60件がカメムシだったこと
  • ★臭いを出させない取り方と、自治体資料で裏づけを取れた対策は3つだけだということ
秋になって急に、窓や網戸にカメムシが張り付くようになった。取り込んだ洗濯物から出てきた。うっかり触って手に臭いが残った。毎年この時期に、同じことが起きます。カメムシが家に入ってくるのは10月から11月にかけてで、理由は越冬する場所を探しているからです。堺市は「2〜3ミリメートル程度の隙間があれば屋内に侵入してきます」としています。この記事では、自治体と国が公表している資料だけをもとに、いつ・どこから入るのか、臭いを出させずにどう取るのか、そして業者に頼む対象になるのかを整理します。

★入ってくるのは10〜11月です

堺市が、時期をはっきり書いています。
10〜11月ごろには、越冬場所を探して屋内に侵入することもあり、不意に触れてしまうと、少しの刺激でとても臭い分泌液を出します
※ 堺市の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
ここで押さえておきたいのは、カメムシは家の中で増えているわけではないということです。ゴキブリやチャタテムシのように、家の中に発生源があって湧いてくるのとは違います。外で育った成虫が、冬を越す場所を探して入ってくる。だから対策の中心が「駆除」ではなく「入れないこと」になります。
そうは言っても、網戸を閉めているのにどこから入るのか分からないですよね。答えは隙間の大きさです。
2〜3ミリで足ります
堺市は「2〜3ミリメートル程度の隙間があれば屋内に侵入してきます」としています。
サッシのレールの端、網戸と枠のあいだ、換気口。どれも2〜3ミリはあります。
「閉めているのに入ってくる」のは、閉まっていないからではなく、この幅が残っているからです。

★家に入るのは、主にクサギカメムシです

堺市は「カメムシ類は、わが国には約1400種類が生息し、亀の甲羅のような形をしているところからカメムシと呼ばれるようになりました」としています。
約1400種のすべてが家に入るわけではありません。家屋への侵入で名前が挙がるのはクサギカメムシです。
農林水産省は、この種についてこう書いています。
東日本の山間部では成虫の大群が越冬のため家屋に侵入して、悪臭を放って不快昆虫として騒がれることがある
越冬は成虫で、山間地の家屋、作業小屋などの建物のすき間に集合した状態で行われる
石川県の病害虫防除室も、同じことを別の言い方で書いています。
冬季が寒冷な地域では、越冬のために屋内に侵入し、刺激を感じると強い悪臭を放つ衛生害虫でもあります
※ 農林水産省「クサギカメムシとは」および石川県病害虫防除室「クサギカメムシ」(2018年3月22日)の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
★「集合した状態で」が、一度に大量に入る理由です
農林水産省は越冬を「集合した状態で行われる」としています。
1匹ずつ入ってくるのではなく、同じ場所にまとまって入ります。
「気づいたら窓際に何匹もいた」のは、そういう越冬の仕方だからです。

東日本に多いことも書かれています

農林水産省は分布について「日本全国に分布するが、東日本に多く、西日本では山地に多い」としています。成虫の大きさは13〜18ミリ(石川県は約15ミリ)で、暗褐色の地に不規則な黄褐色の斑紋があります。
※ 農林水産省「クサギカメムシとは」および石川県病害虫防除室の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
自分の地域でこの悩みが強いかどうかは、ここで分かれます。西日本の平地で「あまり見ない」のも、東日本や山間部で「毎年これだ」となるのも、どちらも普通のことです。

いつ入って、いつ出ていくのか

石川県は、年間の動きをこう整理しています。
時期何が起きているか
8月頃羽化した新成虫が「次第に越冬場所付近へと移動します」(石川県)
10〜11月越冬場所を探して屋内に侵入(堺市)
建物のすき間に集合した状態で越冬(農林水産省)
4月頃「越冬場所を離脱し」「越冬成虫は4月頃より活動しはじめる」(石川県・農林水産省)
※ 石川県病害虫防除室、農林水産省および堺市の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
つまり、入ってきた分は春には出ていきます。これが、後で「業者に頼む前提の虫ではない」と書く根拠のひとつです。

★2026年は、注意報の半分がカメムシでした

ここからは、このサイトで数えた結果です。
農林水産省が公表している「令和8年警報・注意報(令和8年7月31日現在)」の一覧を、全行そのまま数えました。都道府県の病害虫防除所が出した発表が並んでいる資料です。
項目件数
2026年に都道府県が出した注意報(全部)117件(警報は0件)
うちカメムシに関するもの60件=51.3%
 果樹カメムシ類33件/30都府県
 斑点米カメムシ類・イネカメムシ27件/23道府県
※ 農林水産省「令和8年警報・注意報(令和8年7月31日現在)」の一覧を、当サイトが全行集計したもの(2026年9月3日取得)。同一県が2回発表した分も件数に数えています(佐賀県・滋賀県・群馬県が該当)。
2026年に出た注意報の、およそ半分がカメムシでした。
果樹カメムシ類の注意報が出たのは30都府県で、発表は3月25日から7月28日にかけて、5月だけで19件が集中しています。
「今年は多い」と感じているのは、たぶん気のせいではありません
数を出しているのは各県の病害虫防除所で、根拠はフェロモントラップの誘殺数です。
千葉県は令和8年5月27日の注意報で、5月の1日あたり誘殺数を9.0頭(平年値4.5頭)としています。
「過去10年間と比較して3番目に多く、直近で注意報を発出した2024年より多くなりました」とも書いています。
兵庫県も同年5月20日の注意報で、フェロモントラップで「平年を大幅に上回る誘殺が確認された」としています。
※ 千葉県および兵庫県の病害虫発生予察注意報の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。千葉県の対象は県北西部及び北東部、兵庫県の対象は果樹類(特にびわ、もも、なし、かんきつ、かき)です。
さらに国は、8月時点の予報でこう書いています。
果樹では、果樹カメムシ類の発生が、北関東、中国、四国及び南九州の一部の地域で多いと予想されています
※ 農林水産省「令和8年度 病害虫発生予報第6号」(2026年8月5日)に基づく。

★ただし、この数字は「農作物の話」です

ここを混ぜてはいけません。
上で挙げた注意報は、すべて果樹や稲の被害についての発表です。「果樹カメムシ類」はナシやモモやカンキツを吸って傷にする害、「斑点米カメムシ類」は米粒に黒い斑点をつくる害のことを指しています。家に入ってくる話をしている資料ではありません。
「今年はカメムシが多いそうです」という記事の多くが、この農業の数字をそのまま家の話に置き換えて書いています。それは正確ではありません。
では無関係かというと、そうでもありません。つながっているのは種類です。
注意報に名前が出ている種家との関係
クサギカメムシ越冬のために家屋に侵入する種(農林水産省・石川県。上述)
チャバネアオカメムシ果樹被害の中心。注意報で最も多く名指しされる
ツヤアオカメムシ同上
2026年の果樹カメムシ類の注意報33件のうち、クサギカメムシを名指ししているものが8件ありました(京都府・兵庫県・千葉県・奈良県・富山県・広島県・徳島県・愛媛県)。
※ 農林水産省の警報・注意報一覧に記載された対象病害虫名を当サイトが数えたもの(2026年9月3日取得)。「果樹カメムシ類」とだけ書かれ、種名が書かれていない発表も多いため、実際にクサギカメムシを含む発表はこれより多い可能性があります。
言い切れることと、言い切れないこと
言えること:2026年は果樹カメムシ類の発生が多く、30都府県が注意報を出した。その中には家に入る種であるクサギカメムシが含まれている。
言えないこと:だから今年は家への侵入が必ず増える、ということ。国も県も、そういう発表はしていません。
農業の発生量と、家屋への侵入量を結びつけた公的なデータは、確認できませんでした。
ここを「だから今年は家も危ない」と書くのは、数字の使い方としては誤りです。

どこから入ってくるのか

2〜3ミリという基準で自分の家を見ると、候補はかなり絞れます。
場所見るところ
網戸と窓枠のあいだ網戸を閉めたときにサッシとのあいだにできる縦の隙間。もっとも多い経路です
窓のサッシのレール戸車まわりと、レールの端の水抜き穴
換気口・給気口フィルターが外れていないか。目の粗いガラリは通ります
エアコンの配管まわり壁の貫通部のパテが痩せていないか。ドレンホースの出口も
玄関・勝手口のドア下ドアと床のあいだ
堺市が挙げている対策は、この経路に対応しています。
網戸や窓の隙間を隙間テープでふさぐとよいでしょう
※ 堺市の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
やるなら9月中です。10〜11月に入ってからでは、すでに入り始めています。入られてから塞ぐと、中にいる分を閉じ込めることになります。

洗濯物に付く問題

堺市は、これも不快害虫と呼ばれる理由として挙げています。
物干し竿の洗濯物に、汚れや悪臭をつけることがあり、不快害虫と呼ばれる要因となっています
そのうえで、対策をひとつだけ挙げています。
10〜11月は、外干しをやめて室内干しするとカメムシの付着を防ぐ効果があります
※ 堺市の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
「取り込むときに払う」ではなく「その時期は外に干さない」というのが自治体の書き方です。カメムシは白っぽい布に付きやすいと言われますが、色を選べば防げるという公的な記述は確認できませんでした。
2か月だけの話だと考えると、割り切りやすいかもしれません。浴室乾燥機や部屋干しに切り替えるなら、この2か月に重ねる形になります。

★取り方 ─ 潰さない。これがすべてです

カメムシの臭いは、刺激を受けたときに出ます。堺市は「不意に触れてしまうと、少しの刺激でとても臭い分泌液を出します」としています。
つまり、臭いを出させるかどうかは、こちらの取り方で決まります。
堺市が挙げている方法はこれです。
潰さないようにガムテープや紙を利用して、そっと捕獲するか、即効性のある市販のカメムシ殺虫剤で駆除することをお勧めします
※ 堺市の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
やり方評価
ガムテープや紙でそっと取る堺市が挙げている方法。刺激を与えない
市販のカメムシ用殺虫剤を使う同じく堺市が挙げている方法。即効性のあるものを、と書かれています
ティッシュでつまむ潰れます。もっとも臭いが出る取り方です
丸めた新聞紙で叩く同上。壁に臭いが残ります
掃除機については、確認できませんでした
「掃除機で吸うと本体に臭いが残る」という話をよく見かけますが、自治体の公表資料の中に、この記述は見つけられませんでした。
見つけられなかっただけで、間違いだと確認したわけでもありません。
確かなのは、堺市が勧めているのが「潰さずにそっと取る」ほうだ、ということです。
吸い込む方法は、少なくとも自治体が勧める形では出てきません。

ハッカ油やペットボトル捕獲器はどうなのか

検索すると必ず出てきます。ハッカ油スプレー、ペットボトルを切って作る捕獲器、洗剤を入れた容器。
これらの効果について、自治体が公表している資料の中で裏づけを取ることはできませんでした。
効かないという意味ではありません。この記事が「自治体と国の公表資料に書いてあることだけを書く」という作り方をしているので、書けるものが3つしかないということです。
自治体資料で確認できた対策3つだけ
① 隙間テープで網戸と窓の隙間を塞ぐ堺市
② 10〜11月は室内干しにする堺市
③ 潰さずに取る、または市販のカメムシ用殺虫剤堺市
この3つは、いずれも自分でできて、費用もほとんどかかりません。

★業者に頼む対象になるのか

ここは正直に書きます。
カメムシは、駆除業者に頼む前提の虫ではありません。
理由は3つあります。
理由中身
家の中に発生源がない外から入ってくるだけなので、巣を叩くという処理が成立しません
期間が限られる侵入は10〜11月に集中します。越冬成虫は4月頃に出ていきます(石川県・農林水産省)
やることが隙間塞ぎ隙間テープは自分で貼れます。業者に頼む部分がほとんど残りません
それでも相談する価値があるのは、こういう場合です。
状況判断
屋根裏や壁の中に大量に入り込んでいる自分で届きません。開口部の特定から必要になります
毎年同じ場所から入り、塞いでも止まらない建物側に原因があります。どこが空いているかの調査が要ります
★天井裏で音がする虫ではない可能性があります。下の記事で切り分けてください
屋根裏で走り回るような音・足音がするなら、カメムシではありません。虫ではなく動物です。
どこに相談すればいいか分からない場合は、こちらです。保健所は駆除をしてくれません。

相談先

害虫駆除110番は、上場企業シェアリングテクノロジー株式会社(証券コード3989)が運営する紹介サービスです。日本全国・24時間365日受付で、現地にて無料見積り。作業日確定まではいつでもキャンセル可能とされています。
ただし、公式サイトに挙がっている対応害虫は、ゴキブリ/ハチ/クロアリ/ノミ・ダニ/トコジラミ/ムカデ/ヤスデ/その他です。カメムシの名前は挙がっていません。依頼する場合は、対象になるかを先に確認してください。
※ 対応害虫・受付時間・見積もりの条件は害虫駆除110番の公式サイトの公表内容に基づきます(2026年9月3日時点・編集部調べ)。公式サイトには「対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます」との注記があります。
もう一度書きますが、この記事で挙げた3つの対策は、いずれも自分でできる範囲です。業者を検討するのは、屋根裏に入り込んでいる場合か、塞いでも毎年止まらない場合だけで足ります。

まとめ

  • ★入ってくるのは10〜11月。理由は越冬場所を探しているから(堺市)
  • ★2〜3ミリの隙間があれば入る。「閉めているのに入る」のはこの幅が残っているから
  • カメムシ類は日本に約1400種。家に入って越冬するのはクサギカメムシなどの一部
  • ★「越冬は成虫で、山間地の家屋、作業小屋などの建物のすき間に集合した状態で行われる」(農林水産省)。まとまって入ります
  • 「日本全国に分布するが、東日本に多く、西日本では山地に多い」(農林水産省)。成虫は13〜18ミリ
  • ★入ってきた分は4月頃に出ていく(石川県・農林水産省)
  • ★2026年に都道府県が出した注意報117件のうち、60件(51.3%)がカメムシだった(当サイト集計)
  • 果樹カメムシ類の注意報は33件・30都府県。3月25日から7月28日、5月だけで19件
  • 千葉県は5月の1日あたり誘殺数を9.0頭(平年値4.5頭)、「過去10年間と比較して3番目に多く」とした
  • ★ただしこれは農作物の話。家への侵入が増えるという公的なデータは確認できませんでした
  • 塞ぐのは網戸と窓枠の隙間・サッシのレール・換気口・エアコンの貫通部・ドア下9月中に
  • 洗濯物は10〜11月だけ室内干しにする(堺市)
  • ★取るときは潰さない。ガムテープや紙でそっと、または市販のカメムシ用殺虫剤(堺市)
  • ハッカ油・ペットボトル捕獲器は、自治体資料で裏づけを取れませんでした
  • ★業者に頼む前提の虫ではありません。屋根裏に入り込んだ場合と、塞いでも止まらない場合だけ

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※ 本記事のカメムシの侵入時期・隙間の大きさ・洗濯物・捕獲方法は堺市、クサギカメムシの生態・分布・越冬は農林水産省「クサギカメムシとは」および石川県病害虫防除室「クサギカメムシ」(2018年3月22日)、注意報の件数は農林水産省「令和8年警報・注意報(令和8年7月31日現在)」を当サイトが集計したもの、誘殺数は千葉県および兵庫県の病害虫発生予察注意報、今後の発生予想は農林水産省「令和8年度 病害虫発生予報第6号」(2026年8月5日)の公表内容に基づきます(いずれも2026年9月3日時点で確認)。虫の同定は見た目だけでは確定できません。判断に迷う場合は、お住まいの自治体の窓口にご相談ください。