ガス給湯器の交換費用は工事費込みでいくら?都市ガス・プロパンガス別の相場と安く抑えるコツ

「給湯器を交換したいけど、結局いくらかかるのか」。調べ始めると金額がバラバラで、何が適正なのか分からなくなります。実際、同じ機種・同じ工事内容でも業者によって5万円以上の差が出ることがあります。
この記事では工事費込みの総額相場を、都市ガスとプロパンガス(LPガス)に分けて解説します。種類別・号数別の目安、金額を左右する要因、そして安く押さえるためにやるべきことまでをまとめました。

結論|工事費込みの総額は8万〜30万円

ガス給湯器の交換費用(本体価格+工事費)は、機種と設置条件によって幅がありますが、8万〜30万円程度が目安です。最も多いのは10万〜20万円未満の帯です。
費用項目目安金額
給湯器本体4万〜18万円
撤去・廃棄処分費5,000〜1万5,000円
ガス工事・配管接続費1万5,000〜3万円
リモコン代1万〜2万円
その他(部材・補修など)3,000〜1万円
合計8万〜30万円
なお、エコキュート(電気給湯器)への切り替えは35万〜70万円と大幅に高額になります。初期費用だけを見れば、ガス給湯器のまま交換するほうが圧倒的に安く済みます。

まず確認|ご自宅は都市ガスかプロパンガスか

費用を調べる前に確認すべきなのが、自宅のガス種別です。同じ型番の給湯器でも、都市ガス用とLPガス用は別の製品で、互換性は一切ありません。間違えると不完全燃焼や事故につながるため、絶対に混同してはいけません。
現在使っている給湯器本体のラベルに、どちらかが必ず記載されています。
都市ガスプロパンガス(LPガス)
供給方法地下のガス管ボンベ
主成分天然ガス(メタン)液化石油ガス
漏れたとき空気より軽く天井付近に滞留空気より重く床付近に滞留
ランニングコスト安い傾向都市ガスの1.5〜2倍程度
対象エリアガス管が整備された都市部・住宅地ガス管がない地域でも利用可
なお、プロパンガスから都市ガスへの切り替えを希望する場合は、地域にガス管が敷設されていることが前提です。切替工事に20万〜100万円以上かかることもあり、給湯器交換のついでにできる規模ではありません。

種類別の費用相場(工事費込み)

種類都市ガス用プロパンガス用
① 給湯専用タイプ8万〜12万円10万〜14万円
② 追い焚き付き(オート)10万〜16万円12万〜18万円
③ 追い焚き付き(フルオート)12万〜20万円14万〜22万円
④ エコジョーズ12万〜24万円14万〜26万円
⑤ 給湯暖房熱源機20万〜35万円22万〜38万円

① 給湯専用タイプ

蛇口やシャワーからお湯を出すだけのシンプルなタイプで、浴槽への追い焚きはできません。工事内容もシンプルなため、費用は最も安くなります。

② 追い焚き付き(オート)

自動お湯張りと追い焚きができますが、保温や足し湯は手動です。ファミリー世帯の標準的な選択肢です。

③ 追い焚き付き(フルオート)

お湯張り・追い焚き・保温・足し湯まですべて自動です。入浴時間が家族でバラつく世帯ほど恩恵が大きくなります。

④ エコジョーズ(高効率タイプ)

排熱を再利用して熱効率を高めた省エネタイプで、従来型と比べてガス使用量を約13%削減できます。ただしドレン排水工事が必要なため、工事費が1万〜2万円ほど上乗せされます。

⑤ 給湯暖房熱源機

床暖房や浴室乾燥機と連携する大型の機器です。現在このタイプが付いている場合は、同等の機器への交換が必要になります。

号数の選び方

号数は「1分間に水温+25℃のお湯を何リットル出せるか」を表します。大きいほど同時に多く使えますが、本体価格も上がります。
世帯人数推奨号数
1〜2人(シャワー中心)16号
2〜3人20号
3〜4人以上24号
基本は現在と同じ号数を選ぶのが安全です。家族が減ったからと号数を下げると費用は抑えられますが、キッチンとシャワーの同時使用で湯温が下がることがあります。

なぜLPガスのほうが高いのか

二つ理由があります。
一つは本体価格です。LPガス用は流通量が少なく、都市ガス用より若干高くなる傾向があります。もう一つは工事費で、LPガスの設備工事には液化石油ガス設備士の資格が必要で、対応できる業者が限られます。
一方で、ランニングコストが高い分だけエコジョーズにするメリットはLPガスユーザーのほうが大きいとも言えます。同じ約13%の削減でも、元のガス代が高ければ回収は早くなります。

プロパンなら、ガス会社を替えるという手もある

見落とされがちですが、給湯器を新しくしても、ガスの単価そのものは変わりません。エコジョーズで使用量を約13%減らせても、単価が高ければ請求額は高いままです。
ここが都市ガスと違うところで、プロパンガスは料金が公表されていないため、同じ地域でも会社によって単価に差がつきます。制度上は自由化されているので、契約するガス会社を自分で変えられます。
給湯器の交換とガス会社の切り替えは、別の打つ手です。両方できるなら、機器で使用量を減らし、契約で単価を下げるという順で効いてきます。
切り替えられるのは持ち家に限られます
賃貸(借家)は原則対象外です。大家の了承がある場合を除き、入居者単独では変えられません
集合住宅は一棟全体でガス会社と契約しているため、一部屋だけの変更はできません
・都市ガスを使っている場合は対象外です
※ 一部の地域(九州地方の福岡県を除くエリア・沖縄県)は対象外です。

メーカー別の特徴

メーカー特徴
リンナイ国内シェアトップクラス。部品供給と修理対応が充実
ノーリツ給湯器専業メーカー。省エネ技術に強み
パーパス価格競争力が高く、コストを抑えたい場合の選択肢
パロマLPガス対応製品が充実
メーカーを変えても性能面での大きな差はないため、業者の取り扱いメーカーに合わせると費用を抑えられることがあります。

工事に必要な資格

ガス給湯器の交換は、資格を持った技術者でなければ工事できません。
  • 都市ガス … ガス消費機器設置工事監督者(国家資格)など。簡易内管施工士は、ガス栓の増設や位置替えを伴う工事に必要で、同じ位置のガス栓につなぎ換えるだけの交換には要りません。ガス会社の認定が必要な場合もある
  • プロパンガス … 液化石油ガス設備士。この資格なしの工事は法律違反
見積もりの際に「工事を担当する方はガス関連の資格をお持ちですか」と直接聞いてみてください。資格名と保有状況をはっきり答えられる業者は信頼できます。

「10年保証」の実態を知っておく

多くの業者が10年保証を売りにしていますが、中身を見ておく必要があります。
給湯器の平均寿命は10〜15年ですが、故障が多発するのは使用12〜13年以降がほとんどです。つまり10年保証が切れてから本番が始まることになります。また製造打ち切り後の一定期間(年数はメーカーと製品ごとに違い、取扱説明書に記載)でメーカーの部品供給が終わるため、保証期間内でも部品がなければ修理できません。
そして最大の点は、その業者が10年後も存続しているかです。廃業すれば保証は自動的に消滅します。保証を重視するなら、財務基盤の安定した企業を選ぶのが合理的です。

費用を安く抑える4つのコツ

① 複数社から見積もりを取る

最も効果が大きい方法です。同じ機種・同じ工事内容でも、本体価格に5万〜10万円の差が出ることがあります。最低でも2〜3社に依頼しましょう。

② ネット専門業者を活用する

メーカー希望小売価格から50〜70%オフで販売するネット専門業者は価格競争力が高く、相場感をつかむためにも使えます。

③ エコジョーズで長期コストを下げる

2026年の価格改定で、追い焚き付きのふろ給湯器は従来型との定価差がほぼ無くなりました(従来型約11%・エコジョーズ約6%の値上げ。リンナイ・パロマの24号には逆転した型番もあります)。給湯専用機では今も従来型のほうが3万円前後安いため、そちらでは初期費用が上がります。いずれもガス代を約13%削減できるため長期では回収できます(→ 2026年の値上げの詳細)。ただしドレン排水の工事が必要なので、設置環境によっては選べないこともあります。とくにLPガスユーザーは効果が大きくなります。

④ 緊急時でも複数に連絡する

突然壊れたときは焦りから最初の1社に決めてしまいがちです。即日対応をうたう業者でも複数に連絡すれば、復旧の早さを損なわずに数万円変わることがあります。

注意したい売り方

訪問販売や電話勧誘で「今の給湯器は危険」「今すぐ交換が必要」と煽る手口には注意してください。その場で契約せず、別の業者にも見積もりを取れば相場かどうかはすぐに分かります。不安になったら、契約前に消費者ホットライン(全国共通番号188)など公的な窓口に相談する方法もあります。
注文前に確かめておくと、あとでもめない点を挙げておきます。見積書に本体・リモコン・標準工事費・撤去処分費が内訳として書かれているか追加工事が発生する条件(三方弁タイプ、マンションPSのドレン排水、設置位置の変更など)が先に示されているか工事当日の追加請求の有無を書面で確認できるかの3点です。この3つは、口コミを探さなくても見積もりの紙面で確かめられます。

よくある質問

給湯器の寿命はどれくらいですか?

一般に10〜15年です。設計上の標準使用期間はおよそ10年とされており、10年を超えたら交換を視野に入れ始めるのが目安です。

工事時間はどれくらいですか?

同タイプへの入れ替えなら2〜4時間程度です。追い焚き配管の新設など大がかりな工事を伴う場合は半日以上かかることもあります。

交換と修理はどちらが得ですか?

設置から8年以上なら交換が得策になりやすいです。修理しても別の箇所が順に壊れていくケースが多いためです。

自分で交換できますか?

できません。ガス機器の交換には資格が必要で、無資格での工事は法律違反です。ガス漏れや火災の危険もあります。

補助金は使えますか?

国の「給湯省エネ2026事業」は、エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームの3種類だけが対象です。ガス給湯器はエコジョーズを含めて対象外です(2026年9月時点・経済産業省の公式サイトより)。ガス給湯器で使える可能性があるのは自治体の制度で、東京都の「東京ゼロエミポイント」は給湯器も対象製品に含めています。ただしあらかじめ登録された販売店での購入に限られ、いまはその場で値引かれる方式です(2026年9月時点・公式サイトより)。制度には実施期間と予算上限があり、予算に達すれば期限前でも終了しますので、使うなら早めに動いてください。

まとめ

  • 工事費込みの総額は 8万〜30万円。最多帯は10万〜20万円
  • 都市ガス用とLPガス用は互換性なし。まず本体ラベルを確認する
  • LPガスは本体・工事とも若干高め。ただしエコジョーズの恩恵はLPのほうが大きい
  • 号数は現行と同じが基本
  • 「10年保証」は業者が10年後もあって初めて意味を持つ
  • 価格だけでなく価格・資格・実績・保証の4つで判断する

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交換を決めたら納期の確認も忘れずに。機種によっては待ち時間が発生します。

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※ 「東京ガスの機器交換」には当ブログ運営者も関わっています。