【給湯器】111エラーが出たら?症状・原因・修理方法を解説

給湯器にエラー111が表示されて困っていませんか?このエラーは点火不良を示す代表的なコードで、お湯が出なくなる原因となります。本記事では、エラー111の症状や原因、具体的な対処方法について、専門家の視点から分かりやすく解説していきます。修理費用の目安や、修理と交換のどちらを選ぶべきかについても詳しく説明していますので、ぜひ最後までお読みください。

エラー111とは?

給湯器のエラー111(11)は、点火不良を示す代表的なエラーコードです。1995年以降、ノーリツやリンナイ、パロマ、パーパスなど主要メーカー間で統一されており、給湯器内部で点火ができない状態を表しています。このエラーが表示された場合、給湯器が正常に作動せず、お湯が出なくなる可能性があります。なお、一部のリモコンメーカーでは「U1」「E06」「06」などと表示されることもありますが、意味するところは同じです。点火不良は給湯器の安全機能が働いた結果として表示されることが多く、即座に対処が必要なケースもあれば、一時的な現象として自然に解消することもあります。

エラー111の原因

原因① ガス供給の遮断

最も一般的な原因の一つが、ガス供給の遮断です。地震による強い揺れや長時間のガス使用により、安全機能が働いてガスの供給が自動的に止まることがあります。このような場合、火をつけるためのガスが届かないため点火不良となり、エラー111が表示されます。ガスメーターのランプが点滅している場合は、この可能性が高いと考えられます。

原因② 気象条件による影響

台風や豪雨などの悪天候も、エラー111の原因となることがあります。大雨や強風により給湯器内部の湿度が上昇すると、正常な点火ができなくなります。また、冬季の気温低下による給湯器本体や配管の凍結も、点火不良を引き起こす要因となります。これらの気象条件による問題は、天候が回復したり気温が上昇したりすることで自然に解消されることもあります。

原因③ 給排気不良

給湯器の排気口が何らかの障害物で塞がれていたり、落ち葉やゴミなどの異物が付着したりすることで、適切な給排気ができなくなることがあります。排気不良は点火不良の原因となるだけでなく、一酸化炭素中毒などの重大な事故につながる可能性もあるため、特に注意が必要です。

原因④ 部品の経年劣化

給湯器内部のガス供給や点火に関わる部品が経年劣化により故障することも、エラー111の原因となります。特にガス電磁弁やガス比例弁などのガス供給関連部品、イグナイターやフレームロッドなどの点火関連部品の劣化や故障が主な要因です。これらの部品は使用年数とともに劣化が進むため、給湯器の設置から年数が経過しているほど故障のリスクが高まります。

原因⑤ 電気系統の不具合

給湯器の電気系統に問題が生じると、正常な点火ができなくなることがあります。電源の供給が不安定な場合や、制御基板などの電気部品に不具合が発生した場合にもエラー111が表示されることがあります。また、落雷などの影響で電気系統が損傷を受けることもあります。

エラー111の対策

修理しない方法

エラー111が発生した場合の最初の対処として、まずはリモコンのリセットを試みることをお勧めします。具体的には、給湯器の運転を停止し、リモコンの電源を一度切ってから再度入れ直す方法です。これだけで問題が解決することも少なくありません。リモコンのリセットで解決しない場合は、給湯器本体の電源プラグを抜いて10秒ほど待ってから再度差し込む方法も効果的です。ただし、ガス漏れの臭いがする場合や雨天時には、感電や引火の危険があるため、絶対に電源プラグを抜かないようにしてください。

修理する方法

自己対処で解決しない場合は、専門業者による修理が必要です。修理を依頼する際は、ガス会社、メーカー、地域の設備業者など、複数の選択肢があります。特にガス会社への依頼は、専門資格を持った技術者による安全な修理が期待できるため、最も推奨される方法です。修理の際は、点火不良の原因となっている部品の交換や、給排気系統の清掃などが行われます。また、予防的なメンテナンスとして他の部品の点検も同時に行われることがあります。

エラー111の修理費用

エラー111の修理費用は、原因や必要な部品によって大きく異なります。一般的な点検・清掃で済む場合は出張費込みで5,000円~1万円程度ですが、部品交換が必要な場合は2万円~5万円程度かかることもあります。なお、メーカーや地域によって料金体系が異なるため、事前に複数の業者に見積もりを依頼することをお勧めします。

修理する?交換する?

修理するか、交換するか、悩むものです。
給湯器の耐用年数は、メーカーにより10年間と定められています。10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いです。
東京ガスの実績によると、暖房機能なしの給湯器の故障において、1万円未満で修理できるのが65%、3万円未満が30%、5万円未満が4%、5万円以上が1%となっています。1万円未満が65%と多いですが、出張料だけで5,000円ほどかかります。部品代や技術料はほとんど必要なく、実は故障していなかったレベルの作業だったのではないかと思われます。例えば、
  • 電源を入れなおすだけで直った
  • 排気口が植木の枝葉によって塞がっていた
などは良くあります。
また、交換と修理のどちらを選択するか、を見てみると、修理を選択するのは、5年未満は71.9%、10年未満は57.5%、15年未満は35.0%、15年以上は31.0%となっています。耐用年数である10年を過ぎると、メーカーも部品を保有しておらず修理ができなかったり、次々の故障していくので、交換してしまったほうが経済的な選択肢です。
東京ガスの実績より
東京ガスの実績より

修理するなら

給湯器の修理を依頼する際、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点を以下で詳しく解説していきます。価格だけでなく信頼できそうかを重視して選びましょう。

ガス会社

東京ガスや大阪ガスなど、ガスの提供を行っている企業に修理依頼ができます。ガス機器の工事・メンテナンスには専門資格や届け出が必要なため、ガス会社に相談するのが最も安心できます。
東京ガスに修理を依頼するならこちらから。

メーカー

リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスと言った、ガス機器メーカーに修理依頼する方法もあります。設置から1年以内、BL製品(ベターリビング認定品)であれば2年以内、メーカー保証期間となっています。
メーカーに修理を依頼してもガス会社の工事業者に再委託となるケースもあります。メーカー自体は大手企業で信頼できるものの、そのメンテナンスネットワークに所属している設備業者は中小企業が多いです。一般消費者が選ぶことはできないため、品質にバラつきがあるのが難点です。

地場の設備業者

工事したばかりであれば、対応した設備業者に相談するのが最良です。契約不適合責任として無償で対応してくれる可能性があります。ただし、激安価格をうたった悪徳な業者には注意してください。一般消費者に知識がないことを狙って、高額な請求をしたり、逆に壊されたり、トラブルに発展するケースも少なくありません。

個人事業主

必要資格を持っているか確認が難しかったり、届け出を行っている可能性がありますので、信頼できる人以外には頼まないほうが良いでしょう。作業トラブルになったとしても対応してもらえない可能性もあります。

まとめ

本記事では、給湯器のエラー111について詳しく解説しました。エラー111は点火不良を示す代表的なエラーコードで、1995年以降、主要メーカー間で統一されていることを説明しました。エラーの主な原因として、ガス供給の遮断、台風や豪雨による影響、凍結、給排気不良、部品の故障などがあることを解説しました。
修理方法については、まずリモコンのリセットや電源の入れ直しなど、自己対処で解決できる可能性があることを紹介しました。自己対処で解決しない場合は、専門業者による修理が必要となり、その費用は5,000円から5万円程度になることを説明しました。修理か交換かの判断については、給湯器の耐用年数である10年を目安に検討することを推奨しました。
修理を依頼する際の選択肢として、ガス会社、メーカー、地場の設備業者、個人事業主の4つを挙げ、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説しました。
給湯器の交換をご検討の方は、下記でご紹介している東京ガスの機器交換サービスをぜひご覧ください。低価格で信頼性の高いサービスを提供しています。

給湯器を交換するなら

給湯器の交換を検討する際は、設置年数や修理費用、今後の使用予定などを総合的に判断することが重要です。一般的に、設置から10年以上経過している場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい給湯器への交換をおすすめします。最新の給湯器は省エネ性能が向上しており、ランニングコストの削減にもつながります。

東京ガスの機器交換

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