布団にいる虫は、刺されているかで正体が分かれます|刺されるならダニ・トコジラミ・ノミ、細長くて毛があるならカツオブシムシの幼虫です
この記事を読むと分かること
- ★布団にいる虫は、まず「刺されているかどうか」で2つに分かれること
- ★刺されているなら、候補はダニ・トコジラミ・ノミの3つ。刺される場所と時期で見当がつきます
- ★細長くて毛の生えた茶色い虫は、カツオブシムシ類の幼虫のことがあります。東京都の資料は被害を受けるものに羽毛を挙げています
- ★形まで見えている虫は、ダニではありません。室内のダニは0.3〜0.6ミリです
- ★トコジラミは、くん煙剤でかえって広がることがあると東京都が書いています
布団をめくったら、小さい虫がいた。シーツの上を茶色い粒が歩いていた。朝起きたら、腕や足に刺されたような跡がある。
布団で見つかる虫は1種類ではありません。公的機関の資料を並べると、刺す虫と刺さない虫が混ざっていて、どちらかによって、やることがまったく変わります。
この記事では、東京都保健医療局・埼玉県衛生研究所・さいたま市・江戸川区の公表資料をもとに、刺されているか・大きさ・形の3つで正体を絞る順番を整理します。
布団にいる虫は、刺されているかどうかで2つに分かれます
布団にいる虫は、人を刺す虫(ダニ・トコジラミ・ノミ)と、刺さずに布団の素材やほこりを食べている虫(カツオブシムシ類・チャタテムシなど)の2つに分けると、次にやることが決まります。
| 状態 | 候補 | 次にやること |
|---|---|---|
| 刺され跡がある | ツメダニ/トコジラミ/ネコノミ | 刺された場所と時期で絞る。トコジラミなら早めに業者へ |
| 刺されていない・細長い虫 | カツオブシムシ類の幼虫/シミ | 毛の有無と色を見る。布団の素材と収納場所を確かめる |
| 刺されていない・粒のような虫 | チャタテムシ/シバンムシ | 大きさを見る。湿気と乾物を疑う |
| 虫は見えないが、かゆい | チリダニ・ツメダニ(肉眼では点) | 布団を乾燥機で加熱し、掃除機で吸う |
※ 東京都保健医療局「チャタテムシとシミ」(記事ID 115-001-20240726-006752)、同局リーフレット「知っていますか?トコジラミ」(令和7年12月発行)、東京都衛生局「カツオブシムシ」、埼玉県衛生研究所「ダニのなかま」、さいたま市「衣類や食品を食べる害虫『カツオブシムシ類』」(2017年6月23日更新)、江戸川区「相談事例から『足を刺されてかゆい』」(2025年1月14日更新)の公表内容に基づく(いずれも2026年10月21日時点で確認)。
布団で刺されているなら、候補は3つです
布団で刺される虫は、ツメダニ・トコジラミ・ネコノミの3つが代表的で、刺される場所と、虫そのものが見えるかどうかで見当がつきます。
| 候補 | 大きさ(資料の記述) | 刺されやすい場所 | 手がかり |
|---|---|---|---|
| ツメダニ類 | 0.3〜0.6ミリ(埼玉県) | 服で隠れる場所 | 虫は見えない。刺されて1〜2日後に赤み・かゆみ |
| トコジラミ | 成虫5〜8ミリ・褐色・扁平(東京都) | 手や足、首など露出している部分 | 夜に刺される。寝具の周りに黒いしみ(血糞) |
| ネコノミ | 2〜3ミリ(江戸川区) | ひざから下 | とびはねる。7〜9月が多い |
※ 埼玉県衛生研究所「ダニのなかま」、東京都保健医療局「知っていますか?トコジラミ」、江戸川区「相談事例から『足を刺されてかゆい』」の公表内容に基づく(2026年10月21日時点で確認)。刺され跡だけで虫の種類は確定できません。症状が強い場合は皮膚科を受診してください。
ツメダニは見えないのに刺します
ツメダニ類は体長0.3〜0.6ミリで、布団の上にいても肉眼ではほぼ見えません。埼玉県衛生研究所は「人の皮膚に触れると偶発的に刺し、刺されると1〜2日後に赤み、痒みが出ます」としています。
ツメダニは、布団や畳にいるほかのダニやチャタテムシを食べて増えます。同研究所は対策として「ツメダニ刺症が起こる場所(タタミ、じゅうたん、寝具など)の湿度を下げ、クリーニングを行うことでツメダニを減らします。さらに捕食するヒョウヒダニ類やコナダニ類を減らしていくことが必要です」と書いています。
刺され跡の見分け方は、こちらにまとめています。
首や手足を夜に刺されるなら、トコジラミを疑います
トコジラミは成虫で5〜8ミリの褐色の虫で、夜に寝ている人の露出した部分から血を吸います。東京都保健医療局のリーフレットは、こう書いています。
「夜間吸血されることが多く、寝ている人の手や足、首など露出している部分から吸血します」
「夜間に吸血するため、寝室、布団、ベッドの周りに多く生息します」
同リーフレットが挙げる生息場所は、ベッドの隙間や裏、マットレスの中、カーテンの折り目の間、カーペットの下、ソファの隙間、家具と壁の間、額縁の裏などです。体が扁平なので、狭い隙間にもぐり込めます。
★虫が見つからなくても、黒いしみで分かることがあります
東京都は「生息している場所には、血糞という黒いしみが多く見られます」としています。シーツやマットレスの縫い目、ベッドの枠に黒い点のようなしみが集まっていないかを見てください。
一方で、布団や洗濯物に赤いしみがついている場合は、別の虫のことがあります。埼玉県衛生研究所は、春先にベランダなどを歩く鮮赤色のカベアナタカラダニについて「布団や洗濯物に付着したものが潰れたりすると赤くシミになったりします。ヒトを積極的に刺すことはありません」としています。
★トコジラミは、家の中で増えると自分では止めにくい虫です。同リーフレットは、メスが1日に5〜6個(生涯では200〜500個)の卵を産み、卵は約1週間でふ化、1〜2か月で成虫になるとしています。そのうえで、こう書いています。
「一般的な殺虫剤は、トコジラミに効果がない場合もあります。また、くん煙殺虫剤を使用することで、かえって生息範囲が広がってしまうこともあります。家庭での対策だけで駆除することは困難です」
費用の考え方と、業者に頼む前に知っておくことは、こちらにまとめています。
ひざから下をよく刺されるなら、ネコノミのことがあります
体長2〜3ミリでとびはねる虫に、ひざから下を刺されるなら、ネコノミのことがあります。江戸川区は相談事例として、こう紹介しています。
「この虫は、ネコノミでした。ノミはとびはねるので、すぐわかります。発生時期は7月から9月が多く、ひざから下がよくさされ、激しいかゆみがいつまでもぶり返します」
ペットを飼っていなくても出ることがあります。江戸川区は「ノラ猫が庭に持ち込むこともあります」とし、猫が出産のためにいた床下や物置などのごみの中で繁殖していることが多いとしています。室内では畳やじゅうたんなどの下のほこりの中にいるため、掃除機での掃除を勧めています。
★刺す虫がネズミや鳥から来ていることもあります
家の中で刺されるダニには、ネズミや鳥の巣から移ってくる種類もあります。屋根裏や壁の中に動物がいる心当たりがあるなら、原因はそちらにあります。
布団の小さい虫が細長いなら、何ですか
布団や押入れで見つかる細長い小さい虫は、茶色か黒で毛が生えているならカツオブシムシ類の幼虫、銀色ですばやく走るならシミのことがあります。
| 候補 | 色と形(資料の記述) | 大きさ | よく出る場所 |
|---|---|---|---|
| カツオブシムシ類の幼虫 | 茶色か黒で、毛をもつ(東京都衛生局) | ヒメマルカツオブシムシ約4ミリ、ヒメカツオブシムシ約9ミリ(成熟した幼虫・さいたま市) | タンス、押入れ、しまってある布団や衣類 |
| シミ | 銀灰色〜銀黒色で長い触角と尾毛。すばやく走る(東京都) | 最大で10ミリくらい | 押入など暗い場所 |
※ 東京都衛生局「カツオブシムシ」(東京都保健医療局掲載)、さいたま市「衣類や食品を食べる害虫『カツオブシムシ類』」、東京都保健医療局「チャタテムシとシミ」の公表内容に基づく(2026年10月21日時点で確認)。
カツオブシムシ類は、羽毛や毛織物を食べます
カツオブシムシ類は刺しませんが、幼虫が動物性の素材を食べます。東京都衛生局の資料は、被害を受けるものとして毛織物、ジュータン、毛皮、毛糸、羽毛のほか、かつお節などの乾燥した動物質を挙げ、「成虫・幼虫ともに乾燥した動物質を好み」としています。羽毛布団や、羊毛の毛布・敷物は、この「動物質」にあたります。
さいたま市は「幼虫や成虫が家屋内で越冬するため、タンスの中や長期間保存している乾燥食品から、カツオブシムシ類の幼虫や脱皮殻が見つかることがあります」としています。虫と一緒に抜け殻が落ちていたら、その場所で育っていると考えられます。
同市が挙げる予防のポイントは、次の3つです。
- 食べ物や汗がついた衣類は、長期間しまう前に洗う
- 幼虫は風通しの悪い場所にいることが多いため、定期的に虫干しする
- タンスや押入れにたまった毛くずを掃除する(エサになりやすい)
防虫剤が効かない理由と、しまい方は、こちらにまとめています。
銀色ですばやく走るなら、シミです
押入れの布団の間から、銀色の細長い虫がすばやく走り出てきたなら、シミです。東京都保健医療局は「押入など暗い場所を好み、でんぷん質や動植物質の細片を食べます」とし、「糊づけされた壁紙や布などを食害することがありますが、あまり大きな害はありません」としています。
茶色い粒のような虫が、布団の上を歩いているなら
布団の上を歩いている虫の形や色が見えているなら、ダニではありません。埼玉県衛生研究所によれば、寝具にいるヒョウヒダニ類(チリダニ)は体長0.3〜0.5ミリで白色、ツメダニ類は0.3〜0.6ミリです。0.5ミリは、肉眼では点にしか見えません。
形が見える茶色い小さい虫で、布団でよく見つかるのは次の2つです。
| 候補 | 大きさ・色(資料の記述) | 手がかり |
|---|---|---|
| チャタテムシ | 体長1ミリほど、淡黄色〜淡褐色(東京都) | 「よくダニと間違えられます」。カビを食べ、湿度の高い場所を好む |
| シバンムシ | 2〜3ミリ前後の褐色の丸い虫 | 乾物・畳・乾燥した植物質から出る。明かりに向かって飛ぶ |
※ 東京都保健医療局「チャタテムシとシミ」、埼玉県衛生研究所「ダニのなかま」の公表内容に基づく(2026年10月21日時点で確認)。シバンムシの大きさ・色は、下記の茶色い小さい虫の記事で横浜市・豊島区の資料をもとに整理しています。
どちらも人を刺す虫ではありません。東京都はチャタテムシについて「大きな害はありません」としています。布団で見つかるのは、布団が湿っているか、近くに発生源(乾物や畳、カビ)があることが多いと考えられます。
大きさから候補を絞る方法は、こちらに詳しく書いています。
布団を乾かせば、ダニは死にますか
埼玉県衛生研究所は「生きているダニは50℃以上30分ほどで死亡します」として、寝具には乾燥機の使用を勧めています。あわせて「アレルゲン性の低減のためには寝具の掃除機による吸引や丸洗いが有効とされています」としています。
順番は、加熱してから吸い取るです。死んだダニやフンは布団に残るため、乾燥機のあとに掃除機をかけます。
★虫が見えないのにかゆいなら、刺していない虫が原因のこともあります
チリダニ(ヒョウヒダニ類)は人を刺しませんが、埼玉県衛生研究所は「このダニの糞や死骸が気管支喘息や鼻炎、アトピー性皮膚炎といったアレルギー性疾患の一因となっています」としています。刺され跡がはっきりしないかゆみや鼻炎は、こちらの側です。
自分で終わる場合と、業者に頼む場合
| 状況 | やること |
|---|---|
| 刺されていない虫が少し出た | 自分で終わります。布団を乾燥させ、掃除機をかけ、押入れの湿気と毛くずを掃除する |
| しまっていた布団や衣類に穴・抜け殻がある | 洗濯・虫干し・収納場所の清掃。被害品の処分も検討 |
| ひざから下を刺される | 床下・物置・庭に猫が入っていないかを確認。ペットがいるなら動物病院に相談 |
| ★夜に首や手足を刺される/黒いしみがある | トコジラミの疑い。早めに専門業者へ。くん煙剤は使わない |
| ★対策しても刺され続ける/原因が分からない | 駆除業者に現地調査を頼む。何の虫か、どこにいるかをまとめて相談できます |
| ★賃貸に住んでいる | ★先に管理会社・大家へ連絡してください |
賃貸で建物側が原因の場合、費用の負担先が変わります。連絡の順番はこちらです。
虫の種類が分からないときは、保健所に相談できます。東京都のリーフレットも、トコジラミの問い合わせ先をお住まいの地区を管轄する保健所としています。ただし保健所は駆除そのものは行いません。
刺されているときの相談先
害虫駆除110番は、上場企業シェアリングテクノロジー株式会社(証券コード3989)が運営する紹介サービスです。公式サイトではダニ・ノミ・トコジラミ駆除をサービスとして掲げ、日本全国・24時間365日受付としています。
★問い合わせる前に知っておくこと
公式サイトでは現地調査・見積り無料とされ、「作業日確定までは、いつでもキャンセル可能です」「お見積り後は、追加料金はかかりません」と書かれています。
ただし「対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます」との注記もあります。布団にどの虫がいるかは、現地で見ないと決まりません。金額は見積もりで確かめてください。
刺されていない虫(チャタテムシ・シバンムシ・カツオブシムシ類)なら、まずは乾燥と掃除で足りることが多いので、上の表を先に試してください。
※ サービス内容・受付時間・見積もりの条件は害虫駆除110番の公式サイトの公表内容に基づきます(2026年10月21日時点・編集部調べ)。
★業者に頼む価値は、駆除そのものより「どこにいるかを見つけてもらうこと」にあります。トコジラミはベッドの隙間や家具と壁の間にもぐり、ノミは床下や物置で増えます。布団だけを処理しても、潜んでいる場所が残っていれば戻ってきます。
よくある質問
布団にいる小さい虫は、全部ダニですか。
違います。埼玉県衛生研究所によれば、寝具にいるダニは0.3〜0.6ミリで、肉眼では点にしか見えません。形や色が見えている虫は、チャタテムシ(1ミリほど)やシバンムシ、カツオブシムシ類の幼虫など、ダニ以外の虫です。
布団に細長い茶色い虫がいました。刺しますか。
茶色か黒で毛が生えているなら、カツオブシムシ類の幼虫のことがあります。人を刺す虫ではありませんが、東京都衛生局の資料は被害を受けるものに羽毛や毛織物を挙げています。布団や衣類に穴があいていないか、抜け殻が落ちていないかを確かめてください。
トコジラミかどうか、自分で確かめる方法はありますか。
東京都は、生息している場所に血糞という黒いしみが多く見られるとしています。ベッドの隙間や裏、マットレスの縫い目、家具と壁の間を見てください。見つけた場合は、被害の拡大を防ぐため早急に駆除する必要があるとしています。
くん煙剤を焚けば、布団の虫はいなくなりますか。
トコジラミについては、東京都が「くん煙殺虫剤を使用することで、かえって生息範囲が広がってしまうこともあります」としています。チャタテムシについても、東京都は殺虫剤で完全に防除するのは困難として、通風と乾燥、掃除を挙げています。
布団を天日に干せば、ダニは死にますか。
埼玉県衛生研究所は「生きているダニは50℃以上30分ほどで死亡します」として、寝具には乾燥機などの使用を勧めています。加熱したあとは、死骸やフンを掃除機で吸い取ります。
まとめ
- ★布団にいる虫は、まず刺されているかどうかで分けます。刺す虫と刺さない虫で、やることが違います
- 刺されているなら、候補はツメダニ・トコジラミ・ネコノミ。服で隠れる場所ならツメダニ、夜に露出部ならトコジラミ、ひざから下ならネコノミを疑います
- ★トコジラミは成虫5〜8ミリの褐色の虫。寝具の周りの黒いしみ(血糞)が手がかりで、東京都は「家庭での対策だけで駆除することは困難です」としています
- 細長くて毛のある茶色い虫は、カツオブシムシ類の幼虫のことがあります。羽毛や毛織物を食べます
- 銀色ですばやく走る細長い虫はシミ。大きな害はありません
- ★形まで見えている虫はダニではありません。1ミリならチャタテムシ、2〜3ミリの丸い虫ならシバンムシを疑います
- ダニは50℃以上30分ほどで死にます。乾燥機で加熱してから掃除機で吸い取ります
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色から絞りたい場合は、こちらが入口です。
布団ではなく畳から出ている場合は、こちらです。
※ 本記事は、東京都保健医療局「チャタテムシとシミ」「知っていますか?トコジラミ」(令和7年12月発行)、東京都衛生局「カツオブシムシ」、埼玉県衛生研究所「ダニのなかま」、さいたま市「衣類や食品を食べる害虫『カツオブシムシ類』」、江戸川区「相談事例から『足を刺されてかゆい』」の公表内容に基づきます(いずれも2026年10月21日時点で確認)。虫の同定は見た目だけでは確定できません。判断に迷う場合や、刺された跡に症状が出ている場合は、お住まいの自治体の窓口または医療機関にご相談ください。