庭のモグラは、土の盛り上がり方で見分けられます|植物の根は食べない肉食で、自分で捕まえるには許可が要ります

この記事を読むと分かること
  • 庭の土がこんもり盛り上がっていたり、地面に盛り上がった筋が走っていたりするなら、モグラの跡の可能性が高いこと
  • モグラは肉食で、植物の根や野菜を食べません。かじられた跡があるなら、モグラ以外の動物も疑ってください
  • モグラは法律で守られている動物で、自分で捕まえるには原則として許可が要ること。許可なしでできるのは、追い払うことと通り道をふさぐことです
庭の土がこんもり盛り上がったり、芝生や花壇に盛り上がった筋が走ったりしているなら、モグラが地中にトンネルを掘った跡の可能性が高いです。東京都の防除の資料によると、モグラは肉食で農作物を直接食べることはありませんが、餌を探してトンネルを掘るときに植物の根を切ったり、植えたばかりの苗を倒したりします。さらに、モグラが掘ったトンネルをネズミが通路に使い、その被害が大きくなることもあるとされています。一方で、モグラは鳥獣保護管理法の対象で、自分で捕まえるには原則として許可が要ります(環境省)。この記事では、東京都・環境省・鳥取県・浜松市・川崎市の公表内容をもとに、モグラの跡の見分け方、モグラが何をしているのか、許可なしでできる対策、業者に頼むときの確かめ方を整理します。

庭のモグラは、跡の形で見分けられます

庭に出るモグラの跡は、土の盛り上がり(盛り土)と、地面の下を走る盛り上がった筋(トンネル)の2つです。東京都の資料は、モグラのトンネルについて次のように説明しています。
  • トンネルは本道と側道からなり、その範囲は20〜50メートル四方にわたる
  • 巣から餌場へ行く本道はよく使われるが、一度掘ったあと使われない道もある
  • トンネルを踏みつぶして、しばらくして元どおり持ち上がっていたら本道と考えられる
  • 土が盛り上がったところは「遊び穴」で、通路ではない
地面の跡と、考えられる動物を並べると次のとおりです。
見つけた跡考えられること見分けの手がかり
土の小山が点々とできているモグラの盛り土東京都の資料では「遊び穴」で、通路ではない
地面に盛り上がった筋が続いているモグラのトンネル踏んで、しばらくして元どおり持ち上がれば、よく使う本道
野菜・球根がかじられているモグラ以外の動物(ネズミ類など)モグラは肉食で、農作物を直接食べない(東京都)
物置の下や床下に、掘られた穴がある。足音が床下から聞こえるアナグマなど、地面を掘って入る動物モグラの巣は土手などの地中に作られる(東京都)
床下や物置の下が掘られている場合は、こちらにまとめています。

モグラは何を食べる?植物の根は食べません

モグラは、ミミズや虫の幼虫などを食べる肉食の動物です。東京都の資料によると、モグラが1日に掘るトンネルは数十メートルに達し、その間にミミズ、コガネムシの幼虫、カタツムリ、ナメクジ、クモ、ヤスデ、カエルなどを食べます。機会があれば小鳥やヘビ、ネズミも食べ、1日に自分の体重の半分から同じくらい以上の餌が必要といわれています。
同じ資料では、日本で農作物に被害を出すのはモグラとコウベモグラの2種類で、関東の平地にいるのはモグラの亜種のアズマモグラとされています。
生活のリズムも書かれています。
項目東京都の資料の記述
活動する時間地中で暮らすが、夜は地上もよく歩くようである。朝と夕方に活発
感覚嗅覚・触覚・聴覚が鋭い
繁殖3〜5月に交尾し、5〜6月に2〜5頭を産む
寿命3〜4年
巣休んだり子育てしたりする巣は土手などに作り、そこから2〜3本のトンネルが通じている

モグラの被害は、根が切られることと、ネズミの通り道になることです

モグラの被害は、食べられることではなく、トンネルを掘られることで起きます。東京都の資料が挙げている被害は次の2つです。
  • 餌を探してトンネルを掘るときに、植物の根が切られたり、植えたばかりの苗が倒されたりする
  • モグラが掘ったトンネルが、ネズミの通路として使われることがある。こちらの被害が大きいこともある
家庭の庭では、芝生や花壇が盛り上がって見た目が崩れる、苗が根付かない、といった形で出てきます。野菜がかじられているなら、モグラのトンネルを使っている別の動物を疑ってください。

モグラは自分で捕まえていい?原則として許可が要ります

モグラは鳥獣保護管理法の対象で、自分で捕まえるには原則として許可が要ります。環境省によると、鳥獣保護管理法の「鳥獣」は鳥類または哺乳類に属する野生動物で、平成14年の法改正でネズミ・モグラ類も含まれることになりました。このうち対象から外れているのは、家に出るネズミ3種(ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ)などだけです。モグラは外れていません。
自治体の案内を並べると、次のようになります。
自治体案内の内容
鳥取県ネズミ・モグラも鳥獣保護管理法の対象。農林業を営む人が、事業活動に伴って自分の敷地内で捕獲する場合は許可が要らない。営業している施設(例:ゴルフ場の芝生の被害)では有害鳥獣捕獲許可が必要。行政は駆除をしていない
浜松市市が有害鳥獣捕獲許可を出せる獣類にモグラが入っている。ただし、わなや銃で捕まえる場合は、原則として狩猟免許を持っている人にしか許可を出せない。モグラは狩猟で捕れる動物(狩猟鳥獣)の一覧には入っていない
川崎市野生鳥獣の捕獲は原則禁止で、被害を防ぐ目的で要件を満たせば許可を受けて捕獲できる。捕獲・駆除は、自分で許可を受けるか、許可を受けた民間業者に頼むかのどちらか。市が駆除するのはアライグマ・ハクビシンなど一部だけ
鳥取県の「許可が要らない」は、農林業を営む人の事業活動についての説明です。家庭の庭や家庭菜園がこれに当たるとは書かれていません。モグラ用の捕獲器を使う前に、お住まいの市区町村の担当課(環境・農政など)に、許可の要否を確かめてください。
家に出るネズミ3種が法律の対象外であることとの違いは、こちらで触れています。

許可なしでできるのは、追い払うことと通り道をふさぐことです

捕まえずにできる対策は、「追い払う」「餌を減らす」「通り道をふさぐ」の3つです。東京都の資料は、捕獲器のほかに次の方法を挙げています。
方法東京都の資料の記述
音や振動で追い払うモグラ撃退用の発信器や風車を置く。風車はペットボトルなどで自作できる
餌を減らす土壌消毒や、殺虫剤を土に混ぜることで、餌になるミミズなどの小動物を減らす
通り道をふさぐモグラのトンネルは深くても1メートル程度なので、周りの地中に深さ50〜60センチの網を張るか、深さ1メートルくらいの溝を掘って、進路をふさぐ
ただし、東京都の資料は農地の防除を前提にしていて、どの方法でどれだけ効くかまでは書かれていません。庭のまわりに深さ50センチ以上の網を張るのは、自分でやるとかなりの作業になります。花壇や家庭菜園など守りたい場所を決めて、そこから始めるのが現実的です。
殺虫剤や土壌消毒の薬剤は、製品に書かれた使い方に従ってください。ミミズは土を耕す生き物でもあるので、庭全体の餌を減らすかどうかは、守りたいものとのバランスで決めてください。

業者に頼むと、追い出しと再発防止をしてくれます

自分では許可が取れない、網を張る範囲が広すぎる、何度追い払っても戻ってくる――このようなときは、業者に現地を見てもらうのが早道です。費用は、庭の広さ・トンネルの範囲・どこまで対策するかで変わるので、現地を見てもらって見積もりを取るまでは決まりません。見積もりのときは、次の3点を聞いておくと比べやすくなります。
聞くこと理由
追い出しか、捕獲か(捕獲なら許可の取り方)モグラの捕獲には原則として許可が要る
使う忌避剤・装置と、子ども・ペットへの配慮庭に埋めるものは、家族が触れる場所に残る
また跡が出てきたときの対応(保証の有無と期間)追い出しは、モグラを別の場所へ移動させる方法
害獣駆除110番は、シェアリングテクノロジー株式会社が運営する紹介サービスです。公式サイトにモグラ駆除のサービスがあり(30,000円〜・税込)、内容は忌避剤での追い出しと、音波・振動による追い出しとされています。公式サイト自身も、モグラは鳥獣保護法で原則として駆除が禁止されていると説明したうえで、生態の調査から始めて、駆除と再発防止まで行うとしています。受付は日本全国・24時間365日です。
現地調査と見積もりは無料とされていますが、公式サイトには、対応エリア・加盟店・現場状況によっては、事前に確認したうえで調査・見積りに費用がかかる場合があるとも書かれています。「必ず無料」ではありません。作業は加盟店が行います。
※ 料金・対応内容・受付時間・見積もりの条件は害獣駆除110番の公式サイトの公表内容に基づきます(2026年10月16日時点・編集部調べ)。記載価格は「〜」の最低額で、対応エリア・加盟店により記載価格や条件では対応できない場合があるとされています。

よくある質問

モグラは野菜や植物の根を食べますか?

食べません。東京都の資料では、モグラはミミズやコガネムシの幼虫などを食べる肉食の動物で、農作物を直接食べることはないとされています。ただし、トンネルを掘るときに根を切ったり、苗を倒したりします。野菜がかじられているなら、モグラのトンネルを使うネズミなど、別の動物も疑ってください。

土の盛り上がりは、踏みつぶしてもいいですか?

東京都の資料では、土が盛り上がったところは「遊び穴」で、通路ではないとされています。よく使う本道かどうかは、地面に走る盛り上がった筋を踏みつぶして、しばらくして元どおり持ち上がるかで見分けられます。持ち上がれば、モグラがよく通る道です。

家庭菜園なら、許可なしでモグラを捕まえてもいいですか?

自分では決めず、市区町村に確かめてください。鳥取県は、農林業を営む人が事業活動に伴って自分の敷地内で捕獲する場合は許可が要らないとしていますが、家庭菜園がこれに当たるとは書かれていません。モグラは狩猟で捕れる動物の一覧にも入っていません(浜松市)。

市役所はモグラを駆除してくれますか?

多くの自治体は駆除をしていません。鳥取県は「行政(県、市町村)では駆除を行っていません」とし、自分の土地で対策が必要なら専門業者に相談するよう案内しています。川崎市も、捕獲・駆除は自分で許可を受けるか、許可を受けた業者に頼むかのどちらかとしています。

モグラが出やすい時期はありますか?

東京都の資料には、モグラは3〜5月に交尾し、5〜6月に子どもを産むと書かれています。1日の中では朝と夕方に活発です。跡が新しく増えたら、その周りで動いていると考えてください。

まとめ

  • 庭の土の小山や、地面に走る盛り上がった筋は、モグラの跡の可能性が高い。盛り土は「遊び穴」で通路ではない(東京都)
  • モグラは肉食で、植物の根や野菜を食べない。かじられた跡があれば、モグラのトンネルを使う別の動物を疑う
  • 被害は、根が切られる・苗が倒れることと、トンネルがネズミの通り道になること
  • モグラは鳥獣保護管理法の対象で、自分で捕まえるには原則として許可が要る。家に出るネズミ3種とは扱いが違う
  • 許可なしでできるのは、音や振動で追い払う、餌を減らす、深さ50〜60センチの網や溝で通り道をふさぐこと
  • 自分で手に負えないときは、業者に見積もりを取ってから決める

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自治体のどこに何を聞けばいいのかは、こちらにまとめています。
物音が屋根裏や天井裏から聞こえる場合は、音の出方から動物を絞れます。
※ 本記事のモグラの生態・被害・トンネル・防除方法の記述は東京都産業労働局が公開している防除指針「野ネズミ・モグラの防除法」、鳥獣保護管理法の対象は環境省「鳥獣保護法の概要」、自治体の対応は鳥取県「野生鳥獣の捕獲等に係るよくある質問」(2025年11月27日掲載分)、浜松市「(野生)鳥獣捕獲等許可申請について」(更新日2024年1月1日)、川崎市「よくある質問(家の中に野生動物がいます。駆除してください。)」の公表内容に基づきます(いずれも2026年10月16日時点で確認)。許可の扱いは自治体によって異なることがあるため、お住まいの市区町村の最新の案内をご確認ください。