小さいハチの巣は、下から見て六角形の穴が見えればアシナガバチです|とっくり形はスズメバチの作り始め。4〜6月は女王1匹だけ

この記事を読むと分かること
  • 下から見て六角形の穴が見える小さな巣はアシナガバチ、とっくりを逆さにした形で中が見えない巣はスズメバチの作り始めであること
  • 4月下旬から6月ごろの巣は、女王バチ1匹で作っていること。大きくなる前がいちばん対処しやすい
  • 10月中旬以降に見つけたアシナガバチの巣は、まもなく空になること。空の巣は翌年使われない
軒下やベランダに見つけた小さいハチの巣は、下から見て六角形の穴がむき出しならアシナガバチ、外側が殻で覆われて出入口が1つならスズメバチです。横浜市旭区も「巣の形がまったく違うので見分けることができます」と案内しています。この記事では、堺市・横浜市・世田谷区の公表内容をもとに、巣の形での見分け方、作り始めの時期、自分で対処してよい巣と業者に頼む巣の線引きを整理します。

小さいハチの巣は、下から見て穴が見えるかで分かります

巣の種類は、ハチの姿より巣の形のほうが見分けやすいです。近づかずに、離れた場所から形だけを見てください。
見るところアシナガバチスズメバチ(作り始め)ミツバチ
形お椀をひっくり返した形。ハスの実を逆さにしたような形とっくりを逆さにした形。大きくなるとボール状何層にも重なる巣盤。ハチが表面を覆っていて巣が見えないことが多い
中が見えるか見える。下から六角形の穴がたくさん見える見えない。外皮で覆われ、出入口は1か所屋根裏や床下など閉じた場所に作るので、外からは見えにくい
色灰色っぽい。濃い灰色や茶色茶色っぽく、うろこ模様白っぽい巣盤
よくある場所軒下・玄関・ベランダ・物置・生垣・庭木の枝コガタスズメバチは樹木や軒下。種類によって屋根裏・戸袋・土の中屋根裏・床下。空気口や隙間から出入りする
巣を使う期間1年限り1年限り数年使う。放置すると年々大きくなる
※ 堺市「アシナガバチ」「スズメバチ」「ミツバチ」、横浜市旭区「ハチの相談」、横浜市泉区「アシナガバチの駆除方法」の公表内容に基づく(2026年10月11日時点で確認)。
ハチが飛んでいる様子も手がかりになります。横浜市旭区は、アシナガバチは「足をだらりと垂らしながらフワフワ飛ぶ」、スズメバチは「巣に向かって直線的に飛ぶ」と説明しています。
殻に覆われて中が見えないなら、スズメバチと考えてください
堺市で相談が多いのはコガタスズメバチで、初期の巣は「トックリを逆さにしたような形」、とっくりの口のようになっている所が出入口です。世田谷区は5月ごろの巣を直径約6センチメートルと紹介しています。小さくても、殻があればスズメバチです。

ハチが巣を作り始めるのは、4月から5月です

アシナガバチは4月中旬から下旬、スズメバチは5月ごろに、冬を越した女王バチが1匹で巣を作り始めます。堺市は、どちらについても「越冬から覚めた女王バチが1匹で巣を作り始め、やがて産卵も始めます」と書いています。
時期アシナガバチスズメバチ
作り始め4月中旬〜下旬。女王バチ1匹5月ごろ。女王バチ1匹
働きバチが生まれる5月〜6月ごろ6月ごろ
最盛期7月下旬〜8月ごろ7月〜10月ごろ
終わりに向かう9月下旬〜10月ごろ。新しい女王バチとオスが生まれ、活動が穏やかになる11月ごろ
越冬11月〜3月ごろ。新しい女王バチだけが巣の外で冬を越す12月〜3月ごろ。同じく新しい女王バチだけ
※ 堺市「アシナガバチ」(更新日2025年4月1日)・「スズメバチ」(更新日2025年5月1日)の公表内容に基づく(2026年10月11日時点で確認)。大阪府堺市の観察に基づく目安で、地域や気温で前後します。
巣が小さいうちは、巣にいるハチの数も少ないのがポイントです。横浜市旭区は、女王バチが巣を作り始める4月下旬から6月は巣にいるハチの数が少ないので、「この時期に巣を発見できれば比較的安全、安価にハチの巣を駆除できます」としています。4月下旬ごろから家の周りを点検するよう呼びかけています。
世田谷区も、コガタスズメバチの巣について「この状態までは女王バチ一匹で巣を作っており巣の除去は比較的簡単。働きバチが生まれると下の細い部分は消え、球形の巣が徐々に大きくなる」と説明しています。とっくりの首が消えて丸くなったら、作り始めの段階は過ぎています。

自分で対処してよい巣と、業者に頼む巣の線引き

自治体が自分での対処を案内しているのは、アシナガバチの巣と、作り始めの小さなスズメバチの巣までです。それ以外は専門の業者を案内しています。
巣の状態自治体の案内
アシナガバチの巣市販のハチ用スプレーで自分で駆除する方法を案内(堺市・横浜市・世田谷区)。堺市は「4月から5月上旬の初期の巣は小規模のため、長い竿などで巣を落とすことで簡単に駆除できます」
スズメバチの作り始めの巣(とっくり形)堺市は「女王蜂一匹で作っていますので、市販のハチ専用スプレーで駆除出来る場合があります」。世田谷区も4〜5月ごろの初期の巣は「簡単に除去できます」
大きくなったスズメバチの巣堺市は「6月になると巣が大きくなり、駆除する場合は専門業者への依頼が必要」「自らの駆除は危険を伴います」。世田谷区は晩夏から秋の巣は保健所へ相談
最盛期の巣(夏から秋)横浜市旭区は「最盛期の自主駆除はオススメしません」
屋根裏・壁の中・戸袋・換気扇・土の中の巣中が見えず大きさも分からない。世田谷区の無料除去でも対象外
※ 堺市、横浜市「アシナガバチの駆除について」(最終更新日2024年7月24日)、横浜市旭区「ハチの相談」(最終更新日2026年8月7日)、世田谷区「ハチの巣の除去について」(最終更新日2023年7月10日)の公表内容に基づく(2026年10月11日時点で確認)。
アレルギー体質の人は、自分で駆除しないでください
横浜市は「アレルギー体質の方は、決して御自身で駆除をしないでください」と書き、紹介する方法についても「刺されないことを保障するものではありません」としています。過去にハチに刺されたことがある人、小さな子どもがいる家、高い所にある巣も、無理をしない理由になります。
自分で対処する場合の要点は、自治体の案内でおおむね共通しています。
  • 作業はハチが巣に戻っている夕方以降(横浜市は日没から1時間程度、世田谷区は日没後2時間以降)
  • 肌を出さない白っぽい服。黒い色は避ける
  • 巣の真下に立たない。上からハチが落ちてくる
  • 薬をかけたら、巣は翌日に落とす。横浜市泉区は、巣をそのままにすると繭から新しいハチが生まれてくることがあるとしています
  • 火で燃やさない(横浜市泉区。火災の恐れ)
区によっては、器具の貸し出しや無料の除去があります。横浜市旭区は高所用の駆除器具と防護服を無料で貸し出し、世田谷区は保健所でハチ専用スプレーを貸し出しています。住んでいる市区町村のサイトで「ハチの巣」を検索してから動いてください。

区が無料で取ってくれる場合もあります(世田谷区の例)

世田谷区は、条件をすべて満たす巣なら、区が委託する事業者が無料で除去しています。ただし条件は細かく決まっています。
条件世田谷区の要件
ハチの種類キイロスズメバチ、コガタスズメバチ、アシナガバチのみ
巣の場所住んでいる家の壁や塀、敷地内の樹木に露出して作られた巣
巣の高さ地面から3メートル以内(1階の軒下程度)
立ち合い平日の日中に立ち合えること。時間指定はできない
対象外天井裏・壁や戸袋・室外機・換気扇の中、木の洞、地面の中の巣/落ちた巣/空巣/集合住宅の共用部分/店舗など住居でないもの
※ 世田谷区「ハチの巣の除去について」(最終更新日2023年7月10日)の公表内容に基づく(2026年10月11日時点で確認)。
一方で、堺市は「市では原則としてハチの駆除は行っておらず、駆除の必要がある場合は巣がある場所の管理者が対処する」としています。無料で取ってくれるかどうかは、住んでいる市区町村でまったく違います。スズメバチの駆除費用に補助金を出す市もあります。

秋から冬に見つけた巣は、どうすればいいか

10月中旬以降に見つけたアシナガバチの巣は、まもなくハチがいなくなります。横浜市泉区は「10月中旬以降に発見した場合、間もなく越冬のため、巣からハチがいなくなります」として、必ずしも駆除が必要ではない場合に挙げています。
横浜市も、アシナガバチは「11月頃には死んでしまい、女王蜂だけが落ち葉の下や朽木の中で冬眠するため、巣もその夏限りで、空になった巣は二度と使われることはありません」と書いています。横浜市旭区は、ハチの出入りが無い巣は「他のハチがその巣を再利用することはありません」としています。
ただし、秋のスズメバチは別です
堺市によると、スズメバチの最盛期は7月から10月ごろで、「9月から10月頃にかけては特にスズメバチの活動が活発になる」とされています。秋に見つけた巣が殻に覆われたボール状なら、空になるのを待つのではなく、近づかずに業者か自治体に相談してください。
冬に空の巣を見つけて、来年も同じ所に作られるか心配な人へ。同じ巣が再利用されることはありませんが、堺市は「主に雨風がしのげる軒下への営巣が多く」、ほかに玄関・ベランダ・物置なども挙げています。翌年の4月下旬から、その場所を見ておくのが一番の予防です。

業者に頼むときは、見積もりで3つ確認する

スズメバチの巣、高い所や壁の中の巣、アレルギーがある人の家の巣は、専門の業者に見てもらうのが確実です。金額は巣の場所・高さ・大きさで変わるので、電話の段階で確定させようとせず、現地で見積もりを出してもらって比べてください。
聞くことなぜ
巣の撤去まで含むか薬をかけるだけで巣を残すと、繭から新しいハチが出てくることがある
高い所の追加費用が出るか2階の軒下や屋根では、はしごや足場の分が乗る
同じ場所に作られたときの対応雨風をしのげる軒下は、巣を作られやすい場所
害虫駆除110番は、上場企業シェアリングテクノロジー株式会社(証券コード3989)が運営する紹介サービスです。公式サイトにハチ駆除のサービスがあり、日本全国・24時間365日受付とされています。
現地で無料の見積もりを作成し、作業日が確定するまではいつでもキャンセルできるとされています。ただし公式サイトには、対応エリア・加盟店・現場状況によっては、事前に確認したうえで調査・見積りに費用がかかる場合があるとも書かれています。「必ず無料」ではありません。保証は加盟店によるものです。
※ 対応範囲・受付時間・見積もりの条件は害虫駆除110番の公式サイトの公表内容に基づきます(2026年8月31日時点・編集部調べ)。
賃貸に住んでいる人は、業者を呼ぶ前に管理会社か大家さんに連絡してください。堺市は、駆除は「巣がある場所の管理者が対処する」としています。

よくある質問

小さいハチの巣がアシナガバチかスズメバチか、どう見分けますか?

下から見て六角形の穴がたくさん見えればアシナガバチ、外側が殻で覆われて出入口が1つならスズメバチです。スズメバチの作り始めの巣は、とっくりを逆さにしたような形をしています。確かめるために近づく必要はありません。

ハチが巣を作り始めるのはいつですか?

堺市の案内では、アシナガバチは4月中旬から下旬、スズメバチは5月ごろに、冬を越した女王バチが1匹で巣を作り始めます。横浜市旭区は4月下旬ごろから家の周りを点検するよう呼びかけています。

作り始めの小さい巣なら、自分で取っても大丈夫ですか?

自治体は、アシナガバチの巣と、作り始めのスズメバチの巣については市販のハチ用スプレーでの駆除方法を案内しています。ただし横浜市は「刺されないことを保障するものではありません」とし、アレルギー体質の人は自分で駆除しないようにとしています。大きくなったスズメバチの巣は、業者に頼むよう案内されています。

秋や冬に見つけたアシナガバチの巣は、放っておいてもいいですか?

横浜市泉区は、10月中旬以降に見つけた場合は、まもなく越冬のため巣からハチがいなくなるとしています。アシナガバチの巣は1年限りで、空になった巣は翌年使われません。ただし殻に覆われたスズメバチの巣は、秋がいちばん活発なので近づかないでください。

市役所や区役所は、ハチの巣を取ってくれますか?

市区町村によって違います。世田谷区はキイロスズメバチ・コガタスズメバチ・アシナガバチの露出した巣で、高さ3メートル以内などの条件を満たせば無料で除去しています。堺市は原則として駆除を行っていません。住んでいる市区町村のサイトで確認してください。

まとめ

  • 下から六角形の穴が見えればアシナガバチ。殻で覆われ出入口が1つならスズメバチ
  • スズメバチの作り始めはとっくりを逆さにした形。世田谷区の例で直径約6センチ
  • アシナガバチは4月中旬〜下旬、スズメバチは5月ごろに女王バチ1匹で作り始める
  • 4月下旬〜6月は巣にいるハチが少なく、比較的安全・安価に対処できる(横浜市旭区)
  • 自分での対処が案内されているのはアシナガバチの巣と作り始めのスズメバチの巣まで。アレルギー体質の人は自分でやらない
  • 10月中旬以降のアシナガバチの巣は、まもなく空になる。空の巣は再利用されない
  • 秋のスズメバチは最も活発。殻のある巣には近づかない
  • 無料で除去する区もあれば、駆除しない市もある。まず住んでいる市区町村のサイトを見る
  • 業者に頼むなら巣の撤去まで含むか・高所の追加費用・再発時の対応を見積もりで確認する

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※ 本記事の巣の形・時期・対処の記述は、堺市「アシナガバチ」「スズメバチ」「ミツバチ」、横浜市「アシナガバチの駆除について」、横浜市旭区「ハチの相談」、横浜市泉区「アシナガバチの駆除方法」、世田谷区「ハチの巣の除去について」の公表内容に基づきます(いずれも2026年10月11日時点で確認)。時期は地域や気温で前後します。自治体の対応は変わることがあるため、必ずお住まいの市区町村の最新の案内をご確認ください。