マンション価格の推移は、国の指数で2010年の2.25倍です|戸建と土地は1.2倍前後、2026年分は公表が止まっています

マンションの価格がどれだけ上がったのかを、国土交通省の不動産価格指数という公的な統計だけで確かめました。全国のマンション(区分所有)の指数は、2025年12月に225.1です。2010年の平均を100とした数字なので、15年でおよそ2.25倍になった計算です。
同じ時点で、戸建住宅は121.9、住宅地は119.8でした。住宅の価格がそろって上がったのではなく、マンションだけが大きく離れて上がっています。
この記事では、年ごとの推移、戸建・土地との違い、月ごとに下がった月の数、地域による差、そして2026年の分がいま公表されていないことと、その間に何を見ればよいかを順に並べます。

マンション価格は2010年から何倍になりましたか

全国のマンション(区分所有)の不動産価格指数は、2025年12月分(季節調整値)で225.1です(国土交通省・2026年3月31日公表)。2010年の平均を100とする指数なので、2010年と比べて約2.25倍の水準です。
底は2009年6月の94.0で、2012年12月でも102.2でした。上昇が本格的に始まったのは2013年以降で、2012年12月から2025年12月までの13年間で約2.2倍になっています(編集部計算)。
各年12月(全国・季節調整値)マンション(区分所有)戸建住宅住宅地
2009年97.298.999.5
2012年102.299.496.8
2013年112.3100.296.8
2016年130.0101.199.2
2019年149.7102.199.9
2022年187.5117.0111.9
2024年207.7118.4117.7
2025年225.1121.9119.8
※ 2010年平均=100。国土交通省「不動産価格指数(住宅)」のExcel資料(2026年3月31日公表時点)から、各年12月の季節調整値を抜き出しました。

戸建住宅と住宅地は、どれくらい上がっていますか

2025年12月の戸建住宅は121.9、住宅地は119.8で、2010年と比べてどちらも2割前後の上昇です。2019年12月の時点では戸建住宅102.1、住宅地99.9で、2010年とほぼ同じ水準でした。戸建と土地がはっきり動き出したのは2021年以降で、それまでの約10年間、大きく上がっていたのはマンションだけです。
3つを取引額で重み付けして合わせた「住宅総合」は、2025年12月に148.0です。「住宅価格は約1.5倍」と「マンション価格は約2.25倍」は同じ統計の別の行で、どちらを見ているかで印象が大きく変わります。

この指数は、主に中古マンションの取引価格です

国土交通省の資料「不動産価格指数(住宅)の作成方法」(令和2年8月)は、マンション(区分所有)の指数について、移転登記がなされたものを対象としているため、主に中古マンションが対象になると説明しています。新築マンションの販売価格の推移ではありません。
元になるのは、取引の当事者へのアンケートで集めた実際の取引価格です(不動産の取引価格情報提供制度)。売り出し価格ではなく、売れた値段です。
もう一つの特徴は、物件の違いを調整していることです。ヘドニック法という方法で、面積・部屋の階数・建物の総階数・最寄り駅からの距離・築年数・所在する市区町村などの影響を取り除いて推計しています。ある月に築浅や駅近の取引が多かったから数字が上がった、という動きが出にくい作りです。
比べるもの国土交通省 不動産価格指数(マンション)東京カンテイ 中古マンション70平方メートル価格
何の価格か実際に取引された価格(当事者へのアンケート)売り希望価格(売り出すときに付けられた値段)
物件の違いの扱い面積・築年数・駅からの距離などをヘドニック法で調整70平方メートルに換算した平均
単位指数(2010年平均=100)円
最新の公表2025年12月分(2026年3月31日公表)2026年8月分(2026年9月24日公表)
※ 国土交通省の指数は、取引月からおよそ3か月後に公表され、公表後3か月間は改訂が行われます(同「作成方法」)。

月ごとには、下がった月もあります

全国のマンション指数(季節調整値)を月ごとに見ると、前の月を下回った月は2024年に4回(3月・7月・9月・10月)、2025年に2回(4月・9月)ありました(編集部集計)。2013年以降、前の月より下がった月が1回もなかった年はありません。
それでも12か月の平均で見ると、2010年から2025年まで、年平均が前の年を下回ったことは一度もありません(編集部計算)。2025年の年平均は217.8、2024年は202.5です。
「値下がりした」という数字を見たときは、それが1か月の動きなのか、1年単位の動きなのかを先に確かめてください。1か月の下落は、この10年あまりほぼ毎年起きています。

地域別のマンション価格の推移

地域(季節調整値)2024年12月2025年12月
全国207.7225.1
東京都214.1234.8
南関東圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)203.5219.8
京阪神圏(京都・大阪・兵庫)207.5224.2
名古屋圏(岐阜・愛知・三重)188.1193.1
※ 2010年平均=100。都市圏の範囲は国土交通省の区分によります。
2025年12月の時点で、東京都のマンション指数は234.8で、全国の225.1を上回っています。京阪神圏は224.2で全国とほぼ同じ水準、名古屋圏は193.1です。
1年間の上がり方を比べると、東京都・南関東圏・京阪神圏が16〜21ポイント上がったのに対し、名古屋圏は5ポイントほどでした。同じ「マンション価格の上昇」でも、地域によって速さがかなり違います。

2026年の分は、いま公表が止まっています

国土交通省は2026年8月27日付のお知らせで、2026年8月31日に公開予定だった「不動産価格指数(令和8年5月・第1四半期分)」について、算出時のプログラムに不具合が発生しているとして、公表を延期すると告知しています。同じ理由で、2026年1月から4月分の公表も延期されています。新しい公表日は、決まり次第知らせるとしています。
そのため、2026年9月26日の時点で公表済みの最新は、2026年3月31日公表の2025年12月分です。この記事の国の指数の数字は、すべてそこまでのものです。

公表が止まっている間は、何で見ればよいですか

首都圏の中古マンションに限れば、日本不動産研究所の「不動研住宅価格指数」が毎月の公表を続けています。2026年8月26日に公表された2026年6月値は、首都圏総合が149.19ポイント(前月比1.05%)で、30か月連続の上昇でした。
2026年6月値(既存マンション)指数値前年比
首都圏総合149.1910.54%
東京都176.4112.83%
神奈川県118.666.71%
埼玉県105.478.43%
千葉県96.55-0.33%
※ 2000年1月=100。日本不動産研究所「『不動研住宅価格指数』6月値の公表について」(2026年8月26日)。この指数は2か月前の時点の値を毎月公表しています。
千葉県は前月比ではプラスですが、前年比では-0.33%と、1年前をわずかに下回っています。首都圏の中でも、上がり方にははっきり差があります。
ただし、この指数は2000年1月を100としており、国土交通省の指数(2010年平均=100)とは基準が違います。149.19と225.1を並べて比べることはできません。見るのは、同じ指数の中での前月比・前年比です。

価格の推移を、自分の判断にどう使えばよいですか

指数が示しているのは、過去の取引価格の動きです。日本不動産研究所も、資料の中で今後の見通しや予測は将来を保証するものではないと断っています。
推移を見るときに確かめておきたいのは、次の3つです。
  • 見ている数字が、成約価格か売り出し価格か
  • 1か月の動きか、1年の動きか
  • マンションの数字か、戸建や土地も含んだ数字か。2010年比で約2.25倍と約1.2倍の差があります
直近の東京23区の中古マンションの売り出し価格の動きは、別の記事で扱っています。
新築マンションの平均価格が何を測った数字なのかは、こちらにまとめています。
価格が上がったぶん、借りる額の考え方も確かめておくと安心です。

よくある質問

中古マンションの価格推移は、この指数で見られますか

見られます。国土交通省の資料は、マンション(区分所有)の指数について、移転登記がなされたものを対象としているため主に中古マンションが対象になると説明しています。2025年12月分は全国で225.1(2010年平均=100)です。

マンションの不動産価格指数は、いつ更新されますか

通常は毎月、取引月からおよそ3か月後に公表されます。ただし2026年9月26日時点では、2026年1月分以降の公表が延期されており、新しい公表日は決まっていません。

季節調整値と原系列は、どちらを見ればよいですか

月ごとの動きを比べるなら季節調整値です。季節による取引の偏りを取り除いた系列で、国土交通省の公表資料も季節調整値を中心に書かれています。2025年12月のマンションは、季節調整値が225.1、原系列が221.2です。

マンション価格は下がり始めていますか

国の指数では、2025年12月分の225.1が2008年4月の集計開始以来の最高で、その後の分はまだ公表されていません。首都圏の中古マンションについては、日本不動産研究所の指数が2026年6月まで30か月連続で上昇しています。一方で千葉県は前年比-0.33%で、地域によって差が出ています。

指数が225なら、2010年に3,000万円だった部屋は6,750万円ですか

そうとは限りません。指数は多くの取引をならした動きで、個別の物件の値段を示すものではありません。場所・築年数・広さによって上がり方は違い、地域別に見ても東京都と名古屋圏で差があります。

数字を読んでから、お金の順番を決めるために

マンションの価格が上がった今、買うのか、借りたままでいるのかは、指数では決まりません。決めるのは自分の家計の側です。
家計の側から先に整理しておきたい場合は、無料で受けられる講座から見てみるのも手です。
ファイナンシャルアカデミーの「お金の教養スクール」は、全15回・22時間半のカリキュラムで、教科書15冊・受講期間1年という構成です(2026年9月19日に公式サイトで確認)。入口は受講料無料の無料体験セミナーです。カリキュラムのvol.10「住まいと暮らしのマネープラン」に、購入と賃貸の比較やマイホーム予算の計算方法が含まれています。
出典(2026年9月26日に取得):国土交通省「不動産価格指数」掲載ページ、同「不動産価格指数(住宅)」Excel資料(2026年3月31日公表時点)、同「不動産価格指数(令和7年12月・令和7年第4四半期分)を公表」(2026年3月31日)、同「不動産価格指数(住宅)の作成方法」(令和2年8月)、同「『不動産価格指数』の公表延期について」(2026年8月27日)/一般財団法人日本不動産研究所「『不動研住宅価格指数』6月値の公表について」(2026年8月26日)/株式会社東京カンテイ「中古マンション価格および各指標の推移」(2026年9月24日公表)。年平均・下落した月の回数・2012年からの倍率は、公表された指数から編集部が計算したものです。
※ この記事は特定の物件や時期の購入・売却を勧めるものではありません。