ハトの巣は卵を産まれたら撤去できません|「作り始め」がタイムリミットです。市役所は駆除しません
この記事を読むと分かること
- ★卵やヒナがいる巣は、許可なく撤去できないこと。違反すると罰則があること
- 空の巣なら、許可なく撤去できること。「作り始め」がタイムリミットであること
- 市役所は駆除しないこと。ハトがエアコンの室外機の隙間を好むこと
ベランダにハトが巣を作った。すぐ捨てたいところですが、待ってください。
卵が入っているなら、撤去は違法になる可能性があります。そして、その状態になってからでは打つ手がほとんどありません。
★卵かヒナがいるかどうかで、できることが変わります
茨城県水戸市は、こう書いています。
「卵がある巣やヒナのいる巣を撤去したり、ヒナを捕獲したりするためには鳥獣保護法による許可が必要ですが、卵やヒナのいない巣は許可がなくても撤去することができます。ヒナが巣立つのを待って、巣を撤去してください」— 水戸市の公表内容より
※ 水戸市の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
| 巣の状態 | できること |
|---|---|
| まだ何も入っていない(作りかけ) | 許可なく撤去できる |
| 卵がある | 許可が必要。事実上、撤去できない |
| ヒナがいる | 許可が必要。巣立つまで待つ |
| 巣立った後(空の巣) | 許可なく撤去できる |
東京都環境局も、ドバトについて同じことを書いています。
「巣を作り始めた時点で取り除くか、巣を作らせないことが大切です。卵を産んでしまっている場合、許可なく撤去することはできません」— 東京都環境局の公表内容より
※ 東京都環境局の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
「巣を作り始めた時点」がタイムリミットです。気づいたその日に動くかどうかで、その後の数週間が決まります。
罰則があります
東京都環境局は、こう明記しています。
「鳥獣保護管理法により許可なく野鳥を捕獲・殺傷すること、飼うことは禁止されています。違反者には1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます」
※ 東京都環境局の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
「たかがハト」ではありません。卵ごと捨てる、ヒナをどこかへ持っていく。どちらも捕獲・殺傷にあたる可能性があります。
巣立ちビナは拾わないでください
東京都環境局は、巣立ったばかりのヒナ(特に4月から6月)は、うまく飛べずに地面に落ちることがよくあるとしています。
「大半は人間が干渉する必要のない元気なヒナのため、拾って保護する必要はありません」
「近くに親鳥の姿が見えなくても、必ずヒナのもとへ戻って世話をします。人間がヒナの近くにいると、親鳥はヒナに近寄れません」
そっとその場を離れてください。道路上など危険な場所にいる場合は、巣や近くの木の枝に移してあげてください。
★市役所は駆除しません
ハトもムクドリも、自治体が捕まえに来ることはありません。
東京都環境局は、傷病鳥獣の保護について、ドバト・スズメ・ヒヨドリ・ムクドリ・ハシボソガラス・ハシブトガラス・カワウなどは「いかなる場合においても保護の対象としていません」としています。
つまり、保護もしないし、駆除もしない。建物にできた巣は、その建物の所有者・管理者の問題として扱われます。
| 住まい | やること |
|---|---|
| 賃貸・分譲マンション | 管理会社・管理組合に連絡する。ベランダは共用部分の扱いのことがあり、勝手にネットを張れない場合があります |
| 戸建て | 自分で対策するか、業者に相談する |
マンションのベランダは共用部分とされているのが一般的です。防鳥ネットの設置は、先に管理組合に確認してください。
ハトが狙うのは「エアコンの室外機の隙間」です
水戸市が具体的に挙げています。
「ハトは、エアコンの室外機などの隙間に好んで巣をつくります」
雨が当たらず、風がしのげて、人が近づかない。室外機の裏側は、その条件を全部満たします。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| ★室外機との隙間を埋める | ベランダを整理し、隙間をなくす |
| 剣山・テグスを手すりに設置 | プラスチック製の剣山のようなものや、テグスでとまれないようにする |
| 防鳥ネットを張る | ベランダ全体を覆う |
| 小まめに追い払う | 侵入したら大きな音を立てるなど |
| ★羽やフンを掃除する | ハトが安心できるにおいを消す |
| 忌避のにおい・模型 | バラの匂いの芳香剤やカラスの模型を置く |
※ 水戸市の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
フンを放置すると「ここは安全だ」と伝わります
水戸市が挙げている「羽やフンは掃除し、ハトが安心できるにおいを消す」は、見落とされがちですが重要です。
ハトは自分たちのにおいが残っている場所を安全と判断するとされています。つまり掃除は、衛生のためだけでなく、次を呼ばないための対策です。
掃除するときは、乾いたフンを吸い込まないよう、湿らせてから拭き取り、マスクと手袋を使ってください。
★ねずみ捕りシートを屋外に置かないでください
これは知られていません。東京都環境局が注意喚起しています。
「ねずみ捕りシートを屋外に設置することにより、野鳥が誤って貼りついてしまう事故が多発しております。貼りついてしまった野鳥をねずみ捕りシートから剥がした際に皮膚や筋肉が傷つき、死亡してしまうケースがあります」
※ 東京都環境局の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
ネズミ対策のつもりが、野鳥を殺してしまいます。
万が一貼り付いてしまった場合は、無理に剥がさず、頭を除く全身に片栗粉・小麦粉などをまぶしてから慎重に剥がす、と案内されています。
ネズミ対策そのものについては、こちらにまとめています。
足環がついていたら、それは飼い鳥です
ハトの足に輪がついていたら、レース鳩(伝書鳩)です。野鳥ではありません。
| 足環の記号 | 連絡先 |
|---|---|
| 「JPN」で始まる | 日本ハトレース協会 迷い鳩照会専用ダイヤル 0120-810118 |
| 「NIPPON」で始まる | 日本伝書鳩協会 03-3801-2789 |
※ 東京都環境局の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
所有者がいる鳥なので、扱いが変わります。追い払う前に足を見てください。
業者に頼むときに聞くこと
| 聞くこと | なぜ |
|---|---|
| 巣に卵やヒナがある場合、どうするのか | 許可が必要な作業です。手続きを説明できる業者を選ぶ |
| フンの清掃・消毒まで含むか | 追い払うだけでは衛生面が残ります |
| 再発したときの対応 | ハトは戻ってきます。保証の有無で差が出ます |
| マンションの場合、管理組合への説明をしてくれるか | 共用部分の工事になることがあります |
相談先
鳩110番は、上場企業シェアリングテクノロジー株式会社(証券コード3989)が運営する、鳩に特化した紹介サービスです。日本全国・24時間365日受付です。
公式サイトの料金は、個人(一軒家やマンション等)で22,000円〜(税込)、法人(工場等の大型建築物)で24,200円〜(税込)。作業内容として巣の撤去・鳥よけネット・スパイク・ワイヤー・忌避剤が挙げられています。
「弊社では正式なお見積りの後、追加料金は不要です」とされ、現地調査は無料。「無料現地調査だけでお断りしていただいても全く問題ございません」とも書かれています。
糞については、FAQで「糞が溜まってしまった場合の、清掃や消毒を行います」としています。フンの清掃と消毒が含まれるかどうかは、鳥の場合とくに重要です。
※ 料金・対応範囲・受付時間は鳩110番の公式サイトの記載に基づきます(2026年8月31日時点・編集部調べ)。公式サイトには「対応エリア・加盟店により記載価格や条件では対応できない場合がございます」「対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます」との注記があります。金額と条件は変わるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください。
マンションなら、業者を呼ぶ前に管理会社へ連絡してください。ベランダの工事は、自分だけで決められないことがあります。
まとめ
- ★卵やヒナがいる巣は、許可なく撤去できない(水戸市)
- 空の巣なら、許可なく撤去できる。ヒナが巣立つのを待つ
- ★「巣を作り始めた時点」がタイムリミット(東京都環境局)
- 許可なく野鳥を捕獲・殺傷すると、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金
- 巣立ちビナ(4〜6月)は拾わない。親鳥は必ず戻ってくる
- 市役所は駆除しない。ドバト・ムクドリ等は保護の対象にもなっていない(東京都)
- マンションのベランダは共用部分のことが多い。ネットを張る前に管理組合へ
- ★ハトはエアコンの室外機などの隙間を好む
- 対策は隙間を埋める・剣山やテグス・防鳥ネット・追い払う・フンを掃除する
- ★フンの掃除は「安心できるにおい」を消すための対策でもある
- ★ねずみ捕りシートを屋外に置かない。野鳥が貼りつく事故が多発している
- 足環があればレース鳩。JPNは日本ハトレース協会、NIPPONは日本伝書鳩協会へ
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同じく「許可なく捕獲できない」動物として、アナグマがあります。
※ 本記事の巣の撤去・対策・ハトの習性に関する記述は水戸市の公表内容、罰則・巣立ちビナ・保護の対象・ねずみ捕りシート・足環に関する記述は東京都環境局の公表内容に基づきます(いずれも2026年8月31日時点で確認)。自治体の対応は地域によって異なります。判断に迷う場合は、お住まいの自治体の担当課にご確認ください。