埼玉でハクビシンが出たら|市によって対応が違います。屋根裏の罠は市の仕事ではありません

この記事を読むと分かること
  • 埼玉県ではアライグマとハクビシンで制度がまったく違うこと
  • 同じ埼玉県内でも、市によって対応が正反対なこと
  • ★屋根裏に罠を仕掛けるのは、市の仕事ではないこと
埼玉県はハクビシンの被害相談が多い地域です。ただ、市役所に電話すればなんとかなる、という話ではありません。
アライグマとハクビシンで、そもそも根拠になる法律が違います。そして同じ県内でも市によって対応が分かれます。この記事では、埼玉県と各市の公表内容をもとに、どこに何を頼めるのかを整理します。

まず、アライグマとハクビシンは別の制度です

アライグマハクビシン
根拠になる法律外来生物法(特定外来生物)鳥獣保護管理法
埼玉県の枠組み埼玉県アライグマ防除実施計画にもとづき市町村が捕獲県全体の防除計画にあたるものはない
捕獲の事務市町村が担う市によって対応が分かれる(下記)
※ 埼玉県「埼玉県アライグマ防除実施計画」の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。県は「アライグマの捕獲等の事務は市町村が担っています」「被害、捕獲に関する相談は市町村へお願いします」としています。
アライグマは、県が計画を作って市町村が動く仕組みができています。ハクビシンにはそれがありません。ここが出発点です。

同じ埼玉県内でも、市によって対応が違います

これが実際に困るところです。公表されている内容を並べます。
ハクビシンへの対応
草加市市では捕獲・駆除を行わない。専門業者への依頼が必要と案内している
さいたま市被害状況に応じて防除対策の助言や捕獲を行う場合がある(鳥獣保護法にもとづく有害鳥獣と判断した場合)。相談は各区役所くらし応援室
※ 草加市「アライグマ・ハクビシン・タヌキについて」およびさいたま市「外来種」の記載に基づく(いずれも2026年8月31日時点で確認)。
草加市はハクビシンについて「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律で保護されており、市では捕獲・駆除を行いません」と明記しています。アライグマは市が捕獲器を設置するのに、ハクビシンは対象外です。
一方さいたま市は、被害があればハクビシンでも相談を受け付けています。ただし「民有地における外来種の駆除は行っておりません(アライグマや、被害に基づくハクビシンは除く)」ともしており、民有地の駆除は原則として土地や建物の所有者が対応するという立て方です。
必ず自分の市に確認してください
この記事で挙げたのは2市だけです。所沢市・春日部市・越谷市など、市ごとに扱いが違います。
埼玉県自身も「被害、捕獲に関する相談は市町村へお願いします」としています。まず市役所の担当課に電話するのが、無料でいちばん確実です。

★屋根裏に罠を仕掛けるのは、市の仕事ではありません

ここがいちばん大きな落とし穴です。
草加市は、捕獲器について「屋内(屋根裏等)での罠設置は行っておりません」と明記しています。市が設置するのは屋外のみです。
状況市の対応(草加市の例)
庭や敷地にアライグマが出る現地調査後、被害が確認できれば屋外に捕獲器を設置(約1〜2週間)
屋根裏に住み着いている屋内の罠設置は行わない
ハクビシン・タヌキ捕獲・駆除は行わない
※ 草加市「アライグマ・ハクビシン・タヌキについて」の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。捕獲器は台数に限りがあるため待機が生じる場合があるとされています。
つまり「屋根裏でハクビシンの音がする」という、いちばん多い状況では、市に頼んでも解決しません。
そしてそもそも、捕獲したところで侵入口が空いていれば戻ってきます。東京都環境局は忌避剤について「個体を別の家に追いやるだけで根本的な解決策には繋がりません」と書いていますが、これは捕獲にも同じことが言えます。
屋根裏の問題は「建物の工事」です。侵入口の封鎖、糞の清掃、消毒、断熱材の交換。これは自治体の業務範囲の外にあります。

アライグマは、免許がなくても捕獲に関れる場合があります

埼玉県には、他県にはあまりない仕組みがあります。
アライグマの捕獲は箱わなを使うため、鳥獣保護管理法により原則として「わな猟免許」が必要です。ただし埼玉県では、県の防除実施計画にもとづいて捕獲する場合に限り、県や市町村が開催する研修を受け、捕獲を行う地域の市町村で従事者登録をすれば、免許を持っていなくても捕獲に従事できるとされています。
一方ハクビシンは、この仕組みの対象ではありません。有害捕獲が目的なら、原則としてわな猟免許を取得したうえで「有害鳥獣捕獲許可」を受ける必要がある、と案内されています。
※ 埼玉県の案内に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
環境省の資料には、別の例外も書かれています
環境省の資料には「捕獲個体を適切に処分でき、かつ住宅等の建物内や農地等での被害を防止する目的で、土地所有者自らが小型の箱わなで捕獲する場合は、免許非所持者であっても捕獲許可の申請が可能」という記載があります。
埼玉県の案内は「原則として」わな猟免許が必要という書き方で、例外の余地を残しています。制度が入り組んでいるので、自己判断せず市町村の担当課に確認してください。
※ 環境省「アライグマ防除の手引き(令和7年3月改訂版)」表2-1に基づく(2026年8月31日時点で確認)。

そもそも、どちらがいるのか

制度が違う以上、まず種類を確かめる必要があります。
種類見分けるポイント
ハクビシン額から鼻先まで白い線。尾が長い。体重2.0〜5.5kg。足跡は指5本で爪跡は不明瞭
アライグマ尾に黒い縞が5〜7本。体重3.5〜11.0kg。足跡は指5本で爪跡は明瞭
タヌキ尾が太くふさふさ。足跡は指が4本
※ 東京都環境局「アライグマ・ハクビシン対策マニュアル」参考資料⑧および同「アライグマ・ハクビシンについて」に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
尾に縞があればアライグマです。そこが決定的な違いです。
糞が見つかっているなら、そちらのほうが確実な手がかりになります。

賃貸か持ち家かで、やることが変わります

住まい最初にやること
賃貸管理会社・大家に連絡する。建物の維持管理の問題であり、自分で業者を手配して費用を負担する話ではありません
持ち家市役所の担当課に相談し、あわせて業者の現地調査を受ける
さいたま市が「民有地における駆除は、土地や建物の所有者(管理者)に対応していただくことになります」としているとおり、持ち家は所有者の責任範囲です。賃貸なら、建物の管理側の話になります。

相談先

まず市役所です。埼玉県も各市も、相談窓口を市町村としています。無料ですし、アライグマなら市が捕獲器を出してくれる可能性があります。
そのうえで、屋根裏の工事は民間の業者に頼むことになります。
状況向いている相談先
再発防止の工事まで含めて相談したい害獣プロテック
種類が分からないまま、まず見てもらいたい/深夜に相談したい駆除ザウルス
害獣プロテックは、48年以上にわたり家の構造を扱ってきた建築の会社が対応します。再発を防ぐ「害獣対策工事」まで一貫して行う立て方で、この記事で書いた「屋根裏の問題は建物の工事」という考え方と合います。埼玉県は対応エリアに含まれています(福島/東京・神奈川・埼玉・群馬・千葉・栃木・茨城/山梨・長野・富山・石川・福井/愛知・静岡・三重/大阪・京都・兵庫・奈良)。見積もりは無料で、Webからでも電話からでも受け付けています。
駆除ザウルス24時間365日受付で、下請けを使わない完全自社施工を掲げています。現地調査は原則無料(生息確認のみの依頼は別途有料)。最長10年の保証があり、保証期間内に再発した場合は無償で対応するとしています。ハクビシン・イタチ・アライグマ・テン・ネズミ・コウモリ・アナグマに対応しており、種類が特定できていない段階でも相談できます。
※ 各社の対応エリア・受付時間・保証内容は変わることがあります。最新の内容は各公式サイトでご確認ください(2026年8月31日時点・編集部調べ)。

まとめ

  • 埼玉県ではアライグマは外来生物法+県の防除実施計画、ハクビシンは鳥獣保護管理法で、制度が別
  • アライグマの捕獲事務は市町村が担う。ハクビシンには県全体の計画にあたるものがない
  • 同じ県内でも市で対応が違う。草加市はハクビシンの捕獲・駆除を行わない。さいたま市は被害に応じて対応することがある
  • ★市が設置する捕獲器は屋外のみ。草加市は「屋内(屋根裏等)での罠設置は行っておりません」と明記
  • つまり屋根裏の問題は、市に頼んでも解決しない
  • 埼玉ではアライグマに限り、研修受講と従事者登録で、わな猟免許がなくても捕獲に従事できる
  • ハクビシンは原則わな猟免許+有害鳥獣捕獲許可。ただし環境省の資料には免許非所持者の例外もあるので市町村に確認
  • 尾に縞があればアライグマ、額から鼻先に白い線があればハクビシン
  • 賃貸はまず管理会社・大家へ。持ち家は市役所へ相談したうえで業者の現地調査を受ける

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※ 本記事の埼玉県内の対応は、埼玉県「埼玉県アライグマ防除実施計画」、草加市「アライグマ・ハクビシン・タヌキについて」、さいたま市「外来種」の記載に基づきます。見分け方と体重は東京都環境局の資料、捕獲許可の例外は環境省「アライグマ防除の手引き」に基づきます(いずれも2026年8月31日時点で確認)。市町村の対応は変わることがあるため、最新の内容は各市の窓口でご確認ください。