イタチとハクビシンの見分け方|体重が10倍以上違います。足音・糞・尾の長さで分ける方法

この記事を読むと分かること
  • 体重が10倍以上違うこと。だから足音でだいたい分かること
  • 糞の落ち方が逆なこと。ハクビシンは一か所、イタチは通り道に散らばること
  • イタチだけ法律の扱いが違うこと。狩猟では「オスに限る」と定められていること
屋根裏に何かがいる。調べていくと「イタチ」と「ハクビシン」の2つが出てきて、どちらなのか分からなくなる。よくある行き止まりです。
先に結論を書きます。この2種はサイズがまったく違います。体重で10倍以上の差があり、そこを押さえると迷いません。この記事では、公的資料の数字で分ける方法をまとめます。

いちばん大きな違いは体の大きさ

環境省と東京都環境局の資料から、数字を並べます。
種類頭胴長体重
ハクビシン40〜60cm2.0〜5.5kg
イタチ(ニホンイタチ)オス27〜37cm290〜650g
イタチ(ニホンイタチ)メス16〜25cm115〜175g
チョウセンイタチ(シベリアイタチ)オス28〜39cm650〜820g
チョウセンイタチ(シベリアイタチ)メス25〜31cm360〜430g
※ ハクビシンの数値は東京都環境局「アライグマ・ハクビシンについて」、イタチ類の数値は環境省「類似種(イタチ・シマリス)の識別資料」に基づく(いずれも2026年8月31日時点で確認)。
ハクビシンは猫と同じかそれ以上。イタチはペットボトル1本分もありません。
ニホンイタチのメスなら115〜175gで、ハクビシンとは30倍以上の差があります。いちばん大きなイタチ(チョウセンイタチのオス820g)と比べても、ハクビシンは2.4〜6.7倍です。

だから、足音で見当がつきます

聞こえる音考えられるもの
ドスドス、ゴトゴトと重いハクビシン(またはアライグマ・タヌキ)
トタトタと軽く、素早く走り回るイタチ
カサカサと小さく、絶え間ないネズミ
「重いものが歩いている」と感じたなら、イタチではありません。イタチは体が細く軽いので、走り回っても音が軽くなります。
ただし音だけで確定はできません。次からは、残っているもので確かめます。

糞の落ち方が、正反対です

ここがいちばん実用的な違いです。
ハクビシンイタチ
落ち方一か所にためる(山になる)通り道に散らばる
太め。果実の種が混じることがある細長い
におい強いさらに強いとされる
※ ハクビシンが同じ場所に排泄することは、東京都環境局の侵入チェックシートに「天井裏に犬の糞のようなものが大量にあった」と記載があります(2026年8月31日時点で確認)。形状とにおいの比較は駆除業者各社の記述をまとめたもので、公的資料に基づくものではありません。
一か所に山になっていればハクビシンかタヌキ、点々と散っていればイタチかネズミ、という分け方になります。
どちらでも、素手で触らないでください
東京都環境局は、アライグマ・ハクビシンに関する人獣共通感染症を17項目挙げています。糞が感染経路になるものだけで6つあり、エキノコックス症は「感染初期(約10年以内)は無症状」と書かれています。
掃除機で吸わないでください。乾いた糞を吸うと、粉じんが排気から部屋に戻ります。

姿が見えたなら、尻尾と足跡で確定します

種類見た目の特徴足跡
ハクビシン額から鼻先まで白い線。尾が長い。丸みのある体つき指5本・爪跡は不明瞭
イタチ細長い胴。茶褐色から赤褐色。短い脚指5本
アライグマ尾に黒い縞が5〜7本指5本・爪が長く爪跡は明瞭
タヌキ尾が太くふさふさ指が4本・全体に丸くネコに似る
※ ハクビシン・アライグマ・タヌキの特徴は東京都環境局「アライグマ・ハクビシン対策マニュアル」参考資料⑧、イタチの体色は環境省「類似種(イタチ・シマリス)の識別資料」に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
胴が細長ければイタチです。ハクビシンは体つきに丸みがあり、何より額から鼻先にかけての白い線が目立ちます。名前の「白鼻芯」はここから来ています。

イタチには2種類いて、尾の長さで分かれます

「イタチ」と一口に言っても、ニホンイタチチョウセンイタチ(シベリアイタチ)の2種がいます。環境省は、見分けにくい場合の目安として尾率を示しています。
尾率(尾長 ÷ 頭胴長)種類
40%程度ニホンイタチ
50%を超えるチョウセンイタチ
※ 環境省「類似種(イタチ・シマリス)の識別資料」および同「チョウセンイタチ及びコウノトリの見分け方」に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
尾が体の長さの半分以上あればチョウセンイタチ、というのが目安です。体色も、ニホンイタチが茶褐色から赤褐色なのに対し、チョウセンイタチはやや褐色がかった山吹色とされています。
ニホンイタチは日本固有種で、チョウセンイタチの自然分布は対馬だけでしたが、九州・四国から中部地方まで分布が広がっています。

★ここが最大の違い。イタチは法律の扱いが別です

同じ「屋根裏の動物」でも、イタチだけ扱いが違います。
種類狩猟鳥獣としての指定
イタチオスに限る(メスは対象外)
シベリアイタチ(チョウセンイタチ)性別の限定なし
ハクビシン性別の限定なし
アライグマ/タヌキ/アナグマ性別の限定なし
※ 東京都環境局「狩猟鳥獣の種類等について」の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。狩猟期間は11月15日から翌年2月15日まで。
イタチだけ「オスに限る」と書かれています。チョウセンイタチのメスは平成29年9月から狩猟鳥獣に指定されましたが、ニホンイタチのメスは今も対象外です。
そして、メスのほうが見分けにくいのです
環境省の資料は、イタチのメス(頭胴長16〜25cm)とチョウセンイタチのメス(頭胴長25〜31cm)を並べて、識別を確実に行うよう呼びかけています。サイズが近く、間違えやすいためです。
同じ資料は誤認捕獲を防ぐため、罠を仕掛けたら毎日見回ることも求めています。
この判断を素人がするのは、現実的ではありません。イタチの疑いがあるなら、自治体か業者に相談してください。
なお、狩猟と、被害対策のための許可捕獲は別の制度です。上の表は狩猟の話で、許可捕獲の条件は自治体によって違います。捕獲を考えるなら、必ず区市町村の担当課に確認してください。

ハクビシンは「被害が出ていなくても」申請できます

ハクビシンは外来鳥獣です。環境省の資料には「原則として在来の野生鳥獣の保護と被害防止の両立が必要となる(ただし、外来鳥獣については、被害未発生時においても捕獲許可の申請が可能)」と書かれています。
ニホンイタチは日本固有種なので、この例外に当たりません。ここも扱いが分かれるところです。
※ 環境省「アライグマ防除の手引き(令和7年3月改訂版)」表2-1の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。

侵入口の大きさも違います

ハクビシンが通れる隙間は、農研機構が実測しています。
隙間の形通り抜けられたサイズ
正方形一辺8cm
円形直径9cm
横長の長方形6cm × 12cm
※ 農研機構「ハクビシンは狭い隙間から侵入できる」(西日本農業研究センター)の記載に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
イタチはハクビシンよりはるかに小さい体です。頭胴長16〜39cm、体重115〜820gという数字から考えると、ハクビシンが通れない隙間からでも入れることになります。
つまり「ハクビシン対策として8cmの隙間を塞いだ」だけでは、イタチには足りません。どちらか分からないうちは、より小さい隙間まで塞ぐ前提で考えてください。
※ イタチが通過できる隙間の実測値は、公的資料では確認できませんでした。上の記述は体格からの推定です。

どちらでも、やることは同じです

種類が分かると安心しますが、対処の順番は変わりません。
東京都環境局は、対策として次の3つを挙げています。
  • 家屋への侵入経路となるような木の枝等は切る
  • 家屋への入り口となるような破損箇所等は塞いでおく
  • 空き家を点検・撤去を行う
そして忌避剤については、こう書かれています。
「個体を別の家に追いやるだけで根本的な解決策には繋がりません」— 東京都環境局「被害を防ぐために」より
追い出しても、侵入口が空いていれば戻ってきます。そして中にいる状態で塞ぐと閉じ込めます。中で死なれると腐敗臭とウジが発生し、天井を開けての清掃が必要になります。順番は「出ていったことを確認してから塞ぐ」です。
住まい最初にやること
賃貸管理会社・大家に連絡する。建物の維持管理の問題です
持ち家区市町村の担当課に相談し、あわせて業者の現地調査を受ける

相談先

東京都環境局は「まずは各区市町の環境部署や清掃部署等にお問い合わせ下さい」と案内しています。まずここに聞くのが無料で、確実です。
ただし自治体が対応するのは主に捕獲までです。侵入口の封鎖・糞の清掃・消毒といった建物側の工事は、民間の業者に頼むことになります。
状況向いている相談先
対応エリア内で、再発防止の工事まで含めて相談したい害獣プロテック
種類が分からないまま、まず見てもらいたい駆除ザウルス
害獣プロテックは、48年以上にわたり家の構造を扱ってきた建築の会社が対応します。再発を防ぐ「害獣対策工事」まで一貫して行う立て方です。対応エリアは福島/東京・神奈川・埼玉・群馬・千葉・栃木・茨城/山梨・長野・富山・石川・福井/愛知・静岡・三重/大阪・京都・兵庫・奈良。見積もりは無料で、Webからでも電話からでも受け付けています。
駆除ザウルス24時間365日受付で、下請けを使わない完全自社施工を掲げています。現地調査は原則無料(生息確認のみの依頼は別途有料)。最長10年の保証があり、保証期間内に再発した場合は無償で対応するとしています。ハクビシン・イタチ・アライグマ・テン・ネズミ・コウモリ・アナグマに対応しており、種類が特定できていない段階でも相談できます。対応は全国ですが、北海道・沖縄と一部地域は対象外です。
※ 各社の対応エリア・受付時間・保証内容は変わることがあります。最新の内容は各公式サイトでご確認ください(2026年8月31日時点・編集部調べ)。

まとめ

  • 体重が10倍以上違う。ハクビシン2.0〜5.5kg、ニホンイタチのオス290〜650g・メス115〜175g
  • 重い足音ならイタチではない
  • 糞の落ち方が逆。ハクビシンは一か所にためる、イタチは通り道に散らばる
  • 姿が見えたなら額から鼻先の白い線でハクビシン、細長い胴でイタチ
  • イタチは2種いる。尾が体長の半分以上ならチョウセンイタチ
  • ★イタチだけ狩猟鳥獣の指定が「オスに限る」。ニホンイタチのメスは対象外
  • メスのほうが見分けにくい。環境省は識別を確実に行うよう求めている
  • ハクビシンは外来鳥獣なので、被害が出ていなくても捕獲許可を申請できる。ニホンイタチは固有種なのでこの例外に当たらない
  • イタチはハクビシンより小さいので、8cmの隙間を塞ぐだけでは足りない
  • 忌避剤は「別の家に追いやるだけ」と東京都が明言。中にいるまま塞がない

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※ 本記事のハクビシン・アライグマ・タヌキに関する記述は東京都環境局「アライグマ・ハクビシン対策について」および同「対策マニュアル」参考資料、狩猟鳥獣の指定は同「狩猟鳥獣の種類等について」に基づきます。イタチ類の体格・体色・尾率は環境省の識別資料、捕獲許可の記述は環境省「アライグマ防除の手引き」、隙間のサイズは農研機構の研究成果に基づきます(いずれも2026年8月31日時点で確認)。糞の形状とにおいの比較は駆除業者各社の記述をまとめたものです。