【給湯器】リンナイ エコワン(ECO ONE)はお得?エコジョーズ・従来型湯沸かし器とガス代・電気代を比較検証!|補助金活用
本記事では「エコワン」給湯器の導入メリットを徹底検証します。電気とガスのハイブリッド給湯器であるエコワンは、光熱費高騰に悩む家庭の救世主となるのでしょうか?従来型給湯器やエコジョーズとの比較検証を通じて、本当にお得なのかを明らかにします。特に現在は15万円の補助金も利用できるチャンスです。都市ガス・プロパンガス別のシミュレーションで、あなたの家庭に最適な選択肢を見つけましょう。光熱費削減の可能性と投資回収期間、その実態に迫ります。
近年、光熱費の高騰が続いていますね。中には月に2万円もの出費に悩まされている方も少なくないようです。電気代やガス代は、一時的な補助金はあるものの、今後も徐々に上昇していくことが予想されます。

そんな中、注目を集めているのが、リンナイ「エコワン」という給湯器です。これは電気とガスのハイブリッド給湯器で、従来の給湯器と比べて光熱費を抑えられると言われています。

過去には「エネファーム」や「エコウィル」といった発電機能付き給湯器も登場しましたが、これらは高額で費用対効果が良くありませんでした。それに比べて、エコワンは費用対効果が良く、画期的な省エネ給湯器として注目されています。さらに、現在は15万円の補助金も利用できるため、導入に適したタイミングと言えるでしょう。

ただし、エコワンは全ての家庭に適しているわけではありません。特にエネルギー消費量が少ない家庭では、費用対効果が良くない場合があります。残念ながら、メーカー公式では明確な導入基準は示されていません。
そこで本記事では、様々な条件でシミュレーションを行い、エコワンの費用対効果を検証していきます。
この記事は以下のような方に特に役立つ内容となっています:
- 現在の給湯器を10年程度使用している方
- 給湯器の調子が悪く、買い替えを検討している方
- 補助金を活用してエコワン購入を考えている方
記事の構成としては、まずエコワンの基本的な概要を説明し、続いて電気料金とガス料金の仕組みについて触れます。その後、シミュレーション条件を明確にした上で、都市ガスとプロパンガス、それぞれの家庭を想定した比較評価を行っていきます。
▼動画解説はこちら
エコワンとは?
リンナイ「エコワン」は、ガスと電気を組み合わせたハイブリッド給湯器です。その特徴的な動作を見ていきましょう。
エコワンの1日の動作サイクル
エコワンは1日を通じて最適なエネルギー利用を行います:
- 朝:起床時間に合わせて電気(ヒートポンプ)で少量のお湯を効率的に作ります
- 夕方~夜:入浴や食器洗いなどお湯の使用量が増える時間帯には、電気で貯めたお湯に加え、不足分をガスで補います
- 就寝前:お湯の需要がない夜間は、タンク内のお湯を使い切るよう調整し、エネルギー消費を抑えます
高い省エネ性能の秘密
エコワンの省エネ性は「ヒートポンプ技術」にあります。エアコンと同じ原理で、投入した電気エネルギーの2倍以上の熱エネルギーを生み出せるのです。
家庭のエネルギー消費のうち、給湯と暖房だけで全体の約65%を占めています。そのため給湯器の効率化は家計への影響が大きいのです。

エコワンの給湯効率は最大148.1%と非常に高く、エコジョーズの95%と比較しても、その省エネ性の高さがわかります。

容量による違い
エコワンには主に以下のタイプがあります:
- 160リットルタイプ:最大効率148.1%、設置スペースが必要で、お湯を大量に使用する家庭向け
- 70リットルタイプ:効率120%以上、初期コストが抑えられ、一般家庭に適しています
住宅の条件や使用量に合わせて選ぶことが重要です。

エコワンのメリットとコスト
リンナイによると、エコワンは従来型給湯器に比べて約47%省エネで、エコキュートよりも省エネ性能が高いとされています。これにより、従来型給湯器と比較して年間約68,500円の光熱費削減が可能とのことです。


一方で初期費用は高めです。160リットルタイプの定価は工事費・リモコン別で約120万円程度となります。ただし、販売店の割引や補助金を活用することで、実質的な負担を抑えることができます。

光熱費の決まり方
シミュレーションを行う前に、電気料金とガス料金の計算方法について解説します。電気料金とガス料金では、従量料金の設計が大きく異なります。エコワンはガス代が安くなる一方で電気代が高くなるため、この違いを理解しておくことが重要です。
電気代の従量料金
電気料金は基本的に「使えば使うほど単価が高くなる」仕組みになっています。例えば東京電力のプランでは、1ヶ月あたり120kWhまでは29.8円/kWh、120kWh超〜300kWhまでは36.4円/kWh、300kWh超は40.49円/kWhと段階的に上昇します。
エコワンを導入するご家庭では通常200kWh以上使用していることが多く、300kWhを超えると約10%も単価が上がるため、使用量が増えるほど割高になってしまいます。

ガス代の従量料金
ガス代は都市ガスとプロパンガスで若干異なりますが、基本的に「使えば使うほど単価が安くなる」設計になっています。
都市ガスの場合、東京ガスのプランを例にすると、20㎥までは145.31円/㎥、20㎥超〜80㎥までは130.46円/㎥、80㎥超〜200㎥までは128.26円/㎥と、使用量が増えるほど単価が下がっていきます。

プロパンガスの場合、ニチガスの価格例では、10㎥までは550円/㎥ですが、10㎥を超えると500円/㎥に単価が下がります。このように、ガス料金は使用量が増えるほど割安になる仕組みです。

一般的に考えると、使用量が増えれば管理コストは薄まるため、ガス料金のように単価が下がる方が自然に思えますが、電気料金は節電を促す歴史的経緯から、使用量が増えるほど高くなる設計となっています。
シミュレーション条件
家族設定
シミュレーション結果をご紹介する前に、今回の検証条件をご説明します。想定家庭は4人家族、東京都23区在住、太陽光発電なしの一般的な住宅としました。地域設定は重要で、例えば寒冷地ではエネルギー消費量が増加します。東京都は比較的温暖な地域として参考になるでしょう。
商品代・工事費の設定
価格比較の公平性を確保するため、住設ドットコムの公表価格を基準としました。本体代金だけでなく、リモコン代や工事費も含めた総額でシミュレーションを行っています。比較対象は、エコワン160リットルタイプ、70リットルタイプ、エコジョーズ、従来型の4種類です。なお、エコワン160リットルタイプの設置には基礎工事が必要ですが、環境による変動が大きいため今回は計算から除外しています。参考までに使用した価格一覧を下表に示します。この表からも分かるように、エコワン以外は15〜30万円で導入できるのに対し、エコワンは70万円以上と初期投資額に大きな差があります。現在は補助金制度があるものの、この価格差を省エネ性能でどれだけ回収できるかが重要なポイントとなります。
カテゴリー | 型番 | 商品代(税込) | 工事費(税込) | 総額(税込) |
---|---|---|---|---|
エコワン160L | RHP-R222(S)+RTU-R1602+RHBH-RC248AW2-1+RHO-M201SS-1000+MBC-341VC | 632,655 | 192,500 | 825,155 |
エコワン70L | RHP-R225+RTU-R701+RHBF-RK246AW+WOP-F201SS-650-HB+MBC-341VC | 539,856 | 192,500 | 732,356 |
暖房付き・エコジョーズ | RUFH-E2407SAW2-3(A)+MBC-240V(A) | 189,262 | 65,780 | 255,042 |
暖房付き・従来型 | RUFH-A2400SAW2-3(A)+MBC-240V(A) | 181,249 | 60,280 | 241,529 |
風呂給湯器・エコジョーズ | RUF-E240ESAW+MBC-240V(A) | 133,372 | 49,280 | 182,652 |
風呂給湯器・従来型 | RUF-A2405SAW(C)+MBC-240V(A) | 108,648 | 43,780 | 152,428 |
3ケースのシミュレーション
今回は以下3つのケースでシミュレーションを実施しました:
- 都市ガスで暖房機能付き風呂給湯器(床暖房や温水式浴室暖房乾燥機など)を使用している場合
- 都市ガスで標準的な風呂給湯器を使用している場合
- プロパンガスで標準的な風呂給湯器を使用している場合 なお、プロパンガスエリアでは暖房機能付き風呂給湯器の普及率が低いため、そのケースは除外しています。
シミュレーション結果
都市ガス・暖房機能付き風呂給湯器を使用する場合
まず、都市ガスで暖房機能付き給湯器を使用している家庭のケースを見てみましょう。年間の光熱費(電気料金とガス料金の合計)を比較すると、従来型に比べてエコジョーズは年間約16,500円お得になります。さらにエコワンを導入すると、年間34,800円〜47,900円もの節約が可能です。

都市ガスはプロパンガスに比べて比較的安価ですが、それでもこれだけの光熱費削減効果があるのは注目に値します。しかし、初期費用も含めて総合的に比較すると、この条件では導入コストの回収に約15年かかる計算になります。

給湯器の一般的な耐用年数が10年程度であることを考えると、費用対効果の面ではやや厳しい結果と言えるでしょう。現在利用できる15万円の補助金を活用すれば回収期間は12年に短縮されますが、それでも投資回収のハードルは高いと言わざるを得ません。

このケースでは、エコジョーズの導入がお勧めです。エコジョーズであれば1〜2年で従来型よりもトータルコストで優位に立つことができ、バランスの良い選択と言えるでしょう。
都市ガス・標準的な風呂給湯器を使用する場合
次に、都市ガスで暖房機能のない標準的な風呂給湯器を使用している家庭のケースです。年間光熱費の比較では、従来型と比べてエコジョーズは年間約10,900円のメリット、エコワンでは28,600円〜42,300円の節約が可能です。

先ほどのケースより節約額が小さくなるのは、暖房機能がないためガス消費量自体が少ないことが理由です。初期費用も考慮した総合比較では、残念ながらこの条件だと15年以内での投資回収は難しい結果となりました。15万円の補助金を考慮しても、費用対効果は厳しいと言わざるを得ません。


このケースでも、エコジョーズの導入が最も合理的な選択と言えるでしょう。エコジョーズであれば3〜4年程度で従来型を上回る経済性を実現できます。
プロパンガス・標準的な風呂給湯器を使用する場合
最後に、プロパンガスで標準的な風呂給湯器を使用している家庭のケースです。年間光熱費の比較では、従来型と比べてエコジョーズは年間約20,800円のメリット、エコワンでは驚異の83,300円〜105,700円もの大幅な節約が可能です。

プロパンガスは都市ガスに比べて料金が高いため、省エネによる光熱費削減効果が非常に大きく現れます。初期費用も考慮した総合比較でも、補助金がなくても約7年で投資回収できる計算となり、15万円の補助金を活用すれば回収期間はさらに短縮され、約6年でペイできる結果となりました。


プロパンガスを使用している家庭にとって、エコワンは非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。また、プロパンガスエリアはプロパンガスボンベを設置するスペースがあることが多いため、エコワンの設置スペースの確保も比較的容易と考えられます。
自宅の光熱費を確認しよう
この記事では、リンナイのシミュレーション機能を使って様々なケースを検証しましたが、ご自宅の実際の光熱費を確認することで、より正確な判断ができます。
多くのガス会社や電力会社では、自宅のエネルギー消費量を他の家庭と比較できるサービスを提供しています。例えば東京ガスの場合、下図のように他の家庭の平均消費量(薄い青丸)と自宅の消費量を比較することができます。

筆者の家庭では、ガス使用量は平均的ですが、電気使用量は平均より低く抑えられていることがわかります。
エコワンはガス料金が高いほど省エネ効果が高くなるため、ご自宅のガス使用量が平均よりも多い場合は、この記事で紹介したシミュレーション結果以上の効果が期待できるかもしれません。ぜひ一度、ご自宅の光熱費を確認してみてください。
まとめ
本記事では、リンナイの「エコワン」という給湯器が本当にお得なのかをシミュレーションを通して検証しました。エコワンは電気とガスのハイブリッド給湯器で、給湯効率が高く、特にガス料金が高い家庭に適していることがわかりました。
シミュレーションの結果、都市ガスを使用している家庭では、暖房機能付き給湯器を使用している場合、ガス使用量が多い家庭であればエコワンの導入を検討する余地があります。一方、暖房機能がない標準的な給湯器を使用している家庭では、エコジョーズの方が費用対効果に優れていることが判明しました。
最も注目すべきは、プロパンガスを使用している家庭です。プロパンガスは都市ガスよりも料金が高いため、エコワンによる省エネ効果が大きく現れ、補助金を活用すれば約6年で投資回収できることがわかりました。
ご自宅の光熱費状況を確認し、それぞれの家庭環境に最適な給湯器を選ぶことが重要です。記事の下部では、ガス機器の交換に役立つおすすめサービスも紹介していますので、ぜひご覧ください。
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