バランス釜の交換費用は本体価格では決まりません|ノーリツ現行11機種の希望小売価格と、別売になる給排気トップ19,580〜36,850円
バランス釜の交換費用は、機器の本体価格だけでは決まりません。浴室の中に置くバランス釜は給排気トップが別売で、ノーリツのカタログでも本体価格とは別に19,580円から36,850円が「セット価格」として足されています(2026年9月21日時点・いずれも税込の希望小売価格)。
そのうえで金額の桁を決めるのは、同じバランス釜に替えるか、浴槽ごと入れ替えて別の方式にするかです。同じ形に替えるなら機器側は合計17万円台から32万円台、専用浴槽とセットの壁貫通型にすると40万円台から74万円台になります。
この記事では、ノーリツの現行11機種の希望小売価格と給排気トップの価格、そして浴室の外に給湯器を出す場合の工事費を、メーカーとガス会社の公表値だけで並べます。
※ 希望小売価格は定価であって、実売価格ではありません。取付工事費・撤去処分費・諸経費は販売店ごとに違うため、ここに書けるのは機器側と、ガス会社が公表している基本工事費までです。
バランス釜とは、浴室の中に置いてある「ふろがま」です
バランス釜は、浴室の中に据え置いて、壁に開けた穴から給気と排気を同時に行うガスふろがまです。ノーリツはカタログで「浴室内設置バランス形」と呼び、記号はBF式と表記しています。浴槽の側面に2つの穴(循環口)があり、下から水を取り込んで温め、上から戻します。ポンプを使わず、温度差だけで湯が回る仕組みです。
給湯器との違いは置き場所です。給湯器は屋外の壁やパイプシャフトの中にあり、浴室にはリモコンしかありません。バランス釜は機器そのものが浴室にあって、浴槽の横の面積を取ります。
そして、バランス釜は特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(特監法)の対象です。同法施行令の第一条は、ガスバーナー付ふろがまとその排気筒を特定ガス消費機器と定めています。同法第三条は、その設置または変更の工事を、ガス消費機器設置工事監督者の資格を持つ者に実地に監督させなければならないとしています。通販で本体だけ買って自分で据える、という買い方はできません。
※ 特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律(昭和五十四年法律第三十三号)第二条・第三条・第四条、および同法施行令(昭和五十四年政令第二百三十一号)第一条。2026年9月21日にe-Gov法令検索のAPIで本文を取得して確認しました。
交換の選択肢は3つで、金額の桁が違います
バランス釜が寿命を迎えたときに選べるのは次の3つです。浴槽をそのまま使えるかどうかが、総額を大きく動かします。
| 選択肢 | 替えるもの | 機器側の公表価格(税込) | 浴槽まわりの工事 |
|---|---|---|---|
| 同じバランス釜に替える | ふろがま本体+給排気トップ | 176,220〜327,360円 | そのまま使えることが多い |
| 壁貫通型(バスイング)に替える | 機器+専用のFRP浴槽 | 409,530〜740,740円 | 浴槽を入れ替える |
| 浴室の外に給湯器を出す | 給湯器+浴槽+配管 | 機器代+基本工事費40,700〜69,300円 | 浴槽の穴の位置から変わる |
※ 機器側の価格はノーリツ公式サイトのPDFカタログ(ガスバランス形ふろがま、ガスふろ給湯器バスイング)、基本工事費は東京ガスの機器交換の公式ページ。いずれも2026年9月21日に取得した税込の金額です。
同じバランス釜に替えるのがいちばん安く済みます。浴室の壁の穴も、浴槽の2つの穴も、そのまま使えるからです。逆に給湯器へ替えると、浴槽の循環口を2つ穴から1つ穴に作り替える工事が加わります。
ノーリツの現行バランス釜11機種の希望小売価格
ノーリツはバランス形ふろがまを「取り替え推奨品」としてカタログに載せています。2026年9月21日時点の価格は次のとおりです。給排気トップは本体に含まれず、カタログ上も「セット価格」として別立てになっています。
| 型番 | タイプ | 希望小売価格 | 給排気トップ(別売) | 合計価格 |
|---|---|---|---|---|
| GBSQ-820D | 8.5号シャワー付・給湯とふろの同時使用可 | 245,520円 | 26,950円 | 272,470円 |
| GBSQ-821D BL | 同上・BL認定品 | 266,090円 | 26,950円 | 293,040円 |
| GBSQ-620D | 6.5号シャワー付 | 230,780円 | 26,950円 | 257,730円 |
| GBSQ-621D BL | 同上・BL認定品 | 260,260円 | 26,950円 | 287,210円 |
| GBSQ-620D-D | 6号シャワー付・共用ダクト専用 | 230,780円 | 19,580円 | 250,360円 |
| GBSQ-621D-D BL | 同上・BL認定品 | 260,260円 | 19,580円 | 279,840円 |
| GBSQ-622D | 6.5号シャワー付・給湯とふろの同時使用不可 | 199,540円 | 22,440円 | 221,980円 |
| GBSQ-622D-D | 6号シャワー付・共用ダクト専用 | 199,540円 | 19,580円 | 219,120円 |
| GBS-6ED BL | ふろ専用(給湯なし) | 153,780円 | 22,440円 | 176,220円 |
| GUQ-5D BL | 5.9号シャワー付・二本管給排気型 | 290,510円 | 36,850円 | 327,360円 |
| GUS-100D | ふろ専用・二本管給排気型 | 183,260円 | 36,850円 | 220,110円 |
※ ノーリツ公式サイトのPDFカタログ(GBSQ、GBS、GUQ・GUSの各シリーズ)を2026年9月21日に取得。すべて税込です。GUQ・GUSの36,850円は、Rトップ200型18,040円と給排気管セットA又はB18,810円の合計です。寒冷地向けには8.5号のGBSQ-825D-KRがあり、本体264,550円・合計291,500円です。
号数はシャワーの湯量で、給湯器の16号・20号とは別の数字です
バランス釜の8.5号・6.5号・6号は、シャワーで使える湯量の目安です。給湯器の16号・20号・24号と桁が違うのは、バランス釜が浴室の1か所だけに湯を出す機器だからです。台所や洗面所へは湯が行きません。同じ「号」でも比べる意味がないので、給湯器の号数の感覚を持ち込まないでください。
安い機種には、湯の使い方の制約があります
表のGBSQ-622Dと622D-Dは、給湯とふろの同時使用ができません。シャワーを使っている間は追いだきが止まる、という制約です。GBS-6EDはふろ専用で、そもそもシャワーの給湯機能がありません。価格差はこの機能差なので、金額だけを見て選ぶと湯の使い方が変わります。
同じシリーズでも、給水口の位置が違うことがあります
GBSQ-820Dは給水位置が「前」、GBSQ-821D BLは「上部後方」です。外装もSUS430とSUS443J1で違います。ノーリツはカタログの注意書きで、取り替え対象機種の中には給水位置や給湯位置、機器の幅が異なるものがあると明記しています。今と同じシリーズだから配管もそのまま、とは限りません。
壁貫通型(バスイング)は、浴槽とセットの商品です
浴室の壁を貫通させて機器を外側に出す方式が、ノーリツのバスイング(GTSシリーズ)です。浴室の中から機器が消えるぶん浴槽を広く取れますが、専用のFRP浴槽とセットで入れ替えるのが前提になります。
16号給湯タイプのGTS-165AD BLは本体382,800円、1100mmの専用浴槽とのセット価格が676,720円、1200mmタイプで685,850円です。下位のGTS-86は本体273,130円、浴槽セットで409,530円から442,970円です。機器側だけで40万円を超えるので、同じバランス釜に替える場合とは総額の桁が変わります。
※ ノーリツ公式サイトのPDFカタログ(ガスふろ給湯器バスイングGTS)を2026年9月21日に取得。すべて税込の希望小売価格です。
浴室の外に給湯器を出す場合
給湯器に替えると、浴室から機器が消え、台所や洗面所でも湯が使えるようになります。ただしバランス釜からの切り替えは、給湯器どうしの交換とは別の工事です。壁の給排気の穴をふさぎ、屋外に機器を置く場所とガス管・給水管を確保し、浴槽の循環口を2つ穴から1つ穴に作り替えることになります。
東京ガスの機器交換が公表している給湯器の基本工事費は、2026年9月21日時点で次のとおりです。機器の取外しと処分費を含んだ金額で、本体価格は別です。
| 機器の種類 | 従来型 | エコジョーズ |
|---|---|---|
| 給湯専用 | 40,700円 | 45,100円 |
| ふろ給湯器 | 49,500円 | 53,900円 |
| 暖房付きふろ給湯器 | 64,900円 | 69,300円 |
※ 東京ガスの機器交換の公式ページ(給湯器交換)を2026年9月21日に取得。いずれも税込です。
東京ガスの機器交換に「ふろがま」のメニューはありません
2026年9月21日時点で、東京ガスの機器交換が給湯器のページに挙げている設置タイプは、壁掛型・据置型・パイプシャフト型の3つです。浴室内設置のバランス形は挙がっていません。同じページには「設置タイプは変更できないため、現在設置されている給湯器の場所をよくご確認ください」とも書かれています。
一方で東京ガスは、風呂がまの修理は受け付けています。修理基本料は税込6,600円で、出張料・故障診断料・簡易作業料・ガス漏えい検査などの安全確認作業費が含まれます。診断だけして修理をしなかった場合も6,600円はかかり、日曜・祝日は修理基本料と技術料に25%の割増が付きます。
※ 東京ガスの公式ページ(風呂がまの故障原因と修理・交換方法)を2026年9月21日に取得。
バランス釜のまま直すなら修理の窓口があり、浴室の外に給湯器を出せる家なら機器交換の窓口が使えます。見積もりを頼む前に、浴室の外側の壁に機器を置く場所があるかを見ておいてください。
賃貸のバランス釜は、借りている人が替えるものではありません
バランス釜は築年数の古い賃貸に多く残っていますが、賃貸物件の給湯設備を交換するのは貸主の仕事です。東京ガスの機器交換も、利用規約の要約として「交換する機器および設置する建物について、お客さまご自身が所有されている等、工事を行う正当な権限があること」を条件に挙げており、借主が自分の名前で申し込める形になっていません。壊れて風呂に入れないなら、まず管理会社か貸主に連絡してください。
点検のお知らせが出ている型式があります
ノーリツはバランス形ふろがまについて、次の告知を出しています。自分の機器の型式を確認してください。
- 2007年8月発信:バランス形ガスふろがま、2000年から2007年に製造した寒冷地向けのGBSQ-815シリーズ(製品の自主点検、部品無償交換のお知らせ)
- 2011年5月発信:バランス形ガスふろがま、2011年3月から4月に製造したGBSQ・GBSシリーズ(部品交換・修理点検の大切なお知らせ)
- 2013年7月発信:ガスふろ給湯器バスイング、2013年4月から7月に販売したGTS-C165Aシリーズ(製品の自主点検、部品無償交換のお知らせ)
※ ノーリツ公式サイトの「製品の自主点検、部品無償交換のお知らせ」および「部品交換・修理点検の大切なお知らせ」の一覧を2026年9月21日に取得。型式の詳細は各告知のページで確認してください。
屋内式ガスふろがまは、2021年に法定点検の対象から外れました
消費生活用製品安全法の改正が令和3年8月1日に施行され、法定点検の対象品目が一部削除されました。削除されたのは、FF式石油温風暖房機・浴室用電気乾燥機・ビルトイン式電気食器洗機・屋内式ガス瞬間湯沸器・屋内式ガスふろがまの5品目です。バランス釜はこの中に入っています。
点検の義務が無くなっただけで、機器が安全になったわけではありません。ノーリツは、除外された製品についても任意の「あんしん点検」を推奨しています。同社は、2012年から2016年の5年間に、特定保守製品において10年以上使用したふろ釜や給湯機器が発火するなどの事故が435件発生したという製品評価技術基盤機構(NITE)の集計も掲載しています。
※ ノーリツ公式サイトの「法定点検について」を2026年9月21日に取得。
よくある質問
バランス釜の交換費用はいくらですか
機器側だけなら、ノーリツの希望小売価格で17万円台から32万円台です(給排気トップを含む合計価格・2026年9月21日時点)。これに取付工事費・撤去処分費・諸経費が加わります。定価は上限の目安として見てください。
給排気トップは、なぜ本体価格に入っていないのですか
機器を据える場所と壁の条件によって、使うトップが変わるからです。共用ダクトに接続する機種はダクト用のトップになり19,580円、二本管給排気型のGUQ・GUSはトップと給排気管セットの2点が要るので36,850円と、機種によって2倍近い差が出ます。
バランス釜をやめて給湯器にできますか
屋外に機器を置く場所とガス管・給水管の経路が確保できれば可能です。ただし浴槽の循環口を2つ穴から1つ穴に作り替える工事が別に要り、浴槽ごと入れ替える場合もあります。東京ガスの機器交換が給湯器のページで挙げている設置タイプは3つで、浴室内設置のバランス形は挙がっていません。まず現地を見てもらう必要があります。
自分で買って取り付けられますか
できません。ガスバーナー付ふろがまは特監法の特定ガス消費機器で、設置または変更の工事はガス消費機器設置工事監督者の資格を持つ者が実地に監督することが法律で決まっています。同法第四条は、この資格を経済産業大臣またはその指定する者が行う講習の修了者、液化石油ガス設備士、それらと同等以上と認定された者の3つとしています。
まとめ
- バランス釜の機器代は、本体価格と給排気トップの合計で見る。トップは19,580円から36,850円が別に足される
- ノーリツの現行11機種の合計価格は176,220円から327,360円(2026年9月21日時点・税込の希望小売価格)
- 安い機種には、給湯とふろを同時に使えない、そもそも給湯機能が無いという機能差がある
- 壁貫通型のバスイングは専用浴槽とセットで、機器側だけで409,530円から740,740円
- 東京ガスの機器交換に「ふろがま」のメニューは無い。風呂がまの修理は受け付けていて、修理基本料は税込6,600円
- ガスバーナー付ふろがまは特監法の対象で、設置工事には有資格者の監督が要る
同じバランス釜に替えるか、浴室の外へ出すかは、好みではなく家の条件で決まります。屋外に機器を置ける場所があるか、ガス管を回せるか、浴槽を入れ替えられるか。この3つを先に見てから、見積もりを取ってください。
ガス給湯器交換おすすめサービス
東京ガスの機器交換
首都圏に都市ガスを供給する東京ガスのサービスで、申し込みから工事まで一社で完結します。Web専用のオンライン販売に絞って価格を抑えており、工事は東京ガスが委託する施工パートナーが担当します(2026年9月21日時点・東京ガス公式より)。
バランス釜をやめて、浴室の外に給湯器を出せる家はこちらです。
※ 対応エリアは商品ごとに決まっているため、申し込み前に郵便番号で確認してください。浴室内設置のバランス形のままの取り替えは、このサービスのメニューには含まれていません。