風呂場の虫がチョウバエでないなら、羽と脚を見てください|細長いのはシミかゲジ、排水口の中で動くのは幼虫です
この記事を読むと分かること
- チョウバエ以外の候補が何なのか。細長い虫はシミかゲジのことが多いこと
- ★発生源は排水口だけではないこと。2つの自治体がそろって浴槽下を挙げています
- 冬でも出るのは暖房のせいであること。異常ではありません
お風呂に小さい虫がいる。調べると「チョウバエ」と出てくるけれど、どうも形が違う。
風呂場に出る虫は、チョウバエ以外にも複数います。そして正体が違うと、断つべき場所が変わります。排水口を掃除しても止まらないのは、そもそも発生源が排水口ではないことがあるからです。
この記事では、自治体と自治体の衛生研究所が公表している内容だけを使って、風呂場の虫を「羽があるか」「脚が多いか」「排水口の中にいるか」で分ける手順を整理します。
風呂場の虫は、まず3つに分かれます
風呂場で見かける虫は、飛ぶもの・這うもの・排水口の中にいるものの3つに分かれ、それぞれ発生源が違います。
| 見え方 | 候補 | 発生源 |
|---|---|---|
| ひらひら飛ぶ・壁にとまる・灰色 | チョウバエ(オオチョウバエ/ホシチョウバエ) | 排水パイプの中の汚泥・浴槽下 |
| 飛ぶより走る・素早い・黒っぽい | ノミバエ | 排水管の内部、動物性の腐敗質 |
| 細長い・銀色・すばやく走る | シミ | 暗くて湿っぽい場所。風呂場そのものではありません |
| 細長い・脚がとても多い | ゲジ | 屋外から入ってきています |
| 白っぽい1ミリ・歩く | チャタテムシ | カビ |
| 排水口の中でうごめく | チョウバエやノミバエの幼虫 | その排水口そのもの |
※ 各自治体・衛生研究所の公表内容に基づく(2026年9月11日時点で確認)。虫の同定は見た目だけでは確定できません。
先に見るのは、虫ではなく「どこにとまっているか」です
さいたま市は、チョウバエについて「飛ぶ力が弱いので、成虫がとまっている場所の近くに発生源があります」としています。
壁の同じあたりに毎回とまるなら、その真下か真横に発生源があります。部屋中を飛び回っているなら、チョウバエではない可能性のほうが高くなります。
ひらひら飛ぶ灰色の虫なら、チョウバエです
チョウバエは、羽がうちわのような形をした灰黒色の虫で、風呂場や台所の排水パイプの中から発生します。
豊島区は「風呂場やトイレなどで見かける灰色のハエのような虫です。ハエと似ていますが、実は蚊に近い仲間です。刺す事はありません」とし、「羽がうちわの様な形をしており、よく見ると毛がたくさん生えています」としています。
大きさは、種類で2つに分かれます
| 種類 | 体長 | 出どころ |
|---|---|---|
| オオチョウバエ | 4〜5ミリメートル | さいたま市/豊島区/名古屋市衛生研究所(3者とも一致) |
| ホシチョウバエ | 2ミリメートルほど(さいたま市)/1〜2ミリメートル(豊島区)/1.5〜2ミリメートル(名古屋市衛生研究所) | 下限の書き方が3者で違うため、両方を挙げます |
※ さいたま市健康科学研究センター、豊島区、名古屋市衛生研究所の公表内容に基づく(2026年9月11日時点で確認)。
豊島区は「どちらも形はほぼ同じですがホシチョウバエは少し白っぽく見えます」としています。小さいほうを別の虫だと思っていた、というのはよくある取り違えです。
発生源は排水口だけではありません
豊島区は、発生源をこう書いています。「下水溝、汚水槽、浄化槽や台所、風呂場、トイレなどの排水パイプの中の腐敗した汚泥(スカム)等から発生します。風呂場浴槽下などの常に濡れて汚れているところからも発生します」。
札幌市も「汚泥のたまった下水トラップや浴槽下などから発生します」としています。
★2つの自治体が、そろって「浴槽下」を挙げています。排水口の受け皿とヘアキャッチャーを洗っても止まらない場合、見ていない場所がここです。
冬でも出るのは、暖房があるからです
名古屋市衛生研究所は、オオチョウバエについて「成虫は初夏から秋にかけて出現し、暖房のあるところでは年間を通して見られる」、ホシチョウバエについて「暖房のある建物では、ほぼ周年発生を繰り返す」としています。
さいたま市は「発生時期:成虫は夏から秋口にかけて多い」としているので、季節の傾向としては夏から秋です。それでも冬に出るのは、浴室と脱衣所が暖まっているからで、異常ではありません。
もうひとつ、同研究所は「2-3週間で成虫となる」としています。1匹ずつ潰しても2〜3週間後にまた出るのは、この周期です。
素早く走り回る小さいハエは、チョウバエではありません
同じ小バエでも、ノミバエは飛ぶより走ります。
埼玉県衛生研究所は、ノミバエ類を「体長2〜3mm程度で黒色から黒褐色の種が多く、胸背が隆起しています。脚の腿節が太いのが特徴です」とし、「テーブルの上や窓際などを走り回る性質があります」としています。札幌市も「後脚が発達しており、すばやく動き回ります」としています。
名古屋市衛生研究所は、屋内でよく見られるオオキモンノミバエについて「成虫の体長1.5-2.0mm。全体褐色」「浄化槽や配水管の内部などで発生することもある」としています。
| 見分けるところ | チョウバエ | ノミバエ |
|---|---|---|
| 動き | ひらひら飛ぶ。壁にとまる | 走り回る。飛び方は跳ねるよう |
| 色 | 灰黒色。毛が密生 | 黒色から黒褐色、または褐色 |
| 体長 | 4〜5ミリ(オオ)/2ミリ前後(ホシ) | 1.5〜3ミリ |
| 発生源 | 排水パイプの汚泥・浴槽下 | 排水管の内部のほか、動物性の腐敗質 |
※ 埼玉県衛生研究所「ハエのなかま」、名古屋市衛生研究所「小型のハエ類」、札幌市「コバエ類」の公表内容に基づく(2026年9月11日時点で確認)。
眼が赤い小バエなら、風呂場の話ではありません。埼玉県衛生研究所はキイロショウジョウバエを「体長2.5mm程度で体が黄色く、眼が赤褐色」としています。発生源は生ゴミや熟した果物のほうです。
風呂場に限らず、家の中の黒い小虫を動き方から絞る手順は、こちらにまとめています。
細長い虫は、シミかゲジのことが多いです
風呂場や脱衣所で見かける細長い虫は、羽で飛ばず、走るか這うかで2つに分かれます。
銀色でウロコがあり、すばやく走るならシミです
札幌市は、シミについて「体はウロコでおおわれ、銀色の光沢があります」「押入れの中、畳の下、食器棚の中や裏などの暗くて湿っぽいところに潜みます」「夜間活動して、すばやく走りまわります」としています。「書籍、壁紙のノリや衣類、絵画、乾燥食品なども食べます」ともあります。
つまりシミは、風呂場そのものから湧いているわけではありません。脱衣所の収納や洗面台の裏など、暗くて湿った場所が本拠地です。夜に電気をつけたときだけ見かける、というのはこの虫の性質どおりです。
脚がとても多く、ゆっくり這うならゲジです
札幌市は、ゲジ類・ヤスデ類をまとめて「多くの脚を持つグロテスクな虫で、しばしば室内に侵入して人を驚かせますが、咬んだり刺したりすることはありません」としています。
ゲジ類については「石や落ち葉の下、コンクリートの裂け目などに生息します」「小さな昆虫やクモ類をエサにしています」「春から秋にかけて、エサを求めて室内に侵入してくることがあります」。
★ゲジは、家の中で増えているわけではありません。外から入ってきています。同じ資料は「衛生的な害はないので、捕まえて外に出しましょう」としています。
同じく多足で、雨の前後にまとまって入ってくるならヤスデです。ムカデとの見分けは足の数で決まります。
春先だけ出る丸い虫はワラジムシです
札幌市は、ワラジムシについて「秋口に越冬のため家屋の床下に侵入し、春先、床下から屋外に移動する際に、室内に現れます」とし、対策として「床下換気口に網を張ると侵入を防止できます」を挙げています。
出る時期が春先に偏っているなら、殺虫剤より床下換気口のほうが効きます。
排水口の中でうごめいているのは、幼虫です
排水口の内側や、ふたの裏で動いている細長いものは、成虫ではなく幼虫です。
名古屋市衛生研究所は、オオチョウバエとホシチョウバエの両方について「幼虫は水生で、腐敗物が混じた汚水、排水溝、浄化槽、汚水だまりなどから発生する。台所や風呂場の排水設備内で発生することもよくある」としています。
ノミバエ側も同様で、オオキモンノミバエは「幼虫は小型のウジで、3齢では約5mm。蛹は約2.7mm」とされています。
成虫を退治しても翌週また飛んでいるのは、幼虫と蛹が中に残っているからです。さいたま市は「予防のため発生源である排水溝の清掃を行いましょう」としています。
放置してよい虫ではありません
さいたま市はチョウバエについて「人に直接的な害を与えることは少ないですが、細菌を運搬したり、幼虫が人の体に付着して迷入しハエウジ症として報告されることがあります」としています。
刺しはしませんが、汚水から出てきている虫です。発生源をそのままにしないでください。
殺虫剤ではなく、汚れを落とすのが対策です
豊島区は、チョウバエの駆除についてこう書いています。
「常時濡れて汚れたところ(スカム等)から発生しますので、汚れを落とすのが一番の駆除予防となります」「排水パイプはパイプ洗浄剤などを使って定期的に清掃します。殺虫剤を散布する方法もありますが、効果は一時的です」。
| やること | 効くもの |
|---|---|
| 排水口とヘアキャッチャーを外して洗う | チョウバエ・ノミバエの幼虫 |
| 排水パイプにパイプ洗浄剤を定期的に使う | パイプ内側のスカム。豊島区が名指しで挙げています |
| 浴槽の下(エプロン内部)の汚れを落とす | 豊島区・札幌市がそろって挙げている発生源 |
| 脱衣所の収納を乾かす・掃除する | シミ、チャタテムシ |
| 建物の周囲を片づける・すき間をふさぐ | ゲジ、ヤスデ、ワラジムシ(外から入る虫) |
| 殺虫剤 | いま飛んでいる成虫だけ。豊島区は「効果は一時的です」 |
※ 豊島区、さいたま市健康科学研究センター、札幌市の公表内容に基づく(2026年9月11日時点で確認)。
白っぽい1ミリの虫が一緒にいるなら、カビのほうです
札幌市は、チャタテムシについて「どんな家にも普通に見られる虫で、よくダニと間違われますが、人を刺したり、咬んだりすることはありません」とし、「カビが発生している家具、押入れ、台所などや、そばがら枕、めん類、かつお節、穀粉類などに発生します」「直射日光を嫌い、薄暗く、温湿度の高い所を好み、夏〜初秋にかけて大発生することがあります」としています。
この虫が出ているなら、断つ相手はカビです。排水口を洗っても減りません。
色から先に絞りたい場合は、こちらから入ってください。
浴槽の下は、自分で開けられないことがあります
発生源として2つの自治体が名指ししている「浴槽下」は、住んでいる人が手を入れられない構造のことがあります。
浴槽の側面をふさいでいるパネル(エプロン)は、外せる機種と外せない機種があります。外せない場合、内側にたまった汚れは点検口や専門の作業でしか触れません。排水口をどれだけ洗っても止まらないときに残っているのは、たいていこの部分です。
排水口から先の詰まりや、たまった汚れの落とし方は、こちらにまとめています。
浴室クリーニングを頼む場合、東京ガスのハウスクリーニングは東京・神奈川・千葉・埼玉と、群馬・茨城の一部が対応エリアです。エプロン内部の作業が標準に含まれるかどうかは機種と業者で変わるため、申し込む前に確認してください。
※ 対応エリア・作業範囲・料金は東京ガスのハウスクリーニングの公表内容をご確認ください(2026年9月11日時点・編集部調べ)。
業者に頼む目安
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 数匹見かける程度 | 自分で足ります。排水口とパイプの清掃から |
| 細長い多足の虫を1匹見た | ゲジなら外から来ています。捕まえて外に出せば終わりです(札幌市) |
| 春先だけ出る | 床下換気口に網を張る(札幌市) |
| 排水口を洗っても2〜3週間で戻る | 幼虫が残っている場所があります。浴槽下を含めた清掃を検討 |
| 発生源がどうしても見つからない | 相談する価値があります |
害虫駆除110番は、上場企業シェアリングテクノロジー株式会社(証券コード3989)が運営する紹介サービスです。公式サイトの対応害虫はゴキブリ/ハチ/クロアリ/ノミ・ダニ/トコジラミ/ムカデ/ヤスデ/その他で、「その他」の説明に「チョウバエ、ハエ、クモ、毛虫等あらゆる害虫駆除に対応いたします。」と明記されています(2026年9月5日に公式サイトで確認)。
ただし、料金表にチョウバエの単独項目はありません。掲載があるのはゴキブリ16,500円から、クロアリ16,500円から、ノミ・ダニ22,000円から、トコジラミ20,000円から、ムカデ11,000円から、ヤスデ22,000円から(いずれも税込)で、チョウバエは「その他 別途ご相談」の扱いです。金額は見積もりを取るまで出ません。
※ 対応範囲・受付時間・料金・見積もりの条件は害虫駆除110番の公式サイトの公表内容に基づきます(2026年9月5日時点・編集部調べ)。
自治体の窓口で駆除までしてもらえるわけではありません。相談先の分かれ方は、こちらにまとめています。
よくある質問
風呂場の虫は人を刺しますか
この記事で挙げた虫のうち、人を刺すものはありません。豊島区はチョウバエについて「刺す事はありません」、札幌市はゲジ類・ヤスデ類について「咬んだり刺したりすることはありません」、チャタテムシについて「人を刺したり、咬んだりすることはありません」としています。刺された痕があるなら、原因は別の虫です。
チョウバエとノミバエは、どこで見分けますか
動きです。チョウバエはひらひら飛んで壁にとまり、ノミバエは走り回ります(埼玉県衛生研究所・札幌市)。色も違い、チョウバエは灰黒色で毛が密生、ノミバエは黒色から黒褐色または褐色です。
排水口を掃除したのに、また出てきます
幼虫と蛹が残っているからです。チョウバエは2〜3週間で成虫になります(名古屋市衛生研究所)。また、発生源は排水口だけではなく、豊島区と札幌市はそろって浴槽下を挙げています。手が届く範囲だけ洗っても止まらないことがあります。
冬なのに出ます。おかしいですか
おかしくありません。名古屋市衛生研究所は「暖房のあるところでは年間を通して見られる」「暖房のある建物では、ほぼ周年発生を繰り返す」としています。浴室と脱衣所が暖まっていれば、季節に関係なく発生します。
細長くて脚の多い虫が出ました。駆除したほうがいいですか
ゲジであれば、駆除する必要はありません。札幌市は「衛生的な害はないので、捕まえて外に出しましょう」としています。屋外から餌を求めて入ってくる虫なので、家の中で増えているわけではありません。家の周囲の石や落ち葉を片づけるのが対策です。
殺虫剤をまいておけば予防になりますか
予防にはなりません。豊島区は「殺虫剤を散布する方法もありますが、効果は一時的です」とし、「汚れを落とすのが一番の駆除予防となります」としています。順番は、清掃が先です。
まとめ
- 風呂場の虫は、飛ぶ・這う・排水口の中にいるの3つに分かれます
- ひらひら飛ぶ灰色の虫はチョウバエ。オオチョウバエ4〜5ミリ、ホシチョウバエは1〜2ミリ前後
- 走り回る小バエはノミバエ。体長1.5〜3ミリで、脚の腿節が太い(埼玉県衛生研究所)
- 細長くて銀色に光り、すばやく走るならシミ。本拠地は脱衣所の収納や暗く湿った場所です
- 脚がとても多いならゲジ。外から来ています。咬みも刺しもしません(札幌市)
- 排水口の中で動いている細長いものは幼虫です。チョウバエの幼虫は水生(名古屋市衛生研究所)
- ★発生源は排水口だけではありません。豊島区・札幌市がそろって浴槽下を挙げています
- ★冬に出るのは暖房のせいです。「暖房のある建物では、ほぼ周年発生を繰り返す」(名古屋市衛生研究所)
- 2〜3週間で成虫になるので、1匹ずつ潰しても同じ周期で戻ります
- 殺虫剤の効果は一時的(豊島区)。落とすのは汚れのほうです
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まだ正体が確定していないなら、動き方から絞れます。
白っぽい虫が一緒に出ているなら、原因はカビです。
多足の虫が出たなら、足の数で正体が決まります。
排水の詰まりも一緒に起きているなら、こちらもあわせて読んでください。
※ 本記事はさいたま市健康科学研究センター「風呂場や台所で見られる不快昆虫『チョウバエ類』」、豊島区「チョウバエ」、名古屋市衛生研究所「チョウバエ類」「小型のハエ類」、埼玉県衛生研究所「ハエのなかま」、札幌市保健所「コバエ類」「シミ」「ゲジ類・ヤスデ類」「ワラジムシ」「チャタテムシ」の公表内容に基づきます(いずれも2026年9月11日時点で確認)。虫の同定は見た目だけでは確定できません。判断に迷う場合は、お住まいの自治体の窓口にご相談ください。