ベターリビング(BL)の給湯器保証は熱交換器3年・タンク5年です|業者が倒産しても財団が引き継ぎます

この記事を読むと分かること
  • ガス給湯機のBL保証は熱交換器3年・タンク5年・発熱体3年、それ以外は2年であること
  • BL保険はメーカーの不備だけでなく、取り付け工事の不備と第三者への賠償までカバーすること
  • 業者が倒産しても、ベターリビングが保証責任の履行に代わる措置を行うこと

ベターリビングのBL保証とは何ですか

ベターリビングのBL保証は、優良住宅部品(BL部品)に付いてくる保険制度で、メーカーの設計・製造の不備だけでなく、取り付け工事の不備も対象にします。一般財団法人ベターリビングが認定企業をまとめて保険に加入させる仕組みで、BLマーク証紙が貼られた部品に自動で付きます。利用者が申し込む手続きはありません。
「BL」は Better Living(よりよい住まいを)の頭文字です。給湯器やコンロのカタログで型番の横に「BL」と書かれているのを見たことがある方もいるかもしれません。あれがこの認定です。
ここで押さえておきたいのは、BL保証はメーカー保証の言い換えではないということです。カバーする範囲も、年数の決まり方も、お金を出す主体も違います。
※ 出典:一般財団法人ベターリビング BL部品とは(2026年9月6日確認)

BL認定の給湯器は何年保証されますか

ガス給湯機のBL保証は、熱交換器3年・タンク5年・発熱体3年、それ以外の部分は2年です。(令和8年4月15日現在)
年数は部位ごとに決まっています。「BL認定だから一律◯年」ではありません。
部位保険の対象となる期間
熱交換器3年
タンク5年
発熱体3年
上記以外の部分・機能2年
ベターリビングの規程は、まず「部品を構成する部分等全般に係る瑕疵・欠陥については2年間」と定めたうえで、品目ごとに「特定機能等」を指定し、そこだけ年数を延ばす形になっています。ガス給湯機では熱交換器・タンク・発熱体が特定機能等にあたります。
参考までに、近い品目の年数も並べておきます。
品目部位期間
石油給湯機熱交換器3年
密閉式ふろがま熱交換器3年
電気給湯機貯湯タンク5年
電気給湯機熱交換器・コンプレッサー3年
熱交換器が3年なのには理由があります。給湯器で最も高価で、最も交換費用がかさむ部位だからです。ここが壊れると本体交換に近い金額になります。逆に言えば、BL保証が守っているのは「壊れると痛い場所」です。
※ 出典:BL部品の保証期間およびBL保険の手引(2026年9月6日確認)

BL保険は何を補償しますか

BL保険は「保証責任保険」と「賠償責任保険」の2本立てで、修理の費用と、他人に与えた損害の賠償金の両方をカバーします。

BL部品保証責任保険(直す費用)

設計・製造の不備でBL部品に不具合が出たとき、無償修理にかかった直接の工事費用が保険から出ます。
ここが独特なのは、施工の不備も対象に含まれることです。認定企業が定めた施工要領に従って工事をした業者の作業に不備があり、直しが必要になった場合も、その費用が対象になります。工務店や設備業者が取り付けた場合も含まれます。
さらに、設計に起因する不具合では、まだ症状が出ていない同じ設計の部品まで対象になります。1台で不具合が判明したら、同型で未発症のものもリコールして直す、という考え方です。

BL部品賠償責任保険(他人への損害)

部品の欠陥や施工の不備が原因で、利用者や第三者の身体・財物に損害を与えた場合の賠償金が出ます。
ベターリビングは、この点について製造物責任に限られるPL保険よりも広範囲と説明しています。PL法は製造物の欠陥を対象としますが、BL保険は施工の不備に起因する賠償も対象に含むためです。
※ 出典:BL部品保険制度(2026年9月6日確認)

業者が倒産したらBL保証はどうなりますか

認定企業や施工業者が倒産し、保証責任を引き継ぐ者がいない場合でも、ベターリビングが代わって保証責任の履行に代わる措置を行います。平成23年1月1日からの取り扱いです。
これは、給湯器の保証を考えるうえで最も重要な事実だと考えています。
給湯器の交換では「10年保証」を掲げる業者が数多くあります。しかしその保証は、その会社が10年後も存在していることが前提です。会社が消えれば、紙の保証書は残っても、それを履行する相手がいません。長期保証という仕組みそのものが持つ前提であって、特定の会社の話ではありません。
BL保証は、この前提に依存しません。保証の主体が業者ではなく、財団だからです。
年数だけを見れば、業者の10年保証のほうが長く見えます。ですが、比べるべきは年数の長さだけではありません。誰が払うのかという点で、両者は性質が違います。
そうは言っても、BL保証の熱交換器3年と、業者の10年保証を単純にどちらが良いと決められるものでもありません。どちらか一方ではなく、両方を確かめるのが現実的です。業者選びの考え方は給湯器交換業者の比較にまとめています。

メーカー保証とBL保証は何が違いますか

メーカー保証は製品そのものの不具合を対象とし、BL保証は施工の不備と第三者への賠償まで含みます。別の制度なので、BL認定品には両方が付きます。
ノーリツは、メーカー保証を一般品1年・BL認定品2年としています。同じ機種でもBL認定品を選ぶと、メーカー保証が1年長くなる形です。
整理すると、BL認定の給湯器を買った方は次の3層に守られていることになります。
層主体主な対象
メーカー保証メーカー製品の不具合(BL認定品は2年)
BL保険ベターリビング(財団)製品の不具合+施工の不備+賠償。熱交換器3年・タンク5年
業者の独自保証販売・工事業者業者ごとに条件が異なる
この3層は重なっています。どれか1つを見て「保証は◯年」と判断すると、実際より短く見積もることになります。
なお、メーカー保証を確実に受けるには所有者登録が必要な場合があります。手続きは給湯器の所有者登録は必要?メリット・登録方法・保証期間を徹底解説で解説しています。

自分の給湯器がBL部品かどうかはどう調べますか

BLマーク証紙が貼られているか、刻印や銘板にその旨の表示があるかで判断します。この表示がある部品だけがBL保険の対象です。
確認の順番は次のとおりです。
  1. 本体の銘板を見る。型番シールの近くにBLマークや「BL」の表示がないかを確かめます
  1. 取扱説明書・保証書を見る。BL認定品である旨が書かれていることがあります
  1. 型番で調べる。ベターリビングは認定を受けた型式の一覧を公開しています
3番目の一覧は、ベターリビングの「優良住宅部品登録型式リスト」で確認できます。ガス給湯機では、リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパス・長府製作所・ハウステック・モリタ工業のほか、大阪ガス・東邦ガスも認定を受けています(2026年9月6日時点の性能表示書掲載企業)。
表示が見当たらない場合は、BL認定品ではない可能性があります。その場合でもメーカー保証は付きますが、施工の不備や賠償までは対象になりません。

BL保証があっても解決しないこと

BL保証は「壊れたときに直す」制度であり、部品が供給されなくなる問題は解決しません。
給湯器で実際に困るのは、多くの場合10年を過ぎてからです。補修用性能部品の保有期間はメーカーが自主的に定めていて、リンナイはガス給湯専用機・ガスふろ給湯器・ガス給湯暖房用熱源機を11年としています(2026年9月時点・メーカー公式)。ただし起算点は「製造打ち切り後」です。購入時点ではありません。
つまり、すでに製造が終わっている型番を安く買うと、部品供給の期限は先に進んでいます。BL保証が有効な2〜5年のあいだは守られますが、その先の修理可否は別の話です。型落ちを勧める記事を見かけますが、この点だけでも現行機種を選ぶ理由になります。
もう1つ、BL保証は工事そのものの資格を保証するものではありません。都市ガスの二次側配管には簡易内管施工士、給水装置の工事には指定給水装置工事事業者の指定が必要です。保証の話をする前に、施工する会社がこれらを持っているかを確かめてください。
メーカーごとの考え方の違いは給湯器はリンナイとノーリツのどちらを選ぶかで扱っています。

注文する前に確かめる4つのこと

  1. 候補の型番がBL認定品かどうか。同じシリーズでもBL認定の有無が分かれることがあります
  1. 熱交換器の保証年数。BL認定品なら3年です。業者の独自保証と重ねて何年になるかを見ます
  1. 工事をする会社の資格。簡易内管施工士・指定給水装置工事事業者を番号で公開しているか
  1. 総額で比べる。本体+リモコン+工事費の合計で並べます。割引率では順位が分かりません
支払い方法は業者によって差が大きいので、給湯器のローン・分割払いは業者で違う|5社の対応表と「30万円の壁」もあわせてご覧ください。

よくある質問

BL保証を使うのに申し込みは必要ですか

不要です。BLマーク証紙が貼付された部品には自動的にBL保険が付きます。利用者が保険料を負担することもありません。認定企業がベターリビングと契約し、証紙を貼るか刻印等で表示すれば適用されます。

BL保証は中古住宅を買った場合も有効ですか

BL保険は部品に付く制度なので、所有者が変わっても保証期間そのものは残ります。ただし起算点は据付け引渡しの時点です。築年数が経っていれば、熱交換器3年・タンク5年の期間はすでに過ぎている可能性が高くなります。

引っ越しで給湯器を移設した場合はどうなりますか

据付け引渡し後2年以内の引越等でBL部品を移動する際、認定企業または施工業者が行う再据付工事は「施工等」に含まれます。2年を過ぎてからの移設は対象外です。

保険金はいつ支払われますか

ベターリビングは、保険金請求の手続きを完了した日から30日以内の支払いを原則としています。ただし利用者が保険会社に直接請求するのではなく、認定企業を通じた手続きになります。

BL認定品は価格が高くなりますか

BL認定の有無で価格差が生じるかは機種と販売店によって異なり、一律には言えません。確認できたのは、ノーリツがメーカー保証を一般品1年・BL認定品2年と分けている点までです。総額の比較は型番を決めてから行ってください。

まとめ:年数より「誰が払うか」を見る

公式資料から確認できたことを並べます(いずれも2026年9月6日取得)。
  • ガス給湯機のBL保証は熱交換器3年・タンク5年・発熱体3年、それ以外は2年(令和8年4月15日現在)
  • BL保険は保証責任保険と賠償責任保険の2本立て。修理費用と第三者への賠償の両方が対象
  • 施工の不備も対象。認定企業以外の業者が取り付けた場合も含む
  • 設計に起因する不具合では、まだ症状が出ていない同型部品のリコール費用も対象
  • 認定企業や施工業者が倒産しても、ベターリビングが保証責任の履行に代わる措置を行う(平成23年1月1日〜)
  • ノーリツのメーカー保証は一般品1年・BL認定品2年
業者の10年保証は、その会社が10年後も存在していることが前提です。BL保証はその前提に依存しません。年数の長さだけを並べると、この違いは見えません。
順番はひとつです。まず型番がBL認定かを確かめ、次に工事をする会社の資格を番号で確かめ、最後に総額で比べる。保証年数の比較は、そのあとで間に合います。

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