給湯器のローン・分割払いは業者で違う|5社の対応表と「30万円の壁」
この記事を読むと分かること
- 給湯器交換で利用できるローン・分割払いの種類とそれぞれのメリット・デメリット
- ローン審査の基準と通りやすくするためのポイント
- 分割払いよりも先に確認すべき「業者選び」の重要性
給湯器交換の費用、一括で払えないときはどうする?
「給湯器が壊れた。交換しなきゃいけないけど、まとまったお金が用意できない…」こういった状況は、実は非常に多くの方が経験しています。
ガス給湯器の交換費用は工事費込みで15万円〜35万円程度、エコキュートであれば35万円〜60万円程度が相場です。突然の出費としては決して小さくない金額ですよね。
しかし、安心してください。給湯器の交換はローンや分割払いが可能です。この記事では、利用できる支払い方法の種類から審査のポイント、そして分割払いよりも先に確認すべき大切なことまで解説していきます。
給湯器交換で使える支払い方法の種類
給湯器の交換費用を分割で支払う方法は、主に3つあります。
方法1:信販会社のショッピングローン
最も一般的な方法です。多くの給湯器交換業者がオリコ(オリエントコーポレーション)やジャックスなどの信販会社と提携しており、「Web取付・設置ローン」といった形で分割払いを利用できます。
メリットとしては、クレジットカードを持っていなくても利用できること、支払い回数を自分で選べること、業者によっては分割手数料無料キャンペーンを実施していることがある点が挙げられます。
デメリットは、信販会社の審査が必要であること、審査に数日かかる場合があること、分割手数料がかかる場合があることです。
方法2:クレジットカードの分割払い・リボ払い
すでにお持ちのクレジットカードで支払い、後からカード会社に分割払いやリボ払いを申請する方法です。
新たな審査が不要で手続きが簡単、ポイントが貯まるという手軽さが魅力です。一方でリボ払いの金利は年利15%前後と高く、カードの利用限度額も圧迫します。金利面では、できるだけ信販ローンの分割払いを優先的に検討することをおすすめします。
なお、カード払いは業者によって対応の可否が分かれます。どの業者がカード払いに対応しているか、使えるブランドやポイント還元の考え方については、給湯器交換はクレジットカード払いできる?対応業者と注意点を徹底解説で詳しく解説しています。
方法3:リフォームローン
銀行や信用金庫が提供するリフォームローンも利用できます。給湯器の交換は住宅設備のリフォームに該当するため、リフォームローンの対象となります。
メリットは、信販ローンより金利が低い傾向があること、返済期間を長く設定できることです。
デメリットは、審査が厳しい場合があること、手続きに時間がかかること、少額の借入には向かないことがある点です。
主要業者の支払い方法対応表
ここが意外と見落とされますが、使える支払い方法は業者ごとにかなり違います。「分割で払いたい」と思っても、その業者が対応していなければ選べません。
| 業者 | クレジットカード | 分割・ローン | その他 |
|---|---|---|---|
| 東京ガスの機器交換 | VISA/Master/JCB/AMEX/Diners(デビット不可・工事完了の翌月15日に決済) | 公式の記載なし | カード払いのみ(現金・振込の記載なし) |
| 交換できるくん | VISA/Master/JCB/AMEX/Diners(一括・分割・リボ) | かんたん分割払い(実質年率5.45%・カード不要) | コンビニあと払い・現金・銀行振込・掛け払い |
| キンライサー | VISA/Master/JCB(工事完了後14日以内に一括) | ショッピングローン(ジャックス・6〜120回) | NP後払い(手数料無料)・PayPay・振込・コンビニ(30万円超は不可) |
| ミズテック | VISA/Master/JCB/AMEX/Diners(分割可・回数はカード会社の規定) | かんたん分割払い(JACCS・6〜72回)実質年率3.9%※ | 現金(一括のみ)・振込 |
| 湯ドクター | VISA/Master/JCB/AMEX/Diners(1回・分割・リボ) | オリコのローン(3〜60回・10万〜100万円未満) | コンビニ振込(手数料無料・30万円以下)・振込・郵便振替 |
※ 2026年8月29日に各社公式サイトの支払い方法ページを確認して作成(編集部調べ)。金利・回数・対応ブランドは改定されることがあるので、申し込み前に必ず公式サイトでご確認ください。またキンライサーは「お住まいのエリアや商品によって可能なお支払方法が異なります」、ミズテックは「一部の商品はクレジットカード支払いに対応していない場合がございます」と公式に注記しています。
見落とされがちな「30万円の壁」
後払い系の支払い方法は、30万円を超えると扱いが変わります。
・キンライサー:コンビニ・郵便局での支払いは30万円超で不可
・交換できるくん:30万円まではコンビニ・郵便局、30万円超は銀行振込に変わり手数料が客負担
・湯ドクター:手数料無料のコンビニ振込は30万円以下のみ
普通のガス給湯器(15〜30万円)なら多くは収まりますが、床暖房付きの暖房熱源機やエコキュートはこの線を超えやすいので、支払い方法を先に決めている人は注意してください。
この表から分かること
① カードを持っていない・枠が足りないなら、交換できるくんの「かんたん分割払い」
実質年率5.45%で、クレジットカードの申し込みが不要。手続きがメールとネットで完結します。カードの利用枠が給湯器代に届かないケースは多いので、この選択肢は実用的です。
② 同じJACCSでも、掲載されている年率が違う
交換できるくんとミズテックはどちらもJACCSの「かんたん分割払い」で、条件(3万〜100万円・6〜72回・審査最短1〜2時間)も同じです。ただし掲載されている実質年率は交換できるくんが5.45%、ミズテックが3.9%と差があります。
ただしここは注意が必要です。交換できるくんの5.45%は「2026年5月1日のお申込みより」と新しい条件が明示されているのに対し、ミズテックの3.9%は「2022年4月1日以降の申込」の表記のままです。金利情勢を考えると、実際に適用される年率は申込時点で確認する必要があります。どちらも審査申込の前に現在の年率を必ずご確認ください。
③ 工事後に支払いたいならキンライサーのNP後払い
工事完了後に届く請求書でコンビニ等から払え、公式に「手数料:無料」と明記されています。
ただしカード払いは「工事完了後14日以内にお支払い」とだけ書かれており、分割やリボを選べるという記載はありません。分割にしたい場合は、カードではなくジャックスのショッピングローン(6〜120回)を使う形になります。ここは回数の選択肢が今回調べた中で最も多いので、長期で組みたい人には向いています。
④ 少額・短期で組みたいなら湯ドクター
オリコのローンが3回から選べます。他社は6回からなので、「2〜3ヶ月だけ分けたい」という使い方はここだけです。ただし10万円以上が対象です。
★東京ガスを検討している方へ(重要)
東京ガスの機器交換はクレジットカード払いが申し込みの要件で、現金や振込での支払いは選べません。公式に分割払いの記載もありません。
ただし、これで分割をあきらめる必要はありません。一括でカード決済したあと、ご自身のカード会社側で「あとから分割」「あとからリボ」に変更すれば実質的に分割にできます。多くのカード会社が提供している機能で、加盟店側の対応は不要です。
確認すべきはカードの利用枠です。給湯器は15〜30万円になるので、枠が足りなければそもそも決済できません。事前にカード会社へ一時的な増額を依頼することもできます。
ローン審査の基準と通りやすくするポイント
「ローンって審査があるんでしょう?通るか不安です…」という声もよく聞きます。
信販ローンの場合、基本的には「支払いの遅れや大きな借入がなく、安定した収入がある」方であれば、審査に通る可能性は高いです。給湯器交換のローン額は15万円〜60万円程度と、住宅ローンなどと比べると少額であるため、審査基準もそこまで厳しくはありません。
審査で見られる主なポイント
主に以下の点が確認されます。年収(安定した収入があるか)、勤務先(正社員・公務員などが有利)、他の借入状況(大きな借金がないか)、信用情報(過去に支払いの遅延・滞納がないか)。
審査に通りやすくするために
審査に通りやすくするためには、他のローンやクレジットカードの支払いを整理しておくこと、携帯電話の分割払いも滞納があれば済ませておくこと、申込書に正確な情報を記入することが大切です。
分割払いの具体的なシミュレーション
実際に毎月いくらくらいの負担になるのか、具体的に見てみましょう。
ガス給湯器の場合(工事費込み25万円の例)
12回払い(1年)の場合、月々約21,000円(手数料別)。
24回払い(2年)の場合、月々約10,500円(手数料別)。
36回払い(3年)の場合、月々約7,000円(手数料別)。
60回払い(5年)の場合、月々約4,200円(手数料別)。
業者によっては分割手数料無料キャンペーンを実施していることがあります。その場合、上記の金額がそのまま月々の支払額になります。
エコキュートの場合(工事費込み45万円の例)
12回払い(1年)の場合、月々約37,500円(手数料別)。
36回払い(3年)の場合、月々約12,500円(手数料別)。
60回払い(5年)の場合、月々約7,500円(手数料別)。
120回払い(10年)の場合、月々約3,750円(手数料別)。
エコキュートの場合、従来型給湯器と比べてガス代が年間数万円節約できるため、ローンの月々の支払いをガス代の節約分で相殺できる可能性があります。
金利の相場と「総支払額」で判断する方法
月々の支払額だけを見て決めると、支払い総額で損をすることがあります。金利の相場と、本当に比べるべき指標を整理します。
支払い方法別の金利相場
銀行・信用金庫のリフォームローン:実質年率 年1%前後〜数%程度。最も金利を抑えやすい選択肢です。
業者提携の信販ローン(オリコ・ジャックスなど):実質年率 年3%前後〜15%程度。業者によって幅が非常に大きいのが特徴で、分割手数料無料キャンペーンを実施する業者もあれば、二桁の金利が設定されている場合もあります。
クレジットカードの分割・リボ払い:年率 15%前後。三つの中では最も高くつきます。
「無金利」の表記には注意する
「無金利」「分割手数料0円」と書かれていても、無金利なのは一定回数までで、それを超えると通常金利が適用されるケースがあります。表記だけで判断せず、必ず実質年率と無金利となる支払回数の上限を確認してください。
比べるべきは月々の額ではなく「総支払額」
たとえば工事費込み20万円を年利6%・30回払いで組むと、利息だけで約二万三千円かかります。同じ給湯器に二万三千円を上乗せして買う計算です。
月々に均すと数百円の差に見えますが、返済期間が長いほど差は開きます。支払回数は業者と信販会社の提携内容によっては最長180回(15年)まで選べる場合もありますが、回数を延ばすほど月々の負担は軽くなる一方で総支払額は増えます。
手元に資金があるうちは一括払いが最も安い——この原則を踏まえた上で、分割を使うかどうかを判断してください。
補助金制度も活用しよう
ローンを検討する前に、まず確認しておきたいのが補助金制度です。
国の「給湯省エネ事業」では、エコキュートへの交換に対して最大7万円〜10万円の補助金が受け取れます。補助金を利用すれば、その分ローンの借入額を減らすことができます。
また、お住まいの自治体が独自の補助金制度を設けている場合もあります。国の補助金と併用できることもあるので、お住まいの市区町村のホームページも確認してみてください。
リースという選択肢も
ローン以外の選択肢として、「リース」という方法もあります。給湯器を購入せずに、月々のリース料を支払って使う形式です。
リースのメリットは、初期費用が不要であること、故障時の修理費がリース料に含まれていることが多い点です。
一方デメリットは、長期的には購入より割高になることが多いこと、契約期間中の解約に違約金がかかることがある点です。
リースは「どうしても初期費用をかけたくない」という場合の選択肢ですが、総支払い額ではローン購入のほうがお得になるケースがほとんどです。
そもそもの金額を下げられないか
分割の回数や金利を考える前に、元の金額そのものを下げられないかを見てください。総額が5万円下がれば、金利を気にするより確実に効きます。
給湯器の支払額は機器代+工事費で決まりますが、このうち工事費は業者ごとに公開されており、事前に比べられます。同じ風呂給湯器(エコジョーズ)でも、標準工事費は交換できるくん49,300円・キンライサー59,300円と1万円の差があります。
また、見積もりが想定より高いときは三方弁タイプ(+17,160〜21,560円)やマンションPS設置のドレン排水工事(+22,000円)などの追加工事が入っていることがあります。内訳を確認してください。
分割払いよりも先に確認すべき「業者選び」
支払い方法を検討する前に、最も大切なことをお伝えします。それは業者選びです。
分割払いができるかどうかよりも、その業者が信頼できるかどうかのほうがはるかに重要です。なぜなら、給湯器の交換工事はガス配管や水道配管を扱う専門的な作業であり、資格のない業者による工事はガス漏れや一酸化炭素中毒などの重大事故につながる可能性があるからです。
業者選びで確認すべきポイントは以下の通りです。
簡易内管施工士の資格保有(ガス配管工事に必要)、指定給水装置工事事業者の取得(水道工事に必要な自治体指定)、見積もり後の追加費用がない明朗会計、企業の存続性・信頼性。
このうち指定給水装置工事事業者は、水道局ごとに取る必要があります。全国対応をうたう業者でも、あなたの地域の指定を持っているとは限りません。確かめ方はこちらにまとめました。
多くの業者が「10年保証」を売りにしていますが、その実態も知っておきましょう。給湯器が実際に壊れるのは使用後12〜13年以降が多く、保証が切れる頃に寿命を迎えます。製造終了から約10年で部品供給が終わるため、保証期間内でも修理不可能なケースがあり得ます。小規模業者が10年後に存続している保証もありません。
だからこそ、「保証の内容」よりも「保証する企業の存続性」を重視すべきです。
資格・価格・保証・対応エリアの4点で主要業者を比較した結果は、ガス給湯器交換業者おすすめ3選|料金・口コミで選ぶ失敗しない選び方にまとめています。どの業者に頼むかから決めたい方は、先にこちらをご覧ください。
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まとめ:分割払いよりも業者選びが大切
給湯器の交換費用は、信販ローン・クレジットカード・リフォームローンなどの分割払いが可能です。信販ローンの審査はそこまで厳しくなく、安定した収入があれば通る可能性が高いです。
ただし、「どうやって払うか」よりも「誰に依頼するか」のほうがはるかに重要です。簡易内管施工士の資格保有、明朗な見積もり、企業の存続性を確認した上で、安心できる業者に依頼してください。
補助金制度も忘れずに確認し、実質的な負担をできるだけ抑えましょう。
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