電気代は2026年11月に上がります|託送料金の低圧単価は9エリアぶん出そろい、9月4日に承認されました。乗り換えでは避けられません
この記事を読むと分かること
- ★2026年11月1日から上がることと、電力会社を乗り換えても避けられない理由
- ★低圧の単価は9エリアぶん出そろっていること。上がり幅はエリアで2倍近く違うこと
- ★エリアによっては、上がるのは基本料金だけで、1kWhあたりの単価は据え置きだということ
- ★それでも電気代全体で見るなら、効くのは契約先ではなく使用量だということ
電気代の値上げと聞くと、まず「安い電力会社に乗り換えようか」と考える方が多いと思います。2026年11月1日に予定されている値上げは、その手が効かない種類の値上げです。上がるのは託送料金という、送配電網を使うための料金で、どの小売電気事業者から買っても、電気代の中に入っています。この記事では、国と各社が公表している資料だけをもとに、何が決まっていて、いくら上がるのか、そして何ができるのかを整理します。
★何が決まっているのか
2026年7月10日、経済産業省は一般送配電事業者8社から、電気事業法第17条の2第4項に基づく「託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請」を受理したと発表しました。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 申請したのは | 北海道電力ネットワーク・東北電力ネットワーク・東京電力パワーグリッド・中部電力パワーグリッド・関西電力送配電・四国電力送配電・九州電力送配電・沖縄電力の8社 |
| 理由 | 「人件費や物価関連指標の上昇に加え、金利の上昇に伴う支払利息の増加の影響」を反映するための期中調整 |
| 適用開始 | 2026年11月1日(各社発表) |
※ 経済産業省「一般送配電事業者8社から託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請を受理しました」(2026年7月10日)の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
レベニューキャップ制度という仕組みで、送配電会社は5年分の「収入の見通し」を国に承認してもらい、その範囲で料金を決めます。今回はその見通しを規制期間の途中で引き上げる手続きです。
★乗り換えても避けられない理由
託送料金は、発電所から家まで電気を運ぶ送配電網の使用料です。この網を持っているのはエリアごとに1社しかない一般送配電事業者で、小売電気事業者(いわゆる新電力を含む全社)はここに料金を払って電気を届けています。
だから、どこから買っても乗ってきます
託送料金は全ての小売電気事業者が同じように払うコストです。
A社からB社に乗り換えても、この部分は小さくなりません。
実際に、新電力各社が「託送料金改定に伴う料金プラン単価改定」のお知らせを出し始めています。
乗り換えで差がつくのは、この部分を除いた残りです。
★受理されたのは8社。中国電力ネットワークは別の手続きです
ここは報道でも混ざっているところなので、国の発表を直接確かめました。
| 会社 | 手続き |
|---|---|
| 収入の見通しの変更承認申請(2026年7月10日受理) | 北海道・東北・東京・中部・関西・四国・九州・沖縄の8社 |
| 託送供給等約款の変更届出(2026年8月24日) | 中国電力ネットワーク(電気事業法第18条第5項) |
| どちらにも出てこない | 北陸電力送配電 |
※ 経済産業省の発表(2026年7月10日)および中国電力ネットワーク「託送供給等約款の変更届出について」(2026年8月24日)の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
中国電力ネットワークが「8社」に含まれていないのは、値上げしないからではありません。同社は別の根拠条文に基づく届出を行っており、単価の公表が申請8社より一足先になりました。その8社ぶんの単価も、2026年8月24日に出そろっています。
北陸電力送配電については、今回の手続きに出てこないことだけが確認できました。その理由を説明した公表資料は見つけられていませんので、ここでは推測を書きません。
★申請8社のうち3社は、資料に誤りがあって補正しています
経済産業省の承認の発表(2026年9月4日)に、補正の経緯が注記として書かれています。
| 補正書の提出 | 内容 |
|---|---|
| 2026年7月21日付け | 東北電力ネットワーク及び九州電力送配電の資料に一部誤り。補正書が提出された |
| 2026年9月1日付け | 東京電力パワーグリッドの資料に一部誤り。電力・ガス取引監視等委員会からの意見で示され、補正を指示されて提出 |
※ 経済産業省「一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請を承認しました」(2026年9月4日)の注記に基づく(2026年9月10日取得)。
その審査は2026年8月24日の第77回料金制度専門会合で完了し、2026年9月4日、経済産業大臣が8社の申請を承認しました。意見募集(国民の声)は2026年7月10日から8月8日に行われています。
※ 経済産業省「一般送配電事業者8社の託送供給等に係る収入の見通しの変更承認申請を承認しました」(2026年9月4日)の公表内容に基づく(2026年9月10日取得)。
規模感 ─ 関西電力送配電だけで+1,496億円
金額をはっきり公表している会社もあります。
| 関西電力送配電の申請 | 金額 |
|---|---|
| 変更前の収入の見通し | 3兆7,626億円へ引き上げる前は 3兆6,130億円 |
| 引き上げ幅 | +1,496億円 |
| 新たな託送料金の適用開始 | 2026年11月1日(2026年9月4日に収入の見通しを承認。2026年9月11日に託送供給等約款の変更届出を経済産業省が受理) |
※ 関西電力送配電「託送料金における収入の見通しの変更承認申請について」(2026年7月10日)の公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
これで1社分です。同じ手続きを8社が同時に行っています。
同社は理由を、「2021年度以降、計画時点では想定できなかった原材料費や労務費、金利の上昇により、送配電設備の更新や整備等について、当初の想定を上回る費用の増加が生じている」と説明しています。
※ 同上の公表内容に基づく。この1,496億円は、第一規制期間(2023〜2027年度)の5か年分の見積費用の増加額です。適用期間で割って月額を出せる数字ではありません。他社の金額もここから推しはかれません。
★いくら上がるのか ─ 9エリアぶんの低圧単価が出そろいました
託送料金の低圧(一般の家庭が使う区分)の平均単価は、2026年11月1日から1kWhあたり1.07〜1.99円上がります(税抜。各社が2026年8月24日に公表した算出値・2026年9月10日取得)。
「11月から値上げ」という記事は多いのですが、エリアごとの上がり幅まで並べたものは、ほとんど見かけません。申請した8社は、第77回料金制度専門会合で審査が完了した2026年8月24日に、電圧別の平均単価を一斉に公表しています。中国電力ネットワークは別の手続きですが、公表日は同じ8月24日です。
★エリア別|低圧の平均単価はいくらになりますか
| エリア | 見直し前 | 見直し後 | 差引 | 250kWh/月なら |
|---|---|---|---|---|
| 北海道電力ネットワーク | 10.23 | 12.12 | +1.89 | 約520円 |
| 東北電力ネットワーク | 10.31 | 12.09 | +1.78 | 約490円 |
| 東京電力パワーグリッド | 8.58 | 9.65 | +1.07 | 約294円 |
| 中部電力パワーグリッド | 9.13 | 10.76 | +1.63 | 約448円 |
| 北陸電力送配電 | 今回の手続きに出てきません | — | — | — |
| 関西電力送配電 | 7.82 | 9.04 | +1.22 | 約336円 |
| 中国電力ネットワーク | 9.34 | 10.46 | +1.12 | 約308円 |
| 四国電力送配電 | 9.22 | 10.74 | +1.52 | 約418円 |
| 九州電力送配電 | 9.34 | 10.89 | +1.55 | 約426円 |
| 沖縄電力 | 11.53 | 13.52 | +1.99 | 約547円 |
※ 単位は円/kWh、税抜。各一般送配電事業者が2026年8月24日に公表した「第77回料金制度専門会合の審査結果を前提として算出した平均単価」に基づく(2026年9月10日取得)。中国電力ネットワークのみ同社「託送供給等約款の変更届出について」(同日)の数値。右端の列は、差引に250kWhを掛けて税10%で換算した当サイトの単純試算です。実際の請求額は、契約している小売電気事業者がこの引き上げをどう反映するかで変わります。低圧の平均単価は基本料金相当分を含む平均値なので、使用量に正比例するとは限りません。
※ この表の数字は「審査結果を前提として算出した平均単価」です。正式な単価は2026年9月11日の託送供給等約款の変更届出で確定しました。東京電力パワーグリッドは「新たな託送料金単価は、8月24日にお知らせ済みの託送料金単価から変更ございません」、四国電力送配電も「2026年8月24日にお知らせした託送料金単価から変更はありません」と書いています(両社の2026年9月11日の発表・2026年9月17日取得)。つまり上の表は、届出のあとも有効です。
★沖縄電力は、電気料金への反映額を発表しました(2026年9月28日)
上の表は送配電の料金(託送料金)で、家庭が実際に払う電気料金そのものではありません。その託送料金の値上げを電気料金にどう反映するかを、沖縄電力が2026年9月28日に発表しました。同社は今回の見直しを「電気料金の一部である託送料金の改定内容を反映するもの」と説明しています。
| 契約 | 1か月の使用量 | 旧料金 | 新料金 | 影響額 | 影響率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 従量電灯(規制料金) | 260kWh | 9,174円 | 9,764円 | +590円 | 6.4% |
| 低圧電力(規制料金・8kW) | 560kWh | 23,168円 | 24,819円 | +1,651円 | 7.1% |
| グッドバリュープラン(自由料金) | 260kWh | 9,107円 | 9,697円 | +590円 | 6.5% |
| Eeスマート(自由料金) | 570kWh | 17,924円 | 19,114円 | +1,190円 | 6.6% |
※ 沖縄電力「託送料金の改定に伴う電気料金の見直しについて」(2026年9月28日)の別紙に基づく(2026年9月28日取得)。1か月あたりのお支払額で、消費税等相当額、2026年10月分の燃料費等調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金、国の電気料金支援による割引を含みます。低圧電力は1年間の使用量を1か月あたりにし、力率90%で算定した値です。
実施日は2026年11月1日で、対象は同社と契約しているすべての契約者です。10月31日をまたぐ使用月は日割りで計算され、10月31日までの使用分は見直し前、11月1日以降の使用分は見直し後の単価になります。
気をつけたいのは、旧料金も新料金も、同じ2026年10月分の燃料費等調整額と国の支援による割引を入れて計算していることです。つまり従量電灯の590円は、料金単価の見直しだけで増える分です。同社は、国の電気料金支援による割引が2026年10月分で終了することもあわせて注記しています。燃料費等調整額は毎月動くので、11月以降の実際の請求額は、これとは別に上下します。
「11月の電気代は◯円」という数字を見かけたら、補助の終了や11月分の燃料費等調整額が入っていないかを確かめてください。発表で確かめられる見直しの影響は、従量電灯・月260kWhで590円(6.4%)です。この金額は沖縄電力の契約についての数字なので、他のエリアの電力会社の料金には当てはめないでください。
★九州・東北・中国電力も、同じ日に反映額を発表しました(2026年9月28日)
沖縄電力と同じ2026年9月28日に、九州電力・東北電力・中国電力も、託送料金の見直しを電気料金に反映すると発表しました。3社とも新しい単価は2026年11月1日の使用分から適用され、家庭向けの規制料金については同じ日に、特定小売供給約款の変更を経済産業大臣に届け出ています。
| 会社 | モデル | 見直し前 | 見直し後 | 影響額 | モデル料金の前提 |
|---|---|---|---|---|---|
| 九州電力 | 従量電灯B・30A・月250kWh | 6,876円 | 7,243円 | +367円 | 消費税等相当額・口座振替割引額・燃料費等調整額・再エネ賦課金を含む。燃料費等調整額には国の支援による割引(▲3.50円/kWh)と2026年10月分の燃料費調整額を含む |
| 東北電力 | 従量電灯B・30A・月260kWh | 8,204円 | 8,689円 | +485円(5.91%) | 燃料費等調整額(国の支援による▲3.5円/kWhを含む2026年10月分)と再エネ賦課金を含む |
| 中国電力 | 従量電灯A・月260kWh | 8,742円 | 9,105円 | +363円(4.2%) | 税込。2026年10月分の燃料費等調整額のうち、国の支援に係る特別措置を除いた額と再エネ賦課金を含む |
| 沖縄電力(上の表と同じ) | 従量電灯・月260kWh | 9,174円 | 9,764円 | +590円(6.4%) | 消費税等相当額・2026年10月分の燃料費等調整額・再エネ賦課金・国の支援による割引を含む |
※ 九州電力「託送料金見直しを反映した新たな電気料金単価を設定します」、東北電力「託送料金の変更に伴う電気料金の見直しについて」の別紙、中国電力「電気料金メニューの見直し(託送料金見直しの反映)について」の別紙、沖縄電力「託送料金の改定に伴う電気料金の見直しについて」の別紙に基づく(いずれも2026年9月28日発表・同日取得)。九州電力は影響率を公表していないため、金額だけを載せています。
この4行を横に並べて、どこが高い・安いを比べないでください。モデルの使用量が250kWhと260kWhで違い、中国電力だけは国の支援による割引を除いた金額で計算しています。各社とも見直し前と見直し後で前提をそろえているので、影響額はそれぞれの料金単価の見直し分ですが、会社をまたいで比べられる数字ではありません。
九州電力は、上がり方の形がほかの3社と違います。従量電灯Bの基本料金は10アンペアあたり316.24円から441.69円に上がる一方、電力量料金は3段階とも1kWhあたり0.04円下がります(最初の120kWhまで18.37円→18.33円、120kWh超300kWhまで23.97円→23.93円、300kWh超26.97円→26.93円。いずれも税込)。このあとの章で見る託送料金の単価でも、九州エリアは1kWhあたりが下がり、基本料金が上がっています。
東北電力は、従量電灯Bの基本料金を10アンペアあたり41.11円(369.60円→410.71円)、電力量料金を3段階とも1kWhあたり1.39円引き上げます。中国電力は、従量電灯Aの電力量料金を各段とも1kWhあたり0.57円引き上げ、最低料金も759.68円から983.37円に上げます。
どの社のモデルにも、2026年11月分の燃料費等調整額は入っていません。東北電力は、11月分の電気料金は8月の貿易統計値が公表されたあとに改めて知らせるとし、国の電気・ガス料金支援の適用は2026年10月分までと注記しています。11月の請求額は、ここに載せた影響額に、支援の終了と燃料費等調整額の動きが重なって決まります。
★東京電力エナジーパートナーも、翌日に反映額を発表しました(2026年9月29日)
2026年9月29日、東京電力エナジーパートナーも、託送料金の見直しを反映した電気料金の単価を発表しました。家庭向けの規制料金(低圧)には2026年11月1日から反映し、同じ日に経済産業大臣へ特定小売供給約款の変更を届け出ています。
| 従量電灯B・30A・月260kWh | 現行料金 | 見直し後料金 | 影響額 |
|---|---|---|---|
| 基本料金 | 935.25円 | 1,176.18円 | +240.93円 |
| 電力量料金 | 7,286.20円 | 7,299.20円 | +13.00円 |
| 再エネ賦課金 | 1,086円 | 1,086円 | 0円 |
| お支払額 | 9,307円 | 9,561円 | +254円 |
※ 東京電力エナジーパートナー「託送料金見直しの当社電気料金への反映および供給条件の一部見直しならびに特定小売供給約款の変更届出について」(2026年9月29日)に基づく(2026年9月29日取得)。燃料費調整額・再エネ賦課金・消費税等相当額を含み、燃料費調整額は2026年11月分の燃料費調整単価(▲5.33円/kWh)、再エネ賦課金は4.18円/kWhで算定されています。
254円のうち240.93円が基本料金です。従量電灯Bの基本料金は10アンペアあたり311円75銭から392円06銭に上がる一方、電力量料金は3段階とも1kWhあたり5銭の上げにとどまります(最初の120kWhまで29円80銭→29円85銭、120kWh超300kWhまで36円40銭→36円45銭、300kWh超40円49銭→40円54銭。いずれも税込・燃料費調整単価を含まない。同社「電気料金単価表(低圧)」による)。九州電力と同じく、値上げのほとんどが基本料金に乗った形です。
このあとの章で見るとおり、東京電力パワーグリッドの託送料金も、低圧の電力量料金は据え置きで、上がったのは基本料金です。その増加は30アンペア相当で月238円44銭(当サイト計算)で、小売の基本料金の増加(240円93銭)とほぼ同じ大きさです。
上の4社の表に入れなかったのは、前提が違うからです。4社のモデルは2026年10月分の燃料費等調整額(国の支援による割引を含む)で計算していますが、東京電力エナジーパートナーのモデルは、見直し前も見直し後も2026年11月分の燃料費調整単価で計算しています。
同じ日に同社が発表した「2026年11月分電気料金の燃料費調整等について」では、同じ平均モデルの11月分のお支払額は9,561円で、10月分の8,275円(国の支援による値引き910円を含む)から1,286円上がります。このうち254円が託送料金の見直しの分で、見直し前の単価のままでも1,032円上がります。こちらは国の支援による値引きがなくなることと、燃料費調整単価の変化によるものです。同社は、実際のお支払い金額は見直し前と見直し後の料金を日割りした合計になると注記しています。
この金額は東京電力エナジーパートナーの従量電灯B・30A・月260kWhについての数字です。ほかの契約やほかの電力会社の料金には当てはめないでください。
★四国電力も、同じ日に反映額を発表しました(2026年9月29日)
2026年9月29日、四国電力も、四国電力送配電による託送料金の見直しを反映して、低圧の電気料金を2026年11月1日から見直すと発表しました。同社は「低圧のすべての電気料金プランが値上げとなります」としています。規制料金(従量電灯Aなど)は同じ日に経済産業大臣へ特定小売供給約款の変更を届け出ており、自由料金プランは11月の検針日以降の使用分(12月分の料金)から適用されます。
| 契約 | 1か月の使用量 | 現行料金 | 見直し後料金 | 影響額 |
|---|---|---|---|---|
| 従量電灯A(規制料金) | 260kWh | 8,894円 | 9,372円 | +478円 |
| おトクeプラン(自由料金) | 300kWh | 10,310円 | 10,819円 | +509円 |
| でんかeプラン(自由料金・契約電力6kW) | 592kWh | 20,005円 | 20,777円 | +772円 |
| 昼トクeプラン(自由料金・契約電力6kW) | 577kWh | 18,815円 | 19,592円 | +777円 |
※ 四国電力「託送料金見直しに伴う低圧の電気料金の見直しおよび特定小売供給約款の変更届出について」(2026年9月29日)の参考1に基づく(2026年9月29日取得)。現行料金・見直し後料金ともに2026年11月分の燃料費調整単価で試算されており、燃料費調整額、再エネ賦課金(2026年5月分〜2027年4月分の単価)、口座振替割引額、ありがとう割引、消費税等相当額を含みます。でんかeプランは電化機器の使用による割引(10%)を含みます。
四国電力の従量電灯Aには、アンペアで決まる基本料金がありません。かわりに「最初の11kWhまで」の最低料金があり、今回はここが666円89銭から953円13銭へ286円24銭上がります。電力量料金は3段階とも1kWhあたり77銭の上げです(11kWh超120kWhまで30円65銭→31円42銭、120kWh超300kWhまで37円27銭→38円04銭、300kWh超40円78銭→41円55銭。いずれも税込・燃料費調整単価を含まない。同社の別紙「電気料金単価一覧表」による)。月260kWhなら、478円のうち約286円が最低料金、約192円が電力量料金の分です(当サイト計算)。
このあとの章で見るとおり、四国電力送配電の託送料金も、基本料金(最初の6キロボルトアンペアまで)が297円00銭から528円00銭へ231円上がり、電力量料金は1kWhあたり72銭上がっています。
上の4社の表に入れなかったのは、東京電力エナジーパートナーと同じ理由です。四国電力のモデルも、見直し前・見直し後とも2026年11月分の燃料費調整単価で計算しています。
同じ日に同社が発表した「2026年11月分電気料金の燃料費調整について」では、従量電灯A・月260kWhの11月分のお支払額は9,372円で、10月分の7,960円から1,412円上がります。同社は、この1,412円に託送料金の見直しによる影響(+478円)と、国の負担軽減措置の終了による影響(+910円=3円50銭×260kWh)が含まれると注記しています。燃料費調整単価は、10月分の▲8円83銭(国の値引き3円50銭を含む)から、11月分は▲5円24銭になります。残る24円は、値引きを除いた燃料費調整単価の差(1kWhあたり9銭)によるものです(当サイト計算)。
この金額は四国電力の従量電灯A・月260kWhについての数字です。ほかの契約やほかの電力会社の料金には当てはめないでください。
★関西電力も、同じ日に反映額を発表しました(2026年9月29日)
2026年9月29日、関西電力も、各一般送配電事業者の託送供給等約款の変更を踏まえて、2026年11月1日から電気料金を見直すと発表しました。同社によると、今回の見直しは電気料金に含まれる託送料金の変動を反映するもので、基本料金・最低料金・電力量料金をそれぞれ見直します。規制料金(従量電灯A・従量電灯B・低圧電力など)については、同じ日に経済産業大臣へ電気特定小売供給約款の変更を届け出ています。
| 契約 | 1か月の使用量 | 現行料金 | 見直し後料金 | 影響額 |
|---|---|---|---|---|
| 従量電灯A(規制料金) | 260kWh | 6,175円 | 6,582円 | +407円(6.6%) |
| 従量電灯B(規制料金・契約容量11kVA) | 1,180kWh | 31,482円 | 32,841円 | +1,359円(4.3%) |
| 低圧電力(規制料金・契約電力8kW) | 490kWh | 14,909円 | 15,743円 | +834円(5.6%) |
| なっトクでんき(自由料金) | 260kWh | 5,883円 | 6,291円 | +408円(6.9%) |
| eおとくプラン(自由料金・契約電力6kW) | 350kWh | 8,416円 | 8,885円 | +469円(5.6%) |
| はぴeタイムR(自由料金・契約電力10kW) | 610kWh | 14,067円 | 14,876円 | +809円(5.8%) |
※ 関西電力「託送供給等約款の変更に伴う電気料金等の見直し」(2026年9月29日)の添付資料に基づく(2026年9月29日取得)。消費税等相当額を含み、燃料費調整額と再エネ賦課金は含みません。従量電灯A・Bは口座振替割引を適用、低圧電力は「その他季」の電力量料金単価で算定、はぴeタイムRは電化割引(5%)を適用した試算です。
上の4社の表にも、東京電力エナジーパートナー・四国電力の表にも入れなかったのは、前提がさらに違うからです。関西電力のモデルは、見直し前・見直し後とも燃料費調整額と再エネ賦課金を含めずに計算しています。そのため請求金額そのものはほかの社の表より低く見えますが、それは安いという意味ではありません。影響額は、料金単価の見直しだけで増える分です。
関西電力の従量電灯Aにも、四国電力と同じく、アンペアで決まる基本料金がありません。かわりに「最初の15kWhまで」の最低料金があり、今回はここが522円58銭から763円81銭へ241円23銭上がります。電力量料金は3段階とも1kWhあたり68銭の上げです(15kWh超120kWhまで20円21銭→20円89銭、120kWh超300kWhまで25円61銭→26円29銭、300kWh超28円59銭→29円27銭。いずれも税込。同社の添付資料による)。月260kWhなら、407円のうち約241円が最低料金、約167円が電力量料金の分です(当サイト計算)。従量電灯Bは、基本料金が1キロボルトアンペアあたり447円21銭から497円82銭へ50円61銭上がり、電力量料金は3段階とも68銭上がります。
このあとの章で見るとおり、関西電力送配電の託送料金も、基本料金(最初の6キロボルトアンペアまで)が240円90銭から412円50銭へ171円60銭上がり、電力量料金は1kWhあたり63銭上がっています。
同じ日に同社が発表した「2026年11月分電気料金の燃料費調整等」では、従量電灯A・月260kWhの平均的なモデルの11月分のお支払額は8,251円で、10月分の6,933円から1,318円上がります。同社は、この差額に10月分の料金支援額(910円)と、託送供給約款等の変更に伴う電気料金見直し額(408円)が含まれると注記しています。こちらのモデルは、口座振替割引額(55円)、再エネ賦課金(1,086円)、消費税等相当額を含む条件です。
同じ従量電灯A・月260kWhでも、見直しの資料では407円、燃料費調整の資料では408円と、1円ずれています。どちらも同社の発表どおりの数字です。当サイトでは差の理由を確かめられていないので、どちらかに寄せず、資料ごとの数字のまま載せています。
なお関西電力は、低圧分野の首都圏エリアの料金について「準備が整い次第、別途お知らせします」としています。関東で関西電力と契約している方の見直し額は、この時点ではまだ発表されていません。
この金額は関西電力の従量電灯A・月260kWhについての数字です。ほかの契約やほかの電力会社の料金には当てはめないでください。
中国エリアは全区分ぶん出ています(参考)
| 区分 | 見直し前 | 見直し後 | 差 |
|---|---|---|---|
| 低圧(一般の家庭) | 9.34 | 10.46 | +1.12 |
| 高圧 | 4.62 | 4.96 | +0.34 |
| 特別高圧 | 1.75 | 2.11 | +0.36 |
| 発電側 | 0.48 | 0.49 | +0.01 |
| 全体 | 5.66 | 6.29 | +0.62 |
※ 中国電力ネットワーク「託送供給等約款の変更届出について」(2026年8月24日)の公表内容に基づく。単位は円/kWh、税抜。2026年11月から2028年3月の期間の平均単価で、同社は「見直し前の平均単価は、現行料金を継続した場合の収入額を販売電力量または発受電等量で除して算定したもの」「全体の平均単価は販売電力量で除して算定」「端数処理により差が合致しないことがある」と注記しています(2026年9月3日時点で確認)。全体の行だけ引き算が合わないのは、この端数処理のためです。
中国エリアだけは、高圧・特別高圧・発電側を含む全区分が公表されています。別の手続き(約款変更届出)なので、公表の粒度が違います。
使用量から自分で計算できます
単価の上がり幅に使用量を掛けるだけです。下の表は中国エリア(+1.12円/kWh)の例です。ご自分のエリアは、上のエリア別の表の「差引」の数字に置き換えてください。
ただし、これは平均単価をもとにした概算です。2026年9月11日に届け出られた正式な単価を見ると、1kWhあたりの単価が1銭も上がっていないエリアがあります。内訳は次の章で確かめられます。
| 1か月の使用量 | 増加額(税抜) | 増加額(税込・参考) | 年間(税込・参考) |
|---|---|---|---|
| 200kWh | 224円 | 約246円 | 約2,957円 |
| 250kWh | 280円 | 約308円 | 約3,696円 |
| 300kWh | 336円 | 約370円 | 約4,435円 |
| 400kWh | 448円 | 約493円 | 約5,914円 |
※ 中国電力ネットワークが公表した低圧の平均単価の差(+1.12円/kWh・税抜)に使用量を掛けた当サイトの単純試算です(2026年9月3日)。税込は10%で換算した参考値。実際の請求額は、契約している小売電気事業者がこの引き上げをどう反映するかで変わります。低圧の平均単価は基本料金相当分を含む平均値なので、使用量に正比例するとは限りません。
他のエリアの数字を、この表から推しはからないでください
託送料金はエリアごとに単価が違います。中国エリアの見直し前の低圧9.34円/kWh という水準も、
そのエリアの事情で決まっているものです。
上がり幅は、東京の+1.07円から沖縄の+1.99円まで、2倍近い開きがあります。
「全国で月○○円上がる」という数字を見かけたら、それは試算であって発表ではありません。
★2026年9月11日、正式な単価が届け出られました
2026年9月11日、一般送配電事業者8社が託送供給等約款の変更届出を行い、経済産業省がこれを受理しました。実施期日は8社とも2026年11月1日です。中国電力ネットワークは2026年8月24日に同じ届出を済ませているので、これで9エリアぶんの正式な単価がそろいました。
※ 経済産業省「一般送配電事業者8社から託送供給等約款の変更届出を受理しました」(2026年9月11日)および各社の託送供給等約款変更届出書、中国電力ネットワーク「託送供給等約款の変更届出について」(2026年8月24日)に基づく(2026年9月17日取得)。
★8月24日に公表された平均単価は、届出でも変わっていません
上のエリア別の表は、そのまま使えます。東京電力パワーグリッドは9月11日の発表で「新たな託送料金単価は、8月24日にお知らせ済みの託送料金単価から変更ございません」と明記し、四国電力送配電も同じ趣旨を注記しています。両社が9月11日に公表した低圧の平均単価(東京8.58→9.65円、四国9.22→10.74円。いずれも税抜)は、上の表の数字と一致します。
★届出書に書いてあるのは、平均単価ではありません
約款に載っているのは、契約種別ごとの基本料金と電力量料金です。上の表にある「9.65円」のような数字は、基本料金の収入まで含めた全体を販売電力量で割った平均値なので、約款の単価とは別のものです。中国電力ネットワークも「見直し前の平均単価は、現行料金を継続した場合の収入額を販売電力量または発受電等量で除して算定したもの」と注記しています。
この違いが、今回いちばん大事なところです。平均単価だけを見ていると、家庭の電気代がどこで上がるのかを取り違えます。
★低圧の1kWhあたりは、据え置きのエリアと、下がったエリアがあります
家庭が使う低圧の電灯(電灯標準接続送電サービス)の電力量料金は、9エリア中2エリアが据え置き、1エリアは下がっています。
| エリア | 現行 | 2026年11月1日から | 差引 |
|---|---|---|---|
| 北海道電力ネットワーク | 8円24銭 | 8円24銭 | ±0 |
| 東北電力ネットワーク | 8円58銭 | 9円92銭 | +1円34銭 |
| 東京電力パワーグリッド | 6円97銭 | 6円97銭 | ±0 |
| 中部電力パワーグリッド | 確認できませんでした | 7円91銭 | — |
| 関西電力送配電 | 7円62銭 | 8円25銭 | +63銭 |
| 中国電力ネットワーク | 9円09銭 | 9円63銭 | +54銭 |
| 四国電力送配電 | 8円82銭 | 9円54銭 | +72銭 |
| 九州電力送配電 | 7円87銭 | 7円80銭 | −7銭 |
| 沖縄電力 | 確認できませんでした | 13円37銭 | — |
※ 電灯標準接続送電サービスの電力量料金(1キロワット時あたり、消費税等相当額を含む)。2026年11月1日からの単価は、各社が2026年9月11日に提出した託送供給等約款変更届出書(中国電力ネットワークのみ2026年8月24日の変更届出)による。現行単価は、北海道・東北・東京・関西・中国・四国・九州の7社が同日に公表した託送料金単価表による(2026年9月17日取得)。中部電力パワーグリッドと沖縄電力の現行単価は、この時点では確認できませんでした。数値の書き換えを避けるため、確認できた社だけを載せています。
北海道と東京は1銭も上がっていません。九州はむしろ7銭下がっています。
★上がったのは基本料金のほうです
基本料金は、契約の大きさで決まる固定の金額です。電灯標準接続送電サービスの基本料金は、確認できた7エリアすべてで上がっています。
| エリア | 単位 | 現行 | 2026年11月1日から | 差引 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道電力ネットワーク | 契約電流15アンペア・1契約 | 354円75銭 | 572円55銭 | +217円80銭 |
| 東北電力ネットワーク | 契約電流15アンペア・1契約 | 249円15銭 | 306円90銭 | +57円75銭 |
| 東京電力パワーグリッド | 契約電流15アンペア・1契約 | 228円36銭 | 347円58銭 | +119円22銭 |
| 九州電力送配電 | 電流制限器15アンペア・1契約 | 243円36銭 | 426円36銭 | +183円00銭 |
| 関西電力送配電 | 主開閉器契約・最初の6キロボルトアンペアまで | 240円90銭 | 412円50銭 | +171円60銭 |
| 中国電力ネットワーク | 主開閉器契約・最初の6キロボルトアンペアまで | 268円40銭 | 442円00銭 | +173円60銭 |
| 四国電力送配電 | 主開閉器契約・最初の6キロボルトアンペアまで | 297円00銭 | 528円00銭 | +231円00銭 |
※ 出典は上の表と同じ(2026年9月17日取得)。消費税等相当額を含む。単位がエリアで違うので、金額をそのまま横に比べないでください。北海道・東北・東京・九州はアンペア単位の契約、関西・中国・四国は最初の6キロボルトアンペアまでをひとまとめにする契約です。中部電力パワーグリッドと沖縄電力は現行単価を確認できなかったため、載せていません。
ここが、平均単価だけを見ていると分からないところです。東京では1kWhあたりの単価が据え置きなのに、平均単価は+1.07円/kWh上がります。基本料金で増えた収入を、販売した電力量で割り戻しているからです。
東京電力パワーグリッドの約款は、基本料金の算定上、10アンペアを1キロボルトアンペアとみなすと定めています。1キロボルトアンペアあたりの差は79円48銭ですから、30アンペア相当なら月238円44銭の増加になります(当サイト計算・消費税等相当額を含む)。
気をつけたいのは、「1kWhあたり◯円上がるのだから、その分を節電で取り返そう」という順番で考えることです。上がるのが基本料金なら、その分は使用量を減らしても戻りません。
★なぜ上げるのか
中国電力ネットワークは、理由をこう説明しています。
「物価や労務費、金利の上昇による影響が拡大するなか」
「人口減少や省エネの進展などにより電力需要が当初想定値から大きく下振れしたことで料金収入が減少しており」
※ 中国電力ネットワークの公表内容に基づく(2026年9月3日時点で確認)。
★後半が、あまり知られていない理由です。
送配電網の費用は、使う量が減っても同じだけかかります。電線も鉄塔も変電所も、使用量が半分になったからといって半分にはできません。だから、みんなが節電すると、1kWhあたりの単価は上がります。
これは「節電しても意味がない」という話ではありません
単価は上がりますが、支払うのは「単価×使用量」です。
使用量を減らした人の負担は、減らさなかった人より小さくなります。
単価が上がるほど、使用量を減らしたときの差は大きくなります。
ただし、今回の値上げ分そのものは別です。東京・北海道のように1kWhあたりの単価が据え置きのエリアでは、
上がったのは基本料金なので、使用量を減らしてもその分は戻りません。減るのは電気代の他の部分です。
★では、使用量のどこを見ればいいのか
契約先を変えても下がらないのなら、見るのは使用量です。では、家庭のエネルギーは何に使われているのか。
資源エネルギー庁が公開している「世帯当たりのエネルギー消費原単位と用途別エネルギー消費の推移」のデータを落として、自分で割合を計算しました。
| 用途 | 2024年度(速報) | 2023年度 |
|---|---|---|
| 動力・照明他 | 34.0% | 34.2% |
| 給湯 | 27.1% | 27.7% |
| 暖房 | 24.8% | 24.1% |
| ちゅう房 | 9.6% | 9.7% |
| 冷房 | 4.6% | 4.2% |
※ 資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」【第12-2-5】の公開データ(世帯当たりの用途別エネルギー消費、単位MJ/世帯)を当サイトが用途計で除して割合を算出したもの(2026年9月3日取得)。総量は2024年度(速報)27,828MJ/世帯、2023年度28,006MJ/世帯。電気だけでなくガス・灯油を含む全エネルギーの内訳です。
★給湯と冷暖房で、家庭のエネルギーの半分以上です
給湯27.1%+暖房24.8%+冷房4.6%=56.5%(2024年度速報・当サイト計算)。
ここを動かすのは、こまめな節電ではなく機器そのものです。
コンセントを抜く話と、給湯器やエアコンを替える話は、桁が違います。
給湯(27.1%)
家庭のエネルギーの4分の1以上がお湯です。しかも給湯器は壊れてから探すことになりやすい機器で、そのときに選んでいる余裕はありません。
なお、給湯器の本体価格自体も2026年に値上げされています。こちらはメーカー側の話です。
関東にお住まいなら、東京ガスの機器交換が見積もりの取りやすい選択肢です。東証プライム上場の東京ガス株式会社が運営しています。
※ 東京ガスの機器交換の対応エリアは、ガスの供給エリアとは別で、商品ごとに市区町村単位で決まります。公式サイトの商品ページでご自宅の住所が対象かを確かめてください。対象外だった場合は、8地区対応の交換できるくん(株式会社交換できるくん・上場グループ企業)も選択肢になります。
暖房(24.8%)と冷房(4.6%)
合わせて29.4%。ここはエアコンの性能がそのまま効きます。
※ 対応エリアは東京ガスの公式サイトでご確認ください(2026年9月3日時点・編集部調べ)。
ただし、壊れてもいない機器を、値上げを理由に慌てて替えるのは勧めません。交換費用を回収できるかは、使用量と現行機の年数次第です。この値上げを理由に急がせる業者がいたら、それは別の問題です。
★混同しやすい2つ
| 混同 | 違い |
|---|---|
| 燃料費調整額 | 毎月動くもので、燃料価格で上下します。今回の託送料金は制度上の料金改定で、別のものです |
| 国の補助(電気・ガス代の支援) | 値引きする制度で、ある時期と無い時期があります。託送料金の値上げを打ち消すものではありません |
「電気代が上がる」というニュースは、この3つが混ざって流れます。今回の話は、一度上がったら当分そのままの種類です(中国電力ネットワークの場合、2026年11月から2028年3月の期間の平均単価として公表されています)。
まとめ
- ★2026年7月10日、経済産業省が送配電8社の収入の見通しの変更承認申請を受理した
- 8社は北海道・東北・東京・中部・関西・四国・九州・沖縄。適用は2026年11月1日の予定
- 中国電力ネットワークは別の手続き(約款変更届出・2026年8月24日)。北陸電力送配電はどちらにも出てこない
- ★2026年8月24日、申請8社が電圧別の平均単価を一斉に公表。2026年9月4日に経済産業大臣が承認した
- ★低圧の上がり幅は+1.07〜+1.99円/kWh(税抜)。最小は東京、最大は沖縄
- 250kWh/月なら月約294〜547円(税込参考・当サイト試算。エリアによる)
- ★2026年9月11日、8社が託送供給等約款の変更届出を行い、経済産業省が受理した。正式な単価はここで確定した
- ★低圧の電灯の電力量料金は、北海道と東京が据え置き、九州は7銭下がる。上がったのは基本料金のほう
- ★申請8社のうち3社(東北・九州・東京)の資料に誤りがあり、補正書が提出されている(東北・九州は2026年7月21日付け、東京は同年9月1日付け)
- ★託送料金は全小売事業者が払うので、乗り換えでは避けられない
- 上げる理由は物価・労務費・金利に加え、電力需要の下振れによる料金収入の減少
- ★家庭のエネルギーは給湯27.1%+暖房24.8%+冷房4.6%=56.5%(2024年度速報・当サイト計算)
- 単価が上がるほど、使用量を減らしたときの差は大きくなる
- 壊れていない機器を、値上げを理由に慌てて替えない
よくある質問
託送料金が上がると、電気代はいくら上がりますか
低圧の平均単価は、2026年11月1日から1kWhあたり1.07〜1.99円上がります(税抜・エリアによる)。月250kWhなら月約294〜547円の増加です(税込参考・当サイト試算)。ただし実際の請求額は、契約している小売電気事業者がこの引き上げをどう反映するかで決まります。沖縄電力は2026年9月28日に、従量電灯・月260kWhのモデルで月590円(6.4%)の増加になると発表しています(消費税等相当額などを含むお支払額ベース)。同じ日に、九州電力(従量電灯B・30A・月250kWhで367円)、東北電力(従量電灯B・30A・月260kWhで485円)、中国電力(従量電灯A・月260kWhで363円)も増加額を発表しています。翌29日には東京電力エナジーパートナーが、従量電灯B・30A・月260kWhで254円の増加(2026年11月分の燃料費調整単価で計算)と発表しました。モデルの前提が社ごとに違うので、金額をそのまま比べないでください。
電力会社を乗り換えれば避けられますか
避けられません。託送料金は送配電網を使うための料金で、すべての小売電気事業者が同じように払っています。乗り換えで差がつくのは、この部分を除いた残りです。
北陸エリアは値上げしないのですか
2026年9月10日時点で、北陸電力送配電は今回の変更承認申請にも約款変更届出にも出てきません。理由を説明した公表資料は見つけられていませんので、値上げしないかどうかは確認できていません。
2026年8月24日に公表された単価は、決まった数字ですか
決まりました。2026年9月11日に一般送配電事業者8社が託送供給等約款の変更届出を行い、経済産業省が受理しています。東京電力パワーグリッドと四国電力送配電は「8月24日にお知らせした託送料金単価から変更はない」と明記しているので、8月24日の数字はそのまま使えます。中国電力ネットワークは2026年8月24日に届出を済ませています。
1kWhあたりの託送料金は、どのエリアも上がるのですか
上がらないエリアがあります。低圧の電灯(電灯標準接続送電サービス)の電力量料金は、北海道と東京が据え置き、九州は7銭下がります。上がるのは基本料金のほうで、確認できた7エリアすべてで増えています。平均単価が上がるのは、基本料金で増えた収入を販売電力量で割り戻しているためです。
上がった分は、いつまで続きますか
今回の改定は、規制期間の途中で収入の見通しを引き上げたものです。関西電力送配電は適用期間を2026年11月1日から2028年3月31日までの17か月と公表しています。毎月動く燃料費調整額とは違い、一度上がると当分そのままです。
あわせて読みたい
機器側の値上げも同じ年に起きています。
トイレも同じ型で、短期間に何度も上がっています。
エアコンを選ぶ段階なら、省エネ性能の見方はこちらです。
※ 本記事の申請の事実・8社の社名・補正の経緯・2026年9月4日の承認は経済産業省の発表(2026年7月10日及び2026年9月4日)、エリア別の平均単価は各一般送配電事業者が2026年8月24日に公表した資料、中国電力ネットワークの単価と見直しの背景は同社「託送供給等約款の変更届出について」(2026年8月24日)、用途別の割合は資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年6月版)」【第12-2-5】の公開データを当サイトが計算したものです(単価は2026年9月10日取得、そのほかは2026年9月3日時点で確認)。正式な単価は、2026年9月11日に8社が提出した託送供給等約款変更届出書で確定しています(中国電力ネットワークのみ2026年8月24日の変更届出。経済産業省の発表および各社の届出書・託送料金単価表により2026年9月17日に確認)。最終的な料金と適用日は、ご契約の小売電気事業者および各一般送配電事業者の発表をご確認ください。