二世帯住宅・大家族の給湯器選び|1台か2台かと号数の決め方

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この記事を読むと分かること
  • 冬にお湯が足りなくなる理由を、号数の計算ではっきりさせる
  • 二世帯で「1台共有」か「2台設置」かを判断するチェックポイント
  • 家庭用の号数には上限があるということ
「浴槽にお湯を張っているとキッチンでお湯が出ない」「朝、シャワーの勢いが弱い」――二世帯住宅や大家族ではよくある悩みです。
多くの場合、原因は故障ではなく号数と台数が使い方に合っていないことです。そしてこの問題は、冬にだけ表面化するという厄介な特徴を持っています。まずその仕組みから見ていきましょう。

なぜ「夏は足りていたのに冬は足りない」のか

号数とは、水温より25℃高いお湯を1分間に何リットル出せるかを表す数字です。24号なら、25℃上げる条件で毎分24リット。
ここで大事なのは、号数は「お湯の量」ではなく「加熱する力」を表しているということです。上げる幅が大きくなれば、その分だけ出せる量は減ります。
🧮
24号の実力を季節で計算してみる
  • (水扣20℃→42℃):上げ幅は22℃ → 24 × 25 ÷ 22 ≒ 毎分27リット
  • (水捣5℃→42℃):上げ幅は37℃ → 24 × 25 ÷ 37 ≒ 毎分16リット
同じ給湯器なのに、冬は夏の6割程度の量しか出せません。
シャワー1つでおよそ毎分8〜12リットを使います。つまり冬の24号は、シャワーを使いながらキッチンで洗い物をするともうギリギリ。ここに浴槽のお湯張りが重なれば、当然足りなくなります。
大家族で「夏は平気だったのに冬になったら苦しい」となるのはこのためです。号数を選ぶときは必ず冬を基準にしてください。

号数の目安

号数目安の世帯同時使用
16号1〜2人1カ所ずつ使う前提
20号2〜3人シャワー+キッチンが一応可能
24号4人以上複数カ所の同時使用に対応
⚠️
家庭用ガス給湯器の号数は24号が上限です。「家族が多いからもっと大きいのを」と思っても、32号や40号といった家庭用の選択肢はありません。ここが「1台か2台か」の問題に直結します。
つまり、24号でも足りないなら、号数を上げて解決する道はないということです。残る選択肢は「系統を分けて2台にする」か、「使う時間をずらす」かのどちらかになります。

二世帯住宅は1台か2台か

2台が基本になるケース:完全分離型

各世帯にキッチン・浴室・洗面所がある型です。1台でまかなうと、次の問題が起きます。
  • 片方が浴槽にお湯を張っている間、もう片方でお湯が出にくくなる
  • 追い焚きは接続された1つの浴槽しか使えない
  • 光熱費を世帯別に分けられない
特に2つ目は見落とされがちです。浴室が2つあっても、追い焚き配管がつながっていない浴槽では追い焚きが使えません。

1台で成り立つケース:部分共有型

浴室を共有していて、総人数が4〜5人程度。かつお湯を同時に使う場面が限られるなら、24号1台で対応できます。
ただし給湯器の寿命は10〜15年です。「この先10年の家族構成」を想像して判断してください。孫が生まれる、子供が育ってシャワー時間が長くなるといった変化は、その間に十分起きます。

判断チェックリスト

当てはまる項目が多いほど2台設置寄りです。
  • 浴室が2つ以上ある
  • 各世帯に独立したキッチンがある
  • 総人数が6人以上
  • 朝の洗面時間にお湯の取り合いになる
  • 光熱費を世帯別に分けたい
  • 将来的に世帯を完全分離する可能性がある
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逆に「2台を1台にまとめたい」という相談もありますが、独立した浴室が2つあるなら2台のままが無難です。まとめるには配管を引き直す工事が必要で、本体1台分を浮かせても工事費で相殺されることがあります。かつ上記の同時使用問題を抱え込むことになります。

大家族ならエコジョーズの効果が大きい

エコジョーズは排気熱を再利用して熱効率を高めた高効率タイプです。従来型の熱効率がおよそ80%前後なのに対し、95%前後まで引き上げられます。
この差はお湯を使う量に比例して効いてくるので、使用量が大きい二世帯・大家族ほど回収しやすくなります。一人暮らしでは元が取れにくいこともある設備ですが、この記事を読んでいる方には向いています。
ただしエコジョーズはドレン水(結露水)の排水配管が必要になるため、設置環境によっては工事が増えます。2台設置ならその分も2台分になるので、見積もりで必ず確認してください。

交換でやりがちな失敗

①号数を下げて初期費用を抑える

「24号より20号のほうが安いから」と下げるのは、大家族では危険です。上の計算のとおり、20号の冬の実力は毎分13リット前後。シャワー1つでほぼ埋まります。数万円の差のために、次の10年を不便なまま過ごすことになりかねません。

②使わない機能の上位モデルをすすめられる

逆に、床暖房対応型など使う予定のない機能が付いたモデルを提案されることもあります。現在床暖房を使っていないなら、その機能が本当に必要かを確認してください。見積もりに型番が書いてあるなら、メーカーのサイトで仕様を見れば判断できます。

③世帯間の費用分担を決めないまま進める

二世帯固有の問題です。名義人と実際に使う人が違う場合、交換費用をどちらがどれだけ持つかを先に決めておかないとこじれます。2台分となれば金額も大きくなります。見積もりを取る前に話しておくのが無難です。

④一括見積もりに入力してしまう

入力した氏名・住所・電話番号は複数の業者に送られます。2台分の工事は規模が大きい分、営業も熱心になりがちです。公式サイトから1〜2社に絞って依頼するほうが落ち着いて進められます。

業者を選ぶときの確認点

2台同時交換や系統を分ける工事は、通常の1台交換より工事規模が大きくなります。資格の確認はしっかりやってください。
  • 都市ガス:ガス可とう管接続工事監督者(配管加工を伴うなら簡易内管施工士も)
  • プロパンガス:液化石油ガス設備士
  • 水道接続:自治体の指定給水装置工事事業者の登録
また、2台設置や号数変更ではガスメーターの容量が足りるかの確認が必要になることがあります。この話が見積もりの段階で出るかどうかは、業者の経験値を見るひとつの目安になります。
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エリア外の方は、見積もり確定後の追加費用が発生しない交換できるくんが、2台分の総額を先に確定させたいときに扱いやすいです。

まとめ

  • 号数は「水温+25℃」条件の数字。冬は実力が夏の6割程度まで下がる
  • 家庭用は24号が上限。足りなければ号数ではなく台数で解決する
  • 完全分離型の二世帯は2台が基本。とくに追い焚きは接続された1つの浴槽しか使えない
  • 使用量が大きいのでエコジョーズの回収がしやすい。ただしドレン排水工事の確認を
  • 世帯間の費用分担は見積もり前に決めておく

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