ICL術後に近くが見えないのは老眼のことが多い|一時的な見えにくさとの見分け方と対処法
この記事を読むと分かること
- ICL手術後に近くが見えにくくなる主な原因(老眼の表面化・過矯正・加齢変化)とその違い
- 近くが見えにくい場合の対処法4つ(老眼鏡・モノビジョン・多焦点ICL・度数調整)
- 40代でICLを受けた方向けの賢い視力設計の考え方
ICL手術後に近くが見えにくくなるのはなぜ?
ICL手術を受けたのに「なぜか近くが見えにくい」「手元のスマホや本のピントが合わない」という悩みを持つ方がいます。手術前はむしろ手元はよく見えていたのに、裸眼生活が始まってから「近くが見えにくくなった」と感じるケースです。
この症状の多くは「ICLの失敗」ではなく、加齢による老眼の表面化や近視矯正の度数設計に起因します。正確な原因を理解した上で、適切に対処することが大切です。
この記事では、ICL術後に近くが見えにくくなる原因と、それぞれの対処法を詳しく解説します。
まず知ってほしい:手術直後の見えにくさは一時的なことが多い
まず知っておいてほしいのは、術後まもない時期に感じる「近くが見えにくい・ピントが合わない」の多くは一時的なものだということです。
手術直後は、散瞳(瞳孔を開く検査の点眼)の影響や、目に入ったレンズへ脳と毛様体筋(ピント調節を担う筋肉)が慣れていく順応の途中のため、ピントが合わせづらく感じます。特に手術当日から数日はぼやけやすく、40代以上の方では近くの見えにくさが1週間ほど続くこともありますが、時間の経過とともに落ち着いていくのが一般的です。
一方で、数週間以上たっても近くの見えにくさが続く場合は、次に挙げる「老眼の表面化」や「過矯正」が関係している可能性があります。ここからは、その持続的な原因を見ていきましょう。
ICL術後に近くが見えにくくなる主な3つの原因
原因①:老眼が「表面化」した
これが最も多いケースです。強度近視の方は、眼鏡やコンタクトを外した状態では手元が自然に合ってしまうため、40代前後になっても「老眼を感じていない」ことが多くあります。
しかしICL手術で遠くが見えるようになると、今まで隠れていた老眼症状が突然現れることがあります。これは「ICLが老眼を引き起こした」のではなく、「遠くに焦点が合うようになったことで、手元の老眼を初めて自覚した」ということです。
老眼は水晶体の柔軟性が加齢によって失われることが原因です。ICLは眼の中にレンズを入れるだけで水晶体には触れないため、老眼を引き起こしたり悪化させたりすることはありません。
原因②:過矯正(度数が強くなりすぎた)
ICL手術では、希望の視力に合わせてレンズの度数を選定します。この際に度数が強すぎて遠視気味になった「過矯正」状態になると、手元のものを見るための調節が必要になり、近くが見えにくくなることがあります。
過矯正は特に若い方でも起こり得ます。手術後に「遠くは完璧に見えるが、手元が妙にぼやける」「眼精疲労が激しい」という場合は過矯正の可能性があります。この場合はレンズの入れ替えで対応できますので、担当医に相談することをおすすめします。
原因③:加齢による自然な老眼の進行
手術時点では老眼が気にならなかった方でも、年齢とともに自然に老眼が進行していきます。ICLを30代で受けた場合、手術から10年後には40代になり、老眼が始まるタイミングを迎えます。
これはICLの問題ではなく、誰でも通る加齢変化です。ICLを受けなかったとしても、40代以降には同じように老眼が訪れます。ICLを受けた方は、その時点で改めて対処法を選択できるという意味では、柔軟に対応できる状態にあります。
「近くが見えにくい」への対処法4つ
対処法①:老眼鏡を使う(最もシンプル)
老眼鏡(リーディンググラス)を手元用に使うのが最もシンプルな解決策です。遠くは裸眼でしっかり見え、手元作業のときだけ老眼鏡をかけるスタイルは、多くの方が自然に取り入れています。
「せっかくICLを受けたのに眼鏡が必要になるのは嫌だ」という気持ちはよく分かります。しかし、遠距離は裸眼・手元だけ老眼鏡というライフスタイルは、コンタクトを常時つけていた頃と比べると格段に快適です。老眼鏡は安価で見た目もおしゃれなものが多く、「使うもの」という割り切りができれば大きなストレスにはなりません。
対処法②:モノビジョン(片目遠く・片目近く)
モノビジョンとは、右目は遠くに合わせた度数、左目は近くに合わせた度数にする視力設計です。両目のバランスで遠くも近くも見えるようにする方法で、老眼鏡なしでの生活を希望する方に選ばれる選択肢です。
ICL手術時にあらかじめモノビジョン設計を相談することができます。また、すでに通常のICLを入れている方でも、片目のレンズ度数を変更する形で対応することが可能です。
ただし、モノビジョンは慣れるまでに時間がかかること、立体感が少し変化することなどのデメリットもあります。事前にコンタクトレンズでモノビジョンを体験してみてから判断するのが安心です。詳しくはICLモノビジョンとは?老眼対策の仕組み・メリット・向いている人もご参照ください。
対処法③:多焦点ICL(EDOF ICL / IPCL)への入れ替え
近年、遠くも近くも両方見えるように設計された多焦点型ICL(EDOF ICLやIPCL)が登場しています。先進会眼科などでも老眼対応のICLを取り扱っており、既存のICLを取り出して多焦点型に入れ替えることが可能です。
多焦点ICLは通常のICLより価格が高い場合が多いですが、老眼鏡なしで遠くも近くも見たいという方には魅力的な選択肢です。ただし、多焦点型はハロー・グレア(光の滲みやにじみ)が通常ICLより起きやすいというデメリットもあります。担当医とよく相談しながら選択することをおすすめします。
対処法④:レンズの度数を調整する(過矯正の場合)
過矯正が原因の場合は、ICLのレンズを適切な度数のものに入れ替えることで解決できます。ICLは角膜を削るレーシックとは異なり、レンズを取り出して入れ替えることが比較的簡単にできます。これがICLの大きなメリットの一つです。
「遠くは見えるが、手元が特に辛い」「眼精疲労が強い」という場合は、担当医に状況を伝えて過矯正の可能性を確認してもらいましょう。
40代でICLを受ける場合:知っておくべき視力設計の考え方
40代以降でICLを検討している方は、老眼が始まる時期と重なるため、視力設計の段階で老眼への対応を考慮することが重要です。
例えば、「遠くを完璧に1.2に合わせる」のではなく、「遠くは0.8〜1.0程度に留め、手元への調節力を残す」という設計にすることで、老眼の影響を受けにくくなることがあります。また、最初からモノビジョン設計を選ぶ方も増えています。
40代で受ける場合は、遠くが見えるようになる代わりに、手元用の老眼鏡が必要になることがあると理解しておきましょう。手術前のカウンセリングで老眼への対応を含めた視力設計を相談することをお勧めします。
私(しなちく)の体験と老眼について
私が先進会眼科でICL手術を受けたのは2020年のことです。術前視力0.07(-5D)から術後1.0へ回復し、2026年現在も視力は安定しています。
手術から6年が経ちましたが、今のところ手元の見えにくさを強く感じる場面はほとんどありません。ただ、手術時は30代で、これから40代になっていくにつれて老眼が始まる可能性は十分にあります。
私が先進会眼科を選んだ理由の一つは、医療従事者の利用率が高いことです。リスクを正確に理解しているはずの医師や看護師が選ぶクリニックというのは、信頼できる根拠になります。カウンセリングも丁寧で、老眼への対応を含めた術後のライフプランについても事前にしっかり説明していただきました。
※ 筆者(しなちく)からのお友達紹介は、2026年9月に受付を終了しました。現在は紹介によるご案内を行っておりません。
ICL術後の「近くが見えにくい」はなぜ起きるか
医療広告ガイドラインにより、治療の効果に関する体験談は掲載できません。仕組みと対処方法を整理します。
手術前のカウンセリングでは、老眼についての説明を必ず受けてください。
ICLは近視を矯正する手術であって、老眼を治すものではありません。
近視の人は、メガネを外せば手元が見える状態で生活しています。ICLで遠くにピントを合わせると、この「外せば見える」逃げ道がなくなるため、もともと進んでいた老眼が表面化します。
40代以降でICLを検討するなら、この点をカウンセリングで必ず確認してください。度数をやや控えめに設定する、片目を手元向けにするといった選択肢があります。
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老眼については、手術前のカウンセリングでしっかり確認することが重要です。信頼できるクリニックであれば、術前に老眼の影響と対処法について丁寧に説明してくれます。
ICL手術費用と医療費控除の活用
ICL手術費用は確定申告で医療費控除の対象となります。歯医者や薬代など、その年に支払った医療費と合算して確定申告できます。控除されるのは、1年間の医療費の合計から保険金などで補てんされる金額と10万円を引いた額です(総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を引きます)。控除額の上限は200万円で、戻る所得税は、その控除額に自分の所得税率(5%から45%の7段階)を掛けた額になります。費用の何%が戻る、という決まり方はしません(国税庁タックスアンサー No.1120・No.2260/2026年9月22日確認)。
多焦点ICLに入れ替えた場合も、医療費控除の対象になります。手術費用が高額になる場合は特に、医療費控除の活用で実質負担を減らすことを検討してください。
まとめ:ICL後の「近くが見えにくい」は適切に対処できる
ICL術後に近くが見えにくくなる主な原因は3つです。老眼の表面化(もともとあった老眼がICLで遠くが見えるようになって初めて気づく)、過矯正(度数が強すぎたケースはレンズ入れ替えで解決可能)、加齢による老眼の進行(ICLに関係なく訪れる自然な変化)が挙げられます。
対処法としては老眼鏡の使用、モノビジョン設計、多焦点ICLへの入れ替え、度数調整があります。ICLの大きなメリットは「レンズを入れ替えられる」ことです。万が一見え方に問題が出ても、柔軟に対応できます。
「近くが見えにくくなるかも」という心配があるなら、まず無料診察を受けて、担当医に相談することをおすすめします。老眼への対応を含めた視力設計についても、事前に確認しておくことで安心して手術に臨めます。
ICL手術するなら先進会眼科
筆者(しなちく)は2020年に先進会眼科でICL手術を受け、2026年現在も視力が安定して快適に過ごしています。医療従事者の利用率が高い先進会眼科を、自信を持っておすすめします。
※ 筆者(しなちく)からのお友達紹介は、2026年9月に受付を終了しました。現在は紹介によるご案内を行っておりません。
ICLクリニックおすすめ3選
先進会眼科
医療従事者の利用率が高く、筆者自身も手術を受けたクリニックです。東京・大阪・名古屋・神戸・福岡の5都市に7院あります(2026年9月1日確認)。
品川近視クリニック
7年連続で国内最多症例として表彰された実績(2019〜2025年・米国STAAR SURGICAL社)を誇る視力矯正専門クリニック。全国展開で通いやすいのが特徴です。
アイクリニック東京
東京エリア特化のICL専門クリニック。豊富な実績と丁寧なカウンセリングが評判です。