灯油ボイラーの買い替え費用は、屋内設置だと約2万円高くなります|排気筒交換12,100円が必ず加わり、エコフィールの上乗せはメーカーで5倍違いました

🔥 灯油ボイラーの買い替え費用を調べると、総額がなかなか出てきません。メーカーの公式サイトには機能と型番しか載らず、金額は販売店側にあるからです。実際に3社ぶんの価格を並べている販売店の表示を読むと、総額を決めているのは本体価格だけではありませんでした。屋内に置いてあるか屋外かで約2万円、エコフィールにするかどうかでメーカーごとに数千円から2万円以上、それぞれ動きます。この記事では、基本工事費の6区分、3社の希望小売価格と割引後の価格、エコフィールの上乗せ額、そして国の補助金が使えるかどうかを、実際の表示だけを出典に並べます。

灯油ボイラーの買い替え費用はいくらですか

灯油ボイラーの買い替え費用は、割引後の本体価格に基本工事費を足した金額で、屋外設置なら17万円台から、屋内設置なら15万円台からです(2026年9月25日・交換できるくんの石油給湯器ページの表示をもとに当サイトで合算)。
内訳はこうなります。
構成金額の例中身
本体(割引後)91,289円〜286,836円メーカー希望小売価格から45〜58パーセント引いた価格
基本工事費39,800円〜58,800円撤去費・出張費・運搬費・部材費・養生・廃材処分・諸経費を含む
排気筒交換費12,100円屋内設置のときだけ必ず加わる
オプション工事6,600円〜減圧弁の交換など。必要な場合だけ見積もりに記載される
※ 交換できるくんの石油給湯器ページの表示。いずれも税込。2026年9月25日確認・編集部調べ。価格は変わることがあります。
ここで注意したいのが、販売店が内訳欄に出している「商品代金91,289円〜+基本工事費39,800円〜」という下限です。91,289円は屋内設置の貯湯式給湯専用機の価格で、39,800円は屋外設置の工事費です。この2つは同じ家では組み合わさりません。下限どうしを足した数字は、実際の見積もりにはならないと考えてください。

基本工事費は6通りしかありません

基本工事費は、設置場所と機器の種類で6通りに分かれます。追いだきをするかどうか(給湯専用かふろ給湯器か)と、屋外か屋内かの2軸です。
設置場所種類基本工事費排気筒交換費合計
屋外給湯専用(一般型・エコフィール共通)39,800円なし39,800円
屋外ふろ給湯器(一般型)46,800円なし46,800円
屋外ふろ給湯器(エコフィール)50,800円なし50,800円
屋内給湯専用(一般型・エコフィール共通)47,800円12,100円59,900円
屋内ふろ給湯器(一般型)55,800円12,100円67,900円
屋内ふろ給湯器(エコフィール)58,800円12,100円70,900円
※ 交換できるくんの石油給湯器ページに掲載された「まるごとサービスパック費用」の表示。いずれも税込。2026年9月25日確認・編集部調べ。標準的な設置状況の場合の金額です。
同じ種類でも、屋内は屋外より20,100円から21,100円高くなります。理由は排気筒です。同社は「給排気のための排気筒は、安全のため、破損・老朽化の有無にかかわらず、給湯器本体の交換時に必ず新しい排気筒に交換します」としています。まだ使えそうに見えても外せる費用ではありません。
📝 いま屋内にある機器を、工事のついでに屋外へ動かすという判断はしないでください。設置場所を変えると配管も排気の経路も作り直しになり、この表の「標準的な設置状況」から外れます。動かせるかどうかは現地を見ないと分かりません。

本体は、希望小売価格の45〜58パーセント引きで売られています

石油給湯器を作っているのはノーリツ・コロナ・長府製作所の3社です。詳しくは石油給湯器のメーカーは実質3社です|ランキングより先に決めるのは水道直圧式か貯湯式かですにまとめました。
3社とも、メーカー希望小売価格と割引後の価格が型番ごとに公開されています。代表的な機種を抜き出すと次のとおりです。
メーカー型番設置・方式・機能希望小売価格割引後
コロナUIB-NX372(FF)屋内据置・貯湯式・給湯専用212,300円91,289円
ノーリツOX-3706FF屋内据置・貯湯式・給湯専用211,090円94,990円
長府製作所IBF-4770DK屋外壁掛・直圧式・給湯専用293,700円132,165円
コロナUIB-AG472(MW)屋外壁掛・直圧式・給湯専用313,500円141,075円
ノーリツOTQ-4706AFF屋内据置・直圧式・フルオート511,280円219,850円
長府製作所EHK-4771DXF屋内据置・直圧式・フルオート・エコフィール541,200円286,836円
※ 交換できるくんの石油給湯器ページに掲載された人気商品一覧より抜粋。いずれも税込。2026年9月25日確認・編集部調べ。掲載機種と価格は変わることがあります。
割引率は機種によって45パーセントから58パーセントまで幅があります。高い機種ほど割引率が高いとは限りません。同じ屋外壁掛でも、割引率が50パーセントの機種と58パーセントの機種が並んでいます。希望小売価格を見て「高い機種のほうが得に見える」という読み方はしないでください。比べるのは割引後の金額です。
総額の例を3つ作ると、こうなります。
  • 屋外壁掛・給湯専用(長府製作所 IBF-4770DK)…… 132,165円+39,800円=171,965円
  • 屋内据置・貯湯式・給湯専用(コロナ UIB-NX372(FF))…… 91,289円+47,800円+12,100円=151,189円
  • 屋内据置・直圧式・フルオート(ノーリツ OTQ-4706AFF)…… 219,850円+55,800円+12,100円=287,750円
※ 上の3つは、同社が公開している本体価格と工事費を当サイトで足したものです。実際の見積もりではオプション工事が加わることがあります。2026年9月25日時点の表示にもとづく試算です。

エコフィールの上乗せは、メーカーで5倍違いました

エコフィールは、捨てていた排気の熱で水をあらかじめ温める高効率型です。同じ設置形・同じ機能で一般型とエコフィールが並んでいる組を探すと、上乗せ額がメーカーでまったく違いました。
メーカー比べた条件一般型エコフィール差
ノーリツ屋内据置・直圧式・フルオート511,280円533,280円22,000円
ノーリツ屋内壁掛・直圧式・フルオート496,210円518,210円22,000円
コロナ屋内壁掛・直圧式・フルオート555,500円559,900円4,400円
※ 希望小売価格(税込)どうしの比較。交換できるくんの石油給湯器ページの一覧より。2026年9月25日確認・編集部調べ。長府製作所は同じ条件で一般型とエコフィールが並ぶ組が一覧に無く、当サイトでは比較できませんでした。
ノーリツは2機種とも、ちょうど22,000円の上乗せでした。コロナは4,400円です。割引後の価格で比べても、ノーリツは15,742円から20,126円、コロナは1,892円の差にとどまります。工事費の側の上乗せは、ふろ給湯器で屋外4,000円・屋内3,000円です。
つまり、エコフィールにするかどうかで動く金額は、コロナなら1万円に届かず、ノーリツなら2万円を超えることがあります。灯油をどれだけ使うかは家庭ごとに違うので何年で取り返せるとは言えませんが、判断の入口になる差額だけは、メーカーによってこれだけ違うということです。

貯湯式から直圧式に替えると、配管ごと交換になることがあります

費用が読めなくなる原因として、いちばん大きいのが給湯方式の変更です。
販売店は、貯湯式から直圧式に切り替える場合について「水圧が今までより強くなりますので、古い配管が水圧に耐えきれない場合は配管ごと交換しないといけません」としています。この工事は基本工事費の中に入っていません。
上の表を見ると、貯湯式の給湯専用機は割引後9万円台からある一方、直圧式のフルオート機は20万円を超えます。本体だけで10万円以上ひらくうえに、配管の追加工事が乗る可能性もあるということです。いま使っている方式が何かを、申し込む前に本体のシールで確かめてください。加熱形態の欄が「貯湯式急速加熱形」なら貯湯式、「瞬間形」なら直圧式です。

石油給湯器に、国の補助金はありません

2026年度の給湯省エネ2026事業の補助対象は、ヒートポンプ給湯機(エコキュート)、電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)、家庭用燃料電池(エネファーム)の3種類です。石油給湯器は含まれていません。
※ 給湯省エネ2026事業の公式サイトに掲載された対象機器。2026年9月25日確認・編集部調べ。
エコフィールは高効率型ですが、燃料が灯油である以上、この事業の対象機器の枠には入りません。「高効率だから補助金が出るはず」という前提で総額を見積もらないでください。自治体が独自に出している制度がある地域はありますが、全国一律の枠としては用意されていません。

「10月1日から価格が上がります」の対象に、石油給湯器の3社は入っていません

石油給湯器のページの上部には、価格改定を知らせる案内が出ています。ただし、その改定一覧に載っているメーカーを読むと、石油給湯器の3社は1社も入っていませんでした。
改定日メーカー対象カテゴリー
2026年10月1日LIXIL内窓(インプラス)平均13パーセント程度
2026年10月1日パナソニックトイレ約3〜8パーセント、温水洗浄便座・洗面台 約14パーセント
2026年10月1日パーパス給湯専用 約5〜16パーセント、ふろ給湯器 約4〜15パーセント、給湯暖房熱源機 約5〜13パーセント
2026年10月1日マックス浴室暖房乾燥機と関連部材 約11パーセント
2026年11月1日ダイキン天井エアコン、マルチエアコン、別売品
2026年12月1日TOTOトイレ、ウォシュレット、蛇口、洗面化粧台
※ 交換できるくん「一部メーカー希望小売価格改定のお知らせ」の掲載内容。2026年9月25日確認・編集部調べ。同社は「当社が8月4日時点で把握しているもの」と注記しており、一覧以外のメーカーでも改定があれば同様に対応するとしています。
給湯器の欄に載っているのはパーパスで、同社はガス給湯器のメーカーです。ノーリツ・コロナ・長府製作所の石油給湯器は、この一覧には書かれていません。「値上げ前に急いだほうがいい」と読む前に、自分が買う機器のメーカーが一覧に入っているかを確かめてください。ただし同社自身が一覧の網羅性を留保しているため、一覧に無い=上がらない、とまでは書けません。

工事を頼めるエリアは、ガス給湯器より狭いです

石油給湯器の取り付け工事を受けているのは、札幌・仙台・関東・愛媛の4エリアだけです。同社はページ内に「石油給湯器の取付け工事は札幌・仙台・関東・愛媛エリアにて承ります」と明記しており、ガス給湯器の対応エリアとは範囲が違います。
※ 交換できるくんの石油給湯器ページの表示。2026年9月25日確認・編集部調べ。対応エリアは変わることがあります。
灯油ボイラーは寒冷地で使われることが多い機器ですが、ネット販売の工事エリアはそれに合わせて全国にはなっていません。価格を比べる前に、住所が対象かどうかを先に見たほうが早いです。

3社の価格を同じ条件で並べて見る

交換できるくんは、給湯器と石油給湯器をインターネットで販売し、自社の工事部門でも施工する住宅設備の専門店です。ノーリツ・コロナ・長府製作所の3社を、希望小売価格と割引後の価格を並べた同じ表で比べられます。全品に無料10年保証が付き、基本工事費は撤去・運搬・廃材処分・諸経費まで含んだ一本の金額として示されます。申し込む前に、住所が上の4エリアに入っているかを確かめてください。

都市ガスの地域なら、ガスに替える選択肢もあります

都市ガスが来ている地域なら、灯油の配達とタンクの残量を気にしなくてよくなるという理由で、ガス給湯器に替える人もいます。ただし、ガス管の引き込みや配管の新設が要る場合は、この記事で並べた金額とは別の工事になります。同じ石油で替えるより安くなるとは限りません。
東京ガスは首都圏に都市ガスを供給する会社のサービスで、申し込みから工事まで一社で完結します。Web専用のオンライン販売に絞って価格を抑えており、工事は東京ガスの審査を通った認定施工会社が担当します。対応エリアは商品ごとに決まっているため、申し込み前に郵便番号で確認してください。

よくある質問

Q. 灯油ボイラーの買い替え費用は、全部でいくらになりますか。
割引後の本体価格に基本工事費を足した金額が基本です。公開されている価格で計算すると、屋外壁掛の給湯専用機で171,965円、屋内据置の貯湯式給湯専用機で151,189円、屋内据置の直圧式フルオート機で287,750円でした(2026年9月25日時点の表示にもとづく当サイトの試算)。減圧弁の交換などのオプション工事が必要な場合は、6,600円からが別に加わります。
Q. 屋内に置いてある灯油ボイラーが高くなるのはなぜですか。
排気筒の交換が必ず入るからです。販売店は「破損・老朽化の有無にかかわらず、給湯器本体の交換時に必ず新しい排気筒に交換します」としており、12,100円が加算されます。基本工事費そのものも屋内のほうが8,000円から9,000円高いため、合計では屋外より20,100円から21,100円高くなります。
Q. エコフィールにすると、いくら上がりますか。
希望小売価格で比べると、ノーリツは屋内据置・屋内壁掛のどちらも22,000円、コロナは屋内壁掛で4,400円の差でした。工事費の側は、ふろ給湯器で屋外4,000円・屋内3,000円の上乗せです。メーカーによって差額がこれだけ違うので、一般論ではなく自分が選ぶメーカーの2機種を並べて見てください。
Q. 石油給湯器に補助金は使えますか。
給湯省エネ2026事業の対象は、エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームの3種類で、石油給湯器は入っていません。エコフィールも対象外です。自治体の独自制度があるかどうかは、お住まいの市区町村で確かめてください。
Q. 見積もりより請求が増えることはありますか。
同社は「事前のお知らせのない追加請求はありません」とし、オプション工事が必要な場合はあらかじめ見積もりに記載するとしています。ただし、設置状況によってオプションが必要かどうかは現地調査で決まります。申し込みの段階で総額が確定するわけではない点は、頭に入れておいてください。

まとめ

灯油ボイラーの買い替え費用は、割引後の本体価格に基本工事費を足した金額です。本体はメーカー希望小売価格の45〜58パーセント引きで売られ、割引後で9万円台から28万円台まで幅があります。
基本工事費は6通りしかありません。屋外が39,800円から50,800円、屋内が47,800円から58,800円で、屋内にはこれに排気筒交換費12,100円が必ず加わります。同じ種類でも屋内は屋外より約2万円高くなります。
エコフィールの上乗せは、ノーリツが22,000円、コロナが4,400円と5倍違いました。一般論で「エコフィールは数万円高い」と決めず、自分が選ぶメーカーの一般型と高効率型を並べてください。
石油給湯器に国の補助金はありません。給湯省エネ2026事業の対象はエコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームの3種類で、エコフィールも枠の外です。