ハトのフンは乾かしてから掃かないでください|吸い込むと感染する病気があります。放置すると、もっと集まります

この記事を読むと分かること
  • ★乾いたフンを掃くのがいちばん危ないこと。吸い込んで感染する病気があること
  • 正しい手順は「まず水で流す。流せなければ濡らす」であること
  • ★フンを放置すると、もっと集まること。掃除は衛生だけでなく対策そのものであること
ベランダにハトのフンがある。ほうきで掃く前に、これだけ読んでください。
乾いたフンを掃くと、粉じんが舞います。そこに吸い込んで感染する病気があります。

★まず、掃く前に濡らしてください

大阪府東大阪市は、掃除の方法をこう書いています。
「ハトのふんには有害な菌が含まれている場合がありますので、掃除をする際は、フンに直接触れたり、乾燥し飛散したフンを吸入しないよう、手袋やマスクを装着し、まず水で流すか、流せない場合でも一度水に濡らして、飛散しないようにして片付けてください」— 東大阪市の公表内容より
※ 東大阪市の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
手順内容
1. 装備手袋とマスクを着ける
2. ★濡らすまず水で流す。流せない場所なら一度水に濡らして飛散させない
3. 片づける湿った状態のまま取り除く
「乾かしてから掃いたほうが楽」は逆です。乾いたフンほど飛びます。
掃除機で吸うのもやめてください
乾いたフンを掃除機で吸うと、排気から粉じんが部屋に戻ります。フィルターを通り抜ける細かさです。
同じ理由で、ブロワーや高圧洗浄機で吹き飛ばすのも避けてください。周囲に撒き散らすことになります。
濡らして、拭き取る。これが基本です。

★吸い込むと感染する病気があります

大阪市は、ハトによる健康被害を2つ挙げています。そして感染経路が違います。
病気感染経路
オウム病鳥類との接触による
クリプトコッカス症★乾燥した糞を吸い込むことによる
アレルギー
※ 大阪市の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
掃除で問題になるのはクリプトコックス症のほうです。鳥に触らなくても、フンを吸い込むだけで感染しうるからです。

クリプトコックス症について

大阪市は、厚生労働省の「動物由来感染症ハンドブック」から次のように引用しています。
感染経路
土壌など環境中に存在する真菌で、吸入や傷のある皮膚を介して感染する。ハトなど鳥類の糞中でよく増えて、感染源の一つになる
症状
健常者の肺クリプトコックス症例では無症状のことが多いが、風邪様症状を示す。免疫力が低下していると、時に慢性の肺疾患に進行する」「皮膚クリプトコックス症例は、皮疹などの皮膚症状を示す」「脳髄膜炎症例では、発熱や頭痛を示し、嘔気・嘔吐や頂部硬直などの髄膜刺激症状、性格変化や意識障害などの神経症状が見られることもある」
予防
免疫力の低下している人は、公園や駅などの鳥類(ハトなど)の糞が堆積している所に近づかない。飼育者はこまめに糞を掃除する
※ 大阪市が厚生労働省「動物由来感染症ハンドブック」から抜粋・掲載している内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
「健常者は無症状のことが多い」を、安心材料にしないでください
同じ資料が「免疫力が低下していると、時に慢性の肺疾患に進行する」と書いています。
そして予防として「免疫力の低下している人は、糞が堆積している所に近づかない」と明示しています。
高齢のご家族、治療中の方、小さなお子さんがいる家では、その人に掃除をさせないでください。
傷のある皮膚からも感染するとされているので、手袋は必須です。

★フンを放置すると、もっと集まります

これが、掃除をする2つ目の理由です。大阪市の記載です。
ドバトは糞のあるところが安全だと判断するようで、糞を放置するとますます集まってきます。面倒でもこまめに掃除をしてベランダ等はいつも清潔に保ちましょう」— 大阪市の公表内容より
東大阪市も同じことを書いています。
ハトのふんがあると、ハトは安心して寄ってくるため、まずはふんを掃除し清潔さを保持しましょう
※ 大阪市・東大阪市の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
掃除は「後始末」ではなく「対策」です。フンが残っている限り、ハトには「ここは安全だ」という看板が出たままになります。

ハトが選ぶ場所には、条件があります

東大阪市は、ハトが巣を作る場所の条件を3つ挙げています。
  • 「人気がない」
  • 「猫やカラスがこない」
  • 「雨がかからない」
「特に人の出入りが少ないベランダの隅エアコンの室外機の下や裏などは要注意です」
大阪市も「雨のかからない乾いた棚状の場所に巣を作ります。特に人の出入りが少ないベランダの隅やエアコン室外機の下や裏などが大好きです」としています。
※ 東大阪市・大阪市の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
条件を崩す方法内容
★不要物を撤去する「不用物が多く見通しの悪い場所は、天敵を警戒するハトにとって安心できる場所になります」(東大阪市)。使わない家具やタイヤを置かない
人の気配を出す頻繁にベランダに出る
光を当てるハトは音や光に敏感。懐中電灯の光を当てて追い払う方法も有効(東大阪市)
においを置く動物忌避剤や木酢液などを雑巾に浸して置く(大阪市)
反射するものを吊るすCDやアルミホイルなど(日野市)

★テグスは「手すりの上5〜6cm」。たるむと効果がゼロです

ここは数字が具体的に示されています。
まず、なぜ手すりなのか。大阪市が理由を書いています。
ドバトはベランダなどに降りるとき、いったん手すりなどにつかまり安全を確かめる習性があります。手すりにとまれないと降りることはできません」(広いベランダなどには直接降りる場合があります)
そして東大阪市が、設置の具体を書いています。
「釣用テグスまたはステンレスワイヤを木片やL型金具などを利用して、手すり上面から5から6センチメートルの位置に設置してください。(鳥の重さでたるむようでは何の効果もありません。) 幅の広い手すりでは、テグス(ワイヤ)を約5cm間隔で並列に張ってください」
※ 大阪市・東大阪市の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
「張れば効く」ではありません。ハトの重さでたるむ張り方では、意味がないと明記されています。
「上記対策をしても効果が得られない場合は、被害のある場所やベランダ等のハトの進入口全体をネットで覆うと効果的です」(東大阪市)

電線のフンは、市ではなく電力会社です

東京都日野市が案内しています。
「鳥が電線や電柱に止まり、道路や車、玄関先、ベランダなどに鳥のフンが落ちていて生活被害や衛生環境被害が及んでいる場合、電線の管理者(※電力会社など)に相談してください
※ 日野市の公表内容に基づく(2026年8月31日時点で確認)。
自分の敷地の話なのか、電線の話なのかで連絡先が変わります。

すでに巣がある場合は、掃除の前に確認を

巣に卵やヒナがいる場合、撤去できません。
大阪市・東大阪市とも、卵は16〜18日でかえり、ヒナは約30日で巣立つとしています。合わせておよそ46〜48日です。
「空っぽの巣であれば撤去しても構いません。(許可は必要ありません。)」(東大阪市)
巣の撤去のルールと費用は、こちらにまとめています。

フンからダニが出ることがあります

大阪市は、ドバトの苦情として「ダニが発生する」を挙げています。
鳥に寄生するダニは、巣が空になると人を刺しに来ます。トリサシダニといい、5〜7月に多いとされています。

賃貸・マンションの場合

住まいやること
賃貸・分譲マンション管理会社・管理組合に連絡する。ベランダは共用部分の扱いのことが多く、ネットの設置は勝手にできない場合があります
戸建て自分で対策するか、業者に相談する
電線・電柱電力会社

業者に頼む目安

状況判断
フンが数か所自分で対応できます。濡らして拭き取り、テグスを張る
フンが厚く堆積している粉じんの量が多く、装備が要ります。業者に相談する価値があります
免疫力が下がっている人が家にいる自分でやらない(厚生労働省ハンドブックの予防に沿う)
手が届かない場所・高所業者へ
対策しても戻ってくる進入口全体をネットで覆う工事が要ります

相談先

鳩110番は、上場企業シェアリングテクノロジー株式会社(証券コード3989)が運営する、鳩に特化した紹介サービスです。日本全国・24時間365日受付です。
糞については、FAQで「糞が溜まってしまった場合の、清掃や消毒を行います」としています。公式サイトの料金は個人(一軒家やマンション等)で22,000円〜(税込)法人(工場等の大型建築物)で24,200円〜(税込)。作業内容として巣の撤去・鳥よけネット・スパイク・ワイヤー・忌避剤が挙げられています。
「弊社では正式なお見積りの後、追加料金は不要です」とされ、現地調査は無料「無料現地調査だけでお断りしていただいても全く問題ございません」とも書かれています。
※ 料金・対応範囲・受付時間は鳩110番の公式サイトの記載に基づきます(2026年8月31日時点・編集部調べ)。公式サイトには「対応エリア・加盟店により記載価格や条件では対応できない場合がございます」「対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます」との注記があります。
自治体も「複数の業者から見積りを取ること」をすすめています。東大阪市は、市では特定の業者を紹介せず、防除処理業者が登録する協会(一般社団法人大阪府ペストコントロール協会)を案内し、複数社の見積りをすすめるとしています。

まとめ

  • ★乾いたフンを掃かない。まず水で流す。流せなければ一度濡らす(東大阪市)
  • 手袋とマスクを着ける。傷のある皮膚からも感染しうる
  • 掃除機で吸わない。排気から粉じんが戻る
  • ★健康被害は2つで、感染経路が違う。オウム病=鳥類との接触クリプトコッカス症=乾燥した糞の吸い込み
  • クリプトコックス症は健常者では無症状のことが多いが、免疫力が低下していると慢性の肺疾患に進行することがある
  • ★免疫力が低下している人は、糞が堆積している所に近づかない(厚生労働省ハンドブック)
  • ★フンを放置すると、もっと集まる。ハトは糞のあるところを安全と判断する
  • 巣を作る条件は「人気がない」「猫やカラスがこない」「雨がかからない」
  • ベランダの隅、エアコン室外機の下や裏が要注意
  • 不要物を置かない。見通しが悪いとハトが安心する
  • ★テグスは手すり上面から5〜6cm。たるむと効果がゼロ。幅広の手すりは約5cm間隔で並列に
  • ハトは手すりに一度つかまって安全を確かめてから降りる。だから手すりを封じる
  • 電線・電柱のフンは電力会社へ
  • 卵は16〜18日、ヒナは約30日で巣立つ(合計およそ46〜48日)
  • フンからダニ(トリサシダニ)が出ることがある

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巣そのものの撤去は、法律のルールがあります。
刺され始めたなら、鳥の巣が原因かもしれません。
※ 本記事のフンの掃除方法・巣を作る条件・テグスの設置は東大阪市、健康被害・ドバトの習性・忌避は大阪市(クリプトコックス症は同市が厚生労働省「動物由来感染症ハンドブック」から抜粋したもの)、電線に関する記述は日野市の公表内容に基づきます(いずれも2026年8月31日時点で確認)。自治体の対応は地域によって異なります。症状が出た場合や不安がある場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。