赤帽の引っ越し料金はなぜ安いのか|運賃表で決まる仕組みと、頼めない引っ越し

この記事を読むと分かること
  • 赤帽は会社ではなく個人事業主の協同組合で、料金が組合ごとに違うこと
  • 料金は荷物量ではなく「距離制」と「時間制」の運賃表で決まること
  • 安く見える理由と、その代わりに受け入れることになる条件
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赤帽は「安い引っ越し業者」として紹介されがちです。ですが実際のところ、赤帽は引っ越し会社ではありませんし、料金の決まり方も大手とはまったく別の仕組みです。
ここを知らないまま大手と並べると、見積もりが噛み合いません。仕組みから整理します。

赤帽は「会社」ではなく協同組合

項目内容
組織の形中小企業等協同組合法に規定された「事業協同組合」
組合員の立場農家や漁師と同様に、それぞれが独立した個人事業主
規模全国44組合/拠点約180か所/組合員約6,000人/車両約7,000台
位置づけ国土交通省から認可を受けた貨物軽自動車運送事業の全国組織
※ 赤帽公式サイトの記載に基づく(2026年8月時点・編集部調べ)。
農協や漁協と同じ形だと考えると分かりやすいです。「赤帽」という1つの会社があって従業員が働いているのではなく、独立した個人事業主が集まって組合を作っているという構造です。
ここから重要な帰結が出ます。料金は全国一律ではありません。運賃表は組合ごとに定められており、組合員や状況によっても差が出ます。
ネット上の「赤帽の料金表」を、そのまま自分の地域に当てはめないでください
検索すると具体的な金額を載せた記事が多数出てきますが、どの組合の表なのかが書かれていないことがあります。実際に確認したところ、記事によって金額がばらついていました。
必ず、自分の地域を管轄する赤帽の組合の公式サイトで確認してください。
以下は赤帽首都圏軽自動車運送協同組合の公式運賃表を例として挙げます。他地域の方は、金額そのものではなく「仕組み」の部分を読んでください。

運賃は「距離制」と「時間制」の2本立て

距離制運賃(赤帽首都圏の例)

区分料金(税込)
20kmまで(基本料金)5,500円
21〜50kmの区間1kmあたり 242円を加算
51〜100kmの区間1kmあたり 187円を加算
101〜150kmの区間1kmあたり 154円を加算
151km以上の区間1kmあたり 132円を加算

時間制運賃(赤帽首都圏の例)

区分料金(税込)
2時間貸切・20kmまで(基本料金)6,050円
超過時間30分ごとに1,375円を加算
超過距離総走行距離に対して距離制運賃を加算
※ 赤帽首都圏軽自動車運送協同組合の公式運賃料金ページの記載に基づく(2026年8月時点・編集部調べ)。運賃は組合ごとに異なります。
ここが大手との決定的な違いです。大手引っ越し会社は荷物量を見て見積もりを出します。赤帽は距離と時間で運賃が決まります。荷物が段ボール5箱でも15箱でも、載って同じ時間で終わるなら運賃は同じです。
大手の見積もりと同じ土俵では比べられません
大手は「あなたの荷物を運ぶといくら」という見積もり、赤帽は「この距離・この時間ならいくら」という運賃表です。
だから赤帽は自分で概算できます。引っ越し先までの距離が分かれば、その場で計算できてしまう。ここは他社にない利点です。

割増がつく条件

運賃表には割増も定められています。
割増条件率・金額
休日割増日曜・祝日2割増
深夜・早朝割増午後10時〜午前5時3割増
地区割増東京23区・大阪市など440円
※ 赤帽首都圏の公式運賃料金ページの記載に基づく(2026年8月時点・編集部調べ)。
日曜・祝日を外すだけで2割変わります。平日に動ける方は、それだけで効果があります。
なお、引越繁忙期は令和8年3月1日〜4月5日と明示されています。この期間は予約が取りにくくなります。

補償の範囲

公式に記載されているのは次のとおりです。
  • 貨物賠償 300万円
  • 第三者賠償 300万円
金額に上限があるということです。高価な荷物や、まとまった資産価値のあるものを運ぶ場合は、この上限を頭に入れておいてください。

安く見える理由と、受け入れること

安く見える理由その代わりに受け入れること
軽トラック1台での貸切輸送が基本積める量に物理的な上限がある
組合員(個人事業主)が動く作業する人数が少ない
運賃表で決まるので分かりやすい時間制では、作業が延びるほど金額が上がる
荷造り・荷解きのプランを買わなくてよい荷造りは自分で終わらせておく前提
作業の進め方や、利用者がどこまで手を貸すかは組合員によって異なります。大型の荷物があるときに手伝いが必要になるかどうかは、見積もりの段階で必ず確認してください。「当日行ってみたら想定と違った」が起きやすいのはここです。

向いている引っ越し・向いていない引っ越し

向いている向いていない
単身で荷物が少ない家族の引っ越しで荷物が多い
近距離(距離制の基本料金内に収まる)大型の家具・家電が複数ある
平日に動ける(休日割増を避けられる)当日は立ち会うだけにしたい
荷造りを自分で終わらせられるエレベーターのない上階で荷物が多い
自分でも手を動かせる補償上限を超える価値の荷物がある

最初の分岐は「軽トラックに載るか」

ここは住宅設備の側から補足します。赤帽で判断が分かれるのは、段ボールの数ではなく大型家電です。
確認するものなぜ効くか
冷蔵庫のサイズ大型になると荷台の面積と高さを大きく使い、他の荷物が載らなくなります
洗濯機(とくにドラム式)重量があり、1人での作業がしにくくなります
マットレス・大きな棚面積を取るため、積載の計画が変わります
2往復になるかどうか時間制では超過30分ごとに1,375円、距離制では走行距離が増えます
大型家電が1点でもあると、前提が変わります。1回で載りきらず2往復になると、安さの根拠だった部分が削れていきます。見積もりのときに、冷蔵庫と洗濯機の型番かサイズを伝えてください。
そして忘れがちですが、エアコンの取り外し・取り付けは運送とは別の工事です。赤帽の運賃には含まれません。

比べ方は「土俵を揃える」こと

赤帽の良いところは、自分で概算できる点です。距離が分かれば運賃表から計算できます。
一方で大手は見積もりを取らないと金額が出ません。だから比較はこうなります。
  1. 赤帽の運賃表で概算を出す(自分の地域の組合の表を使う)
  1. 大手の実額を取る
  1. 同じ作業範囲・同じ日程で並べる
1社だけ見ても、高いのか安いのかは判断できません。引っ越し料金には定価がなく、時期・荷物量・距離・作業条件で倍以上変わるうえ、同じ条件でも業者の空き状況で動くからです。
優先したいこと向いている方法受け入れること
手間を減らして、厳選された数社で比べたいHALESEE(ハレシー)比較できる社数は少なめ
とにかく多く比べて、できるだけ安くしたい引越し侍の一括見積もり電話とメールの本数

まとめ

  • 赤帽は会社ではなく事業協同組合。組合員はそれぞれ独立した個人事業主
  • 全国44組合・約180拠点・約6,000人料金は組合ごとに違う
  • ネットで見かける料金表は、どの組合のものか確認してから使う
  • 運賃は距離制時間制の2本立て。荷物量ではなく距離と時間で決まる
  • 首都圏の例:距離制は20kmまで5,500円、時間制は2時間・20kmまで6,050円/超過30分ごと1,375円(いずれも税込)
  • 日曜・祝日は2割増、深夜早朝は3割増。平日に動けるなら効果が大きい
  • 補償は貨物300万円・第三者300万円が上限
  • 向くのは単身・少量・近距離・平日・自分でも動ける引っ越し
  • 大型家電が1点でもあると前提が変わる。2往復になると安さの根拠が削れる
  • 赤帽は自分で概算できる。大手の実額と並べて判断する

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※ 本記事の運賃は赤帽首都圏軽自動車運送協同組合の公式運賃料金ページ(2026年8月時点)の記載に基づく一例です。運賃は組合ごとに異なり、組合員や状況によっても差が出ます。お申し込み前に、お住まいの地域を管轄する赤帽の組合の公式情報をご確認ください。