「コンロなし物件」はアリ？不動産価値から考えるビルトインコンロの重要性

2025/9/29 14:552025/9/29 15:00

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本記事は作成日時時点の情報を元に調査・記載されています。

はじめに

「キッチンにはコンロがあるのが当たり前」。そんな常識が、今、少しずつ揺らぎ始めています。電子レンジなどの調理家電の進化を背景に、あえてコンロを持たない「コンロキャンセル」というライフスタイルを選ぶ人々が登場し、賃貸物件を探す際にも「コンロなし」を許容する、あるいは積極的に選ぶという声が聞かれるようになりました。この新しい潮流は、住宅の設備選びや不動産価値にどのような影響を与えるのでしょうか。本記事では、最新の調査データを基に「コンロなし物件」の需要の実態を探り、不動産価値という観点からビルトインコンロの重要性を再考します。

調査データに見る「コンロなし物件」の需要

アイブリッジ株式会社が実施した調査によると、「コンロを使わない生活」の実践意向を持つ人（全体の23.3%）に、自宅の新築や転居を想像した場合にコンロなし物件を選ぶ可能性を尋ねたところ、実に6割近くが「コンロなし物件を選びたい」と回答しました[1]。これは、全調査対象者の約14%が「コンロなし物件」の潜在的な需要層であることを示唆しています。

「コンロを使わない生活」の実践意向者（全体の2割強）は、自宅の新築や転居を想像した場合、ほぼ6割が「コンロなし物件」を選びたいと回答。⇒「片づけが楽」「火事の心配が減る」「掃除が楽になる」などのメリットの訴求が有効。[1]

この層は、コンロがないことによる「片付けの楽さ」や「火事の心配がない安全性」に魅力を感じています。現時点ではニッチな層ではあるものの、単身世帯の増加やライフスタイルの多様化に伴い、この需要が今後拡大していく可能性は十分に考えられます。

コンロなしのメリット・デメリット（不動産価値の観点）

物件オーナーや、将来的に自宅の売却・賃貸を考えている人にとって、「コンロなし」という選択はどのような影響をもたらすのでしょうか。

メリット

**ターゲット層への訴求力**: ミニマリストや、調理の手間を極力省きたいと考える若年層・単身者層に対して、「コンロなし」は明確なアピールポイントになり得ます。コンロの設置スペースが不要になるため、その分収納を増やしたり、作業スペースを広く取ったりといった、他の付加価値を提案することも可能です。

**初期コストの削減**: 新築やリフォームの際に、コンロ本体の費用と設置工事費を削減できます。

デメリット

**ターゲット層の限定**: 現状では、コンロでの調理を前提とする人が大多数です。コンロがないことで、入居者募集の際にメインターゲットとなるファミリー層や料理好きの層を逃してしまい、機会損失につながるリスクがあります。

**資産価値の低下**: 中古物件市場において、コンロが設置されていないことは、一般的に「設備が不十分」と見なされ、査定額のマイナス要因となる可能性が高いです。買い手が見つかりにくくなったり、売却価格が相場より低くなったりする懸念があります。

**原状回復の問題**: 賃貸物件の場合、入居者が自分で卓上IHクッキングヒーターなどを持ち込むことが想定されますが、退去時にその設置跡や壁の汚れなどが問題となる可能性があります。

ビルトインコンロがもたらす付加価値

こうした状況において、最新のビルトインガスコンロが設置されていることは、物件の付加価値を大きく高める要素となります。特に、デザイン性に優れたガラストップコンロや、調理機能・安全機能が充実したハイグレードモデルは、内見時の印象を格段に向上させます。

例えば、リンナイの「デリシア」のようなスタイリッシュなコンロは、キッチンの主役として空間全体の質感を高めます[2]。また、ノーリツの「プログレ」が備える自動調理機能や、パロマの「クレア」が持つ細やかな安全への配慮は、入居希望者に対して「快適で安全な暮らし」を具体的にイメージさせ、競合物件との強力な差別化要因となるでしょう。

コンロは単なる調理器具ではなく、その物件が提供する「暮らしの質」を象徴する設備なのです。最新のコンロを設置することは、将来の資産価値を維持・向上させるための有効な投資と言えます。

結論：現時点ではビルトインコンロの設置が資産価値維持に有効

「コンロなし物件」への需要は確かに存在し、今後も一定の広がりを見せる可能性があります。しかし、不動産という長期的な資産の価値を考えた場合、現時点ではビルトインコンロを設置しておくことが、より多くの入居者・購入者候補にアピールし、資産価値を維持するためには賢明な判断と言えるでしょう。コンロキャンセルというトレンドは、むしろ「どんなコンロを選ぶか」の重要性を浮き彫りにしたと捉えるべきです。ありきたりのコンロではなく、デザイン性や機能性に優れた最新のモデルを選ぶことが、物件の価値を高める鍵となります。

まとめ

ライフスタイルの多様化は、住宅設備にも新しい選択肢をもたらしています。「コンロなし」という選択もその一つですが、不動産価値の観点からは、まだリスクを伴うのが実情です。将来的な住み替えや資産活用を見据えるならば、最新のビルトインガスコンロへの交換が、有効な一手となります。東京ガスでは、物件の価値を高めるハイグレードなコンロから、コストパフォーマンスに優れたモデルまで、幅広いラインナップを取り揃えております。リフォームや物件の設備更新をご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。

参考文献

[1] アイブリッジ株式会社「コンロキャンセル界隈調査－〝コンロキャンセル界隈〟市場性のポテンシャルは？－」（2025年8月28日実施） https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000064613.html

[2] 東京ガス「ビルトインコンロを徹底比較｜リンナイ・ノーリツ・パロマ」 https://uchi.tokyo-gas.co.jp/conro/10055

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