スルガ銀行の不動産投資ローンの融資とメリット・デメリット(一棟アパート・マンション)
不動産投資をお考えの方に、スルガ銀行の不動産投資ローンについて詳しくご紹介します。最長35年という長期の融資期間や、最高10億円までの融資限度額など、スルガ銀行ならではの特徴的なサービスをわかりやすく解説していきます。個人から法人まで幅広く対応可能で、アパートやマンションだけでなく、オフィスビルなどの事業用不動産にも融資を行っています。これから不動産投資を始める方はもちろん、既に投資経験をお持ちの方にも参考になる情報をお届けします。
スルガ銀行の特徴
概要
スルガ銀行の投資用不動産ローンは、アパート・マンションなどの居住用不動産から、オフィスや一棟ビルなどの事業用不動産の購入、既存ローンの借換えまで幅広く対応しています。
融資エリア
原則として、スルガ銀行の支店がある地域が対応エリアとなります。ただし、購入不動産や保有不動産の状況により個別に判断されます。
関東圏で言うと、東京都とその周辺(神奈川県・埼玉県・千葉県)が中心です。
申込者の属性
- 満20歳以上70歳未満(融資時点)
- 最終返済時の年齢が満85歳未満
- 一定の資産背景を有している方
- 個人だけでなく、資産管理会社などの法人も申込可能
融資期間
最長35年以内での融資が可能です。
金利手数料
- 変動金利制
- 取扱手数料:融資金額×0.55%(税込)
- 繰上返済手数料:融資実行日から5年以内は繰上返済額の2.0%(不課税)/5年経過後は一部6,600円・全額11,000円(税込)
※ 取扱手数料と繰上返済手数料は、スルガ銀行が公開している投資用不動産ローンの商品概要説明書(2024年11月25日現在適用中)に記載された数字です(2026年9月14日確認)。金利の数字は同じ説明書には載っていません。詳しくは下の「金利は公表されていません」の章をご覧ください。
融資比率(自己資金割合)
物件の販売価格に対する自己資金の充当割合は、総合的な判断により個別に案内されます。なお、諸費用に対する融資は行っていません。
だいたいの場合は、総額の90%までとなると思います。そのため、10%+諸手数料の自己資金が必要です。
※ この90%という割合は当編集部の見立てです。スルガ銀行の公式FAQは「物件の販売価格に対する自己資金の充当割合は、総合的な判断により個別にご案内しております」とだけ書いており、割合そのものは公表されていません(2026年9月14日確認)。
借りるときにはハードルになりますが、返済比率は下げられます。
審査期間
審査は申込者の投資経験や資産背景、検討している不動産の収益性などを総合的に勘案して判断されます。
スルガ銀行の利用が向いている人
長期の融資を希望する人
長期の融資期間やキャッシュフローの改善を希望している投資家の方。最長35年という長期間での融資が可能なため、月々の返済負担を抑えることができます。
収益物件の追加購入を検討している人
既に複数の物件を保有しており、追加購入や借換えを検討している方。最高10億円までの融資が可能で、様々な不動産タイプに対応しています。
ただし、自己資金比率や金利は徐々に上がっていきますので、焦らず取り組んでいきましょう。
スルガ銀行の投資用不動産ローンは3種類あります
スルガ銀行が商品概要説明書を公開している投資用の不動産ローンは、投資用不動産ローン・プレミアムアセットプラン1・法人向け投資用不動産ローンの3本です(2026年9月14日にスルガ銀行公式サイトで確認。3本とも2024年11月25日現在適用中の版)。同じ「投資用不動産ローン」という言い方でも、使いみちと金額の枠が違います。
| 項目 | 投資用不動産ローン | プレミアムアセットプラン1 | 法人向け投資用不動産ローン |
|---|---|---|---|
| 利用できる人 | 条件を満たす個人 | 条件を満たす個人 | 所定の条件を満たす法人 |
| おもな使いみち | アパート・貸家・賃貸マンション・商業ビル等の新築、購入 | 投資用区分マンションの購入 | 左に加えてホテルコンドミニアム(賃貸を伴う別荘)の購入 |
| 融資金額 | 説明書は店頭で問い合わせ。商品ページは10億円以内 | 100万円以上1億円以内(10万円単位) | 説明書は店頭で問い合わせ |
| 融資期間 | 1年以上35年以内(1か月単位) | 1年以上35年以内(1か月単位) | 1年以上35年以内 |
| 返済方法 | 元利均等返済 | 元利均等返済(6か月以内の据置が可能) | 元利均等返済または元金均等返済 |
| 保証人 | 原則不要 | 原則不要。年収合算者または担保物件の共有者がいる場合は必要 | 原則、法人代表者が連帯保証人 |
区分マンション1室ならプレミアムアセットプラン1、一棟ものなら投資用不動産ローン、という分かれ方です。金額の枠が数字で公表されているのはプレミアムアセットプラン1だけで、こちらは100万円以上1億円以内(10万円単位)と書かれています。
なお商品ページのほうには、投資用不動産ローンについて「最高10億円まで、団体信用生命保険付きは最高3億円までお申込み可能」「団体信用生命保険付きのお申込みは、個人のお客さまに限ります」という注記があります(2025年7月1日現在の表示)。3億円という上限は団信を付けた場合のもので、10億円とは別の線です。
金利は公表されていません。公表されているのは「決め方」です
3本の商品概要説明書はどれも、金利の欄に「金利については、店頭(融資窓口)でお問い合わせください」と書いています。数字は載っていません。載っているのは決め方のほうです。
- 金利種類は変動金利
- スルガ銀行が定める短期プライムレートに連動する「長期貸出最優遇金利」の変動に伴い、随時決定する
- 融資後も、同じ「長期貸出最優遇金利」の変動に伴って融資利率を見直す
- 一度知らせた適用利率を変更する場合もある
つまりスルガ銀行の投資用不動産ローンの金利は、政策金利から直接決まるのではなく、スルガ銀行が自行で定める短期プライムレートを経由して動きます。借りる側から見ると、見直しのタイミングも幅も、契約前に数字では確かめられないということです。
※ 本記事の上のほうにある「2~2.5%」は、当編集部が過去に把握していた水準です。2026年9月14日時点のスルガ銀行公式サイトと3本の商品概要説明書では確認できませんでした。実際の適用利率は融資窓口でご確認ください。
返済方法は元利均等返済です。金利の見直しがあった日から最初に到来する約定返済日を見直し基準日として再計算し、新しい返済額が決まります。法人向けだけは元金均等返済も選べます。
手数料は0.55%だけではありません
取扱手数料が融資金額×0.55%(税込)であることは、3本の商品概要説明書すべてに明記されています。見落としやすいのは繰上返済のほうです。
| 繰上返済の時期 | 一部繰上返済 | 全額繰上返済 |
|---|---|---|
| 融資実行日から5年以内 | 繰上返済額の2.0%(不課税) | 繰上返済額の2.0%(不課税) |
| 融資実行日から5年経過後 | 6,600円(税込) | 11,000円(税込) |
「5年以内」の数え方も定義されています。契約日の5年後の応答日が属する月の末日(銀行休業日の場合は前営業日)までが5年以内です。日付が月の途中でも、その月の末日までは2.0%のほうが適用されます。売却や借換えを5年目に考えるなら、ここは事前に確認しておく箇所です。
法人向けには取扱手数料の例外があります。融資の対象物件がホテルコンドミニアム(賃貸を伴う別荘)の場合は、融資金額の1.1%(税込)または110,000円(税込)のいずれか高いほう。物件の所在が本州以外であれば、1.1%(税込)または330,000円(税込)のいずれか高いほうになります。
繰上返済手数料のほかの「その他費用」は、3本とも「特にございません」と書かれています。ただし担保設定に要する費用は借りる側の負担です。
家賃の振込口座は、スルガ銀行の口座に指定されます
投資用不動産ローンと法人向け投資用不動産ローンの商品概要説明書には、「家賃振込口座」という独立した項目があります。
本資金の目的とする不動産に係る賃料収入等の振込先として、本ローンの返済用普通預金口座(当社の本支店の借入人名義の普通預金口座となります。)をご指定いただきます。
購入した物件の家賃は、スルガ銀行の返済用口座で受けることになります。管理会社からの送金先をすでに他行で回している場合や、複数行に資金を分けて管理している場合は、申込みの前に前提として押さえておく項目です。
※ プレミアムアセットプラン1の商品概要説明書には、この家賃振込口座の項目がありません(2026年9月14日確認)。区分マンション1室を買う場合の扱いは、融資窓口でご確認ください。
団体信用生命保険と保証人は、商品ごとに扱いが違います
- 投資用不動産ローン … 原則として銀行所定の団信に加入し、保険料は銀行が負担します。団信に加入しない場合は店頭(融資窓口)に問い合わせる扱いです。年齢条件(借入時20歳以上70歳未満・最終返済時85歳未満)は、説明書では団信に加入する場合の条件として書かれています
- プレミアムアセットプラン1 … 団信に加入できることが利用条件そのものに入っています。年収合算者がいる場合、または担保物件に共有者がいる場合は保証人が必要です
- 法人向け投資用不動産ローン … 商品ページのFAQが「法人向け融資の場合、団体信用生命保険にはご加入いただけません」と明記しています。代わりに原則として法人代表者が連帯保証人になります
建物の火災保険も確認されます。3本とも「建物に付保する火災保険への加入を確認させていただきます」と書いたうえで、審査の結果によっては火災保険の保険金請求権にスルガ銀行が質権を設定する場合があるとしています。
デメリットとして押さえる点|公式が「取扱いしていない」と書いていること
公式FAQとして、スルガ銀行が自分で「できない」と書いている項目があります。ここを先に読むと、相談に持ち込む前にふるい分けができます。
- 諸費用に対する融資は行っていない(登記費用・仲介手数料などは自己資金で用意する)
- 競売物件の購入は取扱いしていない
- 分割実行は原則できない。建物完成時に一括での融資になる
- 物件の販売価格に対する自己資金の充当割合は、総合的な判断により個別に案内
分割実行が原則できない点は、新築で土地を先に取得するときに効きます。土地の決済と建物の完成が離れる計画では、つなぎの資金を別で用意する必要があります。
住居地の近隣に支店がなくても申込みはできますが、契約等の際には原則として来店が必要です。Webからの申込みには、メールアドレスとマイナンバーカードによる公的個人認証(対応スマートフォンでの読み取り)が要ります。書面での仮審査も受け付けています。
問い合わせ先は投資用不動産ローンデスク(0120-818-646/月~金曜日・祝日を除く 9:00~18:00)です。
申込みの前に用意する書類は、公式に一覧があります
スルガ銀行が用意する書類と、自分で用意する書類が公式ページで分かれて示されています(2026年9月14日確認)。
スルガ銀行が用意するもの
- ローン仮審査依頼書
- 個人情報の取扱いに関する同意書
- 団体信用生命保険申込書兼告知書
自分で用意するもの
- 運転免許証(持っていない場合はマイナンバーカード、パスポート等)
- マイナポータルの健康保険証情報または資格確認書
- 名刺、認印
- 収入を証明する書類(源泉徴収票 直近3年分/確定申告書 直近3年分/法人決算書・勘定科目明細書)
- 他社借入の返済予定表・カード明細
- 自己資金、金融資産の確認資料
- 売買契約書・重要事項説明書、手付金領収書、購入物件の販売チラシ
- レントロール
- 謄本・公図・建物図面(各階平面図)、間取り図・配置図・立面図
- 建築確認申請書・建築確認済証
- 新築の場合はその旨を証明する資料(建物見積書・工事請負契約書・建物設計図・事業計画書 など)
- 所有不動産の確認資料
収入の証明が直近3年分です。1年分では足りません。転職して間もない場合や、確定申告の控えを手元に残していない場合は、ここでつまずきます。取引状況や購入物件によって必要書類は変わるため、詳細は個別に案内される扱いです。
他行と比べるなら
取扱手数料は融資金額×0.55%(税込)で、これはスルガ銀行の商品概要説明書に明記されています。一方で金利は公表されていないため、他行の公表値と並べて比べることができません。1行だけで決めず、金利・年数・手数料・評価の出方を並べて見るのが基本です。
- auじぶん銀行の不動産投資ローン(一棟アパート・マンション)|融資手数料2.2%。ハードルは低いが手数料は高い
- 静岡銀行の不動産投資ローン(一棟アパート・マンション)|事務手数料1.1%。築古物件にも融資する
- モッピーの不動産投資案件は最大12万P|承認条件と、私が面談を選ばない理由|返済比率に影響するので、融資を控えている時期に触ってはいけない案件がある
借りられた金額と、その物件が回るかどうかは別の話です
スルガ銀行は最長35年・最高10億円という条件が目を引きます。ただし金利は公表されておらず、2026年9月14日時点の公式サイトと3本の商品概要説明書でも数字は確認できませんでした。融資実行日から5年以内の繰上返済には繰上返済額の2.0%がかかり、5年経過後も一部6,600円・全額11,000円(税込)の手数料がかかります。年数を伸ばして月々の返済額を下げても、支払う利息の総額は増えます。返済期間の長さは、物件の収益性の代わりにはなりません。
自己資金は総額の10%+諸手数料が目安になるので、手元の現金をどこまで入れるかを先に決めておく必要があります。利回り・キャッシュフロー・融資条件の読み方を一度体系的に押さえたい場合は、不動産投資スクールの無料WEBセミナーが入口として使いやすいです。物件を売られる場ではなく、数字の読み方を扱う講座です。
複数棟を持って規模を広げていくなら、金利や年数よりも先に、返済比率と手元資金の管理が効いてきます。家計と税金の土台から整えたい方はこちらです。
よくある質問
スルガ銀行の投資用不動産ローンの金利は何%ですか
公表されていません。3本の商品概要説明書はいずれも「金利については、店頭(融資窓口)でお問い合わせください」と書いています(2026年9月14日確認)。公表されているのは金利種類が変動金利であることと、スルガ銀行が定める短期プライムレートに連動する「長期貸出最優遇金利」の変動に伴って随時決定・見直しされることです。
融資はいくらまで借りられますか
商品ページには投資用不動産ローンで最高10億円まで、団体信用生命保険付きは最高3億円までと書かれています(2025年7月1日現在の表示)。区分マンション向けのプレミアムアセットプラン1は100万円以上1億円以内(10万円単位)です。ただし実際の融資額は、投資経験・資産背景・物件の収益性を総合的に勘案して個別に判断されます。
繰上返済に手数料はかかりますか
かかります。融資実行日から5年以内は繰上返済額の2.0%(不課税)、5年経過後は一部繰上返済で6,600円、全額繰上返済で11,000円(いずれも税込)です。この「5年以内」は、契約日の5年後の応答日が属する月の末日(銀行休業日の場合は前営業日)までを指します。
法人名義でも借りられますか
借りられます。公式FAQは「資産管理法人や一般事業法人といった法人名義での借入れが可能です」としています。ただし法人向け融資では団体信用生命保険に加入できず、原則として法人代表者が連帯保証人になります。返済方法は元利均等返済と元金均等返済のどちらかを選べます。
購入にかかる諸費用も借りられますか
借りられません。公式FAQが「諸費用に対する融資は行っておりません」と明記しています。登記費用や仲介手数料などは自己資金で用意する前提になります。
近くにスルガ銀行の支店がなくても申し込めますか
申し込めます。公式FAQは「お申込み可能です。ただし、ご契約等の際には、原則店舗へのご来店が必要です」としています。対応エリアは原則としてスルガ銀行の支店がある地域で、購入する不動産や保有している不動産の状況によって個別に判断されます。
まとめ
スルガ銀行の不動産投資ローンは、長期の融資期間と高額な融資限度額が特徴で、個人から法人まで幅広い投資家のニーズに対応しています。特に既存の投資家や事業規模の拡大を目指す方に適した融資プログラムといえます。
※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の物件・金融商品・投資手法を推奨するものではありません。融資条件(金利・年数・手数料・審査基準・対象エリア)は時期と年収・資産属性によって変わります。実際の条件は必ず金融機関または提携不動産業者にご確認ください。不動産投資には空室・金利上昇・価格下落などのリスクがあり、元本が保証されるものではありません。
