ICL手術後、10年後・20年後の視力は?劣化や白内障リスクを解説
ICL手術を検討している方にとって、「10年後、20年後はどうなるのか?」という疑問は最も気になるポイントです。本記事では、実際に15年以上経過した知人の体験談や専門家の見解をもとに、ICL手術の長期的な安全性と視力の安定性について詳しく解説します。手術を受けるか迷っている方は、ぜひ最後までお読みください。
ICL手術するなら先進会眼科
しなちくは、2020年にICL手術を受けました。そのクリニックも先進会眼科です。元々レーシックを受けるつもりで検査をしたのですが、円錐角膜という特殊な角膜形状だったためレーシックを受けられず、適応範囲が広いICL手術を受けました。0.07 (-5D)から1.0に視力が回復して、5年以上経つ今も快適に過ごしています。
ICL手術に対する不安

ICL手術は、視力矯正の選択肢として注目を集めていますが、「10年後、20年後はどうなるのか?」という不安を感じる方も多いでしょう。
実際、しなちく自身も手術前には同じような不安を抱えていました。「目の中にレンズを入れて、本当に大丈夫なのか?」「将来、何か問題が起きないか?」といった疑問は、誰もが抱く自然な感情です。
しかし、しなちくは2020年にICL手術を受け、既に5年以上が経過しています。そして何より心強いのは、15年以上経過している友人が2人、さらに約20年経過している知り合いもいるということです。
この記事では、これらの実例をもとに、ICL手術後の長期的な経過について詳しく解説していきます。実際のデータと実体験を通して、「ICL手術は長期的に安全なのか?」という疑問にお答えします。
もちろん、実体験は全ての人に当てはまるものではありませんが、ICL手術を検討している方にとって、貴重な参考情報になるはずです。
実体験は全ての人に当てはまるものではありません。1つの事例としてご覧ください。
専門家の見解から

まず結論として、眼科専門医の見解と医学的なエビデンスをもとに、ICL手術の長期的な安全性について解説します。
ICLは半永久的に安全
まず結論から申し上げると、ICL手術は半永久的に安全です。適切な定期検診を受ければ、10年後・20年後も問題なく快適な視力を維持できます。
ICLレンズの耐久性:50年以上劣化しない
ICLレンズに使用されている素材は「コラマー」と呼ばれる特殊な生体適合性素材です。この素材は以下の特徴があります。
- 50年以上の耐久性:レンズ自体が劣化することはほとんどありません
- 生体適合性:目の中で異物反応を起こさず、安定した状態を保ちます
- 紫外線カット機能:目を保護する機能も備えています
hole-ICL(ホールICL)による安全性の飛躍的向上
2011年以降、ICLレンズにはhole-ICL(ホールICL)という技術が導入されました。これは、レンズ中央に小さな穴が開いているタイプのICLです。
この技術革新により、以下のような安全性の向上が実現しました。
- 眼内の水の循環が改善:レンズによる眼圧上昇のリスクが大幅に減少
- 手術工程の簡略化:虹彩切開術が不要になり、手術リスクが低減
- 長期合併症のリスク低減:眼圧管理がより容易になりました
現在、日本国内で行われるICL手術のほとんどがこのhole-ICLを使用しています。
定期検診の重要性

ICL手術後は、定期的な検診を受けることが推奨されています。
- 手術直後~3ヶ月:頻繁に経過観察
- 3ヶ月~1年:3ヶ月ごとの検診
- 1年以降:年1回の定期検診
先進会眼科では術後3年間の無料検診を提供しています。定期検診を受けることで、万が一の変化にも早期に対応できます。
加齢による変化とICLの関係
よくある質問として「ICLを入れていると、老眼や白内障になりやすくなるのでは?」という不安があります。しかし、これは誤解です。
老眼や白内障は、ICLとは無関係に、誰にでも起こる加齢による自然な変化です。ICLを入れていることで、これらのリスクが増えるわけではありません。
むしろICLのメリットは、可逆性にあります。
- 将来白内障手術が必要になった場合、ICLレンズを取り外して白内障手術を行うことができます
- レンズの度数が合わなくなった場合、交換することも可能です
- 何か問題が生じた場合、元の状態に戻すことができます
これは、角膜を削ってしまうレーシック手術にはない、ICLの大きな利点です。
専門医の見解まとめ
眼科専門医の多くが、ICL手術の長期的な安全性について肯定的な見解を示しています。hole-ICLの登場により、従来のICLよりもさらに安全性が向上し、適切な術後管理を行えば、半永久的に安全に使用できるというのが専門家の結論です。
もちろん、個人差や目の状態によって結果は異なりますが、定期検診を受け、医師の指示に従っていれば、10年後・20年後も快適な視力を維持できる可能性は非常に高いと言えます。
専門家の意見を共有したところで、実体験の共有に移りましょう。
15年以上経過した知り合いの話

2011年にICL手術を受けた知り合いがいます。ICLが厚生労働省に認可されたのが2010年であることを考えると、この方は認可直後の段階でICL手術にチャレンジした先駆者と言えます。
この知り合いは、銭湯・サウナ好きで、眼鏡が煩わしく、コンタクトレンズで眼を傷つけてしまったことがあり、ICLを受けたと言っていました。格安レーシックが横行していた時代らしく、レーシックへの不安もあったそうです。
2026年時点で約15年が経過しています。現在、55歳です。現在、加齢による老眼と白内障の症状が出現しており、数年以内に白内障手術を予定しているとのことです。
その他の事例

筆者の場合(6年経過)
しなちくは2020年頭にICL手術を受けました。既に6年が経過しています。現在の視力は1.0で、日常生活に何ら不便さはありません。
妻の場合(6年経過)
妻も2020年にICL手術を受けました。既に6年が経過しています。視力は両目で1.5をキープしており、日常生活はもちろん、細かい作業も快適にこなせています。
友人Aの場合(10年経過)
しなちくの後輩で、2026年時点で12年ほど経過している友人もいます。彼女は元々強度の乱視で、ソフトコンタクトレンズでは十分な視力矯正ができず、ハードコンタクトレンズを装着した際の違和感があり学生時代に苦労していました。乱視矯正付きのICL手術をおこない、乱視も含めて視力が劇的に改善し、現在も快適な生活を送っています。
ICL自体の耐久性

ICLレンズの耐久性は、視力矯正手術を検討する上で重要なポイントの一つです。長期間にわたって安全に使用できるのか、レンズ自体が劣化しないのか、といった疑問を持つ方も多いでしょう。
結論から言えば、ICLレンズは非常に高い耐久性を持ち、半永久的に使用できると考えられています。
コラマー素材の優れた特性
ICLレンズは、コラマー(Collamer)という特殊な素材で製造されています。この素材は以下のような優れた特性を持っています。
- 生体適合性が高い:人体内で異物反応を起こしにくく、長期間安定して使用できます
- 化学的に安定:体液による化学的な劣化がほとんど起こりません
- 物理的に強靭:目の中の環境で物理的な劣化が起こりにくい構造です
- 紫外線カット機能:目を保護しながら、レンズ自体も劣化を防ぎます
メーカー公表データ
ICLレンズの製造元であるスターサージカル社は、挿入後50年以上は機能を保つ耐久性を公表しています。これは、レンズが「半永久的に使えるレンズ」として設計されていることを意味します。
つまり、レンズ自体の劣化による交換は基本的に不要です。多くの場合、一度挿入したICLレンズは、患者さんの生涯にわたって使用し続けることができます。
交換が必要になるケース
ただし、以下のような場合には、レンズの交換や取り外しが必要になることがあります。
- 度数の変化:まれに、術後に近視や乱視の度数が変化し、レンズの度数が合わなくなる場合
- 白内障手術:加齢により白内障が進行し、白内障手術を受ける際にICLレンズを取り外す場合
- 眼内の構造変化:極めてまれですが、眼内の構造が変化し、レンズの位置調整や交換が必要になる場合
これらはいずれもレンズ自体の劣化ではなく、目の状態の変化に対応するための処置です。ICLの可逆性により、こうした状況にも柔軟に対応できるのが大きなメリットと言えます。
10年後・20年後の視力安定性

ICL手術を検討する上で、多くの方が気になるのが「10年後、20年後も視力が維持できるのか?」という点です。結論から言えば、ICLは長期的に非常に安定した視力を提供できることが、複数の臨床研究で証明されています。
10年後の視力維持率:97.3%
2019年に国際的な眼科専門誌「Journal of Cataract & Refractive Surgery」に発表された研究によると、ICL手術後10年経過した患者の視力維持率は97.3%という非常に高い数値が報告されています。
これは、ICL手術を受けた患者のほぼ全員が、10年後も満足できる視力を維持できていることを意味します。日常生活に支障をきたすような視力低下は、ごくわずかな例外を除いてほとんど見られません。
レーシックとの比較:「近視が戻る」問題
一方、レーシック手術では「近視が戻る(リグレッション)」という現象が一定数報告されています。これは、レーザーで削った角膜が時間とともに変化し、視力が元の状態に近づいてしまう現象です。
特に強度近視の方や、若い年齢で手術を受けた方では、この「近視の戻り」が起こりやすいとされています。術後数年経ってから視力が低下し、再手術を検討するケースも少なくありません。
これに対して、ICLでは角膜を削らないため、このような「近視の戻り」がほとんど起こりません。レンズを眼内に挿入するだけなので、角膜の形状が変化することがなく、長期的に安定した視力を維持できるのです。
20年後のデータは?
ICLが日本で認可されたのが2010年であることを考えると、20年後のデータはまだ十分に蓄積されていません。しかし、海外では2000年代初頭からICL手術が行われており、20年近い経過観察データも徐々に報告されています。
これらの長期データでも、視力の安定性は非常に高く、重篤な合併症の報告もごくわずかです。レンズ自体の耐久性も問題なく、多くの患者さんが快適な視力を維持し続けています。
長期的な視力安定性:ICLの大きなメリット
ICLの長期的な視力安定性は、この手術の大きなメリットの一つです。一度手術を受ければ、ほぼ一生涯にわたって安定した視力を維持できる可能性が高いのです。
もちろん、定期検診を受けて目の健康状態をチェックすることは重要ですが、適切な管理を行えば、10年後も20年後も、手術直後と変わらない快適な視力で生活できるでしょう。
この長期的な安定性こそが、ICL手術が多くの患者さんに選ばれている理由の一つと言えます。
hole-ICL(ホールICL)

ICL手術で使用されるレンズには、従来型と新型のhole-ICL(ホールICL)があります。現在主流となっているhole-ICLは、従来型の課題を解決した革新的なレンズです。
hole-ICLとは?
hole-ICLは、レンズ中央に微細な孔(hole)を開けた新型のICLレンズです。この小さな孔により、眼内の液体である房水が自然に循環できるよう設計されています。
従来型のICLでは、レンズと水晶体の間に房水が溜まりやすく、以下のような問題が指摘されていました。
- 眼圧上昇のリスク:房水の循環が妨げられることで、眼圧が上昇する可能性がありました
- 白内障発症リスク:レンズが水晶体に接触することで、白内障を引き起こすリスクが高まる懸念がありました
hole-ICLは、これらの問題を解決するために開発されました。中央の孔によって房水が自然に循環するため、眼圧上昇や白内障のリスクが大幅に低減されています。
従来型との比較データ
hole-ICLの安全性の高さは、具体的なデータでも証明されています。
- 白内障発症率:従来型ICLでは術後5年で約7.5%の白内障発症率が報告されていましたが、hole-ICLでは0.1%未満と劇的に低下しています
- 眼圧上昇リスク:従来型で見られた眼圧上昇の問題も、hole-ICLでは大幅に低減されています
これらのデータは、hole-ICLが従来型よりもはるかに安全で信頼性の高いレンズであることを示しています。
現在手術を受ける方はhole-ICL
重要なポイントとして、現在ICL手術を受ける方は、ほぼ全員がhole-ICLを使用しています。従来型のICLは、hole-ICLの登場以降、ほとんど使用されなくなりました。
つまり、これからICL手術を検討される方は、さらに進化した安全性の高いhole-ICLを使用できるということです。過去のデータで白内障リスクが指摘されていたとしても、それは従来型のレンズに関するものであり、最新のhole-ICLではそのリスクが大幅に軽減されています。
hole-ICLの登場により、ICL手術の安全性と快適性はさらに向上しました。これからICL手術を検討される方にとって、これは非常に心強い進歩と言えます。
長期的なリスクと対策
ICL手術は非常に安全性が高く、長期的に安定した視力を維持できる優れた視力矯正方法ですが、リスクがないわけではありません。どんな医療行為にも一定のリスクは伴います。ここでは、ICL手術における長期的なリスクと、それぞれの対策について詳しく解説します。
白内障

ICL手術における最も懸念されるリスクの一つが白内障です。しかし、前述のとおり、現在主流のhole-ICLでは白内障発症率が0.1%未満と極めて低く抑えられています。万が一白内障が発症した場合でも、ICLレンズを取り外してから白内障手術を行うことができるため、治療は可能です。定期検診で早期発見・早期対応することで、リスクを最小限に抑えることができます。
角膜内皮細胞への影響

角膜内皮細胞は、角膜の透明性を保つ上で非常に重要な細胞です。この細胞は一度失われると再生しないため、長期的な健康維持が重要とされています。
ICL手術後の角膜内皮細胞の年間減少率は0.3~0.4%程度と報告されています。一方、自然な加齢による角膜内皮細胞の減少率は約0.5%/年とされています。
つまり、ICLによる角膜内皮細胞の減少は、自然な加齢と同等かそれ以下ということになります。これは、ICL手術が角膜内皮細胞に与える影響が最小限であることを示しています。
長期的な追跡調査でも、ICL術後の患者さんの角膜内皮細胞数は安全な範囲内に保たれており、角膜の透明性は長期にわたって維持されることが確認されています。定期検診で細胞数をモニタリングすることで、安全性をさらに高めることができます。
眼圧上昇

従来型のICLでは眼圧上昇のリスクが懸念されていましたが、hole-ICLの登場により、このリスクは大幅に低減されました。中央の孔によって房水が自然に循環するため、眼圧の上昇が起こりにくい設計になっています。
ただし、ごくまれに術後に一時的な眼圧上昇が見られることがあります。これは手術直後の炎症反応や、個人の眼の特性によるものです。定期検診で眼圧を測定し、異常が見つかった場合は点眼薬などで適切に管理することで、問題なく対処できます。
hole-ICLを使用した現在のICL手術では、眼圧上昇による深刻な合併症のリスクは極めて低いと言えます。医師の指示に従って定期検診を受けることで、安全性はさらに高まります。
緑内障

緑内障は、視神経が損傷して視野が徐々に狭くなる病気です。ICL手術との関連で注目されることがありますが、実際にはICL手術そのものが緑内障の直接的な原因になるわけではありません。
重要なポイントとして、強度近視の方は元々緑内障のリスクが高いということが挙げられます。これはICL手術を受けるかどうかに関わらず、強度近視そのものが緑内障の危険因子となっているためです。つまり、ICL手術を受けたから緑内障になるのではなく、もともと近視が強い方は緑内障になりやすい傾向があるということです。
現在主流のhole-ICLは、房水の循環を妨げないよう設計されているため、眼圧上昇のリスクが低く、緑内障発症のリスクも最小限に抑えられています。
さらに、定期検診で早期発見・早期対応が可能です。ICL手術後は定期的に眼圧測定や視神経の検査を行うため、万が一緑内障の兆候が見られた場合でも、早期に発見して適切な治療を開始できます。
また、適切なサイズのICLレンズを選択することも重要です。術前の精密検査により、患者さんの目の形状に最適なレンズサイズを選ぶことで、眼圧上昇などのリスクをさらに低減できます。
結論として、ICL手術そのものが緑内障の原因となるリスクは極めて低く、定期検診と適切なレンズ選択により、安全性は十分に確保されていると言えます。
眼内炎

眼内炎は、眼球内部に細菌や真菌が侵入して炎症を起こす感染症です。ICL手術における最も深刻な合併症の一つですが、その発症率は極めて低いのが特徴です。
統計によると、ICL手術後の眼内炎発症率は0.0167%と報告されています。これは約6,000件の手術に1件という計算になり、非常にまれな合併症であることがわかります。
さらに重要なポイントとして、眼内炎は術後1ヶ月以降に起きることはほぼないということが挙げられます。眼内炎のリスクが高いのは手術直後の数日から数週間以内であり、この期間を無事に乗り越えれば、長期的には心配する必要はほとんどありません。
つまり、長期的な視点では眼内炎のリスクは心配不要と言えます。10年後、20年後に突然眼内炎を発症するということは考えにくく、術後早期の適切な管理が最も重要です。
万が一眼内炎を発症した場合でも、早期発見・早期治療により、ほとんどのケースで後遺症なく回復します。抗生物質の投与や、必要に応じて眼内洗浄などの処置を行うことで、適切に対処できます。
予防策として、術後は医師の指示に従って抗生物質の点眼薬を使用し、目をこすったり不潔な手で触れたりしないよう注意することが大切です。また、術後の定期検診をしっかり受けることで、万が一の異常も早期に発見できます。
ICLレンズ交換の時期

ICL手術の大きな特徴の一つは、レンズを「入れたら終わり」ではなく、必要に応じて交換や抜去ができる可逆性にあります。長期的に見て、どのようなケースでレンズ交換が必要になるのか、具体的な事例とともに解説します。
交換が必要になる平均年数
ICLレンズの交換が必要になるタイミングは個人差がありますが、特別な合併症がない場合、術後5年以降が一つの目安とされています。ただし、これはあくまで一部のケースであり、多くの方は交換不要で長期間快適に過ごされています。
実際には、レンズ交換が必要になるかどうかは、手術時の年齢、近視の進行度、ライフスタイルの変化、加齢による目の変化など、さまざまな要因に左右されます。定期検診でこれらの変化を観察し、必要に応じて対応することが重要です。
ケース①:近視の進行による交換
特に20代前半で手術を受けた方は、術後も目の成長や生活習慣により少しずつ近視が進行する可能性があります。これは手術の失敗ではなく、自然な生理的変化によるものです。
このような場合、術後5年程度で視力が下がってくることがあります。スマートフォンやパソコンの使用時間が長い方、近距離作業が多い方では、この傾向がやや強く見られます。
しかし、ICLの大きな利点はレンズ交換で対応可能という点です。度数の合ったレンズに交換することで、再び良好な視力を取り戻すことができます。この交換手術は初回の手術よりも簡単で、短時間で完了します。
ケース②:白内障による抜去
従来型のICLでは白内障のリスクが懸念されていましたが、現在主流のhole-ICLではほとんど報告がありません。房水の循環が良好に保たれるため、水晶体への影響が最小限に抑えられています。
ただし、40代以上で手術を受けた方の場合、術後10年以上経過すると、ICLとは無関係に加齢性白内障が発症する可能性があります。これは自然な老化現象であり、ICL手術が原因ではありません。
実例として、知り合いBさんのケースがあります。Bさんは従来型ICLを約20年前に受けられ、長年快適に過ごされていましたが、加齢による白内障が進行し、近々ICLの抜去と白内障手術を同時に行う予定です。
このような場合、ICL抜去と白内障手術を同時に実施することで、一度の手術で対応できます。白内障手術では多焦点眼内レンズなどを選択することで、遠近両方の視力回復も可能です。つまり、ICLから次のステップへスムーズに移行できるということです。
ケース③:度数調整が必要な場合
人生のステージによって、求められる視力は変化します。例えば、デスクワーク中心からアウトドア活動が増えた、趣味で細かい作業をするようになったなど、ライフスタイルの変化により微調整が必要になることがあります。
このような場合も、レンズの追加や交換で対応可能です。既存のレンズに度数の異なるレンズを追加したり、レンズそのものを交換したりすることで、新しいライフスタイルに最適な視力を得ることができます。
この可逆性こそがICLの大きな利点であり、レーシックなど角膜を削る手術では得られない安心感につながります。将来的な選択肢を残しておけるという点で、長期的な視点から見ても優れた選択肢と言えるでしょう。
老眼の対策方法

ICL手術は近視や乱視を矯正する優れた方法ですが、老眼(老視)を防ぐことはできません。これはICL手術に限った話ではなく、レーシックや他の視力矯正手術でも同様です。老眼は誰にでも訪れる自然な加齢現象であることを理解しておきましょう。
老眼のメカニズム
老眼は、目の中にある水晶体が加齢とともに硬くなり、ピント調節機能が低下することで起こります。若い頃は水晶体が柔軟で、遠くから近くまでスムーズにピントを合わせられますが、40代頃から徐々にこの機能が衰えていきます。
ICL手術は角膜と水晶体の間にレンズを挿入するものであり、水晶体そのものの機能には影響を与えません。そのため、ICL手術を受けても受けなくても、40代以降は同じように老眼が進行します。
老眼への対応方法
ICL手術後に老眼が進行した場合の対応方法は、いくつかの選択肢があります。
①老眼鏡・リーディンググラスの使用
最も一般的で手軽な方法は、近くを見るときだけ老眼鏡やリーディンググラスを使用することです。遠くはICLで矯正された視力で快適に見え、近くを見るときだけ老眼鏡を使うというスタイルです。
多くのICL手術経験者は、「遠くが見えるようになっただけでも十分価値がある」と感じており、近くを見るときに老眼鏡を使うことに抵抗はないようです。実際、老眼鏡は必要なときだけかければよいので、日常生活への影響は最小限です。
②モノビジョン法
片方の目を遠くに、もう片方の目を近くにピントを合わせるモノビジョン法という選択肢もあります。これは両目の度数を意図的に変えることで、老眼鏡なしでも遠近両方に対応できるようにする方法です。
ただし、この方法は立体視や距離感がやや低下する可能性があるため、職業や生活スタイルによっては適さない場合もあります。医師とよく相談して決める必要があります。
③将来的な多焦点眼内レンズへの移行
最も期待できる選択肢は、将来的に白内障手術を受ける際、多焦点眼内レンズを選択することです。白内障は加齢により誰にでも起こりうる疾患で、60代以降に発症する方が多くいます。
白内障手術では濁った水晶体を取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。このとき多焦点眼内レンズを選択すれば、遠くも近くも見える視力を取り戻すことができます。ICLレンズは白内障手術の際に取り外すことができるため、スムーズに次のステップへ移行できます。
つまり、ICL手術→老眼鏡での対応→白内障手術時に多焦点レンズ、という段階的なアプローチが可能です。この可逆性こそが、ICL手術の大きなメリットの一つと言えるでしょう。
老眼は誰にでも起こる自然な現象
老眼はICL手術とは無関係に、誰にでも訪れる加齢現象です。しかし、適切な対応方法を知っておけば、老眼が始まっても快適な視生活を維持できます。
ICL手術によって遠くがよく見えるようになることで、日常生活の質は大幅に向上します。近くを見るときだけ老眼鏡を使えばよいという状況は、多くの方にとって十分満足できるものです。そして将来的には多焦点眼内レンズという選択肢も残されています。
長期的な視点で考えると、ICLは人生のステージに応じて柔軟に対応できる優れた選択肢と言えるでしょう。
ICLとレーシック
ICL(眼内コンタクトレンズ)とレーシックは、どちらも視力矯正手術として人気がありますが、それぞれに特徴があります。ICLは目の中に小さなレンズを挿入する方法で、レーシックは角膜をレーザーで削る方法です。以下の比較表で、両者の違いを詳しく見ていきましょう。
| ICL | レーシック | |
|---|---|---|
| 世界の症例実績 | △ 60万以上 | ○ 4,000万以上 |
| 厚生労働省の認可 | ○ 2010年認可 | ○ 2000年認可 |
| 安定性 | ○ 長期安定しやすい | △ 近視が戻る報告あり |
| 適用範囲 | ○ 重度近視にも対応可 | △ 角膜・近視状況により不可 |
| 元に戻せるか | ○ 挿入したレンズを交換可 | △ 角膜が変形し戻らない |
| 費用 | △ 45万円~ | ○ 20万円~ |
上記の比較表からもわかるように、ICLとレーシックにはそれぞれ異なる特徴があります。
さらに、今回の記事のテーマである、長期的な視点での比較を加えると次のとおりです。
| ICL | レーシック | |
|---|---|---|
| 10年後の視力安定性 | ○ 97.3%で維持 | △ 近視が戻る報告あり |
| 可逆性 | ○ 交換・抜去可能 | △ 不可逆 |
| 将来の白内障手術 | ○ レンズを抜去して対応 | △ 角膜が薄いため制約あり |
| 角膜への長期影響 | ○ 角膜は削らない | △ 角膜を削るため元に戻らない |
ICL手術が向いている人
ICLは費用面ではレーシックより高額ですが、可逆性や適用範囲の広さ、長期的な安定性といった点で優れています。特に以下のような方には、ICL手術が有力な選択肢と言えます。
- 強度近視や乱視がある方
- 角膜が薄くレーシックが受けられない方
- 将来的に元の状態に戻せる可逆性を重視する方
- 長期的な視力の安定性を求める方
おまけ:お友だち紹介割引(先進会眼科)
先進会眼科には、手術を受けた方がお友達を紹介することで、紹介された方は3万円割引、紹介した方にはAmazonギフトカードがもらえる制度があります。もしこの記事をご覧になって先進会眼科でのICL手術をご検討される方は、次のフォームからお申し込みいただければ、私が友達紹介割引の手続きをさせていただきます。
ただし、紹介制度の利用にはお名前や連絡先などの個人情報をご入力いただく必要があります。ここまでの記事をお読みいただき、信頼していただける方のみご登録ください。もちろん強制するものではありませんので、ご自身で判断いただければと思います。
まとめ
本記事では、ICL手術後の長期的な経過について詳しく解説しました。10年後の視力維持率は97.3%と非常に高く、長期的な安定性が確認されています。20年後については正式なデータはまだありませんが、10年以上の実績から安全性が期待できます。ICL手術後も老眼は自然な加齢現象として起こりますが、遠くの視力は維持されるため、近くを見るときだけ老眼鏡を使用すれば快適に過ごせます。将来白内障になった場合でも、ICLレンズを取り外して多焦点眼内レンズに交換できるため、可逆性の高い視力矯正方法と言えます。レーシックと比較しても、適用範囲の広さや長期的な安定性でICLは優れた選択肢です。記事の最後では、しなちくが実際に手術を受けた先進会眼科をはじめ、お勧めのクリニックを紹介していますので、ぜひご覧ください。
先進会眼科
先進会眼科は、豊富な手術実績を持つ眼科専門クリニックです。レーシックやICL(眼内コンタクトレンズ)などの視力矯正手術を提供しています。しなちく自身も2020年に先進会眼科でICL手術を受け、0.07 (-5D)から1.0に視力が回復しました。料金体系は明朗で、無駄な費用は一切かかりません。また、清潔で開放的な医院の雰囲気も特長です。診察では、患者一人一人の目の状態を丁寧に診断し、最適な治療法を提案します。術後3年間の無料検診など、術後のケアも万全で、安心して治療を受けられる医療機関です。
品川近視クリニック
品川近視クリニックは、国内最大級の症例数を誇る視力矯正専門クリニックです。レーシックやICL手術において豊富な実績があり、多くの患者様から信頼を得ています。料金は業界最安値クラスの427,000円からとリーズナブルで、初めての方でも安心して治療を受けられる体制が整っています。経験豊富な医師による丁寧なカウンセリングと、最新の医療機器を使用した精密な検査で、一人一人に最適な治療プランを提案します。アクセスも良好で、全国主要都市にクリニックを展開しています。
アイクリニック東京
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