給湯器のファンが回りっぱなし?正常・異常の見分け方と今すぐできる対処法

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この記事を読むと分かること
  • 給湯器のファンが使用後も回り続けるのはなぜか、正常な残置運転との違い
  • ファンが止まらない本当の異常パターンとエラーコード610の意味
  • 修理すべきか交換すべきかの判断基準と信頼できる業者の選び方

給湯器のファンが回りっぱなしになる2つのケース

給湯器のファンが回り続けていると気になってしまうのは、とても自然なことです。「壊れているのではないか」「電気代が余分にかかっているのではないか」と不安になる方も多いでしょう。
ただ、実は給湯器のファンが使用後に回り続けること自体は、多くの場合正常な動作です。問題は、どのくらいの時間、どんな状況で回り続けているかによります。
大きく分けると、使用後3〜5分程度でファンが止まる場合は「正常な残置運転」です。一方、何十分も止まらない、またはエラーコードが表示されている場合は「ファンモーターの故障」を疑う必要があります。
この記事では、それぞれのケースを詳しく解説し、あなたの給湯器が今どちらの状態にあるかを正確に判断できるようお手伝いします。

なぜ給湯器のファンは使用後も回り続けるのか

給湯器を使い終わってリモコンを切ったり、お湯の蛇口を閉じたりした後も、しばらくの間ファンが回り続けることがあります。「ブーン」という低い音が聞こえてくるのを不思議に思った方も多いのではないでしょうか。
これは給湯器の設計上、意図的に組み込まれた動作です。具体的には以下のような理由からファンが残置運転をしています。

① 燃焼後の排気パージ

給湯器の燃焼が終わった後、炉内にはまだ一酸化炭素(CO)を含む排気ガスが残っています。これを機器の外へ安全に排出するため、ファンが引き続き回転して換気を行います。この動作はCO中毒を防ぐための安全機能です。

② 次回点火の準備(プリパージ)

お湯を使う前に、ファンが先回りして炉内の空気を入れ替える動作をすることがあります。これを「プリパージ」と呼び、残存ガスを追い出してから安全に点火するための準備運転です。

③ 機器内部の冷却

ガスを燃焼して高温になった熱交換器や周辺部品を冷やすため、使用後もファンを回して温度を下げます。これにより部品の劣化を防ぎ、給湯器の寿命を延ばす効果があります。

④ 凍結予防運転

冬季の低気温時、給湯器内部の配管が凍結しないよう、ファンとポンプを動かして温度を維持する「凍結防止運転」が自動的に作動することがあります。この場合、外気温が低い時間帯に長時間ファンが動いていることがあります。
これらの残置運転は、通常3〜5分程度で自動的に停止します。この範囲内で止まるのであれば、給湯器は正常に動作しています。
なお、正常な動作だと分かればそれで済みますが、異常だった場合は、10年前後お使いなら修理より交換のほうが結果的に安く収まることもあります。関東圏にお住まいなら、申し込みから工事まで一社で完結する「東京ガスの給湯器交換」で交換費の目安を出しておくと、修理費と並べて判断できます。

「正常な残置運転」と「故障」の見分け方

そうは言っても、どのくらいの時間が経てば「異常」と判断すればいいのか、判断に迷いますよね。以下のポイントで見分けることができます。

正常な残置運転のサイン

  • お湯を使った後、3〜5分程度でファンが止まる
  • ファンの回転音に変化がなく、安定している(「ブーン」という通常の音)
  • エラーコードがリモコンに表示されていない
  • 給湯器のパイロットランプが通常通り点灯している
  • 冬季の早朝など、低温時のみファンが動いている(凍結防止運転)
これらに当てはまるなら、給湯器はきちんと仕事をしています。心配する必要はありません。

故障のサイン

  • 5分以上、場合によっては10〜20分以上ファンが回り続けている
  • リモコンに「610」「61」などのエラーコードが表示されている
  • ファンが「ガガガ」「キーン」「ゴーゴー」など、通常と異なる異音を出している
  • お湯が出ない、または出にくくなっている
  • 給湯器から焦げ臭い匂いがする
  • ファンが回っているのに点火できない
これらが見られる場合は、ファンモーターを含む何らかの部品に問題が生じている可能性があります。

エラーコード「610」が出たときの意味と対処法

給湯器のリモコンに「610」や「61」というエラーコードが表示されている場合、これはファン関連の異常を示すサインです。
リンナイやノーリツ、パロマなど主要メーカーの給湯器では、「61」系のエラーコードが燃焼ファンモーターの異常を示すことが多くなっています。具体的には以下のような状態を検知したときに表示されます。
  • ファンモーターが回転しているにもかかわらず、回転数センサーが異常値を検出している
  • ファンモーターが正常に起動しない
  • ファンモーターの回転速度が設定値を大きく外れている
  • ファン周辺への異物混入や詰まりが発生している

まず試してほしい対処法

エラーコードが表示されたとき、最初に試してほしいのがリセット操作です。一時的な電子系のノイズや誤検知の場合、リセットで解消されることがあります。
  1. リモコンの電源を「切」にする
  1. 30秒〜1分ほど待つ
  1. 電源を「入」にする
それでも解消しない場合は、給湯器本体のコンセントを抜き、10分ほど経ってから再接続してみてください。
リセットを試みても同じエラーコードが繰り返し表示される場合は、機器に本物の異常が発生しています。自分で内部を開けて確認しようとすることは大変危険ですので、メーカーまたは給湯器専門業者への点検依頼が必要です。

ファンモーターが故障した場合の修理費用と交換費用

ファンモーターの異常が確認された場合、修理か交換かを選択することになります。

ファンモーターのみ修理・交換する場合

部品代と工賃を合わせて数万円規模になります。ただし、メーカーも交換業者も、部品ごとの修理費を定価として公表していません。金額は機種・部位・出張範囲で変わるので、見積もりを取るまで確定しません。ファンモーターの故障が基板(制御盤)にも及んでいると、基板も同時に交換することになり、さらに上がります。点検を依頼するときに「部品代・技術料・出張費を分けて出してください」と伝えておくと、あとで比べられます。

修理か給湯器ごと交換するかの判断基準

修理を選ぶべきか、給湯器ごと交換するかの判断で迷う方も多いと思います。一般的に、以下のケースでは交換を検討する価値があります。
  • 給湯器の使用年数が10年を超えている
  • 他の部品も経年劣化が進んでいる可能性が高い
  • 修理費用が給湯器本体価格の50%以上になる
  • 同じ機種の部品がメーカーから入手困難になっている
年数で判断するなら、寿命という曖昧な言葉ではなく、メーカーが公表している2つの期間で考えてください。1つは設計上の標準使用期間で、家庭用のガス給湯機器は製造から10年です(ノーリツ公式)。もう1つは修理用部品の保有期間で、リンナイはガス給湯専用機・ガスふろ給湯器・ガス給湯暖房用熱源機について製造打ち切り後11年としています(リンナイ公式)。 ここで効くのが起算点の違いです。標準使用期間は製造から、部品の保有期間は製造打ち切り後から数えます。モデル末期に買った機種は、購入から7〜8年で部品が切れることがあります。「まだ10年経っていないのに修理できないと言われた」の多くはこれです。
判断の材料になるのは、製造年月(本体の銘板に書かれています)と、その機種がいつ製造打ち切りになったかです。点検を頼むときに機種名と製造年月を伝え、部品がまだあるかを先に確かめてもらうと、修理と交換を同じ土俵で比べられます。

「10年保証」は年数ではなく中身で見る

給湯器交換業者の広告でよく見かける「10年保証」というキャッチコピー。年数だけを見て選ぶと、あとで噛み合わないことがあります。見るべきは年数ではなく、何がどこまで含まれるかです。
まず、故障が増え始める年数をメーカーは公表していません。公表されているのは設計上の標準使用期間(家庭用で製造から10年)と、修理用部品の保有期間(製造打ち切り後)の2つだけです。「何年目から壊れやすい」という数字を根拠に保証年数を選ぶことはできません。
次に、修理用部品には保有期間があります。リンナイはガス給湯専用機・ガスふろ給湯器・ガス給湯暖房用熱源機について製造打ち切り後11年としています(リンナイ公式)。起算は買った日ではなく製造打ち切り日です。そのため、保証期間が残っていても「部品がない」という理由で修理できないことが起こりえます。
さらに、施工不良による問題は設置後数週間から数ヶ月のうちに発覚することがほとんどです。10年経ってから「設置時の不具合だ」と証明することはほぼ不可能です。
そして、保証をするのが誰なのかも確かめる価値があります。メーカー保証なのか、販売店・工事店が独自に付けている保証なのかで、依頼先が変わったときの扱いが変わります。経営統合や商号変更は実際に起きることなので、保証書に書かれている保証元の社名と連絡先、保証の起算日(設置日か納入日か)を、契約前に紙で受け取っておいてください。
まとめると、比べるべきは年数ではなく、①本体と工事のどちらが何年か ②保証の上限額と免責 ③修理の受付時間と回数の制限 ④保証元の社名と起算日、の4点です。将来どの会社が存続しているかは誰にも保証できないので、そこを選定基準にはできません。書面で確かめられる4点で比べてください。

給湯器業者を選ぶときに確認すべき3つの資格

ファンモーターの修理や給湯器の交換を依頼する際、業者選びは非常に重要です。安価であっても、資格を持たない業者に工事を依頼すると、以下のようなリスクがあります。
  • ガス漏れや一酸化炭素中毒の危険性がある不完全な施工
  • 配管の接続不良による水漏れ
  • 違法工事として自治体に認定されるリスク
  • 万が一の事故時に保険が適用されない
業者に依頼する前に、最低限以下の3つを確認してください。

① 液化石油ガス設備士または簡易内管施工士

ガス配管の工事を行うには、ガス関連の資格が必要です。都市ガスの場合は最低限「ガス可とう管接続工事監督者」、LPガスの場合は「液化石油ガス設備士」が必要になります(配管の加工がある工事では「簡易内管施工士」が必要になる場合があります)。

② 給水装置工事主任技術者または指定給水装置工事事業者への所属

給湯器の設置には水道工事が伴います。地域の自治体から「指定給水装置工事事業者」として認定された事業者が工事を行う必要があります。

③ 建設業許可(管工事業)

大規模な配管工事の場合、建設業許可が必要になります。規模によりますが、給湯器の設置・交換でも確認しておくと安心です。
これらの資格・認定は、業者のウェブサイトや見積もり時に確認できます。「資格はありますか?」と聞いても答えてくれない業者には依頼しないようにしましょう。

給湯器ファンの音がうるさいと感じたときの確認ポイント

ファンが正常に動いていても、音が気になる場合があります。そうは言っても、以前より明らかに音が大きくなったと感じたら、それは無視できないサインかもしれません。

給湯器の設置状況を確認する

給湯器が傾いていたり、固定が緩んでいたりすると、振動が増幅されて音が大きく聞こえることがあります。給湯器本体の固定状況を目視で確認してください。

周辺に障害物がないか確認する

給湯器の排気口・吸気口周辺に植木鉢や荷物が置かれていると、気流の乱れで異音が発生することがあります。必要な離隔距離は機種と設置形態(屋外壁掛け、PS設置、据置きなど)で変わり、取扱説明書と施工説明書に図で示されています。お使いの機種の数値を確認して、その距離を空けてください。

ファンの回転音の種類を聞き分ける

通常の「ブーン」という音は問題ありません。「ガガガ」「キキキ」「カラカラ」など、金属や異物が当たるような音、または以前より明らかに音程が高くなった場合は、ファンへの異物混入や軸受の摩耗が疑われます。

使用年数を確認する

5年未満の機器であれば、音が大きくなったこと自体が異常のサインです。10年超の機器なら、経年劣化によってファンの騒音が増すことは珍しくなく、交換時期を示している可能性があります。

ファンが回りっぱなしになりやすい季節とその理由

給湯器のファンが通常より長く回り続ける頻度は、季節によっても変わります。特に以下の状況で残置運転が長くなりがちです。

冬季の凍結防止運転

外気温が2〜3℃以下になると、多くの給湯器で凍結防止機能が自動起動します。この際、ファンだけでなく循環ポンプも動作し、配管内のお湯を循環させて凍結を防ぎます。朝方に「ファンの音がするのにお湯を使っていない」という状況があるなら、ほぼ間違いなくこの凍結防止運転です。
凍結防止運転は電力を消費しますが、配管が凍結して破損した場合の修理費用(数万〜数十万円)と比較すれば、はるかに安い「保険」と考えることができます。給湯器がついていることで自動的に守られているわけです。

梅雨・湿気の多い時期

湿度が高い時期は、給湯器内部の電子部品がセンサーの誤検知を起こすことがあります。ファンが必要以上に動作したり、エラーコードが一時的に表示されることがあります。この場合、乾燥した日が続けば自然に解消されることも多いです。

給湯器の交換時期と業者選びのポイント

「ファンが回りっぱなし」というトラブルをきっかけに、そもそも給湯器の交換時期なのか気になり始めた方も多いでしょう。
メーカーが公表しているのは、家庭用ガス給湯機器の設計上の標準使用期間が製造から10年であること(ノーリツ公式)と、修理用部品の保有期間が製造打ち切り後であること(リンナイはガス給湯専用機・ガスふろ給湯器・ガス給湯暖房用熱源機で11年)です。製造から10年を超えている給湯器でファンの異常が見られた場合は、部品の在庫を確かめたうえで、修理より交換を優先して検討する価値があります。
交換を決めたときに大切なのが業者選びです。安さだけで決めると、後悔することがあります。以下のポイントを総合的に判断してください。
会社の情報が確かめられるかは判断材料になります。東証に上場している会社は決算と事業内容を継続的に開示しているため、依頼先の状況を自分で調べられます。ただし、上場していることが将来の存続やサポートの継続を保証するわけではありません。確かめられるのは現在の姿までです。
施工資格の保有も必須です。前述のガス工事・水道工事に関する資格を保有しているかどうか、ウェブサイトやパンフレットに資格情報を明記している業者を選びましょう。
アフターフォロー体制も確認したい点です。交換後に不具合が起きたとき、いつでも連絡できる体制があるかどうかも重要です。24時間対応の窓口がある業者は安心感が違います。
見積もりの内訳が分かれているかも見極めましょう。本体価格・標準工事費・既存機の撤去処分費・出張費が分かれて書かれているか、どういう場合に追加費用が出るのか(配管の位置替え、給排気筒の交換、既存配管の劣化など)が事前に説明されているかを確認してください。「一式」でまとめられた見積もりは、あとから差額の理由を検証できません。

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