【給湯器】610エラーが出たら?症状・原因・修理方法を解説
給湯器に表示されるエラー610でお困りではありませんか?このエラーは燃焼ファンの異常を示すサインで、放置すると深刻な問題に発展する可能性があります。本記事では、エラー610の具体的な症状や原因、そして対処方法について詳しく解説します。修理費用の目安や、修理と買い替えどちらを選ぶべきかの判断基準まで、専門家の視点からわかりやすくお伝えします。給湯器の安全な使用のために、ぜひ最後までお読みください。
エラー610とは?
エラー610は、給湯器の燃焼ファンに関する異常を示すエラーコードです。具体的には、燃焼に必要な空気を取り入れたり、排気を排出したりする送風機系統に不具合が生じた場合に表示されます。このエラーは、燃焼ファンが正常に回転していないか、回転しているにもかかわらずその回転を検知できない状態を示しています。
給湯器の安全性を確保するため、このような異常を検知した場合、機器は自動的に運転を停止します。これは、不完全な燃焼や排気の問題による事故を防ぐための重要な安全機能の一つです。エラー610が表示された場合、給湯器の使用を一時的に控え、適切な対処が必要となります。
エラー610の原因
エラー610には複数の原因が考えられます。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
原因① 燃焼ファンモーターの故障
燃焼ファンモーター自体が寿命を迎えたり、物理的な損傷を受けたりすることで、正常な回転ができなくなっている可能性があります。長年の使用による経年劣化や、ホコリの蓄積による負荷増大なども、モーターの故障につながる要因となります。
原因② 電装ユニットの不具合
給湯器の制御を行う電装ユニット(基板)に問題が発生している可能性があります。電装ユニットは燃焼ファンの回転を制御・監視する重要な役割を担っており、これが正常に機能しないと、ファンの回転信号を適切に処理できなくなります。
原因③ 配線の接触不良
燃焼ファンモーターと電装ユニットを繋ぐ配線に、緩みや断線、接触不良などが発生している可能性があります。振動や経年劣化によって配線の状態が悪化すると、正常な信号の伝達が妨げられます。
原因④ センサーの故障
燃焼ファンの回転を検知するセンサーが故障している可能性があります。センサーが正常に機能しないと、実際にはファンが回転していても、その状態を正しく検知できなくなります。
原因⑤ 排気口の詰まり
排気口に落ち葉やホコリ、小動物の巣などが詰まることで、正常な排気ができなくなり、燃焼ファンに過度な負荷がかかっている可能性があります。この状態が続くと、ファンモーターの故障にもつながります。
エラー610の対策
エラー610への対策は、修理が必要なケースと、お客様自身で対処可能なケースに分かれます。それぞれの対応方法について説明します。
修理しない方法
まずは以下の簡単な対処方法を試してみましょう:
- 運転スイッチの再操作:運転スイッチを一度切り、数分待ってから再度電源を入れ直します。一時的な信号の乱れによるエラーの場合、この操作で回復することがあります。
- 排気口の点検:排気口周辺に落ち葉や障害物がないか確認し、ある場合は安全に取り除けるものを除去します。
- 電源プラグの確認:電源プラグが確実に差し込まれているか確認します。接触不良の可能性がある場合は、プラグを抜き差しして接続を改善します。
これらの対処を行っても改善しない場合は、専門業者による修理が必要となります。
修理する方法
修理が必要な場合は、以下の手順で対応します:
- メーカーまたはガス会社への連絡:製品の型番、エラーコード、症状の発生状況などを伝えて修理を依頼します。
- 修理業者の訪問:専門の技術者が訪問し、具体的な故障箇所の特定と修理を行います。
- 部品の交換:燃焼ファンモーター、電装ユニット、センサーなど、故障している部品の交換を行います。
修理は必ず資格を持った専門業者に依頼し、素人による修理は避けてください。
エラー610の修理費用
エラー610の修理費用は、故障部位や必要な部品によって異なります。一般的な費用の目安は以下の通りです:
・ガス給湯器の場合:24,000円~55,000円(税込)
・石油給湯器の場合:28,500円~55,000円(税込)
これらの費用には基本的に出張費(上限3,300円)と故障診断料が含まれています。ただし、以下の点に注意が必要です:
・実際の修理料金は訪問時に改めて見積もりを提示
・複数の故障がある場合は上記の料金を超える可能性あり
・修理を行わない場合でも出張費・診断料は発生
・設置後10年以上経過している場合、部品供給が終了している可能性あり
修理前に必ず見積もりを確認し、機器の使用年数や修理費用を考慮して、修理か買い替えかを検討することをお勧めします。
修理する?交換する?
修理するか、交換するか、悩むものです。
給湯器の耐用年数は、メーカーにより10年間と定められています。10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いです。
東京ガスの実績によると、暖房機能なしの給湯器の故障において、1万円未満で修理できるのが65%、3万円未満が30%、5万円未満が4%、5万円以上が1%となっています。1万円未満が65%と多いですが、出張料だけで5,000円ほどかかります。部品代や技術料はほとんど必要なく、実は故障していなかったレベルの作業だったのではないかと思われます。例えば、
- 電源を入れなおすだけで直った
- 排気口が植木の枝葉によって塞がっていた
などは良くあります。
また、交換と修理のどちらを選択するか、を見てみると、修理を選択するのは、5年未満は71.9%、10年未満は57.5%、15年未満は35.0%、15年以上は31.0%となっています。耐用年数である10年を過ぎると、メーカーも部品を保有しておらず修理ができなかったり、次々の故障していくので、交換してしまったほうが経済的な選択肢です。

修理するなら
給湯器の修理を依頼する際、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点を以下で詳しく解説していきます。価格だけでなく信頼できそうかを重視して選びましょう。
ガス会社
東京ガスや大阪ガスなど、ガスの提供を行っている企業に修理依頼ができます。ガス機器の工事・メンテナンスには専門資格や届け出が必要なため、ガス会社に相談するのが最も安心できます。
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メーカー
リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスと言った、ガス機器メーカーに修理依頼する方法もあります。設置から1年以内、BL製品(ベターリビング認定品)であれば2年以内、メーカー保証期間となっています。
メーカーに修理を依頼してもガス会社の工事業者に再委託となるケースもあります。メーカー自体は大手企業で信頼できるものの、そのメンテナンスネットワークに所属している設備業者は中小企業が多いです。一般消費者が選ぶことはできないため、品質にバラつきがあるのが難点です。
地場の設備業者
工事したばかりであれば、対応した設備業者に相談するのが最良です。契約不適合責任として無償で対応してくれる可能性があります。ただし、激安価格をうたった悪徳な業者には注意してください。一般消費者に知識がないことを狙って、高額な請求をしたり、逆に壊されたり、トラブルに発展するケースも少なくありません。
個人事業主
必要資格を持っているか確認が難しかったり、届け出を行っている可能性がありますので、信頼できる人以外には頼まないほうが良いでしょう。作業トラブルになったとしても対応してもらえない可能性もあります。
まとめ
本記事では、給湯器のエラー610について詳しく解説しました。エラー610は燃焼ファンの異常を示すエラーコードで、燃焼に必要な空気の取り入れや排気の排出に問題が生じた際に表示されることを説明しました。
主な原因として、燃焼ファンモーターの故障や電装ユニットの不具合があることを解説し、修理費用はガス給湯器で24,000円~55,000円、石油給湯器で28,500円~55,000円程度かかることを示しました。
修理か交換かの判断については、給湯器の耐用年数が10年間であることを踏まえ、10年以内であれば修理を、それ以降は交換を検討することをお勧めしました。また、修理を依頼する際の選択肢として、ガス会社、メーカー、地場の設備業者、個人事業主それぞれのメリット・デメリットについても詳しく解説しました。
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給湯器を交換するなら
給湯器の交換を検討する際は、設置年数や修理費用、今後の使用予定などを総合的に判断することが重要です。一般的に、設置から10年以上経過している場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい給湯器への交換をおすすめします。最新の給湯器は省エネ性能が向上しており、ランニングコストの削減にもつながります。
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