【給湯器】321エラーが出たら?症状・原因・修理方法を解説
給湯器に表示されるエラー321について、その症状や原因、対処方法を詳しく解説します。エラー321は温度センサーの異常を示すエラーコードで、放置すると給湯機能に支障をきたす可能性があります。このエラーが発生した際の具体的な対処法から、修理や交換の判断基準、費用の目安まで、実用的な情報をお伝えします。修理業者の選び方についても触れていますので、トラブル時の参考にしていただけます。給湯器の不具合でお困りの方は、ぜひ最後までお読みください。
エラー321とは?
エラー321は、給湯器の給湯・出湯部分に設置されているサーミスタ(温度センサー)に異常が発生した際に表示されるエラーコードです。このエラーコードは1995年以降、リンナイ、ノーリツ、パーパス、パロマ、長府製作所などの主要メーカー間で統一されており、東京ガスや大阪ガスなどのOEM製品でも同様の意味を持ちます。給湯器の正常な動作には適切な温度管理が不可欠であり、このエラーが発生すると給湯機能に支障をきたす可能性があります。
エラー321の原因
エラー321の主な原因は、給湯器内部のサーミスタに関連する問題です。具体的には以下のような要因が考えられます。
原因① サーミスタの断線
経年劣化や振動によってサーミスタの配線が切れてしまい、温度を正確に検知できなくなった状態です。この場合、給湯器は安全のために運転を停止し、エラーコードを表示します。
原因② 地絡(漏電)
サーミスタの配線が劣化して絶縁性が低下し、意図しない電気の流れが発生している状態です。これは重大な事故につながる可能性があるため、早急な対応が必要です。
原因③ 抵抗値の異常
サーミスタは温度によって電気抵抗が変化する素子です。この抵抗値が正常範囲を外れると、温度を正確に測定できなくなり、エラーが発生します。
原因④ コネクタの接触不良
サーミスタと制御基板を接続するコネクタ部分の接触が不安定になると、正確な温度データが伝達されず、エラーが発生することがあります。
原因⑤ 制御基板の故障
サーミスタからの信号を処理する制御基板自体に問題がある場合も、エラー321が表示されることがあります。この場合は基板の交換が必要となります。
エラー321の対策
エラー321への対応は、まず簡単なリセット操作から始め、状況に応じて専門家による修理を検討する必要があります。
修理しない方法
最初に試すべき対処方法は、リモコンの電源リセットです。具体的な手順は以下の通りです:
- お湯の使用を完全に停止する
- リモコンの電源を一旦切る
- 30秒ほど待つ
- 再度電源を入れる
この操作でエラーが解消される場合は、一時的な誤作動であった可能性が高く、そのまま様子を見ながら使用を続けることができます。ただし、エラーが頻繁に再発する場合は、根本的な修理が必要となります。
修理する方法
リセット操作でエラーが解消されない場合は、専門業者による修理が必要です。修理の際は以下の点に注意が必要です:
- 修理前に発生状況を詳しく記録しておく
- 信頼できる修理業者を選択する(ガス会社、メーカー、認定された設備業者など)
- 部品交換が必要な場合は、純正部品の使用を確認する
- 修理後の動作確認を確実に行う
また、修理を依頼する際は、エラーが発生した状況や、リセット操作を試したかどうかなどの情報を事前に伝えることで、より効率的な修理が可能になります。
エラー321の修理費用
エラー321の修理費用は、故障の原因や必要な部品によって大きく変動します。一般的な費用の目安は以下の通りです:
・出張診断料:5,000円~10,000円
・サーミスタ交換:6,000円~15,000円
・制御基板交換:20,000円~46,000円
・その他の部品交換:10,000円~30,000円
これらの費用に技術料が加算されます。なお、給湯器の設置年数が10年を超えている場合は、修理ではなく本体の交換を検討することをお勧めします。これは、修理後も他の部品で故障が発生する可能性が高く、総合的なコストを考えると新品への交換が経済的な選択となる可能性があるためです。
修理する?交換する?
修理するか、交換するか、悩むものです。
給湯器の耐用年数は、メーカーにより10年間と定められています。10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いです。
東京ガスの実績によると、暖房機能なしの給湯器の故障において、1万円未満で修理できるのが65%、3万円未満が30%、5万円未満が4%、5万円以上が1%となっています。1万円未満が65%と多いですが、出張料だけで5,000円ほどかかります。部品代や技術料はほとんど必要なく、実は故障していなかったレベルの作業だったのではないかと思われます。例えば、
- 電源を入れなおすだけで直った
- 排気口が植木の枝葉によって塞がっていた
などは良くあります。
また、交換と修理のどちらを選択するか、を見てみると、修理を選択するのは、5年未満は71.9%、10年未満は57.5%、15年未満は35.0%、15年以上は31.0%となっています。耐用年数である10年を過ぎると、メーカーも部品を保有しておらず修理ができなかったり、次々の故障していくので、交換してしまったほうが経済的な選択肢です。

修理するなら
給湯器の修理を依頼する際、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点を以下で詳しく解説していきます。価格だけでなく信頼できそうかを重視して選びましょう。
ガス会社
東京ガスや大阪ガスなど、ガスの提供を行っている企業に修理依頼ができます。ガス機器の工事・メンテナンスには専門資格や届け出が必要なため、ガス会社に相談するのが最も安心できます。
東京ガスに修理を依頼するならこちらから。
メーカー
リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスと言った、ガス機器メーカーに修理依頼する方法もあります。設置から1年以内、BL製品(ベターリビング認定品)であれば2年以内、メーカー保証期間となっています。
メーカーに修理を依頼してもガス会社の工事業者に再委託となるケースもあります。メーカー自体は大手企業で信頼できるものの、そのメンテナンスネットワークに所属している設備業者は中小企業が多いです。一般消費者が選ぶことはできないため、品質にバラつきがあるのが難点です。
地場の設備業者
工事したばかりであれば、対応した設備業者に相談するのが最良です。契約不適合責任として無償で対応してくれる可能性があります。ただし、激安価格をうたった悪徳な業者には注意してください。一般消費者に知識がないことを狙って、高額な請求をしたり、逆に壊されたり、トラブルに発展するケースも少なくありません。
個人事業主
必要資格を持っているか確認が難しかったり、届け出を行っている可能性がありますので、信頼できる人以外には頼まないほうが良いでしょう。作業トラブルになったとしても対応してもらえない可能性もあります。
まとめ
本記事では、給湯器のエラー321について解説しました。エラー321は、給湯器の給湯・出湯部分に設置されているサーミスタ(温度センサー)に異常が発生した際に表示されるエラーコードでした。1995年以降、主要メーカー間で統一されており、東京ガスや大阪ガスなどのOEM製品でも同様の意味を持つことが分かりました。
エラーの主な原因としては、サーミスタの断線や経年劣化などが挙げられ、修理費用は出張診断料が5,000円~10,000円、サーミスタ交換が6,000円~15,000円、制御基板交換が20,000円~46,000円となっていました。修理か交換かの判断については、給湯器の設置年数が10年を超えている場合は、修理ではなく本体の交換を検討することが推奨されました。
修理業者の選択肢としては、ガス会社、メーカー、地場の設備業者、個人事業主の4つがあり、それぞれの特徴や注意点について詳しく解説しました。
給湯器の交換をご検討の方は、ぜひ記事後半で紹介している東京ガスの機器交換サービスをご覧ください。低価格で信頼性の高いサービスを提供しています。
給湯器を交換するなら
給湯器の交換を検討する際は、設置年数や修理費用、今後の使用予定などを総合的に判断することが重要です。一般的に、設置から10年以上経過している場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい給湯器への交換をおすすめします。最新の給湯器は省エネ性能が向上しており、ランニングコストの削減にもつながります。
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