【給湯器】312エラーが出たら?症状・原因・修理方法を解説

給湯器に312エラーが表示されて困っていませんか?このエラーは、給湯器の温度センサーに問題が発生した際に表示される代表的なエラーコードです。追い焚きや自動湯張りが使えなくなってしまい、日常生活に支障をきたすかもしれません。本記事では、312エラーの症状や原因、そして修理方法について詳しく解説していきます。修理と交換、どちらを選ぶべきかの判断基準もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

給湯器の312エラーとは?

給湯器の312エラーは、給湯器内部のふろサーミスタ(温度センサー)に異常が発生した際に表示されるエラーコードです。このエラーが発生すると、追い焚きや自動湯張りなどの機能が使用できなくなります。ふろサーミスタは浴槽の温度を正確に測定するための重要な部品で、この部品が正常に機能しないと安全な給湯操作ができなくなります。エラーの発生は必ずしも部品の完全な故障を意味するわけではなく、一時的な誤作動である可能性もあります。しかし、継続的にエラーが表示される場合は、専門家による点検と修理が必要となります。

312エラーの原因

給湯器に312エラーが表示される主な原因について、詳しく解説していきます。

原因① ふろサーミスタの断線

ふろサーミスタの配線が経年劣化や外的要因により切断されると、温度センサーからの信号が途絶え、エラーが発生します。断線は配線の接続部分や被覆の損傷箇所で起こることが多く、特に給湯器の設置環境が湿気の多い場所である場合、劣化が加速される可能性があります。

原因② 短絡(ショート)

配線の被覆が損傷し、導線同士が接触することで起こる短絡も、312エラーの主要な原因の一つです。短絡が発生すると、正常な温度測定ができなくなり、システムが異常を検知してエラーを表示します。水漏れや結露による水の侵入も、短絡の原因となることがあります。

原因③ サーミスタ本体の故障

温度センサーであるサーミスタ本体が故障すると、正確な温度測定ができなくなります。サーミスタは経年劣化や使用環境の影響を受けやすい部品で、特に設置から10年以上経過した給湯器では故障のリスクが高まります。

原因④ 制御基板の不具合

給湯器の制御基板に問題が発生し、サーミスタからの信号を正しく処理できなくなることもあります。制御基板の故障は、電気的なトラブルや経年劣化によって引き起こされ、複数の機能に影響を及ぼす可能性があります。

原因⑤ 配線接続部の緩み

振動や温度変化による配線接続部の緩みも、312エラーの原因となります。接続部の緩みは、信号の伝達を不安定にし、温度センサーの誤作動を引き起こす可能性があります。この場合、接続部の増し締めで解決することもあります。

312エラーの対策

312エラーが発生した場合の対策について、修理を必要としない応急処置と、専門家による修理方法に分けて説明します。

修理しない方法

まずは簡単な応急処置として、給湯器の再起動を試みることをお勧めします。電源を完全にオフにして数分待ち、その後再度電源を入れる方法で、一時的な誤作動による312エラーが解消されることがあります。また、浴槽の水を抜いて、配管内に残った水を完全に排出することで、センサー周りの状態が改善される場合もあります。ただし、これらの方法でエラーが解消されない場合は、必ず専門家による点検を受けてください。

修理する方法

専門家による修理が必要な場合、まず詳細な点検を行い、具体的な故障箇所を特定します。サーミスタの交換が必要な場合は、適合する純正部品を使用して交換作業を行います。配線の断線や短絡が原因の場合は、損傷した配線の修理または交換を実施します。制御基板に問題がある場合は、基板の交換が必要となることもあります。修理作業は必ず資格を持った専門技術者が行う必要があります。

312エラーの修理費用

312エラーの修理費用は、故障の原因や修理の内容によって大きく異なります。一般的な修理費用の目安として、出張診断料が5,000円から10,000円程度、部品交換を含む修理作業費用が8,000円から50,000円程度となります。ただし、制御基板の交換が必要な場合は、さらに高額になる可能性があります。修理を依頼する際は、メーカーの正規サービスや信頼できる修理業者に見積もりを依頼し、複数の業者の料金を比較検討することをお勧めします。また、給湯器が保証期間内である場合は、保証適用の可能性もあるため、まずはメーカーに確認することが重要です。

修理する?交換する?

修理するか、交換するか、悩むものです。
給湯器の耐用年数は、メーカーにより10年間と定められています。10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いです。
東京ガスの実績によると、暖房機能なしの給湯器の故障において、1万円未満で修理できるのが65%、3万円未満が30%、5万円未満が4%、5万円以上が1%となっています。1万円未満が65%と多いですが、出張料だけで5,000円ほどかかります。部品代や技術料はほとんど必要なく、実は故障していなかったレベルの作業だったのではないかと思われます。例えば、
  • 電源を入れなおすだけで直った
  • 排気口が植木の枝葉によって塞がっていた
などは良くあります。
また、交換と修理のどちらを選択するか、を見てみると、修理を選択するのは、5年未満は71.9%、10年未満は57.5%、15年未満は35.0%、15年以上は31.0%となっています。耐用年数である10年を過ぎると、メーカーも部品を保有しておらず修理ができなかったり、次々の故障していくので、交換してしまったほうが経済的な選択肢です。
東京ガスの実績より
東京ガスの実績より

修理するなら

給湯器の修理を依頼する際、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点を以下で詳しく解説していきます。価格だけでなく信頼できそうかを重視して選びましょう。

ガス会社

東京ガスや大阪ガスなど、ガスの提供を行っている企業に修理依頼ができます。ガス機器の工事・メンテナンスには専門資格や届け出が必要なため、ガス会社に相談するのが最も安心できます。
東京ガスに修理を依頼するならこちらから。

メーカー

リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスと言った、ガス機器メーカーに修理依頼する方法もあります。設置から1年以内、BL製品(ベターリビング認定品)であれば2年以内、メーカー保証期間となっています。
メーカーに修理を依頼してもガス会社の工事業者に再委託となるケースもあります。メーカー自体は大手企業で信頼できるものの、そのメンテナンスネットワークに所属している設備業者は中小企業が多いです。一般消費者が選ぶことはできないため、品質にバラつきがあるのが難点です。

地場の設備業者

工事したばかりであれば、対応した設備業者に相談するのが最良です。契約不適合責任として無償で対応してくれる可能性があります。ただし、激安価格をうたった悪徳な業者には注意してください。一般消費者に知識がないことを狙って、高額な請求をしたり、逆に壊されたり、トラブルに発展するケースも少なくありません。

個人事業主

必要資格を持っているか確認が難しかったり、届け出を行っている可能性がありますので、信頼できる人以外には頼まないほうが良いでしょう。作業トラブルになったとしても対応してもらえない可能性もあります。

まとめ

本記事では、給湯器の312エラーについて解説しました。312エラーは給湯器内部のふろサーミスタ(温度センサー)に異常が発生した際に表示されるエラーコードで、このエラーが発生すると追い焚きや自動湯張りなどの機能が使用できなくなることを説明しました。
エラーの主な原因として、ふろサーミスタの断線や配線の問題があることを解説し、修理方法や費用についても詳しく説明しました。修理費用は、出張診断料が5,000円から10,000円程度、部品交換を含む修理作業費用が8,000円から50,000円程度となることを示しました。
また、修理と交換の選択について、給湯器の耐用年数である10年を基準に判断することをお勧めしました。10年以内であれば修理を選択する方が多く、10年を超えると交換を選択する割合が増えることを統計データと共に示しました。
修理を依頼する際の選択肢として、ガス会社、メーカー、地場の設備業者、個人事業主について、それぞれのメリット・デメリットを解説しました。
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給湯器を交換するなら

給湯器の交換を検討する際は、設置年数や修理費用、今後の使用予定などを総合的に判断することが重要です。一般的に、設置から10年以上経過している場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい給湯器への交換をおすすめします。最新の給湯器は省エネ性能が向上しており、ランニングコストの削減にもつながります。

東京ガスの機器交換

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