【給湯器】310エラーが出たら?症状・原因・修理方法を解説
給湯器のエラー310でお困りではありませんか?このエラーは給湯器の温度センサーに問題が発生した際に表示される重要な警告サインです。放置すると温度制御が不安定になり、最悪の場合は給湯器が完全に停止してしまう可能性もあります。本記事では、エラー310の具体的な症状や原因、そして対処方法について、専門家の視点から分かりやすく解説していきます。修理すべきか、交換すべきかの判断基準もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
給湯器エラー310とは?
給湯器のエラーコード「310」は、給湯器内部の低温感知サーミスターに異常が発生していることを示すエラーです。サーミスターとは、温度を感知して制御装置に情報を伝える重要な部品で、この部品が正常に機能しないと、給湯器が適切な温度管理を行えなくなります。このエラーが表示されると、お湯の温度制御が不安定になったり、最悪の場合は給湯器が完全に停止してしまう可能性があります。特に冬場や気温の変化が激しい季節には、誤検知によってエラーが発生することもあるため、状況に応じた適切な対応が必要です。
エラー310の原因
原因① サーミスターの故障
給湯器内部の低温感知サーミスターが物理的な損傷や経年劣化により正常に機能しなくなることが、最も一般的な原因です。サーミスターは繊細な電子部品であり、温度変化による膨張収縮や振動などのストレスにさらされ続けることで、徐々に性能が低下していきます。特に設置から10年以上経過した給湯器では、この部品の劣化が進んでいる可能性が高くなります。
原因② 配線の断線・接触不良
サーミスターと制御基板を繋ぐ配線に問題が生じると、温度情報が正しく伝わらなくなりエラーが発生します。配線の断線や接触不良は、給湯器の使用年数が長くなるにつれて起こりやすくなります。また、メンテナンス時の不適切な取り扱いや、給湯器周辺の振動なども配線トラブルの原因となることがあります。
原因③ 制御基板の不具合
給湯器の頭脳とも言える制御基板に問題が発生すると、サーミスターからの情報を正しく処理できなくなり、エラー310が表示されることがあります。制御基板の不具合は、電気的なノイズや過電圧、湿気の侵入などが原因で発生することが多く、一度問題が起きると修理や交換が必要になります。
原因④ 外部環境の影響
気温の急激な変化や極端な気象条件が、エラー310の誤検知を引き起こすことがあります。特に寒冷地や季節の変わり目では、温度センサーが正確な測定を行えない状況が発生しやすくなります。また、給湯器の設置場所の環境(直射日光や雨風の影響)も、センサーの誤作動の原因となる可能性があります。
原因⑤ 凍結防止ヒーターの異常
寒冷地などで使用される凍結防止ヒーターに問題が生じると、低温感知サーミスターが適切に機能せず、エラー310が発生することがあります。ヒーターの故障や配線の問題、制御系統の不具合などが主な原因となります。特に冬季は注意が必要です。
エラー310の対策
修理しない方法
エラー310が表示された場合の応急処置として、まずリモコンの運転スイッチをいったん切って、再度電源を入れ直す方法があります。これにより一時的にエラーが解消されることがあります。また、給湯器の周囲に障害物がないか確認し、十分な換気スペースを確保することも重要です。さらに、気温の変化が激しい時期には、給湯器の使用を控えめにするなどの対策も効果的です。ただし、これらの対処はあくまでも一時的な解決策であり、根本的な問題解決にはならない場合があることに注意が必要です。
修理する方法
エラー310が継続的に発生する場合は、専門業者による修理が必要です。修理方法としては、まず低温感知サーミスターの点検を行い、必要に応じて部品の交換を実施します。また、配線の状態も確認し、断線や接触不良がある場合は修復作業を行います。制御基板に問題がある場合は、基板の交換が必要になることもあります。修理の際は、必ず資格を持った専門技術者に依頼することが重要で、素人による修理は危険であり、さらなる故障の原因となる可能性があります。
エラー310の修理費用
エラー310の修理費用は、故障の原因や必要な部品によって大きく異なります。一般的な出張診断料は5,000円から10,000円程度で、サーミスターの交換が必要な場合は部品代として10,000円から20,000円程度が追加されます。配線の修理であれば5,000円から15,000円程度、制御基板の交換が必要な場合は30,000円から50,000円程度の費用が発生することがあります。また、修理業者によっても料金体系が異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをお勧めします。なお、給湯器の保証期間内であれば、無償で修理が受けられる可能性もあるため、購入時の保証書を確認することも重要です。
修理する?交換する?
修理するか、交換するか、悩むものです。
給湯器の耐用年数は、メーカーにより10年間と定められています。10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いです。
東京ガスの実績によると、暖房機能なしの給湯器の故障において、1万円未満で修理できるのが65%、3万円未満が30%、5万円未満が4%、5万円以上が1%となっています。1万円未満が65%と多いですが、出張料だけで5,000円ほどかかります。部品代や技術料はほとんど必要なく、実は故障していなかったレベルの作業だったのではないかと思われます。例えば、
- 電源を入れなおすだけで直った
- 排気口が植木の枝葉によって塞がっていた
などは良くあります。
また、交換と修理のどちらを選択するか、を見てみると、修理を選択するのは、5年未満は71.9%、10年未満は57.5%、15年未満は35.0%、15年以上は31.0%となっています。耐用年数である10年を過ぎると、メーカーも部品を保有しておらず修理ができなかったり、次々の故障していくので、交換してしまったほうが経済的な選択肢です。

修理するなら
給湯器の修理を依頼する際、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点を以下で詳しく解説していきます。価格だけでなく信頼できそうかを重視して選びましょう。
ガス会社
東京ガスや大阪ガスなど、ガスの提供を行っている企業に修理依頼ができます。ガス機器の工事・メンテナンスには専門資格や届け出が必要なため、ガス会社に相談するのが最も安心できます。
東京ガスに修理を依頼するならこちらから。
メーカー
リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスと言った、ガス機器メーカーに修理依頼する方法もあります。設置から1年以内、BL製品(ベターリビング認定品)であれば2年以内、メーカー保証期間となっています。
メーカーに修理を依頼してもガス会社の工事業者に再委託となるケースもあります。メーカー自体は大手企業で信頼できるものの、そのメンテナンスネットワークに所属している設備業者は中小企業が多いです。一般消費者が選ぶことはできないため、品質にバラつきがあるのが難点です。
地場の設備業者
工事したばかりであれば、対応した設備業者に相談するのが最良です。契約不適合責任として無償で対応してくれる可能性があります。ただし、激安価格をうたった悪徳な業者には注意してください。一般消費者に知識がないことを狙って、高額な請求をしたり、逆に壊されたり、トラブルに発展するケースも少なくありません。
個人事業主
必要資格を持っているか確認が難しかったり、届け出を行っている可能性がありますので、信頼できる人以外には頼まないほうが良いでしょう。作業トラブルになったとしても対応してもらえない可能性もあります。
まとめ
本記事では、給湯器のエラー310について解説しました。エラー310は、給湯器内部の低温感知サーミスターに異常が発生していることを示すエラーであることを説明しました。サーミスターは温度を感知して制御装置に情報を伝える重要な部品であり、この部品が正常に機能しないと、給湯器が適切な温度管理を行えなくなることを解説しました。
修理費用については、出張診断料が5,000円から10,000円程度で、サーミスターの交換が必要な場合は部品代として10,000円から20,000円程度が追加されることを説明しました。また、給湯器の耐用年数は10年間と定められており、10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いことを紹介しました。
修理を依頼する際の選択肢として、ガス会社、メーカー、地場の設備業者、個人事業主の4つがあることを解説し、それぞれの特徴や注意点について詳しく説明しました。
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給湯器を交換するなら
給湯器の交換を検討する際は、設置年数や修理費用、今後の使用予定などを総合的に判断することが重要です。一般的に、設置から10年以上経過している場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい給湯器への交換をおすすめします。最新の給湯器は省エネ性能が向上しており、ランニングコストの削減にもつながります。
東京ガスの機器交換
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