【給湯器】140エラーが出たら?症状・原因・修理方法を解説
給湯器から「140」というエラーコードが表示されたら要注意です。このエラーは給湯器の安全装置が作動している重要な警告サインです。本記事では、エラー140の意味から原因、対処方法、修理費用まで詳しく解説します。修理と交換のどちらを選ぶべきかの判断基準も分かりやすく説明していきますので、給湯器のトラブルでお困りの方は最後までご覧ください。
給湯器エラー140とは?
給湯器エラー140(または14)は、給湯器内部の過熱防止安全装置が作動したことを示すエラーです。このエラーは給湯器が異常な高温状態になった際に、安全装置が作動して燃焼を停止させることで、ユーザーの安全を守るための重要な警告です。メーカーによって呼び方は異なりますが、ノーリツでは「過熱防止装置作動」、リンナイでは「温度ヒューズ・過熱防止装置作動」、パロマでは「壁面火災防止装置(温度ヒューズ)作動」、パーパスでは「ハイリミットスイッチ作動、元ガス電磁弁駆動回路異常」と表示されます。このエラーが発生すると、お湯が出なくなったり、暖房が使えなくなったりする症状が現れます。
エラー140の原因
エラー140が発生する主な原因は、給湯器内部の燃焼系統に関する問題です。以下に具体的な原因を詳しく解説します。
原因① 温度ヒューズの作動・断線
給湯器内部の温度が異常に上昇した場合、安全装置として設置されている温度ヒューズが作動し、断線することでガスの供給を停止します。これは安全のための正常な動作ですが、一度作動すると部品の交換が必要になります。
原因② 熱交換器の損傷・寿命
熱交換器は給湯器の中心的な部品で、ガスの燃焼熱を水に伝える役割を果たします。経年劣化や水垢の付着により熱交換効率が低下すると、内部温度が上昇して安全装置が作動することがあります。
原因③ 配線の断線
給湯器内部の電気配線が劣化して断線すると、温度制御が正常に機能せず、過熱状態になることがあります。特に古い給湯器では、振動や熱による配線の劣化が起こりやすくなっています。
原因④ コネクタの不具合
電気系統のコネクタ部分の接触不良や腐食により、温度センサーからの信号が正しく伝わらなくなることがあります。この場合、温度制御が適切に行われず、過熱状態を引き起こす可能性があります。
原因⑤ センサー類の故障
給湯器には複数の温度センサーが搭載されており、これらが故障すると適切な温度制御ができなくなります。センサーの誤作動や故障により、実際の温度と異なる値を検知してしまい、安全装置が作動することがあります。
エラー140の対策
エラー140が発生した場合の対策について、修理を必要としない対応と専門業者による修理が必要な場合に分けて説明します。
修理しない方法
まず試せる簡単な対処方法として、給湯器の電源を一度切ってから再度入れ直す「リセット」があります。ただし、これは一時的な対処方法であり、根本的な解決にはならない場合が多いことに注意が必要です。リセット後もエラーが再発する場合は、専門業者による点検・修理が必要です。むやみに使用を継続すると、やけどや火災などの危険につながる可能性があるため、注意が必要です。
修理する方法
エラー140が発生した場合の修理は、必ず専門の業者に依頼する必要があります。修理方法は故障箇所によって異なりますが、一般的には温度ヒューズの交換、熱交換器の洗浄または交換、配線の修理、コネクタの交換などが行われます。修理を依頼する際は、ガス会社、メーカー、または信頼できる地域の設備業者に相談することをお勧めします。特にガス会社は専門資格を持った技術者が対応するため、最も安心できる選択肢となります。
エラー140の修理費用
エラー140の修理費用は、故障箇所や給湯器の型式によって大きく異なります。一般的な修理費用の目安として、ガス給湯器の場合は22,000円~88,000円程度(税込)、石油給湯器の場合は24,000円~110,000円程度(税込)となっています。これには出張費(上限3,300円)と故障診断料が含まれています。ただし、複数の箇所が故障している場合は、この費用を超える可能性があります。また、給湯器が設置から10年を超えている場合は、部品の供給が終了している可能性があり、その場合は給湯器本体の交換を検討する必要があります。なお、修理を行わない場合や修理対応できない場合でも、出張料・故障診断料は発生することに注意が必要です。
修理する?交換する?
修理するか、交換するか、悩むものです。
給湯器の耐用年数は、メーカーにより10年間と定められています。10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いです。
東京ガスの実績によると、暖房機能なしの給湯器の故障において、1万円未満で修理できるのが65%、3万円未満が30%、5万円未満が4%、5万円以上が1%となっています。1万円未満が65%と多いですが、出張料だけで5,000円ほどかかります。部品代や技術料はほとんど必要なく、実は故障していなかったレベルの作業だったのではないかと思われます。例えば、
- 電源を入れなおすだけで直った
- 排気口が植木の枝葉によって塞がっていた
などは良くあります。
また、交換と修理のどちらを選択するか、を見てみると、修理を選択するのは、5年未満は71.9%、10年未満は57.5%、15年未満は35.0%、15年以上は31.0%となっています。耐用年数である10年を過ぎると、メーカーも部品を保有しておらず修理ができなかったり、次々の故障していくので、交換してしまったほうが経済的な選択肢です。

修理するなら
給湯器の修理を依頼する際、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点を以下で詳しく解説していきます。価格だけでなく信頼できそうかを重視して選びましょう。
ガス会社
東京ガスや大阪ガスなど、ガスの提供を行っている企業に修理依頼ができます。ガス機器の工事・メンテナンスには専門資格や届け出が必要なため、ガス会社に相談するのが最も安心できます。
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メーカー
リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスと言った、ガス機器メーカーに修理依頼する方法もあります。設置から1年以内、BL製品(ベターリビング認定品)であれば2年以内、メーカー保証期間となっています。
メーカーに修理を依頼してもガス会社の工事業者に再委託となるケースもあります。メーカー自体は大手企業で信頼できるものの、そのメンテナンスネットワークに所属している設備業者は中小企業が多いです。一般消費者が選ぶことはできないため、品質にバラつきがあるのが難点です。
地場の設備業者
工事したばかりであれば、対応した設備業者に相談するのが最良です。契約不適合責任として無償で対応してくれる可能性があります。ただし、激安価格をうたった悪徳な業者には注意してください。一般消費者に知識がないことを狙って、高額な請求をしたり、逆に壊されたり、トラブルに発展するケースも少なくありません。
個人事業主
必要資格を持っているか確認が難しかったり、届け出を行っている可能性がありますので、信頼できる人以外には頼まないほうが良いでしょう。作業トラブルになったとしても対応してもらえない可能性もあります。
まとめ
本記事では、給湯器のエラー140について詳しく解説しました。エラー140は給湯器内部の過熱防止安全装置が作動したことを示す重要な警告であることが分かりました。このエラーが発生する主な原因は、給湯器内部の異常な高温状態でした。
対処方法としては、一時的な対応としてリセットを試すことができましたが、根本的な解決には専門業者による修理が必要でした。修理費用は、ガス給湯器で22,000円~88,000円程度、石油給湯器で24,000円~110,000円程度(税込)となっていました。
修理か交換かの判断については、給湯器の設置年数が10年以内であれば修理を、10年を超えている場合は交換を検討することをお勧めしました。修理を依頼する際は、ガス会社、メーカー、地域の設備業者、個人事業主の4つの選択肢があり、それぞれの特徴と注意点を解説しました。
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給湯器を交換するなら
給湯器の交換を検討する際は、設置年数や修理費用、今後の使用予定などを総合的に判断することが重要です。一般的に、設置から10年以上経過している場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい給湯器への交換をおすすめします。最新の給湯器は省エネ性能が向上しており、ランニングコストの削減にもつながります。
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