【給湯器】112エラーが出たら?症状・原因・修理方法を解説

給湯器のエラー112でお困りではありませんか?このエラーは風呂回路の点火不良を示すもので、お湯が出なくなったり追い焚きができなくなったりする厄介な症状です。本記事では、エラー112の原因から対処方法、修理費用まで、専門家の視点から詳しく解説していきます。自己対処で解決できるケースもありますので、修理を依頼する前にぜひ最後までお読みください。給湯器の修理か交換かの判断に迷われている方にも役立つ情報をご用意しています。

エラー112とは?

エラー112は、給湯器の風呂回路における点火不良を示すエラーコードです。このエラーが表示されると、お湯を出したり追い焚きしたりすることができなくなります。主な原因は給湯器内のガス供給が何らかの理由で止まっていることです。特に台風や大雨の際によく発生するエラーとして知られており、湿気による点火障害や熱交換器からの水漏れが原因となることが多いです。このエラーは1995年以降、メーカー間で統一された規格の一つとなっており、各社の取り扱い説明書に記載されているエラー内容や対処方法は基本的に同じです。

エラー112の原因

エラー112には複数の原因が考えられます。以下に主な原因を詳しく解説します。

原因① 災害によるガスメーターの停止

台風や大雨などの自然災害時に、安全機能としてガスメーターが自動停止することがあります。これは予期せぬガス漏れや事故を防ぐための重要な機能ですが、結果として給湯器への正常なガス供給が妨げられ、エラー112が発生することがあります。

原因② 悪天候による湿気

台風や大雨による過度な湿気は、給湯器の点火システムに影響を与えることがあります。特に点火プラグ周辺に水分が付着すると、正常な点火が妨げられ、エラー112が表示されることがあります。

原因③ 熱交換器からの水漏れ

給湯器内部の熱交換器に問題が生じ、水漏れが発生することがあります。この水漏れが点火システムに影響を与え、失火やエラー112の原因となることがあります。

原因④ 点火プラグの劣化

給湯器を長期間使用していると、点火プラグが経年劣化することがあります。劣化した点火プラグは正常な点火ができなくなり、エラー112の原因となります。

原因⑤ ガス圧の低下

ガスの供給圧が何らかの理由で低下すると、正常な点火ができなくなることがあります。これは特に災害時や工事の影響で起こりやすく、エラー112の原因となります。

エラー112の対策

エラー112が発生した場合、まずは落ち着いて対処することが重要です。対策は大きく分けて、自身で行える簡単な対処と、専門家による修理が必要な場合があります。

修理しない方法

まず試せる簡単な対処方法として、リモコンの再起動があります。具体的な手順は以下の通りです:
  1. 給湯器のリモコンスイッチを「切(OFF)」にする
  1. 室内のガス機器をすべて停止させる
  1. ガスの元栓を閉める
  1. ガスメーターが停止していることを確認する
  1. ガスメーターの復帰ボタンを3秒ほど長押しする
  1. ランプの再点灯を確認する
  1. ガスの元栓を開け、ガス供給を確認する
  1. 給湯器のリモコンを「入(ON)」にする
また、給湯器の排気口の掃除も効果的な対処方法の一つです。枯れ葉や異物が詰まっていないか確認し、必要に応じて清掃を行います。

修理する方法

自己対処で解決しない場合は、専門家による修理が必要です。修理方法は問題の原因によって異なりますが、一般的には以下のような作業が行われます:
  1. 点火プラグの交換:劣化している場合は新品に交換
  1. 熱交換器の修理または交換:水漏れがある場合
  1. ガス圧の調整:供給圧が適切でない場合
  1. 配線の修理:電気系統に問題がある場合
  1. 制御基板の交換:電子制御に問題がある場合
修理は必ず資格を持った専門家に依頼することが重要です。

エラー112の修理費用

エラー112の修理費用は、問題の原因や必要な作業によって大きく異なります。一般的な費用の目安は以下の通りです:
• 点検・診断料:5,000円~10,000円 • 点火プラグ交換:15,000円~30,000円 • 熱交換器の修理:50,000円~100,000円 • 制御基板の交換:30,000円~70,000円 • 出張費:5,000円~10,000円
ただし、これらは一般的な価格帯であり、地域や業者によって異なる場合があります。また、複数の部品交換が必要な場合は、さらに費用が高くなる可能性があります。修理を依頼する際は、必ず事前に見積もりを取ることをお勧めします。

修理する?交換する?

修理するか、交換するか、悩むものです。
給湯器の耐用年数は、メーカーにより10年間と定められています。10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いです。
東京ガスの実績によると、暖房機能なしの給湯器の故障において、1万円未満で修理できるのが65%、3万円未満が30%、5万円未満が4%、5万円以上が1%となっています。1万円未満が65%と多いですが、出張料だけで5,000円ほどかかります。部品代や技術料はほとんど必要なく、実は故障していなかったレベルの作業だったのではないかと思われます。例えば、
  • 電源を入れなおすだけで直った
  • 排気口が植木の枝葉によって塞がっていた
などは良くあります。
また、交換と修理のどちらを選択するか、を見てみると、修理を選択するのは、5年未満は71.9%、10年未満は57.5%、15年未満は35.0%、15年以上は31.0%となっています。耐用年数である10年を過ぎると、メーカーも部品を保有しておらず修理ができなかったり、次々の故障していくので、交換してしまったほうが経済的な選択肢です。
東京ガスの実績より
東京ガスの実績より

修理するなら

給湯器の修理を依頼する際、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点を以下で詳しく解説していきます。価格だけでなく信頼できそうかを重視して選びましょう。

ガス会社

東京ガスや大阪ガスなど、ガスの提供を行っている企業に修理依頼ができます。ガス機器の工事・メンテナンスには専門資格や届け出が必要なため、ガス会社に相談するのが最も安心できます。
東京ガスに修理を依頼するならこちらから。

メーカー

リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスと言った、ガス機器メーカーに修理依頼する方法もあります。設置から1年以内、BL製品(ベターリビング認定品)であれば2年以内、メーカー保証期間となっています。
メーカーに修理を依頼してもガス会社の工事業者に再委託となるケースもあります。メーカー自体は大手企業で信頼できるものの、そのメンテナンスネットワークに所属している設備業者は中小企業が多いです。一般消費者が選ぶことはできないため、品質にバラつきがあるのが難点です。

地場の設備業者

工事したばかりであれば、対応した設備業者に相談するのが最良です。契約不適合責任として無償で対応してくれる可能性があります。ただし、激安価格をうたった悪徳な業者には注意してください。一般消費者に知識がないことを狙って、高額な請求をしたり、逆に壊されたり、トラブルに発展するケースも少なくありません。

個人事業主

必要資格を持っているか確認が難しかったり、届け出を行っている可能性がありますので、信頼できる人以外には頼まないほうが良いでしょう。作業トラブルになったとしても対応してもらえない可能性もあります。

まとめ

本記事では、給湯器のエラー112について詳しく解説しました。エラー112は、給湯器の風呂回路における点火不良を示すエラーコードで、お湯を出したり追い焚きしたりすることができなくなる症状でした。主な原因として、台風や大雨による影響、給湯器内のガス供給の停止、湿気による点火障害、熱交換器からの水漏れなどが挙げられました。
エラーが発生した際の対処方法として、ガスメーターの復帰操作や給湯器のリモコン操作、排気口の清掃などの自己対処法を紹介しました。自己対処で解決しない場合は、専門家による修理が必要となり、点火プラグの交換や熱交換器の修理など、様々な修理方法があることを説明しました。
修理費用は、点検・診断料から大規模な修理まで幅広い価格帯があることを示し、給湯器の耐用年数や設置年数に応じた修理か交換かの判断基準も解説しました。
給湯器の交換や修理をお考えの方は、ぜひ下記でご紹介している東京ガスの機器交換サービスをご検討ください。低価格で信頼性の高いサービスを提供しています。

給湯器を交換するなら

給湯器の交換を検討する際は、設置年数や修理費用、今後の使用予定などを総合的に判断することが重要です。一般的に、設置から10年以上経過している場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい給湯器への交換をおすすめします。最新の給湯器は省エネ性能が向上しており、ランニングコストの削減にもつながります。

東京ガスの機器交換

東京ガスの機器交換は、東京ガスが提供する、ガス給湯器・ガスコンロといったガス機器やトイレやお風呂といった水回り機器のオンライン販売サービスです。数あるWeb業者のなかでも低価格設定、見積もりも最短当日にもらえて、実績も豊富なサービスです。
ガス給湯器の交換はこちら
ガスコンロの交換はこちら
換気扇・浴室乾燥機・食洗機・トイレなどの交換はこちら