【給湯器】032エラーが出たら?症状・原因・修理方法を解説
給湯器でエラー032が表示されてお困りではありませんか?このエラーは、自動湯はり機能使用時によく発生する一般的なトラブルです。本記事では、エラー032の意味から原因、そして具体的な対処方法まで、分かりやすく解説していきます。専門業者に依頼すべきケースや修理費用の相場なども詳しくご紹介しますので、すぐに解決できる問題なのか、それとも修理が必要なのか、適切な判断の参考にしていただけます。
エラー032とは?
エラー032は、給湯器の自動湯はり機能使用時に発生する一般的なエラーコードです。このエラーは主に、浴槽の排水栓が正しく閉まっていない状態で自動湯はりを行った際に表示されます。1995年以降、このエラーコードは主要メーカー間で統一されており、ノーリツ、リンナイ、パロマ、パーパスなど、どのメーカーの給湯器でも同様の意味を持ちます。
各メーカーによって若干の表現の違いはありますが、基本的な原因は共通しています。例えば、ノーリツでは「浴槽排水栓閉め忘れ」、リンナイでは「ふろ湯はり連続タイマー、おいだきで水なし」、パロマでは「配管漏れ異常、空焚き防止異常、凍結予防水抜き異常」、パーパスでは「自動注湯時間異常、凍結予防水抜き異常」として認識されます。
重要なのは、このエラーは基本的に危険な状態を示すものではなく、正しい知識があれば自己解決できる軽微な問題だということです。
エラー032の原因
原因① 排水栓の閉め忘れ
最も一般的な原因は、浴槽の排水栓が完全に閉まっていない状態です。自動湯はり時に排水栓がしっかりと閉まっていないと、注入されたお湯が排水口から抜けてしまい、循環口まで水位が上がらないため、エラーが発生します。これは単純な確認ミスから起こることが多く、特に高齢者や子供が入浴準備をする際によく見られます。
原因② 循環口のフィルター詰まり
循環口(循環アダプター)のフィルターに髪の毛やごみが詰まっていると、ポンプ循環が正常に行われません。給湯器は循環経路を通じて浴槽内の水位を確認しますが、循環が悪いと浴槽に十分なお湯があっても「水位不足」と誤判断してしまい、エラー032が表示されることがあります。日常的なメンテナンス不足が主な原因です。
原因③ 配管の詰まりや漏れ
給湯器と浴槽を接続する配管に問題がある場合もエラー032の原因となります。配管内の水垢の蓄積や、経年劣化による配管の損傷、接続部分の緩みなどにより、正常な水流が妨げられることがあります。特に古い給湯システムでは、配管内部の腐食や詰まりが進行している可能性が高くなります。
原因④ センサーの誤作動
給湯器には水位や温度を検知する各種センサーが搭載されています。これらのセンサーが正常に機能していないと、実際の状況と異なる判断をしてエラーを表示することがあります。センサーの誤作動は、経年劣化や製品の不具合が原因となることが多く、特に設置から10年以上経過した機器で発生しやすい問題です。
原因⑤ システムの一時的な不具合
給湯器の制御システムが一時的に誤作動を起こすことがあります。これは必ずしも深刻な故障ではなく、システムの再起動で解決することも多いです。特に電源の不安定さや急激な温度変化、使用頻度が高い場合などに発生しやすく、季節の変わり目や悪天候時に多く報告されています。
エラー032の対策
修理しない方法
エラー032は、多くの場合、専門業者による修理を必要としない簡単な対処で解決できます。まず、浴槽の排水栓がしっかりと閉まっているか確認します。排水栓を一度開けて、ゴミなどの異物がないことを確認してから、しっかりと閉め直すことで解決することが多いです。
次に、循環口のフィルターの清掃を行います。フィルターを取り外し、溜まった髪の毛やゴミを除去し、水でよく洗い流します。この際、フィルターの破損や劣化がないかも確認しましょう。
また、給湯器本体の電源を一度切って、数分後に再度入れ直すことで、システムをリセットできます。これにより、一時的な不具合が解消されることがあります。
修理する方法
上記の対処を行っても問題が解決しない場合は、専門業者による修理が必要となります。修理の依頼先としては、主に以下の4つの選択肢があります:
- ガス会社(東京ガスや大阪ガスなど)への依頼
- メーカー(リンナイ、ノーリツなど)への直接依頼
- 地域の設備業者への依頼
- 個人の修理業者への依頼
特に信頼性の観点から、ガス会社やメーカーへの依頼が推奨されます。これらの業者は必要な資格を持ち、純正部品を使用した確実な修理を行うことができます。
エラー032の修理費用
エラー032の修理費用は、原因や必要な作業内容によって大きく異なります。一般的な修理費用の相場は25,000円~35,000円(税込)程度です。ただし、これには基本的な出張費や技術料が含まれています。
修理費用の内訳は以下のようになります:
・出張費:5,000円~10,000円
・技術料:10,000円~15,000円
・部品代:状況により0円~20,000円
なお、修理を行わない場合でも、出張費や故障診断料が発生することがあります。また、設置場所が高所や狭所の場合は追加料金が発生する可能性があります。
修理か買い替えかの判断は、給湯器の使用年数を考慮して行うことが重要です。10年以上経過している場合は、修理よりも新品への交換を検討することをお勧めします。
修理する?交換する?
修理するか、交換するか、悩むものです。
給湯器の耐用年数は、メーカーにより10年間と定められています。10年以内であれば修理部品も保管されている可能性が高く、修理可能な場合が多いです。
東京ガスの実績によると、暖房機能なしの給湯器の故障において、1万円未満で修理できるのが65%、3万円未満が30%、5万円未満が4%、5万円以上が1%となっています。1万円未満が65%と多いですが、出張料だけで5,000円ほどかかります。部品代や技術料はほとんど必要なく、実は故障していなかったレベルの作業だったのではないかと思われます。例えば、
- 電源を入れなおすだけで直った
- 排気口が植木の枝葉によって塞がっていた
などは良くあります。
また、交換と修理のどちらを選択するか、を見てみると、修理を選択するのは、5年未満は71.9%、10年未満は57.5%、15年未満は35.0%、15年以上は31.0%となっています。耐用年数である10年を過ぎると、メーカーも部品を保有しておらず修理ができなかったり、次々の故障していくので、交換してしまったほうが経済的な選択肢です。

修理するなら
給湯器の修理を依頼する際、主に4つの選択肢があります。それぞれの特徴や注意点を以下で詳しく解説していきます。価格だけでなく信頼できそうかを重視して選びましょう。
ガス会社
東京ガスや大阪ガスなど、ガスの提供を行っている企業に修理依頼ができます。ガス機器の工事・メンテナンスには専門資格や届け出が必要なため、ガス会社に相談するのが最も安心できます。
東京ガスに修理を依頼するならこちらから。
メーカー
リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスと言った、ガス機器メーカーに修理依頼する方法もあります。設置から1年以内、BL製品(ベターリビング認定品)であれば2年以内、メーカー保証期間となっています。
メーカーに修理を依頼してもガス会社の工事業者に再委託となるケースもあります。メーカー自体は大手企業で信頼できるものの、そのメンテナンスネットワークに所属している設備業者は中小企業が多いです。一般消費者が選ぶことはできないため、品質にバラつきがあるのが難点です。
地場の設備業者
工事したばかりであれば、対応した設備業者に相談するのが最良です。契約不適合責任として無償で対応してくれる可能性があります。ただし、激安価格をうたった悪徳な業者には注意してください。一般消費者に知識がないことを狙って、高額な請求をしたり、逆に壊されたり、トラブルに発展するケースも少なくありません。
個人事業主
必要資格を持っているか確認が難しかったり、届け出を行っている可能性がありますので、信頼できる人以外には頼まないほうが良いでしょう。作業トラブルになったとしても対応してもらえない可能性もあります。
まとめ
本記事では、給湯器のエラー032について詳しく解説しました。エラー032は給湯器の自動湯はり機能使用時に発生する一般的なエラーコードで、1995年以降、主要メーカー間で統一されていることを説明しました。
主な原因は浴槽の排水栓が正しく閉まっていない状態での自動湯はりであり、基本的に危険な状態を示すものではなく、正しい知識があれば自己解決できる軽微な問題であることを解説しました。
修理費用は25,000円~35,000円(税込)程度で、修理依頼先としてガス会社、メーカー、地域の設備業者、個人の修理業者の4つの選択肢があることを紹介しました。特に信頼性の観点から、ガス会社やメーカーへの依頼が推奨されることを説明しました。
給湯器の耐用年数は10年間と定められており、10年以上経過している場合は修理よりも新品への交換を検討することをお勧めしました。
修理か交換でお悩みの方は、ぜひ下記でご紹介している東京ガスのサービスをご確認ください。信頼できる業者による適切な対応を受けることができます。
給湯器を交換するなら
給湯器の交換を検討する際は、設置年数や修理費用、今後の使用予定などを総合的に判断することが重要です。一般的に、設置から10年以上経過している場合や、修理費用が高額になる場合は、新しい給湯器への交換をおすすめします。最新の給湯器は省エネ性能が向上しており、ランニングコストの削減にもつながります。
東京ガスの機器交換
東京ガスの機器交換は、東京ガスが提供する、ガス給湯器・ガスコンロといったガス機器やトイレやお風呂といった水回り機器のオンライン販売サービスです。数あるWeb業者のなかでも低価格設定、見積もりも最短当日にもらえて、実績も豊富なサービスです。
ガス給湯器の交換はこちら
ガスコンロの交換はこちら
換気扇・浴室乾燥機・食洗機・トイレなどの交換はこちら