トイレの段差を「すのこDIY」で埋めるは高齢者に危険。正規の床上げ工事と介護保険の使い方
この記事を読むと分かること
- 和式トイレ特有の段差を「すのこDIY」で埋めるリスクの実態
- 正規の段差解消・床上げ工事の費用相場と内容
- 介護保険の住宅改修助成(最大18万円)の使い方と申請の流れ
「実家の和式トイレに数十センチの段差があって、両親が高齢になってきたから何とかしたい。とりあえずホームセンターですのこを買って自作で埋めようと思っているんだけど、それで大丈夫?」。あるいは、「業者に頼むと高いから、まずはDIYで段差を埋めてみたい」とお考えではありませんか。
実は、トイレ段差の自作埋め込みは、高齢者にとって極めて危険な対処法です。一見「段差がなくなって安全になった」と思えても、構造上の不安定さや滑り、つまずきの新しいリスクを生み出してしまうケースが多く報告されています。
しかも、転倒事故の発生場所として「トイレ」は最多級。骨折から寝たきりに至るリスクは想像以上です。この記事では、なぜすのこDIYが危険なのか、正規の床上げ工事はいくらかかるのか、そして介護保険を使えば自己負担いくらでできるのかを、整理して解説します。
なぜ和式トイレに数十センチの段差があるのか
そもそもなぜ和式トイレにはあの段差があるのか、ご存知でしょうか。歴史的な背景を知っておくと、対処法の選び方が変わってきます。
和式便器(しゃがみ式)は、便器本体を床下に埋め込み、踏み台部分を床より高く設置する構造でした。これは、配管を通すスペースを確保するため、また、しゃがんだ姿勢で安定させるための踏み台を兼ねていたためです。結果として、和式トイレの周囲には「数十センチの段差」が常に存在することになりました。
戸建ての和式トイレでは、この段差が15〜25cm、古い住宅では30cm近いものもあります。健康な大人なら問題なく登り降りできても、足腰の弱った高齢者には大きな転倒リスクとなります。
ご両親や祖父母世代が「最近トイレが怖い」と漏らしているなら、それはこの段差が原因である可能性が高いです。あなたも「実家のトイレに行くたび、親が苦労している姿を見て心配」と感じたことはありませんか?
「すのこDIY」で段差を埋めるのが危険な理由
「段差を埋めるなら、すのこを並べて床面を平らにすればいい」。一見、合理的に見える発想です。しかし、これには複数の重大な問題が潜んでいます。
問題1: 構造的に不安定でグラつく
ホームセンターで売られているすのこは、本来「床に通気を取る」目的で作られた製品です。人が体重をかけて長期間使用することを想定していません。
数十センチの段差を埋めるには、すのこを何段も重ねる必要がありますが、重ねた構造は接合が弱く、わずかな揺れでズレやグラつきを生じます。とくに高齢者がトイレに座る・立ち上がる動作は、想像以上の体重移動が起こります。グラついた床に体重をかけると、瞬間的にバランスを崩し、結果として転倒事故につながります。
問題2: 表面が滑りやすい・つまずきやすい
すのこ本体は木製のため、水やアンモニアを吸って湿気ると非常に滑りやすくなります。さらに、すのこの隙間に靴下やスリッパが引っかかる、足の指が挟まる、といった事故も起こります。
問題3: 段差が「中途半端な高さ」になる
すのこを敷くと、便器側の床面は上がりますが、入口の敷居との間に新しい段差が生まれます。「数十センチの段差を5cm段差に変えただけ」になり、相変わらずつまずきリスクが残ります。むしろ「段差がなくなった」と認識すると油断して足を引っかけることが増え、結果的に事故率が上がる可能性すらあります。
問題4: 衛生面の問題
すのこの隙間に尿の飛沫やホコリが溜まり、洗浄が困難です。湿気と汚れが組み合わさり、カビや悪臭の温床となります。介護を要する状況では、衛生管理の負担が一気に増えます。
問題5: 火災・感電のリスク
温水洗浄便座やコンセントが近くにある場合、すのこと配線の干渉・水気の流入による感電や火災のリスクも無視できません。
実際の事故例として、Aさんは80代の母のために自作の木製プラットフォームをトイレに設置しました。しばらくは問題なく使えていましたが、ある日夜中にトイレに立った母がプラットフォームの縁につまずき、転倒。大腿骨骨折で3ヶ月入院、退院後も歩行に介助が必要な状態となってしまいました。
「DIYで安く済ませよう」とした結果が、本人の生活の質を大きく下げ、家族の介護負担も増大させる。これがすのこDIYの最悪のシナリオです。
正規の段差解消・床上げ工事の内容と費用相場
それでは、正しいやり方は何かというと、「便器も床も含めた一体型のリフォーム」になります。具体的な工事内容と費用相場を解説します。
工事内容1: 床面の嵩上げ
便器側の段差を埋めるのではなく、トイレ全体の床面を入口と同じ高さまで持ち上げる工事です。床下に角材で土台を組み、その上に合板+クッションフロアを貼って、入口との段差をゼロにします。
工事内容2: 配管の引き直し
床面を上げるため、便器から下水への配管経路を組み直します。水勾配を確保しつつ、新しい床高に合わせて再構築する工程です。
工事内容3: 和式便器の撤去・洋式便器の設置
和式の段差問題を根本解決するなら、便器自体を洋式化するのが最も合理的です。洋式は便座があるため、しゃがむ動作が不要となり、転倒リスクが劇的に下がります。
工事内容4: 手すり・滑り止めの設置
便器横にL型手すり、出入口に縦手すりなどを追加します。これだけで自立できる範囲が広がり、介護負担が激減します。
費用相場
工事内容によって幅がありますが、以下が目安です。
- 和式→洋式リフォーム(床上げ込み): 30〜80万円が中心価格帯
- 大規模な配管移動を伴う場合: 60万円以上
- 手すり追加のみ: 5〜10万円
- 既存洋式の床のみ嵩上げ: 15〜30万円
「数十万円は厳しい」と感じるかもしれませんが、ここで覚えておきたいのが介護保険の住宅改修助成です。
介護保険の住宅改修助成|最大18万円の補助の使い方
要介護・要支援の認定を受けている家族がいれば、介護保険から最大18万円の助成が受けられます。これを知らずに全額自己負担している方が今でもとても多いです。
制度の概要
- 対象者: 要介護1〜5、または要支援1〜2の認定を受けた方が居住する住宅
- 支給限度額: 工事費20万円まで(うち本人負担1〜3割、最大18万円が助成)
- 対象工事: 段差解消、手すり取付、滑り止め床材への変更、和式から洋式への便器交換、引き戸への扉変更など
- 申請方法: 工事前にケアマネジャー経由で市区町村に事前申請が必要
注意したい落とし穴
申請には「事前申請が必須」という点に注意してください。工事を済ませてから申請しても、認められません。必ず工事の前にケアマネジャーや市区町村の介護保険窓口に相談しましょう。
また、和式便器をそのまま残して新たに洋式トイレを別途設置する「新設」のケースでは、介護保険の対象外となります。「既存便器の取替え」として行う必要があるため、工事内容を業者と細かく擦り合わせることが大切です。
申請の流れ
- ケアマネジャーに相談(または市区町村の介護保険窓口へ問い合わせ)
- リフォーム業者から見積もり取得
- 必要書類(住宅改修が必要な理由書、工事費見積書、図面など)を作成
- 市区町村に事前申請
- 認定後に工事着工
- 工事完了後、領収書等を提出
- 助成金が後日支給される(自治体によっては受領委任払い対応)
実体験として、Bさんは80代の父のために和式から洋式へのリフォームを実施。総工事費50万円のうち、介護保険から18万円の助成を受け、自己負担は32万円で済みました。「すのこで凌ごうと思っていたが、ケアマネさんに相談したら介護保険が使えると教わって、本当に助かった」とのことです。
実体験|DIYで失敗した家族の声と、正規工事で安心できた声
実際の声を紹介します。良い面・悪い面の両方を見ることで、判断材料が固まるはずです。
DIYで失敗した声
「父のために自作で段差にすのこを敷いたが、夜中につまずいて骨折。今は介護施設に入っている。最初からプロに頼めばよかったと深く後悔している」
— Yahoo!知恵袋より
「祖母のトイレ段差をホームセンターの段差解消ステップで埋めたが、湿気でカビて悪臭。すぐに撤去する羽目になった。安物買いの銭失い」
— Xより
「父がトイレで転倒して入院。退院後にバリアフリー工事をしたが、もっと早く介護保険の制度を知っていれば、転倒前に対応できていた」
— Yahoo!知恵袋より
正規工事で安心できた声
「ケアマネさん経由で介護保険を使い、和式から洋式リフォーム。工事費50万のうち18万が戻ってきた。母は『これでもう怖くない』と笑顔。早くやればよかった」
— Google Mapの投稿より
「業者さんが床上げと洋式化、L型手すり設置までセットで提案してくれた。介護保険の申請も代行してくれて手続きが簡単だった」
— Xより
「父が転倒する前にトイレリフォームを決断。床のクッションフロアも滑り止めタイプに変更。安心して任せられる」
— Xより
しなちくとして整理すると、DIYで失敗した方の共通点は「事故が起きてから後悔する」こと。一方、正規工事で満足した方は「事故が起きる前に介護保険を活用してプロに頼んだ」ことです。
ご家族の安全を考えると、DIYで節約しようとして取り返しのつかない事故を招くより、最初からプロに依頼するほうが、結果的に経済的にも精神的にも軽い負担で済みます。
段差解消だけでなく「トイレ全体の安全化」を一緒に検討する
段差解消の工事を検討するこの機会に、トイレ全体の安全性を見直すことを強くおすすめします。なぜなら、転倒リスクは段差だけでなく、複数の要因が組み合わさって生じるからです。
チェックすべきポイント
- 手すりの有無: 便座への着座・離座時、立ちすくんだ瞬間の支えとなる
- 滑りにくい床材: クッションフロアでも、滑り止め加工付きを選ぶ
- 十分な明るさ: 夜中のトイレで暗さによるつまずきを防ぐ
- 入口扉の開き方: 内開きより引き戸が安全(万一倒れても扉が開けやすい)
- 便座の高さ: 標準より少し高い「補高便座」で立ち上がり負担を減らす
- 温水洗浄便座: 拭き取り動作の負担軽減と衛生面で重要
これらを「段差解消ついでに」一括施工すると、現場の養生や職人の出張費が1回で済むため、結果的に費用対効果が高くなります。
逆に、段差だけ直して手すりを後回しにしたり、便器交換だけして床材を放置したりすると、半年後にまた工事が必要になり、費用も時間もかさみます。
信頼できる業者選びがご家族の安全を決める
ご家族の安全を任せる工事だからこそ、業者選びは慎重に。とくに以下のポイントを意識してください。
ポイント1: 自治体の指定給水装置工事事業者であること
便器交換や床上げに伴う配管工事には、水道工事の資格が必要です。「指定給水装置工事事業者」の指定を受けていない業者は、その地域での水道工事を法的に行えません。
ポイント2: 介護保険の住宅改修申請に詳しい業者
介護保険の申請書類作成は専門知識が必要です。慣れた業者なら申請の手順を案内してくれますが、不慣れな業者だと申請が通らないケースも。実績ある業者を選ぶことが大切です。
ポイント3: 長期的に存続する企業
ご両親が今後10年以上使う設備の工事です。工事後のメンテナンスや、追加で手すりを増やしたい時など、長くお付き合いできる会社を選びたいところです。中小業者は廃業・統合のリスクがあり、いざという時に連絡が取れないケースもあります。
ポイント4: 一括見積もりサービスは慎重に
「複数社一括見積もり」のサービスは便利に見えますが、登録時に複数業者へ個人情報が共有され、その後営業電話が続く構造になっています。慎重派なら、信頼できる1社に直接相談するほうが安全です。
これらの観点で安心しておすすめできるのが、「東京ガスの機器交換」です。東証プライム上場の東京ガス株式会社が運営しており、自治体の水道指定はもちろん、認定施工会社制度で施工品質を組織として担保しています。介護保険の申請サポートも案内してもらえます。
トイレリフォームを段差解消・洋式化・手すり設置・床材変更まで一括で相談できるため、見積もりが分かりやすく、ご家族の安全を一括で確保できます。とくに関東圏の方は、迷わず候補に入れて損のない選択肢です。
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まとめ|「すのこDIY」より「介護保険+プロ」が圧倒的に安全
ご家族の安全を守るためのトイレ段差解消、最後にこの記事のポイントをまとめます。
- 和式トイレの数十センチの段差は、高齢者の転倒リスクが極めて高い
- 「すのこDIY」は構造的に不安定で、滑り・つまずき・新しい段差を生み、衛生面でも問題が多い
- 正規の床上げ+洋式化工事は30〜80万円が相場
- 要介護・要支援認定があれば、介護保険から最大18万円の助成が受けられる(事前申請必須)
- 段差だけでなく、手すり・床材・便器の高さ・明るさを総合的に検討する
- 業者選びは「水道指定」「介護保険申請の実績」「長期存続」「個人情報の扱い」を重視
- 関東圏なら「東京ガスの機器交換」が安心の選択肢
転倒事故が起きてからの後悔は取り返しがつきません。あなたも「親が元気なうちに、なにか手を打っておきたい」と感じているなら、この機会にケアマネジャーや信頼できる業者に相談してみてください。介護保険を活用すれば、想像より遥かに少ない自己負担で、ご家族の安全な暮らしを実現できます。
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