内窓×防犯ガラスで空き巣を防ぐ|割れない窓の費用相場と打ち破り対策の真実

この記事を読むと分かること
  • 侵入に5分かかると約7割があきらめる、という警察庁が紹介する資料と、内窓がその時間を延ばす仕組み
  • 防犯ガラスの構造とCP部品(防犯性能の高い建物部品)の基準、費用の決まり方
  • 国と東京都の補助金で、防犯ガラスがどう扱われるか
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【重要】東京ガスの内窓は、見積もり依頼の受付が2026年9月30日までです 10月1日以降は新規の依頼を受け付けていません。正式な見積もりには現場調査が必要で、立ち会いの目安は10月15日までとされています。 10月1日以降に検討を始める方へ。他社で進める場合も、国の補助金「先進的窓リノベ2026事業」には2026年12月31日までの工事完了と申請手続きが必要です。まずその日程に間に合うかを業者に確かめてください。間に合わないなら、補助金なしで急ぐより、次年度の補助金の発表を待ってから動くほうが得になりやすいです。 (2026年9月27日に東京ガス公式で確認。想定を上回る申し込みがあった場合はこの目安より早く締め切られる可能性があり、次年度の補助金や受付の予定は同日時点で公表されていません。)

「割られるのは一瞬」という不安を、設備で見える安心に変える

「近所で空き巣被害があった」という話を聞くと、そろそろうちの防犯は大丈夫だろうかと不安になりますよね。ドアはダブルロックにしている、カメラもつけている。でも、一戸建住宅への侵入窃盗で、侵入口がいちばん多いのは「窓」だということをご存じでしょうか。
あなたも、「ガラスを一枚割られたら終わりじゃないか」と思ったことはありませんか。しかし実際には、「ガラスを割るための時間」そのものが防犯の鍵になります。警察庁の「住まいる防犯110番」は、(財)都市防犯研究センターの資料をもとに、侵入に5分かかると侵入者の約7割があきらめると紹介しています(2026年9月28日確認)。だからこそ、ガラスを割る手間と時間を増やす「内窓」と「防犯ガラス」の組み合わせが有力な選択肢になるわけです。
そうは言っても、「本当に効果があるの」「防犯ガラスはいくらなの」「業者はどう選べばいい」という不安は尽きないと思います。この記事では、内窓と防犯ガラスの仕組み、費用相場、手口別の対策、実際の効果、そして業者選びのポイントまで、選ぶときに確かめることまでお伝えします。

一戸建住宅の侵入口は「窓」がいちばん多い:警察庁のデータ

警察庁の「住まいる防犯110番」によると、侵入窃盗の侵入口は、一戸建住宅では「窓」が1位で、表出入口、その他の出入口と続きます。共同住宅では表出入口が1位、窓が2位です。侵入の手段は、一戸建住宅では「ガラス破り」が1位、「無締り(鍵の掛け忘れ)」が2位です。住宅を対象にした侵入窃盗は令和7年に17,152件で、前年より7.2%増えています(令和7年のデータ・2026年9月28日確認)。
窓ガラスを破る手口には、次のようなものがあります。
  • クレセント錠周辺のこじ破り:ドライバーやノミを使ってガラスの一部を割り、錠を開ける手口。音が小さく、狭いスペースで実行できる
  • 打ち割り:バールやハンマーでガラスを叩いて一気に破る手口。音が大きいので戸建てやマンションではリスクがあるが、透明シートやガムテープで音を抑える手口もある
  • 焼き破り:ライターやバーナーでガラスを加熱し、冷水をかけることで計画的に破損させる手口
これらすべてに共通しているのは「ガラスを破ることを前提にしている」という点。だからこそ、「ガラスを割ることを難しくする」「割れてもなかなか侵入できない」仕組み作りが対策の本質になります。

内窓(二重窓)の防犯効果:5分の壁を作る論理

内窓(二重窓・二重サッシ)とは、既存の窓の内側にもう一枚窓を追加して、ガラスを2枚にするリフォームです。主に断熱・防音目的で設置されることが多いですが、防犯面でも明確な効果があります。

何が効果を生むのか

空き巣が狙うのは「人目につきにくいスペースで、短時間に侵入できる窓」です。内窓があると、以下の3つのハードルが生まれます。
  1. ガラスを2枚割る手間:外窓を割っても内側にもう一枚ガラスがあるため、単純にガラス割りの作業が2倍になる
  1. クレセント錠を2つ開ける手間:外と内それぞれに錠がついているため、こじ破りも作業が倍になる
  1. 見た目の抑止効果:外から見たときに「窓が二重」とすぐ分かるため、侵入に手間のかかる家だと見られることがある
侵入に5分かかると約7割があきらめる、という数字に照らすと、ガラスを2枚破らないと錠に手が届かない内窓は、侵入にかかる時間を延ばす方向に働きます。ただし、内窓のガラスが普通のガラスなら、1枚ずつは短い時間で割られます。警察庁は、通常のガラスは「わずか数秒で破壊できます」としています。

二重ロックの効果も見逃せない

内窓がつくと、外・内それぞれの錠を下ろさないと開かない状態になります。これは「ダブルロック」と同じ効果を持ち、侵入者の手間を明確に上げます。内側からクレセント錠を開けようとしても、もう1枚ガラスを割らないと錠に手が届かない状態を作れるわけです。

防犯ガラス(セキュオ等)の構造と費用相場

防犯ガラスとは、2枚のガラスの間に強い特殊樹脂フィルム(中間膜)を挟み込んだ多層構造のガラスです。代表的な製品に、日本板硝子の「セキュオ」やAGCの「ラミセーフ」などがあります。

割れそうで「貫通しない」仕組み

防犯ガラスは、2枚以上のガラスの間に柔軟で強靱な中間膜を挟んで接着したガラスで、破片が飛び散りにくく、物が貫通しにくいのが特徴です。警察庁の紹介では、打ち破り試験で打撃を7回加えても十分な大きさの穴が開かないとされています。一方、網入りガラスや強化ガラスは防犯を目的としたガラスではなく、防犯性能は期待できないとしています。
防犯ガラスのうち、「防犯性能の高い建物部品(CP部品)」の目録に載っているものは、警察庁・国土交通省・経済産業省と民間団体の官民合同会議(平成14年11月設置)が試験をして、一定の防犯性能があると認めたものです。基準は「音を立てない攻撃に5分以上耐えること」「音を伴う攻撃では打撃7回(総攻撃時間1分以内)を超えて耐えること」で、CPマークが付けられます。令和8年3月末時点で17種類3,545品目が目録に載っています(警察庁「住まいる防犯110番」・2026年9月28日確認)。

費用はガラスの大きさと種類で決まります

防犯ガラスの価格は、ガラスの大きさ・厚さ・中間膜の種類で変わります。この記事では、出所を確かめられない1㎡あたりの相場は載せていません。見積もりを取るときは、次の2点を確かめてください。
  • CP部品(CPマーク付き)の製品かどうか
  • 内窓に入れる場合、そのガラスで補助金の断熱性能の区分(P(SS)・S)を満たすかどうか

「内窓×防犯ガラス」のハイブリッド効果

ここからが、この記事のキモと言える部分です。「内窓だけ」「防犯ガラスだけ」よりも、両者を組み合わせると、侵入にかかる時間をさらに延ばせます。
例えば、「外窓は既存のシングルガラスのまま」「内窓を追加し、そのガラスを防犯ガラスにする」という設計にすると、侵入者は以下の3重のハードルを越えなければなりません。
  1. 外窓のガラスを割る(1枚目)
  1. 内窓の防犯ガラスを貫通させる(2枚目、何度も叩かないと難しい)
  1. 二重クレセント錠を上記の作業で開ける
防犯ガラスを打ち破ろうとすれば何度も叩くことになり、音も出ます。時間と音の両方で、侵入をあきらめさせる方向に働きます。

防犯以外の効果

内窓は防犯のためだけの設備ではありません。LIXILはインプラスのメリットとして、断熱効果・結露軽減・遮音効果・UVカット・侵入抑止効果・経済性の6つを挙げています(2026年9月20日・LIXIL公式で確認)。

手口別の対策:こじ破り・打ち割り・焼き破り

同じ「防犯」でも、侵入者が使う手口によって効果的な対策は異なります。それぞれの手口に対する対策を見ていきましょう。

こじ破りへの対策

クレセント錠周辺のガラスを狭い範囲だけ割って錠を開ける手口、こじ破りは、一戸建住宅で1位の「ガラス破り」の手口のひとつです。対策としては、
  • 防犯ガラスを使う:穴を開けにくくする
  • 補助錠(ダブルロック)を追加する
  • 内窓を設置する:クレセント錠を2つにして作業量を倍増

打ち割りへの対策

バールやハンマーで一気にガラスを破る手口。防犯ガラスはその設計原理上、この手口に最も強い製品です。中間膜がガラス片を保持して貫通穴を作らせないため、「届かない」状態を作れます。CPマーク付きの製品を選ぶのが目安になります。

焼き破りへの対策

ガラスを加熱してから冷やし、温度差でひびを入れて割る手口です。
焼き切りにも防犯ガラスだけでは絶対とは言えないため、センサーライト・防犯カメラとの併用が推奨されます。長時間作業させない仕掛け作りが重要です。

内窓設置の費用相場

内窓そのものの価格は、窓の大きさとガラスで決まります。公式に出ている価格を2つ挙げます。
  • LIXIL インプラス(引違い窓・複層ガラス):マドサイズ77,000円、テラスサイズ133,000円(メーカー希望小売価格。税・取付費・運賃を除く。2026年9月20日・LIXIL公式で確認)
  • 東京ガスの機器交換の価格例:インプラス内窓4枚(Low-E複層ガラス)+アルミレール+基本工事費で435,177円(税込)。国と東京都の補助金を差し引いた自己負担想定額は45,177円(2026年9月12日・東京ガス公式で確認。東京都の補助金は都民に限ります)
  • 防犯ガラスにする場合は、上の価格とは別の見積もりになります。ガラスの種類を指定して見積もりを取ってください
すべての窓を同じレベルで強化する必要はありません。狙われやすい「裏手・側面の腰高窓」「1階のトイレ・洗面所」を優先して、段階的に進めるのが賢い進め方です。

助成金・補助金の活用

内窓の設置は、断熱リフォームとして国や自治体の補助金の対象になることがあります。2026年に動いている制度は次のとおりです。
  • 国(環境省)の「先進的窓リノベ2026事業」:1製品ごとの定額で、戸建住宅ならS区分の小サイズ22,000円からP(SS)区分の特大サイズ140,000円まで。申請する補助額の合計が5万円以上であることが条件で、工事の完了と申請は2026年12月31日まで(予算の上限に達した時点で終了)。対象になるかは、防犯かどうかではなく断熱性能の区分で決まります
  • 東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」(令和8年度):高断熱窓の補助上限は1住戸あたり200万円。国の住宅省エネキャンペーンで「断熱等+防犯窓」として登録された製品なら上限300万円。都民が対象で、交付決定を受けてから着工する事前申請が必須です(2026年9月6日・クール・ネット東京で確認)
  • 市区町村の独自の補助金(ある自治体とない自治体があります)
国の補助金は、一般の消費者が直接申請するのではなく、登録した事業者(窓リノベ事業者)が申請して受け取り、施主に還元する仕組みです。依頼する業者が登録しているかを先に確かめてください。

業者選びと施工資格:寸法ミスを避けるために

内窓は窓枠の寸法をミリ単位で測って注文されるため、採寸ミスが出るとやり直し費用が負担になるという点に注意が必要です。特に築年数の経った住宅では、窓枠が上下左右で数ミリ歪んでいることも多く、素人がメジャーで測った数値でオーダーすると大失敗します。
信頼できる業者を見分けるためのポイントをまとめましょう。

ポイント1:現地調査を必ず行う業者

電話やメールだけで見積もりを出す業者よりも、プロが現地で採寸してから見積もりを確定させる業者を選びましょう。寸法ミスのリスクを最大限防げるだけでなく、実際の見積金額を明確にできます。

ポイント2:保証の中身を書面で確かめる

内窓は長く使う設備なので、保証の中身(誰が出す保証で、何年・どこまでか)を契約の前に確かめてください。

ポイント3:補助金手続きのサポートがある業者

国の補助金は登録事業者が申請する仕組みなので、「先進的窓リノベ2026事業の窓リノベ事業者として登録していますか」と聞いて、はっきり答えられる業者を選んでください。

ポイント4:実績と口コミの透明性

ホームページで業者を探す際、施工事例の写真や詳細、実際の利用者口コミが明確に記載されている業者を選びましょう。「口コミ一括サイト」よりも、公式サイトでオープンに掲載している会社は信頼性が高い傾向があります。

「10年保証」は年数より中身を確かめる

内窓・防犯ガラスの業者も、例にもれず「10年保証」をアピールしている会社が多いです。しかし、これもエアコンや給湯器の話と同様、以下の点に注意が必要です。
  • 「10年保証」は、誰が出す保証で、何が対象かで意味が変わる
  • 部品供給が打ち切られた場合、保証期間中でも修理不能になるケースがある
  • 保証を出している会社が10年後に存在しているかどうかが最大の不確定要素
年数の長さだけでなく、保証の出し手と対象範囲を書面で確かめてください。首都圏では東京ガスの機器交換でも内窓を扱っていますが、見積もり依頼の受付は2026年9月30日までです(記事冒頭の案内のとおり)。
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サッシ一括交換との比較

内窓を追加する以外に、既存のサッシごと交換する(カバー工法・YKK APやLIXIL等)という選択肢もあります。これとの比較もしておきましょう。
項目内窓追加サッシ一括交換
費用窓の大きさで決まる(インプラスのマドサイズで本体77,000円・税と取付費は別)外窓ごと替えるので、見積もりで確認
工期1窓あたり約60分(LIXIL公式・現場の状況による)工法と窓の数による
防犯効果高い(二重クレセント錠効果)中程度(防犯サッシにすれば高い)
見た目外側からは変化なし完全にリニューアル
補助金対象対象
コスト・工期・補助金の見返りのバランスを考えると、多くのケースで「内窓追加」のほうが合理的です。サッシごと交換を選ぶのは、外観も一新したい・老朽化した木製サッシをアルミ化したい・大規模リフォームのついでにやる、といったケースに限られる傾向です。

侵入者の「下見」と「推測」を避けるために

警察庁によると、侵入者は下見をすることが多く、「留守かどうか」「侵入しやすい家かどうか」「逃げやすいかどうか」を見ているといわれます。下見されないための起点として以下も併せて検討しましょう。
  • 外から見て「人がいる」サイン:タイマーでいくつかの部屋の電気をオンオフさせる
  • センサーライト:空き巣が近づいた途端点灯して「誰かが見ている」印象を与える
  • インターホンが鳴って出たら誰もいなかった、というときは周りに不審者がいないか確かめる:警察庁は、侵入者が留守を見抜く方法で最も多いのが「インターホンで呼んでみる」だとしています
  • 新聞や郵便物を溜めない:長く留守にするときは、新聞の配達を止めてもらう
内窓・防犯ガラスという「設備の防犯」に、こうした「演出による防犯」を併用することで、侵入者が「この家はやめておこう」と判断する可能性が高まります。

内窓設置で見落としがちなデメリット

設置してから気づきやすい、内窓のデメリットも挙げておきます。
  • 開閉の手間が倍になる:外・内それぞれを開け閉めする必要がある
  • 掃除の手間が増える:拭くガラス面が2枚になる
  • カーテンレールと干渉する:カーテンレールやブラインドボックスが手前にあると、内窓と干渉するため移設が必要になることがある
  • 採光がやや衰える:ガラスを2枚通すため、若干採光が落ちるケースがある
これらの手間を許容できるか、その代わりに防犯・断熱・防音というメリットを取るか。そのトレードオフを意識して検討したいところです。

まとめ:「割られない」より「割られても侵入されない」設計を

内窓と防犯ガラスを組み合わせることで、「ガラスを何枚も割り、クレセント錠を二つ開ける」という複数のハードルを侵入者に課すことができます。「ガラスを割らせない」ことよりも、「割られても現実的には侵入されない」設計にすることが、現代の防犯の本質です。
本記事のポイントを最後に整理します。
  • 侵入に5分かかると約7割があきらめる。内窓と防犯ガラスは、その時間を延ばす設備
  • 内窓のガラスを防犯ガラスにすると、ガラスを2枚破る手間に、貫通しにくさが加わる
  • 手口別の対策を意識し、腰高窓・裏手の窓を優先して強化する
  • 国の補助金は断熱性能の区分で決まり、東京都は「断熱等+防犯窓」の登録製品で上限が上がる
  • 「10年保証」は年数より中身(出し手・対象)を確かめる
  • 採寸ミスを避けるため、現地調査と見積もりを明確にしてくれる業者を選ぶ
家族と家財を守るための防犯設備は、安心して長く使えるものを選ぶことが何より大切です。焦らず、価格だけでなく保証の中身まで見て依頼先を選んでいきましょう。

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