エアコンの買い時は何月?出荷実績で分かる工事が混む月・空く月と、型落ちを勧めない理由
この記事を読むと分かること
- 出荷実績で分かる、エアコンの需要が集中する月と落ち込む月
- 2027年問題は買い急ぎの理由になるのか(資源エネルギー庁のQ&Aで確認)
- 型落ちモデルを勧めない理由と、代わりに使える3つの節約手段
「エアコンはいつ買えば安いのか」を、公表されている月別データで確かめました。先にお断りしておくと、販売価格そのものの月別統計は公表されていません。当サイトが確認できたのは出荷台数までです。値引き額を月ごとに保証する記事は、根拠を示せないはずです。
ただ、その出荷台数だけでも、買う側にとって意味のある差がはっきり出ます。エアコンの国内出荷は6月と7月の2か月に年間の約28%が集中し、最も少ない10月は年間の約4.7%です(日本冷凍空調工業会「家庭用(ルーム)エアコンの月別出荷台数」2023〜2025年の3年平均・2026年9月7日取得)。同じ工事を頼んでも、6月は10月の約3倍の台数が動いている計算になります。
この記事では、その出荷実績を軸に、決算期の見方、2027年問題の扱い、そして当サイトが型落ちモデルを勧めない理由を、一次情報にあたって整理します。
エアコンの買い時は何月ですか
エアコンの需要が最も落ち込むのは10月(年間の約4.7%)で、次いで11月(約5.5%)、1月(約5.6%)です(同上・3年平均)。工事の予約が取りやすく、販売店にも売り急ぐ理由があるという点では、この3か月が有利です。
| 月 | 出荷シェア(3年平均) | その月の性格 |
|---|---|---|
| 1月 | 5.6% | 年明けで需要が最も薄い時期のひとつ。工事は取りやすい |
| 2月 | 6.7% | 新生活の準備が始まり、少しずつ動き出す |
| 3月 | 11.3% | 夏に次ぐ第3の山。新生活需要と年度末決算が重なる |
| 4月 | 7.4% | 新生活需要が一段落する |
| 5月 | 10.3% | 夏前の駆け込みが始まる。工事の待ちが出はじめる |
| 6月 | 14.4% | 年間で最も多い月。工事が最も混む |
| 7月 | 13.3% | 6月に次ぐ山。故障による緊急の買い替えが増える |
| 8月 | 7.6% | 山を越えるが、猛暑の年は在庫と工事枠が不足する |
| 9月 | 6.7% | 中間決算の月だが、出荷は6月の半分以下 |
| 10月 | 4.7% | 年間で最も少ない月。工事の予約は最も取りやすい |
| 11月 | 5.5% | 10月に次いで少ない。暖房で使い始める前に動ける |
| 12月 | 6.7% | 暖房需要で少し戻る |
※ 出典は日本冷凍空調工業会の自主統計「家庭用(ルーム)エアコンの月別出荷台数」。2023年・2024年・2025年の暦年ベースの構成比を単純平均したものです(2026年9月7日取得)。四捨五入の関係で合計は100%になりません。この数値は出荷台数であり、販売価格の推移ではありません。
この表から読み取れるのは「価格」ではなく「混み具合」です。工事の予約が取れるか、業者が急いでいるか、在庫が動いているか。値引き交渉の余地は、この需給の差から生まれます。
なぜ夏に買うと不利になるのですか
6月と7月に年間の4分の1以上が集中するため、工事の予約が最も取りにくいのがこの2か月です。日本冷凍空調工業会自身が「最盛期の工事や修理の混雑を避けるため、早期のエアコンの点検(試運転)」を呼びかけています(同工業会の案内・2021年5月25日改正版/2026年9月7日取得)。
2026年はこの傾向がさらに強く出ています。2026年度は4月から7月までの累計出荷が5,446,646台で、前年同期比120.2%でした(同工業会・2026年7月実績/2026年9月7日取得)。例年より2割多く動いている状況です。
夏に買うと不利になる理由は、値段だけではありません。
- 選べる機種が減る。人気の畳数帯から在庫が消え、「今日つけられるもの」から選ぶことになります
- 工事が後回しになる。繁忙期は取り付けまで日数がかかり、暑い部屋で待つことになります
- 相見積もりを取る時間がない。壊れてから動くと、1社の提示額をそのまま受け入れがちです
決算期(3月・9月)は本当に安くなるのですか
3月の出荷シェアは11.3%で、6月・7月に次ぐ年間3番目の山です(3年平均)。年度末の決算と新生活需要が重なるため、販売側に売る動機はあります。ただし在庫も同時に動くので、条件のよいものから売り切れる時期でもあります。
9月の出荷シェアは6.7%で、6月の半分以下です。中間決算という言葉の印象ほど需要は多くありません。裏を返せば、在庫と工事枠には余裕があります。
交渉の実務としては、次の3つが現実的です。
- 同時に入れ替える機器をまとめる。ほかの住宅設備も交換の予定があるなら、まとめて相談したほうが1件あたりの手間が減ります
- 工事日を業者側の都合に合わせる。日付を細かく指定しないほうが、段取りをつけてもらいやすくなります
- 本体・標準工事・追加工事・処分費を分けて見積もりをもらう。総額だけの提示は他社と比較できません
※ 値引き幅がいくらになるかは、店舗・機種・在庫状況によって変わります。当サイトでは「何月なら何円安い」という金額は確認できませんでした。
2027年問題があるから2026年中に買うべきですか
買い急ぐ理由にはなりません。資源エネルギー庁が2026年4月に公開したQ&Aは、家庭に対して「今すぐ買い替える必要はない」と明記しています(同庁「27年4月からエアコンの新たな省エネ基準がスタート!」/2026年9月7日取得)。
| よくある不安 | 資源エネルギー庁の回答(要点) |
|---|---|
| 今のエアコンが使えなくなる? | トップランナー制度はメーカーに適用される制度。現在使用しているエアコンを買い替える必要はなく、引き続き使える |
| 安いエアコンが売られなくなる? | 基準値を満たさない製品の製造・出荷を禁止するものではない。メーカーが年度ごとに出荷する製品全体の平均で評価される |
| 2027年度以降は修理できなくなる? | できなくなることはない。製造が完了した後の部品保有期間(約10年間)はメーカーごとに設定されている |
| 値上がりする? | 価格は需要と供給、性能、素材価格など複数の要因で決まる。価格だけで判断せず、光熱費の削減効果と合わせて考える |
制度が変わるのはメーカー側の評価方法であって、店頭から選択肢が消える話ではありません。「駆け込みで買わないと損をする」という書き方は、この回答と正面から食い違います。
省エネ性能そのものは実際に上がります。6畳用(2.2kW機)で比べると、2010年度基準のAPF 5.8に対して2027年度基準はAPF 6.6です(同庁)。同じ冷暖房をするのに必要な電力量が約12%少なくて済むという関係になります。
※ 当サイトでは電気代を金額では書きません。契約プランと単価で結果が変わり、条件を書かずに金額だけが独り歩きするためです。書けるのは効率の比までです。
型落ちモデルは買っていいですか
当サイトでは型落ちモデルを勧めていません。値引き額は目に見えますが、修理できる期間が見えないためです。
理由は次の3点が重なるからです。
- 補修用性能部品の保有期間は、エアコンで10年です(ダイキン工業・パナソニック・三菱電機の各社公表/2026年9月6日取得)
- その10年は「買った日」からではなく、「その機種の製造を打ち切った日」から数えます。各社とも起算日をそう明記しています
- 製造を打ち切った日は公表されていません。つまり買う側に、残り何年ぶんの部品があるかを確かめる手段がありません
一方で、エアコンの平均使用年数は13.4年です(内閣府「消費動向調査」令和8年3月実施分・二人以上の世帯。買い替え理由の66.6%は故障)。
13年以上使うつもりの機器で、修理できる期間の残りが分からないものを選ぶ——型落ちモデルの実態はこれです。安さの根拠は数字で分かるのに、リスクの大きさだけが分からない状態になります。
型落ち品の販売そのものが違法なわけでも、危険なわけでもありません。判断材料がそろわないまま長く使う買い物をすることになるので、当サイトは勧めない、という整理です。
型落ちの代わりに使える3つの節約手段
- ① 同じ年式のまま、グレードを1段下げる。自動掃除機能や無線接続を外すだけで本体価格は下がります。年式は最新のままなので、部品保有期間の起点も新しいままです
- ② 需要が落ちる10〜11月に工事を入れる。出荷が年間で最も少ない時期なので、工事の予約が取りやすくなります
- ③ 本体・工事・処分を分けて総額で比べる。本体だけを比べると、追加工事の差で逆転します
本体価格のほかに何がかかりますか
エアコンの交換では、本体代のほかに標準取り付け工事費・既存機の取り外しと処分費・追加工事費がかかります。この3つを含めない比較は成立しません。
- リサイクル料金はメーカーごとに定められた額で、主要な家庭用メーカーでは550円から2,000円です(家電リサイクル券センター「主要メーカー一覧」のエアコン欄/2026年9月11日取得)。ただしこれは一覧全体の幅ではありません。同じ一覧には3,100円(ドウシシャ)や9,900円(ヤンマーエネルギーシステム)もあります
- リサイクル料金とは別に、収集運搬費がかかります。額は販売店や自治体で異なります
- 追加工事は現場ごとに変わります。配管の延長、室外機の置き方、電源の変更などです
エアコンのリサイクル料金は、製造業者ごとに額が決まっています。主要メーカー分は次のとおりです。
| リサイクル料金(税込) | 主なメーカー |
|---|---|
| 550円 | ダイキン工業、パナソニック(三洋電機を含む)、東芝ライフスタイル、コロナ |
| 990円 | 三菱電機、日立グローバルライフソリューションズ、シャープ、三菱重工冷熱、ハイセンスジャパン、LG Electronics Japan、大阪ガス |
| 1,034円 | アクア、ハイアールジャパンセールス、長府製作所、トヨトミ |
| 1,265円 | ヤマダホールディングス |
| 2,000円 | アイリスオーヤマ、ニトリ、TCL JAPAN ELECTRONICS |
※ 家電リサイクル券センター「主要メーカー一覧」のエアコン欄(2026年9月11日取得)。同じメーカー名でも品目ごとに額が違うため、手持ちの機器のメーカー名で引いてください。なお上の表は家庭用の主要メーカー分です。一覧全体では3,100円(ドウシシャ)、9,900円(ヤンマーエネルギーシステム)という額もあります。
安く買っても後悔しないための選び方
安い月に買っても、機種の選び方を外すと取り返せません。押さえるのは2点です。
部屋に合った畳数を選ぶ
畳数の目安は「この広さまで使える」という表示です。断熱性能が低い住宅、西日が強い部屋、天井が高い部屋では、表示より余裕を持たせたほうが安定します。逆に、必要以上に大きいものを選ぶと本体価格が上がります。詳しくはエアコンの畳数選びで後悔しないためにをご覧ください。
APF(通年エネルギー消費効率)を見る
APFは冷暖房に使う電力量の効率を表す数値で、高いほど同じ冷暖房を少ない電力量でまかなえます。本体価格との兼ね合いになりますが、使う時間が長い部屋ほど効率の差が効きます。
※ 何年で元が取れるかは、使用時間・地域・契約単価で変わります。当サイトでは金額の試算は載せません。
東京ガスの機器交換でエアコンを検討する場合
エアコンは取り付け工事の出来で冷暖房効率や水漏れの有無が変わるため、どこに頼むかは機種選びと同じくらい結果を左右します。
東京ガスは、給湯器やコンロだけでなくエアコンの交換にも対応したサービスを展開しています。「東京ガスの機器交換」はWeb完結型のオンラインサービスで、東京ガス株式会社(東証プライム上場)が運営し、認定施工会社が工事を担当します。
基準を満たした施工会社が担当する。東京ガスが定めた基準をクリアした認定施工会社が工事を行うため、業者ごとのばらつきが抑えられます。
長く続く相手であること。エアコンは平均で13年以上使う機器です(内閣府・消費動向調査)。10年後にアフターサービスを受けられるかどうかは、業者を選ぶ時点で効いてきます。
問い合わせ先が1社で済む。一括見積もりサービスは複数社から連絡が来る仕組みです。やり取りを増やしたくない場合は、1社で完結するほうが手間がかかりません。
まとめ:買い時は「価格表」ではなく「混み具合」で決める
エアコンの販売価格の月別統計は公表されていません。公表されているのは出荷台数です。そこから言えることだけを整理すると、次のようになります。
- 6月と7月に年間の約28%が集中する。この2か月は工事が最も混み、選べる機種も減ります
- 10月・11月・1月は出荷が年間で最も少ない。工事の予約が取りやすく、交渉の余地が生まれやすい時期です
- 3月は年間3番目の山。決算と新生活需要が重なるため、動くなら早いほうがよい月です
- 2027年問題は買い急ぐ理由になりません。現在使用中のエアコンを買い替える必要はないと、資源エネルギー庁が明記しています
- 型落ちモデルは勧めません。部品保有期間の起算日が製造打ち切り日で、その日が公表されていないためです
そして何より、壊れる前に動くことです。買い替え理由の66.6%が故障である以上、多くの人は最も条件の悪い時期に買っています。「そろそろかもしれない」と感じた時点なら、相見積もりを取る余裕がまだあります。
よくある質問
Q. エアコンが一番安く買える月はいつですか。
A. 販売価格の月別統計は公表されていないため、「何月が最安」と断定できる公的データはありません。確認できるのは出荷台数で、年間で最も少ないのは10月(約4.7%)です。工事の予約の取りやすさと交渉の余地という意味では、10月・11月・1月が有利です。
Q. 2027年4月以降、今使っているエアコンは使えなくなりますか。
A. なりません。トップランナー制度はメーカーに適用される制度で、資源エネルギー庁は「現在使用しているエアコンを買い替える必要はありません」と明記しています。修理についても、製造完了後の部品保有期間(約10年間)は対応可能とされています。
Q. 型落ちモデルは買わないほうがいいですか。
A. 当サイトは勧めていません。補修用性能部品の保有期間はエアコンで10年ですが、起算日が「その機種の製造を打ち切った日」で、その日はメーカーが公表していません。平均使用年数13.4年に対して、修理できる期間の残りを確かめる手段がないためです。
Q. 夏に壊れてしまいました。今すぐ買うしかない場合はどうすればいいですか。
A. 在庫と工事枠が優先されるため、価格の交渉余地は小さくなります。せめて本体・標準工事・追加工事・処分費を分けて提示してもらい、追加工事の内訳を確認してください。総額だけの提示は他社と比較できません。
Q. 買い替えるとき、古いエアコンの処分にいくらかかりますか。
A. リサイクル料金はメーカーごとに定められた額で、主要な家庭用メーカーでは550円から2,000円です(2026年9月11日時点)。一覧全体にはこれより高い額のメーカーもあるため、手持ちの機器のメーカー名で確認してください。これとは別に収集運搬費がかかり、額は販売店や自治体で異なります。
エアコン交換おすすめサービス一覧
東京ガスの機器交換
運営は東京ガス株式会社(東証プライム上場)です。Web専用のオンライン販売に絞って価格を抑えており、工事は東京ガスが定めた基準を満たした認定施工会社が担当します。
機器交換のお申し込みはこちら