内窓の補助金で東京都と国から「トリプル受給」する方法【2026年版】具体的な金額シミュレーション付き

この記事を読むと分かること
  • 先進的窓リノベ2026と東京都補助金の「トリプル受給」の条件と具体的な金額シミュレーション
  • 2026年の性能区分は「P(SS)Uw1.1以下」と「S Uw1.5以下」の2つだけであることと、補助額には5万円以上という下限があること
  • 申請前に必ず知るべき「事前申請の落とし穴」と信頼できる業者の選び方
「内窓を設置すると補助金がもらえると聞いたが、国と東京都で両方もらえるんだろうか?」「トリプルガラスの内窓は補助対象になるの?」「申請の手順が複雑そうで腰が上がらない」
こうした疑問を持つ方は少なくありません。内窓リフォームは、条件を満たせば「国+東京都+区市町村」の3つを重ねられ、工事費の相当部分が戻ることがあります。
ただし、補助金には当然条件があります。見落とされやすいのが「1申請あたりの補助額が5万円以上でなければ申請できない」という要件です。窓1か所だけの工事だと、この5万円に届かないことがあります。また2026年度は補助対象となる内窓の性能要件が引き上げられ、2025年度まで対象だったグレードが対象外になりました。
この記事では、具体的な補助金額のシミュレーションを交えながら、内窓設置で補助金を最大限に活用する方法を分かりやすく解説します。

2026年の内窓補助金は、国・東京都・区市町村の3つを重ねられる

結論からお伝えします。内窓リフォームに対して、以下の3つの補助金を重複して受給できる可能性があります。
  1. 国の補助金:先進的窓リノベ2026事業(環境省。1戸あたり上限100万円)
  1. 東京都の補助金:既存住宅における省エネ改修促進事業(最大200万円)
  1. 区市町村の補助金:程度は地域によるが、東京23区では実施している区が多い
併用の条件は、国どうしと、国と自治体で扱いが違います。先進的窓リノベ2026の公式サイトは、「同一の窓(ガラス)・ドアに対して、重複して国の他の補助制度から補助を受けることはできません」「地方公共団体の補助制度については、国費が充当されているものを除き、併用可能です」としています。国どうしは不可、国と自治体は原則可、が線引きです。区市町村の補助に国費が入っていないかは、自治体のページで確認するか、登録業者に確認してください。
※ 環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイト「対象要件の詳細(住宅)」より(2026年9月6日時点で確認)。

先進的窓リノベ2026とは?2025年からの大きな変更点

先進的窓リノベ2026事業は、既存住宅の窓やドアを高断熱仕様にリフォームする際に補助金が受けられる制度で、所管は環境省です。国土交通省が所管する「みらいエコ住宅2026事業」とは別の制度で、同じ窓に両方から補助を受けることはできません。

2026年度の概要

  • 上限補助額:1戸あたり100万円
  • 工事着手の期間:2025年11月28日〜遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した時点で終了)
  • 申請の下限1申請あたりの補助額が5万円以上であること
  • 予算の消化状況:公式サイトの表示は21%(2026年9月5日午前0時時点)。予算上限に達し次第、受付は終了します
  • 申請方法:登録された「窓リノベ事業者」が事務局に代理申請する。一般消費者が直接申請することはできません
※ 環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイト「対象要件の詳細(住宅)」および同トップページより(2026年9月6日時点で確認)。

2026年度の性能区分は「P(SS)」と「S」の2つだけです

公式サイトに載っている内窓の性能区分は、P(SS・Uw1.1以下)とS(Uw1.5以下)の2つだけです。以前あった「Aグレード」(Uw1.9以下)の枠は、2026年の表にはありません。
つまり2026年度に内窓設置で補助を受けるには、Uw1.5以下の内窓を選ぶ必要があります。安価帯のペアガラス内窓ではこの基準を満たせないことがあるため、契約前に「性能証明書」で区分を確認してください。性能証明書は、事務局に登録された製品に対してメーカーが発行するものです。
※ 環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイト「対象工事の詳細【内窓設置】」より(2026年9月6日時点で確認)。

補助金額の目安(内窓設置)

補助額は、建物の建て方と、窓の性能区分・サイズで決まります。戸建住宅で中サイズ(1.6㎡以上2.8㎡未満)にSの内窓を入れた場合は34,000円、同じ条件で低層・中高層の集合住宅なら37,000円です。P(SS)にすると、それぞれ58,000円・64,000円に上がります。
補助額は工事に含まれる全窓の合計になるので、枚数が増えるほど効果が大きくなります。逆に1か所だけの工事だと、申請の下限である5万円に届かないことがあります。
※ 環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイト「対象工事の詳細【内窓設置】」より(2026年9月6日時点で確認)。

東京都の補助金(クールネット東京)の概要

東京都では「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」という補助金があり、内窓を含む窓リフォームに対して高額の補助を受けられます。

主な要件と概要

  • 対象:東京都内の既存住宅(戸建・共同住宅不問)を所有し自ら居住する個人、または管理組合・賃貸オーナー等
  • 補助上限:1戸当たり200万円(断熱防犯窓の場合は300万円)
  • 補助対象:先進的窓リノベ2026の対象設備と同等もしくはそれ以上の性能を持つ製品
  • 事前申請が必須:工事後の申請は不可。工事前に必ずクールネット東京へ事前申請を行い、交付決定後に工事を開始する必要があります
  • 申請窓口:クールネット東京公式サイトからオンライン申請

国との併用について

先進的窓リノベ2026(国)と東京都の両方から補助を受けることは可能です。ただし、同一工事に対して国と都の補助が完全に重複するわけではなく、設備費と工事費の計算方法を整理して上手に併用する形になります。登録業者に手続きを依頼するのが最も確実です。

国+都+区を重ねると、いくらになるのか

国の補助額は、公式の表を見れば自分で計算できます。2026年の内窓設置は、性能区分と窓のサイズだけで1製品あたりの額が決まります。戸建住宅なら、P(SS・Uw1.1以下)が特大140,000円/大89,000円/中58,000円/小36,000円、S(Uw1.5以下)が特大76,000円/大52,000円/中34,000円/小22,000円です。集合住宅はこれより1割前後高く設定されています。
※ 環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイト「対象工事の詳細【内窓設置】」より(2026年9月6日時点で確認)。
たとえば戸建てで、中サイズの窓4か所と大サイズ1か所にSの内窓を入れると、国の補助は 34,000円×4+52,000円=188,000円。5万円以上という下限も満たします。
ここに東京都(1住戸あたり上限200万円)と、お住まいの区市町村の補助が乗ります。都と区の単価は製品や自治体ごとに決まっているので、金額は事前に登録業者と自治体に確認してください。
以下は、この3つが重なったときの内訳の見え方です。金額は例であり、実際の額は工事内容と自治体によって変わります。
戸建て(内窓工事)の例
内訳金額
工事見積もり722,480円
東京都補助金−242,000円
国(先進的窓リノベ)補助金−192,000円
区補助金−164,000円
実質自己負担額124,480円
この例では、約72万円の工事に対して補助の合計は598,000円、実質自己負担は約12万円です。工事費の8割以上が補助でまかなわれる計算になります。
マンション(カバー工法)は窓の枚数が多くなりやすく、補助額も大きくなります。
マンション(カバー工法)の例
内訳金額
工事見積もり1,610,840円
東京都補助金−713,000円
国補助金−340,000円
区補助金−200,000円
実質自己負担額357,840円
約161万円の工事に対して、補助の合計は1,253,000円、実質負担は約36万円です。
ただし、どちらも例です。国の補助額は上の公式の額から自分で計算できますが、都と区の額は製品と自治体で変わります。自分の家の金額は、見積もりを取って登録業者に計算してもらうのが確実です。なお、自分ですべての申請を行う必要はありません。国の申請は登録業者が代理します。

トリプルガラス内窓は補助対象になるのか?

内窓でトリプルガラスを希望する方にとって気になる点です。結論を先にお伝えします。
内窓でトリプルガラスを使い、Uw1.5以下(S)を満たせば先進的窓リノベ2026の対象です。Uw1.1以下ならP(SS)になり、補助額はさらに上がります。
トリプルガラスはUw値が非常に低く、一般的なアルゴンガス入りLow-Eペアガラスの内窓と比べてさらに高い断熱性能を発揮します。特に北側の部屋や結露が気になる居室、騒音対策が求められる窓などに特に有効です。

ペアガラス内窓とトリプルガラス内窓の選び方

内窓設置で主流なのは、LIXILのインプラスやYKK APのプラマードなどのアルゴンガス入りLow-Eペアガラス仕様です。この仕様の内窓は多くがUw1.5以下を満たし、Sの区分に入ります。ただし対象かどうかは製品ごとの登録で決まります。契約前に、メーカーが発行する性能証明書と、公式サイトの「補助対象製品の検索」で確認してください。
トリプルガラス仕様はペアガラス仕様より高価ですが、Uw1.1以下のP(SS)に届けば補助額も上がります。戸建の中サイズなら、Sの34,000円に対してP(SS)は58,000円です。製品の差額と補助額の差を並べて比べてください。断熱性能を重視するなら有力な選択肢で、コスト対効果を重視するならアルゴンガス入りLow-Eペアガラス内窓でも十分な効果が得られます。

つまずくのは、たいてい同じ3か所です

内窓そのものへの不満は多くありません。断熱・結露・騒音は工事の直後に体感できるので、期待と結果がずれにくいからです。
問題が起きるのは、補助金の手続きのほうです。具体的には次の3か所に集中します。
  1. 東京都の事前申請を知らずに工事を始めてしまう(あとから申請できない)
  1. 登録業者でない業者に頼んでしまう(国の申請そのものができない)
  1. 入金までの期間を見込んでいない(工事代金は先に支払う)
いずれも、工事を始める前に確認すれば避けられます。次の章で、1つずつ見ていきます。

申請で失敗しないためのポイント

補助金をうっかり逃したり、想定外のトラブルに巻き込まれたりしないために、必ず知っておくべきポイントを整理します。

落とし穴①:東京都補助金は「事前申請」が必須

東京都の内窓補助金は、工事前にクールネット東京に事前申請し、交付決定を得てから工事を開始する必要があります。工事後に申請しても一切補助されません。
意外なことに、この必要条件を知らないまま工事を開始してしまった方が少なくありません。必ず工事前に登録業者に確認するか、クールネット東京の公式サイトで最新情報を確認してください。

落とし穴②:登録業者でない業者は先進的窓リノベ2026の申請を代理できない

先進的窓リノベ2026事業の申請は、登録された「窓リノベ事業者」が代理で行います。登録のないリフォーム業者に工事を依頼してしまうと、補助金の申請自体を進められないまま工事だけ完了する事態になります。公式サイトも「登録のない事業者との契約は補助対象となりません」と明記しています。
安い見積もりを取ってから登録がないと分かると、取り直しになります。見積もりを依頼する前に、公式サイトの「窓リノベ事業者の検索」で社名を確かめてください。

落とし穴③:補助金の受け取りまで数ヶ月かかる

補助金の受け取りは、工事完了後に完了報告を提出し、事務局が審査してから口座に振り込まれます。工事完了から補助金の受け取りまで、通常数ヶ月かかると考えてください。
工事代金は補助金が振り込まれる前に工事業者に支払う必要がある場合がほとんどです。資金計画を事前に確認しておくことをおすすめします。

落とし穴④:アルミサッシの既存窓に内窓を追加しても補助が受けられるか

内窓設置において、既存窓のサッシの種類は対象要件ではありません(内窓自体の性能が基準です)。既存窓がアルミサッシであっても、内窓そのものがUw1.5以下であれば先進的窓リノベ2026の対象になります。
ただし「ガラス交換工事」(既存サッシはそのままでガラスのみ交換する工事)においては、既存サッシがアルミ製の場合、性能基準を満たすことが非常に難しいため、内窓追加が最も確実な方法です。

信頼できる施工業者の選び方

内窓リフォームで補助金を受けるには、先進的窓リノベ2026の登録業者であることが大前提条件です。登録業者でない業者に依頼すると国の補助申請そのものができません。
また、東京都の補助金についても、都の申請手続きを円滑に進められる実績のある業者を選ぶことで、滞りなくスムーズに補助申請が完了します。
東京ガスの機器交換は、東証プライム上場の東京ガス株式会社が提供するサービスで、商品メニューに内窓があります(2026年9月6日時点で公式サイトを確認)。ただし内窓は、見積もりの前に現場調査が入ります(他の機器は写真だけで見積もりが出ます)。認定施工会社による工事が標準です。
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まとめ:内窓補助金を最大限に活用するための5ステップ

この記事でお伝えした内容を整理します。
2026年度に内窓補助金を最大限に活用するために必要な5ステップをご紹介します。
1ステップ目は登録業者に相談することです。先進的窓リノベ2026の登録業者に連絡し、国・都・区の3種補助の並行申請が可能か詳細に確認してもらいましょう。
2ステップ目は東京都補助金の事前申請を工事前に行うことです。交付決定を得る前に工事を始めてはいけません。
3ステップ目はUw1.5以下(SまたはP(SS))の内窓を選ぶことです。2026年の性能区分はこの2つだけなので、契約前に性能証明書で区分を確認しましょう。あわせて、1申請あたりの補助額が5万円以上になるかも確認してください。
4ステップ目は区補助金の有無を確認することです。東京23区の多くは独自補助を実施しています。自分の区のホームページで確認するか、登録業者に問い合わせましょう。
5ステップ目は予算が尽きないうちに動くことです。先進的窓リノベ2026は年度予算が尽き次第終了となります。計画がある方は早めに登録業者に相談することをおすすめします。

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