先進的窓リノベ2026の内窓はP(SS)とSの2区分|Aグレードは無くなりました。Uw値とサイズ別の補助額一覧
この記事を読むと分かること
- 2026年の内窓の性能区分は、公式の表では P(SS)Uw1.1以下 と S Uw1.5以下 の2つだけであること
- 2025年まであったAグレード(Uw1.9以下)は、2026年の内窓の表には無いこと
- 区分と窓の大きさ別の補助額(戸建・集合住宅)の実額と、見落とされやすい「1申請5万円以上」の下限
【重要】東京ガスの内窓は、見積もり依頼の受付が2026年9月30日までです
10月1日以降は新規の依頼を受け付けていません。正式な見積もりには現場調査が必要で、立ち会いの目安は10月15日までとされています。
10月1日以降に検討を始める方へ。他社で進める場合も、国の補助金「先進的窓リノベ2026事業」には2026年12月31日までの工事完了と申請手続きが必要です。まずその日程に間に合うかを業者に確かめてください。間に合わないなら、補助金なしで急ぐより、次年度の補助金の発表を待ってから動くほうが得になりやすいです。
(2026年9月27日に東京ガス公式で確認。想定を上回る申し込みがあった場合はこの目安より早く締め切られる可能性があり、次年度の補助金や受付の予定は同日時点で公表されていません。)
「先進的窓リノベ2026のSとAはどっちを選べばいいのか」と調べている方は多いのですが、2026年の内窓の表には、そもそもAという区分がありません。公式にあるのは P(SS)Uw1.1以下 と S Uw1.5以下 の2つだけです。
つまり選択肢は「SかAか」ではなく、「Sに入れるか、P(SS)まで上げるか、どちらでもなくて補助ゼロか」です。この記事では、区分の定義とサイズ別の補助額を公式の表から並べ、見積書で何を確かめればよいかまでを整理します。
※ 本記事は2026年9月6日時点の環境省公式サイト(先進的窓リノベ2026事業)の内容に基づいています。制度内容は変更されることがあるため、契約前に必ず公式サイトと登録業者でご確認ください。
先進的窓リノベ2026事業とは?制度の基本を把握する
先進的窓リノベ2026事業は、環境省が主管する断熱窓リフォームへの補助金制度です。「窓の断熱性能を高めることで住宅全体の省エネ性能を向上させる」ことを目的とし、内窓設置・外窓交換・ガラス交換などの工事が対象となります。
補助金の上限は住宅なら1戸あたり100万円です(2025年は200万円だったので半減しています)。
見落とされやすいのは上限より下限のほうで、「1申請あたりの補助額が5万円以上」でないと申請できません。小さな窓を1か所だけという工事だと、この下限に届かないことがあります。
工事着手の期間は2025年11月28日からで、遅くとも2026年12月31日まで(予算上限に達した時点で終了)です。依頼先が登録業者かどうかは、公式サイトの「窓リノベ事業者の検索」で社名から確かめられます。
みらいエコ住宅2026事業と同様に、補助金の申請手続きは施工業者(登録事業者)が代行します。消費者が直接申請することはできないため、登録事業者への依頼が前提となります。
熱貫流率(Uw値)とは何か:性能区分の基本
先進的窓リノベ2026では、内窓の性能区分を「熱貫流率(Uw値)」で分けています。まずこの指標を押さえるのが、区分を読む第一歩です。
熱貫流率(Uw値)の読み方
熱貫流率とは、「窓1㎡あたり、1秒間に何ワットの熱が通過するか」を表す数値です。単位は「W/(㎡・K)」で表記されます。
重要なポイントは、「Uw値が低いほど断熱性能が高い」という点です。値が低ければ低いほど熱が通りにくく、冬は暖かさが逃げにくく、夏は外の熱が入りにくい窓ということになります。
2026年の内窓の性能区分は2つだけです
公式の表で内窓に設けられている性能区分は、P(SS)とSの2つです。見積書や性能証明書もこの表記で書かれます。
| 性能区分 | 熱貫流率(Uw値)の条件 | 該当する製品の例 |
|---|---|---|
| P(SS) | Uw 1.1以下 | トリプルガラス・真空ガラスの内窓 |
| S | Uw 1.5以下 | Low-E複層ガラスの内窓 |
※ 環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイトの対象工事の詳細【内窓設置】より編集部が作成(2026年9月6日確認)。
「SS」を単独で書いたり、「S・SSグレード」とまとめたりしている説明を見かけますが、2026年の公式の表記はP(SS)とSです。区分名がずれていると、業者から出てきた見積書や性能証明書と照合できなくなります。
2025年まではここにAグレード(Uw1.9以下)がありました。2026年の内窓の表には、この区分がありません。
2026年の重要な変更点:内窓ではUw1.5を超える製品が対象外になった
2026年の先進的窓リノベ事業で、最も知っておくべき変更点がこれです。
2025年までは、内窓設置でもAグレード(Uw1.9以下)の製品が補助の対象になっていました。2026年の内窓の表には、その区分がありません。内窓で補助を受けるには、少なくともS(Uw1.5以下)に入っている必要があります。
「内窓ならどれでも補助金がもらえる」と思って依頼すると、Uw1.5を超える製品を設置されて補助がゼロになることがあります。対象かどうかは製品ごとの登録で決まり、根拠はメーカーが発行する「性能証明書」です。見積もりを取る際に「この内窓のUw値はいくつですか。SとP(SS)のどちらですか」と聞けば、数字で返ってきます。
なお、ここで説明しているのは「内窓設置」の表だけです。外窓交換(既存窓を撤去して交換する工事)やガラス交換は、別の表で区分と金額が決まります。内窓の話をそのまま外窓に当てはめないでください。工事の種類ごとに、公式の対象工事の表を見るのが確実です。
区分ごとの違いを、製品・価格・補助額で並べる
では、SとP(SS)、そして対象外になる製品は、実際に何が違うのでしょうか。
製品の違い
対象外になりやすい製品:
普通のガラスを2枚重ねただけの複層ガラス内窓です。断熱の体感はありますが、Uw1.5に届かなければ補助は出ません。
S(Uw1.5以下)に該当する製品例:
Low-Eガラスを使った複層ガラスの内窓が代表的です。Low-Eとは特殊な金属膜を施したガラスで、断熱性と遮熱性を両立させたものです。LIXILの「インプラス」やYKK APの「プラマードU」のLow-E複層ガラスタイプに、この区分に入る製品があります(同じシリーズでもガラス仕様とサイズでUw値が変わるので、シリーズ名では決まりません)。
P(SS・Uw1.1以下)に該当する製品例:
トリプルガラスや真空ガラスを使った内窓です。断熱性能は最高クラスで、補助額もSのおよそ1.7倍になりますが、製品価格も上がります。
価格差
製品価格の差は、メーカー・シリーズ・サイズ・ガラス仕様で変わるため、一律の金額では書けません。同じ「インプラス」でも、単板ガラスとLow-E複層ガラスでは定価が違います。
見積もりの取り方としては、同じ窓に対してSとP(SS)の2通りで出してもらうのが確実です。製品価格の差と補助額の差を、自分の窓のサイズで直接比べられます。
補助金額の差
補助額は、性能区分と窓の大きさの組み合わせで公式に決まっています。1製品あたりの金額は次のとおりです。
| 性能区分(戸建住宅) | 特大 4.0㎡以上 | 大 2.8〜4.0㎡ | 中 1.6〜2.8㎡ | 小 0.2〜1.6㎡ |
|---|---|---|---|---|
| P(SS)Uw1.1以下 | 140,000円 | 89,000円 | 58,000円 | 36,000円 |
| S Uw1.5以下 | 76,000円 | 52,000円 | 34,000円 | 22,000円 |
| 性能区分(低層・中高層の集合住宅) | 特大 | 大 | 中 | 小 |
|---|---|---|---|---|
| P(SS)Uw1.1以下 | 152,000円 | 98,000円 | 64,000円 | 40,000円 |
| S Uw1.5以下 | 83,000円 | 57,000円 | 37,000円 | 24,000円 |
※ 環境省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイトの対象工事の詳細【内窓設置】より編集部が作成(2026年9月6日確認)。1製品あたりの額です。
Uw1.5を超える製品は、この表のどこにも当てはまりません。つまり補助はゼロです。中サイズの窓1つで比べると、Sなら34,000円(戸建)、P(SS)なら58,000円、Uw1.5超なら0円という並びになります。
そして忘れやすいのが、1申請あたり5万円以上という下限です。戸建で中サイズの窓を1つだけSで入れると34,000円なので、それ1件では申請できません。複数の窓をまとめるか、区分を上げるか、他の対象工事と合わせる必要があります。
SとP(SS)のどちらを選ぶか
内窓で補助を受けるには、少なくともSに入っていることが前提です。その上で、P(SS)まで上げるかを考えます。
P(SS)を選ぶ場合
トリプルガラスや真空ガラスを使う最高性能の内窓です。区分が上がれば補助額も上がります(中サイズの戸建で34,000円→58,000円)。寒冷地、北向きの部屋、結露がひどい部屋では検討する価値があります。
Sが現実的な選択肢になる場合
多くの家庭では、S(Low-E複層ガラス)でも断熱・防音・結露の変化を体感できます。製品価格が上がる幅のほうが補助額の差を上回るなら、実質負担はSのほうが小さくなります。
どちらが安くなるかは、見積もりを両方取らないと分かりません。上の補助額表を手元に置いて、「製品価格の差」と「補助額の差」を引き算するのが確実です。
先進的窓リノベ×みらいエコ住宅2026のW申請で補助を積み上げる
先進的窓リノベ2026事業の補助金と、みらいエコ住宅2026事業(省エネリフォーム)の補助金を組み合わせることで、より大きな補助を受けられる可能性があります。
公式の条件は「同一の窓(ガラス)・ドアに対して、重複して国の他の補助制度から補助を受けることはできません」となっています。禁止されているのは「同じ窓に二重でもらうこと」であって、制度を併用することそのものではありません。
もうひとつ、見落とされやすい規定があります。「地方公共団体の補助制度については、国費が充当されているものを除き、併用可能です」とされています。国どうしは不可ですが、国と自治体は原則併用できます(その自治体の補助に国費が入っていないかを、自治体側で確認してください)。
併用の組み方を自分で設計する必要はありません。申請するのは登録業者なので、見積もりの段階で「この工事で使える制度を全部並べてください」と依頼するのが確実です。
申請でつまずくのは、いつも同じ2か所です
この制度は、読者自身が申請する仕組みになっていません。申請するのは登録された窓リノベ事業者で、補助金も業者を通して還元されます。だから、つまずきは制度ではなく業者とのやりとりで起きます。
1つ目は、対象になるかどうかが見積もり段階で確定しないことです。対象かどうかは製品ごとの登録で決まるので、型番とUw値、そして性能証明書が出るかを聞けば、その場で確かめられます。「申請してみないと分からない」とだけ返ってくる場合は、質問をこの3点に絞って聞き直してください。
2つ目は、還元のタイミングです。工事が終わってから交付申請、交付決定、業者からの還元と段階があるため、支払いと還元の間には必ずタイムラグがあります。契約前に「還元の方法と時期」を書面で確認しておくと、ここで不安になりません。
業者選びで失敗しないための注意点
先進的窓リノベ2026の補助金を受けるには、登録事業者への依頼が必須です。業者選びにあたって以下の点を必ず確認してください。
チェックポイント①:先進的窓リノベ2026の登録事業者か
「先進的窓リノベ2026事業者」として登録されていない業者に依頼すると、補助金は受け取れません。見積もり依頼の際に必ず確認してください。
チェックポイント②:設置する内窓の型番とUw値を明示してくれるか
「この型番で、Uw値はこの数字です」「区分はSです」と数字で返してくれる業者が信頼できます。根拠はメーカー発行の「性能証明書」なので、それを出せるかを聞いておくと確実です。
チェックポイント③:補助金の手続き・スケジュールを説明してくれるか
申請から補助金受取まで、具体的なスケジュールと手続きの流れを最初の説明で伝えてくれる業者が安心です。「申請してみないと分かりません」という一点張りの業者は、経験不足の可能性があります。
チェックポイント④:会社の信頼性
窓リフォームは設置後10年以上使うものです。ただし、会社が何年先まで続くかは誰にも保証できません。確かめられるのは保証書のほうで、「何が対象か」「誰が保証するのか(メーカーか、施工した会社か)」「起算日はいつか」の3点を契約前に書面で見ておくと、窓口が変わっても手がかりが残ります。
まとめ:内窓の区分はP(SS)とSの2つだけ
先進的窓リノベ2026の性能区分と補助額について、要点を整理します。
- 2026年の内窓の性能区分はP(SS・Uw1.1以下)とS(Uw1.5以下)の2つです。2025年まであったAグレード(Uw1.9以下)は、内窓の表にもうありません
- 「SS」単独や「S・SSグレード」という書き方は公式にないので、見積書と照合するときはP(SS)とSで揃える
- 補助額は区分×窓の大きさで公式に決まっています(中サイズの戸建でS 34,000円・P(SS)58,000円)
- 上限は1戸100万円、下限は1申請5万円。小さな窓1か所だけだと、下限に届かないことがあります
- 対象かどうかは製品ごとの登録で決まり、根拠はメーカー発行の性能証明書です
- 申請するのは登録された「窓リノベ事業者」で、一般消費者は直接申請できません
同じ窓に国の制度を二重で使うことはできませんが、国と自治体の併用は原則可能です(自治体側に国費が入っていないことが条件)。組み方を自分で設計する必要はないので、見積もりの段階で「この工事で使える制度を全部並べてください」と登録業者に依頼してください。
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